ARマウントへの移行時に発売

SONY DSC

コニカは、昭和41年の暮れにコニカオートレックスを発売。この機種からARマウントに規格が変わりました。それに合わせて発売された高速標準レンズが、このレンズです。初代モデルのレンズには、プリセット絞り方式が採用されていたそうです。

このレンズは、初代のプリセット絞りのモデルを含めると、全部で6種類になります。昭和48年には「EE」から「AE」として、焦点距離「50mm:f1.4」のモデルに移行し「57mm:f1.4」のモデルは終了していきます。

 

古いレンズということもあり、絞り開放では収差がひどく、ボワボワの描写になります。しかし1段絞るだけで、きりりとした描写に変わります。典型的な、古い標準レンズの描写だと思います。

 

描写性能では「57mm:f1.4」が評価が高い

 

描写性能は高く、ピントは繊細かつ鋭く、アウトフォーカス部はすぐに滲みトロトロのボケ味を持っています。被写体の素材感や材質感をキッチリ写し込み、距離感や空気感までをも表現する立体的な写りであるとネット上でも評価が高いレンズです。

撮影条件によってはキレイな真円に近い玉ボケも出て、なかなか使い出のあるモデルです。逆光に強くハロやゴーストが出にくく、また各種収差も改善され、周辺部分までキッチリ解像する、優れたオールドレンズです。

純正の金属キャップがついています。前記のとおり、焦点距離「50mm:f1.4」のモデルに移行していきますが、描写性能ではこちらの「57mm:f1.4」に軍配を上げる人が多いようです。

標準レンズの焦点距離で57mmというのは、コニカにしかないのではないでしょうか。コニカの「EE」時代の57mmの画角のレンズには、f1.2の大口径標準レンズもありますが、かなり高額で取引されているようです