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「あ(ア)」の博多・糸島弁

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あせごいか

ああ 【標準語】
 おお
【意味等】
 思い出した時に発することば
【用例】
・アア…今日な嫁ごの誕生日やった!ケーキなっと…買うて帰ろう
 →おお…今日は妻の誕生日だった!ケーキぐらい…買って帰ろう
 
あああっ 【標準語】
 あれまあ(幼童語)
【意味等】
 思いがけないことに出会って、驚いた時に発することば
【用例】
・アアアッ…兄ちゃんの、わがだけこそっと…アイス食いよんしゃあ
 →あれまあ…兄ちゃんが、自分だけこっそりと…アイス食ってるよ
 
 ああた 【標準語】
 あなた
【意味等】
 2人称の、あなた
【用例】
・アアタ…誰やったかいしらん?物忘れのひどうして…よう分からん
 →あなた…誰だったかしら?物忘れがひどくて…よくわからない
詳細
ああとうと 【標準語】
 あなとうと(安名尊)
【意味等】
 神仏を拝する時の唱えことば
【用例】
・もう…お籠りな始まっとう、神主さんの…アアトウト言いよんなあ
 →もう…参籠が始まってる、神主さんが…祝詞を唱えてるよ
詳細
あーとーと 【標準語】
 あなとうと(安名尊)
【意味等】
 神仏を拝する時の唱えことば
【用例】
・せっかく、お宮い来たけん…賽銭ば上げて、アートート言うてこう
 →せっかく、神社に来たから…賽銭を上げて、お参りしてこよう
詳細
ああのこうの 【標準語】
 ああだこうだ
【意味等】
 ああでもないこうでもない、しきりに何事か言う様を表す表現
【用例】
・ああたが横からアアノコウノ言うけん…やりそこのうたろうが
 →あんたが横からああだこうだ言うから…失敗しちゃっただろう
詳細
ああらやあ 【標準語】
 ああら
【意味等】
 「あら」を強めて、強い感動を表すことば
【用例】
・アアラヤア…まーだ1月んとい「志摩の四季」いツクシの出とう
 →ああら…まだ1月なのに「志摩の四季」にツクシが売られてる
 
あーん 【標準語】
 あなとうと(安名尊)
【意味等】
 神仏を拝する時の唱えことば(幼児語)
【用例】
・お盆で帰ってきとうっちゃけん、仏様い…アーンしてきんしゃい
 →お盆で帰って来てるんだから、仏壇に…お参りしてきなさい
詳細
あいそんこそもない 【標準語】
 無愛想
【意味等】
 愛想がない、素っ気ない、可愛げがない
【用例】
・ここの店員な何な…おらあ客ぜ!アイソモコソモナイ…もう帰る!
 →ここの店員は何だ…俺は客だぞ!無愛想な態度で…もう帰る!
詳細
あいそんこそもなか 【標準語】
 無愛想
【意味等】
 愛想がない、素っ気ない、可愛げがない
【用例】
・じょうもんさんばってん…アイソンコソモナカけん、あんまと好かん
→美人なんだけど…可愛げがないので、あまり好感が持てない
詳細
あいた 【標準語】
 しまった
【意味等】
 あちゃー、失敗したときや困った時などに発することば
【用例】
・アイタ…葬式い来たとい、ご霊前ば家い忘れてきてしもうた
 →しまった…葬式に来たのに、ご霊前を家に忘れてきてしまった
詳細
あいた 【標準語】
 痛い
【意味等】
 いてて、熱い、予期せぬ痛みや熱さなどに発することば
【用例】
・アイタ!ネコばもざくったら、はらかいて…かきさかれっしもうた
 →痛い!ネコを触っていたら、怒って…引っ掻かれてしまった
詳細
あいた 【標準語】
 飽きた
【意味等】
 継続するのが億劫になること、続けることが苦痛な状態
【用例】
・また…ビフテキや?ごっつおーばってん、毎日やけん…もうアイタ
 →また…ビフテキかい?ご馳走だけど、毎日だから…もう飽きた
詳細
あいて 【標準語】
 仲間(漁業用語)
【意味等】
 同じ漁船に乗り組む仲間のこと
【用例】
・うちゃあ…漁い出るときゃ3人、いっつも…親父と弟がアイテたい
 →うちは…漁に出るときは3人、いつも…親父と弟が乗組む仲間だ
 
