けわしい、けわしか
【標準語】余裕がない(繁忙、緊急、頻繁)
【品詞】形容詞
【意味】
(1)「繁忙で余裕がない」の「けわしか」
《意味》忙しくて余裕がない、すごく忙しい、繁忙、切羽詰まっている
《用例》
・ケワシカやなあ…帰って晩飯ば食うたら、すぐい…現場い行かなあいかん
→忙しくて余裕がないよ…帰って夕飯を食ったら、すぐに…現場に行かきゃいけない
・昼の「牧のうろん」な…客のえらい多して、店員さんな…ケワシュウ働きよんなあ
→昼の「牧のうどん」は…客がすごく多くて、店員さんは…忙しく働いているよ
・仕事な多かとい…従業員の足らんけん、ケワシュウして…病気いなろうごたあ
→仕事は多いのに…従業員が足らないので、いっぱいいっぱいで、病気になりそうだ
(2)「緊急で余裕がない」の「けわしか」
《意味》緊急で対応が厳しい、緊急事態だ、急ぐこと、切羽詰まっている
《用例》
・午前中のメールで「昼一番で見積ば出しちゃれ」げな…ケワシカばい
→午前中のメールで「昼一番で見積を出してくれ」だって…対応が厳しいなあ
・まりかぶろうごたあとい。トイレな…えらい行列のでけとう、あああケワシカ
→お漏らししそうなのに、トイレは…すごい行列ができている。あああ緊急事態だ
・締め切りな…明日?手伝うてって言われたっちゃ、ケワシュウして…無理ばい
→締め切りは…明日?手伝ってって言われても、緊急で余裕がなくて…無理だよ
(3)「頻繁で余裕がない」の「けわしか」
《意味》再三で余裕がない、度々で対応が厳しい、繁くあること、切羽詰まっている
《用例》
・売り切れたけん…また納品せれ?今日3回目ばい…そえなケワシカこたあでけん
→売り切れたので…また納品しろ?今日3回目だよ…そんな度々の対応はできない
・腹の痛うして…またトイレい行きようと?ケワシカろうごたあが…大丈夫な?
→腹が痛くて…またトイレに行ってんの?頻繁で余裕がなさそうだけど…大丈夫かい?
・またタバコい火ば点けよる、ケワシカごと吸いよるが…病気いなるばい
→またタバコに火をつけている、頻繁に吸っているけど…病気になるぞ
イラストによる用例解説
【翻訳】
「かなり緊急事態のようだよ、うんちしている人…早く出てあげないと漏らしちゃうぞ」
ドンドン
「入ってま~す」
「けわしい」を使った言葉
けわしごえ、ひのおらび
【標準語】絶叫
【品詞】名詞
【意味】大声で叫ぶこと、高く鋭い声で喚くこと、怒鳴り声,怒号
【同義】けわしごえ、ひのおらび
【参考】
・けわし(余裕がない)+こえ(声)→大声での喚き、怒号
・ひの(火の)+おらび(哭び)→「火事」を知らせるときの叫び:絶叫
【用例】
・はらかいて…ケワシゴエば上げよんなあが、誰か…やりそこのうたと?
→怒って…怒鳴り声を上げているけど、誰か…不祥事を起こしたの?
・はらかいとうけんって、そえんエワシゴエば出さんっちゃぁ…聞こえとる
→怒っているからって、そんなに大声で叫ばなくても…聞こえている
・嫁子の…ヒノオラビしよんなあ、お隣な…また夫婦喧嘩のごたあね
→奥さんが…大声で怒鳴ってる、お隣は…また夫婦喧嘩のようだね
・昨日…公園でおなごのヒノオラビの聞こえよったが、露出狂の出たとげな
→昨日…公園で女性の絶叫が聞こえていたが、露出狂が出たようだ
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