かっぱる、けっぱる

【標準語】かすめとる、かっぱらう

【品詞】動詞

【意味】

(1)「かすめとる」の「けっぱる」

《意味》人目をごまかして盗る、あざむいて奪い盗る

《用例》

・なかずばさるきよったら、客引きのふりして…財布ばカッパルとのおるげな
 →中洲をうろついていたら、客引きのふりして…財布をかすめ盗るやつがいるそうだ

・店員と話いて注意ば引く役…その隙いたっか商品ばケッパル役、窃盗団の犯行やねえ
 →店員と話して注意を引く役…その隙に高い商品をかすめ盗る役、窃盗団の犯行だなあ

・ばばさんの介護ばするふりして…貯金ばおろいてケッパルやら、悪かとのおるなあ
 →お婆さんの介護をするふりをして…貯金をおろして盗むなんて、悪いやつがいるねえ

(2)「かっぱらう」の「けっぱる」

《意味》盗る、盗む、くすねる、横取りする

《用例》

・夜食用い、宴会場から鉢盛ば一皿ケッパッテきたけん、後でつまみい食おうえ
 →夜食用に、宴会場から鉢盛を一皿盗ってきたから、後で酒の肴に食べようよ

・あんたあ手癖の悪か…またスーパーからケッパッテきて、いつか万引きで捕まるばい
 →あんたは手癖が悪い…またスーパーから盗んできて,いつか万引きで捕まるよ

・あーっ、風呂上がりの楽しみいしとった冷蔵庫のプリン…誰かケッパッテ食うとる
 →あーっ、風呂上がりの楽しみにしていた冷蔵庫のプリン…誰か横取りして食べてる

【同義】かっぱる、けっぱる

【参考】

・「かっぱる」も「けっぱる」も「かっぱらう」の音変異と思われる
・「けっぱる」は、北海道などでは「ふんばる」「がんばる」の意味

■TOP画面に戻る
■「知っとう、博多・糸島弁」に戻る

イラストによる用例解説

博多・糸島弁

 

【翻訳】

「先輩!父ちゃんの財布から…くすねてきたので、これで遊びに行きましょう」
「そんなことしなくても誘ってやるから、親を悲しませるようなことはするな」
「男なら…もっと大きくなってみろ!俺たちは悪餓鬼だけど、泥棒じゃないんだぞ!」

■TOP画面に戻る
■「知っとう、博多・糸島弁」に戻る

【博多・糸島弁検索】

あ(ア) い(イ) う(ウ) え(エ) お(オ)
か(カ) き(キ) く(ク) け(ケ) こ(コ)
さ(サ) し(シ) す(ス) せ(セ) そ(ソ
た(タ) ち(チ) つ(ツ) て(テ) と(ト)
な(ナ) に(ニ) ぬ(ヌ) ね(ネ) の(ノ)
は(ハ) ひ(ヒ ふ(フ) へ(ヘ) ほ(ホ)
ま(マ) み(ミ) む(ム) め(メ) も(モ)
や(ヤ)   ゆ(ユ)   よ(ヨ)
ら(ラ) り(リ) る(ル) れ(レ) ろ(ロ)
わ(ワ)       ん(ン)