あきおとり

【標準語】前より劣る、次第に劣っていく

【品詞】名詞

【意味】

(1)「前より劣る」の「あきおとり」

《意味》前に比べると劣ること、手を加えて悪くなること

《参考》

・由来は、古語「あげおとり(上げ劣り)」の音変異

・大人になって髪を上げたことで、子供の頃より見栄えが劣ること

《用例》

・髪型ば変えんほうが良かった、愛らしかったといアキオトリして…おかしゅうなっとう
 →髪型を変えないほうが良かった、可愛かったのに前より悪くなって…変になっている

・ああた化粧の濃いか!薄化粧のときゃあ清楚やったとい、アキオトリして…げさーっか
 →あなた化粧が濃ゆい!薄化粧のときは清楚だったのに、前より悪くなって…下品

(2) 「次第に劣っていく」の「あきおとり」

《意味》幼時に優れた者が成長するに従って劣っること、大きくなるに従い悪くなること

《参考》

・あき(秋になって)+おとり(劣ってしまう)→予想に反して収穫が落ちる

・ことわざで言えば「十で神童十五で才子二十過ぎれば只の人」のこと

《用例》

・何でもすぐい覚えて…賢かと思うとったが、アキオトリ…俺の子やもん頭の悪か
 →何でもすぐに覚えて…賢いと思っていたが、次第に劣って…俺の子だもの頭が悪い

・梅雨明けまで豊作いなると思うとったとい…アキオトリ、日照不足で不作たい
 →梅雨明けまで豊作になると思ってたのに…次第に悪くなり、日照不足で不作だよ

【同義】あきおとり、あぎおとり

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イラストによる状況解説

【翻訳】
「俺は…こんなにしてるけど、幼い時は…神童と言われ、器量も好くて…末は…博士か大臣かって言われていた…しかし…」
「私も…可愛くて、これは…別嬪さんになるって言われていた…しかし…」
「すっかり…」

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