あいなか 【標準語】
 合間
【意味等】
 真ん中、おおむね中間、相中、中途
【用例】
・もうらしかあ!熱中症防止い…アイナカでよおと水分ば取っちゃり
 →蒸し暑い!熱中症予防に…合間で十分に水分を取ってちょうだい
詳細
あいらしい 【標準語】
 愛らしい
【意味等】
 可愛い、可愛らしい
【用例】
・今度の転校生…見たや?心臓のあおぐごと…アイラシイとよ
 →今度の転校生…見た?ドキドキしちやうほど…可愛いんだよ
詳細
あいらしか 【標準語】
 愛らしい
【意味等】
 可愛い、可愛らしい
【用例】
・アイラシカ子ネコば拾うたばってん、アパートやけん…飼われん
 →可愛らしい子ネコを拾ったけれど、アパートだから…飼えない
詳細
あえくる 【標準語】
 混ぜる
【意味等】
 混ぜ返す、混ぜて調味する、ひっくり返す
【用例】
・この料理な…切った生野菜い、ゴマダレば…アエクルとでける
 →この料理は…切った生野菜に、ゴマダレを…混ぜ返すとできる
詳細
あえくる 【標準語】
 愚弄する
【意味等】
 人をばかにして弄ぶ、ひやかす、からかう、ごまかす
【用例】
・ネコば…そえんアエクンらんと、掻き裂かれたっちゃ知らんばい
 →ネコを…こんなにからかうなよ、引っ掻かれても知らないぞ
詳細
あえる 【標準語】
 混ぜる
【意味等】
 混ぜ返す、混ぜて調味する、ひっくり返す
【用例】
・このタレな万能調味料ばい、たいがいの食材な…アエタら食わるる
 →このたれは万能調味料だ、だいたいの食材は…混ぜたら食える
詳細
あえる 【標準語】
 愚弄する
【意味等】
 人をばかにして弄ぶ、ひやかす、からかう、ごまかす
【用例】
・もつるけんって…女の人ばアエルたあ止めとき、痛い目い遭うが
 →モテるからって…女の人を弄ぶのは止めなよ、痛い目に遭うよ
詳細
あえる 【標準語】
 落ちる
【意味等】
 木の実などのほか、汚れや色などが落ちること
【用例】
・こえん汚いたら、洗濯したっちゃ…汚れのアエルかどうかわからん
 →こんなに汚したら、洗濯しても…汚れが落ちるかどうかわからん
詳細
あえる 【標準語】
 垂れる
【意味等】
 鼻血や膿、涙などの体液が垂れる・流れる
【用例】
・鼻水のアユルけんって…ちり紙で鼻んすば詰めなんな、みたむなか
→鼻水が垂れるからって…ティッシュで鼻の穴を詰めるな、見苦しい
詳細
あお 【標準語】
 緑と青
【意味等】
 青色と緑色のどちらも「アオ」という
【用例】
・天気のようして、空なアオアオして…畑の野菜もアオアオ輝きよる
 →天気が好くて、空は青々して…畑の野菜も緑々輝いている
 
あおいきつく 【標準語】
 息切れする
【意味等】
 走るなどして呼吸が激しくて息苦しいこと
【用例】
・ああた、アオイキツキようが大丈夫な?病院い行たほうがよかよ
 →あなた、息苦しそうだけど大丈夫?病院に行ったほうがいいよ
詳細
あおいきつく 【標準語】
 青息吐息
【意味等】
 辛い思いなどしてため息をつくこと
【用例】
・コロナで客の減って、店の経営のきつか…アオイキツキよります 
 →コロナで客が減り 店の経営が厳しい…青息吐息ですよ
詳細
あおぐ 【標準語】
 動悸がする
【意味等】
 心臓の鼓動が強くなる、早くドキドキすること
【用例】
・愛らっさ~、話しかけられたんだ心臓のアオグ…一目惚れかいな?
 →可愛いなあ~、話しかけられたら動悸がする…一目惚れかなあ?
詳細
あおじ 【標準語】
 紫斑
【意味等】
 強く打たれた時など、皮膚に出る内出血の紫色の斑点
【用例】
・首筋いアオジのあるが…彼氏か誰かの吸い付きなったとやなかな?
 →首筋に紫斑があるけど…彼氏か誰かに吸い付かれたんじゃない?
詳細
あおしがき 【標準語】
 渋を抜いた柿
【意味等】
 醂柿、渋抜き(淡す:あわす)をした柿の実、淡せ柿
【用例】
・ああた、渋柿ば焼酎い漬けてアオシガキいしたと?こら、旨かねえ
 →あなた、渋柿を焼酎に漬けて渋抜き柿にしたの?こら、旨いねえ
 
