むすめじょう
【標準語】お嬢さん
【品詞】名詞
【意味等】自分以外の人のお嬢さん・娘さん
【参考】むすめ(娘)+じょう(さん)
【関連】
・「じょう」は血縁者を意味する接尾語で敬称的なもの、個人名には接尾しない
◎代表的な血縁関係を示す例
(1)いもうとじょう→妹さん
・ああたのイモウトジョウな、大宰府の方い嫁がっしゃったっちゃろ?
→あなたの妹さんは、大宰府の方に嫁がれたんでしょ?
(2)あねじょう・あねしゃん→お姉さん
・「あねしゃん」は「姉さん(あねさん)」の音変異
・あれのアネジョウな、俺のあんしゃんと同級生で、えらいモテよんなったげな
→あいつの姉ちゃんは、俺の兄ちゃんと同級生で、すごくモテていたそうだ
(3)おとうとじょう→弟さん
・東京いおらっしゃあオトウトジョウな、経済産業省のキャリア官僚げなねぇ…
→東京にいらっしゃる弟さんは、経済産業省のキャリア官僚だそうだねぇ…
(4)あにじょう・あんしゃん→お兄さん
・「あんしゃん」は「兄さん(あにさん)」の音変異
・爺ちゃんのアニジョウな、ゼロ戦の飛行機乗りで…太平洋戦争で戦死しとんなさると
→爺ちゃんのお兄さんは、ゼロ戦のパイロットで…太平洋戦争で戦死されたんだ
(5)むすこじょう・むすころん→息子さん
・「むすころん」は「息子殿」の音変異「息子どん」のさらなる音変異
・教頭先生のムスコジョウな、えらい悪そうげな…先生な、石部金吉のごたる人んとい…
→教頭先生の息子さんは、もの凄く不良だって…先生は、とても生真面目で物堅い人なのに…
【用例】
・ああたのムスメジョウな、別嬪さんにならっしゃったねえ…お父さんに似らんで良ござしたねぇ
→あなたのお嬢さんは、美人になられましたねぇ…お父さんに似なくて良かったですねェ
・あっちゃあ、ムスメジョウの5人…このごろ産まれた6番目もムスメジョウやったげな
→あちらのお宅は、娘さんが5人…このごろ産まれた6番目も女の子だったそうだ
イラストによる状況解説
【翻訳】
「まあ…可愛い!本当にあなたの娘さん?他にお父さんがいるんじゃないの?」
「こんにちわ、娘です!」
「どういう意味だい!言っとくが、妻は美人だよ!」
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