きりわく、ぞうのきりわく、ぞうのわく

【標準語】腹が立つ

【品詞】動詞

【意味】

・怒り心頭に発する、憤怒する、激怒する、怒りの最上級

・癪に障ってムカムカする

・恨む

【同義】きりわく、ぞうのきりわく、ぞうのわく

【参考】

(1)言葉の由来

・「ぞうのきりわく」は、ぞう(臓:はらわた)の+きり(キリキリ)+わく(湧く)

・「ぞうのわく」と「きりわく」は、「ぞうのきりわく」の短縮形

(2)他の「怒り」を表す言葉との比較

(弱い)「はがいか」<「ぐらぐらこく」<「はらかく」<「ぞうのきりわく」(強い)

【用例】

・母ちゃんの、俺のマンガの本ば、そうようしてとんなあと…ほんにゾウノキリワク
 →母が、俺のマンガの本を、すべて捨てちゃったんだよ…本当に腹が立つ

・始めな…はらかいとらんやったばってん、詳しゅう聞いたら…ゾウノワコウごたる
 →最初は…怒ってなかったけど、詳しく聞いたら…はらわたが煮えくり返りそうだ

・おらあ…すらごとが、いっちすかん…馬鹿いされたごたって、キリワコウごとなる
 →俺は…嘘が、一番嫌いだ…馬鹿にされたようで、怒り心頭に発しそうになる

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イラストによる状況解説

 

【翻訳】
老人A
「お前なんか嫌いだ」
「死ねばいいのに」
「あっかんベーだ」
「うんこじじい」
老人B
「な、何だと~!き・貴様~!」
「お・お・お・お…はらわたが煮えくり返る…ぐおおおおお」

関連の言葉

ぞう

【標準語】内臓

【品詞】名詞

【意味】はらわた、人間を含む脊椎動物の内臓の総称、臓腑のこと

【同義】ぞう、ぞうばた、ぞうわた

【参考】漢字で「臓端」…内臓の部分・部位の意

【用例】

・もつ鍋な…牛の肉やのうして、ゾウバタばキャベツやらニラやらと煮た鍋たい
 →もつ鍋は…牛の肉じゃなくて、内臓をキャベツやニラなどと煮た鍋です

・肉も…よかばってん、タレい漬け込んだゾウも…ビールい合うが
 →肉も…いいけど、タレに漬け込んだホルモンも…ビールに合うよ

・好いとうけんって、ゾウワタばっかし食いよったら…痛風いなるばい
 →好きだからって、内臓ばっかり食ってたら…痛風になっちゃうぞ

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