あおじむ 【標準語】
 紫斑ができる
【意味等】
 内出血の紫色の斑ができる、内出血する
【用例】
・おまやあ…目の下のアオジンどうが、叩きやいの喧嘩ばしたとね?
 →お前は…目の下が内出血してるが、殴り合いの喧嘩をしたのか?
詳細
あおす 【標準語】
 渋を抜く
【意味等】
 さわす、醂す、「淡す(あわす):渋抜き」の音変異
【用例】
・渋柿やけん…ブッカンになって食うか、アオサな食われん
 →渋柿なので…熟し柿になって食うか、渋抜きしないと食えない
 
あおすたんぼうぶら 【標準語】
 あおびょうたん(青瓢箪)
【意味等】
 顔色の悪い虚弱な人、顔色が悪い人(あざけって言う)
【用例】
・あらあ…舞台で上がっしもうて、アオスタンボウブラいなっとう
 →あいつ…舞台で上がってしまって、青ざめちゃってるよ
詳細
あおなかし 【標準語】
 仰向け
【意味等】
 顔や物の面を上に向けること、仰臥位
【用例】
・日焼けで背中の真っ赤いなって、アオナカシで寝られんごと痛かと
 →日焼けで背中が真っ赤になって、仰向けで寝れないほど痛いんだ
詳細
あおなけおよぎ 【標準語】
 背泳
【意味等】
 仰向けになって泳ぐ泳ぎ方、バックストローク、背泳ぎ
【用例】
・おらあ高校生ん時、アオナケオヨギで県大会で優勝したっちゃが
 →俺は高校生の時、…背泳ぎで県大会で優勝したんだよ
詳細
あおなけ 【標準語】
 仰向け
【意味等】
 顔や物の面を上に向けること、仰臥位
【用例】
・機械体操ばするけん、マットの上いアオナケいなっちゃり
 →機械体操をするので、マットの上に仰向けになってください
詳細
アオビキ 【標準語】
 アオガエル、アマガエル
【意味等】
 アマガエル科の両生類の総称、青蛙、雨蛙
【用例】
・やかましゅうアオビキの鳴きようが、雨の降るっちゃなかや?
 →うるさくアオガエルが鳴いてるけど、雨が降るんじゃないのか?
 
あおもん 【標準語】
 青魚
【意味等】
 サバやイワシ、アジ、サンマなどの背の青い魚の総称
【用例】
・アオモンな…ねまるとの早かけん、刺身いするなら今日中い食い
 →青魚は…傷むのが早いので、刺身にするなら今日中に食って
 
あおもん 【標準語】
 青野菜
【意味等】
 葉物などの青野菜の総称、葉物野菜
【用例】
・このごらあアオモン食べんけん、健康のためい青汁ば飲みようと
 →最近は青野菜を食べないので、健康のために青汁を飲んでるんだ
 
あおもん 【標準語】
 山菜
【意味等】
 ワラビやゼンマイ、ヤマウドなどの山菜の総称
【用例】
・うちのばばしゃんな、山いアオモンば採りい行くとが楽しみやもん
 →私のお婆ちゃんは、山に山菜を採りに行くのが楽しみなんだ
 
あがあ 【標準語】
 上がる
【意味等】
 雨が上がる、治まる
【用例】
・えらい降りよるが…明こうなってきたけん、じきい雨なアガア
 →すごく降ってるけど…明るくなってきたので、じきに雨は上がる
 
あかあか 【標準語】
 燈火
【意味等】
 ともしび、あかり
【用例】
・イカ釣り漁船のたいそ出とう、沖の方いアカアカのえらい見ゆる
 →イカ釣り漁船がたくさん出てる、沖の方に燈火がいっぱい見える
 
あかあか 【標準語】
 明るい状況
【意味等】
 電灯や炎などが明るく照らす様子
【用例】
・福岡大空襲で東の空のアカアカして、市内なおおごとやったげな
 →福岡大空襲で東の空が明るい状況で、市内は大変だったそうだ
 
あがい 【標準語】
 あの様に
【意味等】
 あんなに、あのとおりに
【用例】
・美人で頭の良うして性格も好か…アガイなとが彼女やったらよか
 →美人で頭が良くて性格も好い…あの様な人が彼女だったらよい
詳細
あかか 【標準語】
 明るい
【意味等】
 照度が十分にあって物がはっきりよく見える様
【用例】
・部屋のえらいアカカばってん、蛍光灯からLEDい替えたけんね?
 →部屋がとても明るいけれど、蛍光灯からLEDい替えたからかい?
 
あかし 【標準語】
 燈火
【意味等】
 ともしび、あかり
【用例】
・鍾乳洞の中な真っ暗すみやが、入るとならアカシば持って行かなあ
 →鍾乳洞の中は漆黒だよ、入るんならあかりを持って行かなくちゃ
 
あかし 【標準語】
 薪
【意味等】
 細い薪、燃料にする木、焚き物
【用例】
・キャンプで焚火ばするとなら、乾いたアカシば使わなあ…すぼるが
 →キャンプで焚火をするんなら、乾いた薪を使わないと…煙るよ
 
あがしこ 【標準語】
 あんなに
【意味等】
 あれだけ(沢山・おびただしい)
【用例】
・アガシコ尽くしたとい、男のでけたら…電話いいも出なれんと
 →あんなに尽くしたのに、男が出来たら…電話にも出ないんだ
詳細
あかちょこべえ 【標準語】
 あかんべえ
【意味等】
 下瞼を指で引き下げて赤い目の裏を見せること、小馬鹿にする行為
【用例】
・アカチョコベエ…お前のごたあとやら、いっちょん好かん…ばーか
 →あっかんベー…お前のような奴なんか、大嫌いだ…ばーか
詳細
あがっさ 【標準語】
 あれほど
【意味等】
 あれほどたくさん、あんなにいっぱい
【用例】
・たーいそ客の来たっちゃあ…アガッサあったら、足りろうもん
 →いっぱい客が来たとしても…あれほどあったら、足りるでしょ
 
あかてのごい 【標準語】
 山笠の若手補佐役
【意味等】
 各町から選出された若手の補佐役、博多山笠で最初に授かる役職名
【用例】
・あらあ頑張りようけん、アカテノゴイば任しょうと思うとう
 →あいつ頑張っているから、若手の補佐役を任そうと思っている
 
あかてのごい 【標準語】
 染め抜き手拭い
【意味等】
 船名やマークを入れて大漁祝いの引き出物にする日本手拭い
【用例】
・そらあ、糸島丸のアカテノゴイやろ?俺も持っとう
 →それは、糸島丸の染め抜き手拭いでしょ?俺も持っている
 
アカハラ 【標準語】
 アカハライモリ
【意味等】
 有尾目イモリ科イモリ属に分類される両生類の一種、ニホンイモリ
【用例】
・このごらあ…田んぼいアカハラなおらんが、農薬のせいかいな?
 →最近は…田んぼにイモリがいないけど、農薬のせいかな?
 
あかはら 【標準語】
 赤痢
【意味等】
 下痢や腹痛がひどい伝染病、血痢、疫痢
【用例】
・子供ん時い…学校でアカハラの流行って、検査で浣腸ばされたや
 →子供の時…学校で赤痢が流行って、検査で浣腸をされちゃった
 
あかまま 【標準語】
 赤飯
【意味等】
 祝い事の時などに炊く小豆を混ぜて炊いたご飯、おこわ
【用例】
・昔ゃあ…かかさんの、誕生日いアカママば炊いちゃりよんしゃった
 →昔は…お母さんが、誕生日に赤飯を炊いてくれていた
 
あかむ 【標準語】
 魚群が来ている
【意味等】
 マグロなどの魚群で海面が赤みがかる
【用例】
・海のアカミよる…嬉しかー、今日な大漁いなるばい
 →海中に魚群が来ている…嬉しいー、今日は大漁になるぞ
 
あかもん 【標準語】
 赤みがかった魚
【意味等】
 タイやアカハタ、アカウオなどの表面が赤みがかった魚
【用例】
・刺身もよかばってん…アカモンな煮付けで食うたがうまか
 →刺身もいいけど…赤みがかった魚は煮付けで食ったらうまい
 
あがり 【標準語】
 休憩
【意味等】
 仕事を一時休んでゆっくりすること、休止
【用例】
・腹の減ったー。お昼いなったけん、昼アガリいしまっしょうえ
 →お腹がすいたー。お昼になったんで、昼休憩にしましょうよ
 
あがり 【標準語】
 終了
【意味等】
 お終い、終わり
【用例】
・くたぶれたー。暗うなってきたけん、今日の仕事なアガリいしょう
 →くたびれたー。暗くなってきたので、今日の仕事は終りにしよう
 
あがり 【標準語】
 揚げ句
【意味等】
 ある行為の末、揚げ句、とどのつまり
【用例】
・あの悪そう…バイク盗うで、アガリい事故ば起こいて大怪我たい
 →あの悪ガキ、バイク盗んで、揚げ句に事故を起こして大怪我だよ
 
あがりぐさ 【標準語】
 最後の田の草取り
【意味等】
 収穫前の最後の草取り、あがり(終わり)+くさ(草)
【用例】
・ヒエのたいそあるが…アガリグサばせな、稲刈りなでけんばい
 →ヒエがたくさんあるよ…最後の除草をせんと、稲刈りできないぞ
 
あかる 【標準語】
 上がる
【意味等】
 雨が上がる、治まる
【用例】
・えらい降りよるが…明こうなってきたけん、じきい雨なアカル
 →すごく降ってるけど…明るくなってきたので、じきに雨は上がる
 
あかる 【標準語】
 明ける
【意味等】
 夜が明ける、明るくなる
【用例】
・いっちょん帰って来んけん…夜のアカルまで、寝らんで待っとった
 →ちっとも帰って来ないので…夜が明けるまで、寝ずに待っていた
 
あがん 【標準語】
 あの様に
【意味等】
 あんなに、あのとおりに
【用例】
・運転免許証ば取ったら…アガン車が欲しかばってん、えらいたっか
 →運転免許証を取ったら…あんな車が欲しいんだけど、すごく高い
詳細
あがんしこ 【標準語】
 あんなに
【意味等】
 あれだけ(沢山・おびただしい)
【用例】
・アガシコ食うたとい…もう腹の空いた?そえんやけん…太るったい
 →あんなに食ったのに…もう腹が減った?そうだから…太るんだよ
詳細
あがんなざっせい 【標準語】
 お上がりください
【意味等】
 お客を室内に招き入れるときの言葉
【用例】
・遠かとこば…挨拶やら後でよござすけん…まあ、アガンナザッセイ
 →遠い所を…挨拶なんか後でいいから…まあ、お上がりください
 
あがんなざっせい 【標準語】
 お召し上がりください
【意味等】
 お客に飲食を勧めるときの言葉
【用例】
・たいしたもんな…なかですばってん、熱かうちいアガンナザッセイ
 →たいしたものは…無いですが、熱いうちにお召し上がりください
 
あがんなっせい 【標準語】
 お上がりください
【意味等】
 お客を室内に招き入れるときの言葉
【用例】
・玄関先で話すごたあことやなかけん…まあ、アガンナッセイ
 →玄関先で話すようなことじゃないので…まあ、お上がりください
 
あがんなっせい 【標準語】
 お召し上がりください
【意味等】
 お客に飲食を勧めるときの言葉
【用例】
・タイばたいそ釣ってきとうけん…遠慮せんでアガンナッセイ
 →タイをたくさん釣ってきたので…遠慮せずお召し上がりください
 
あぎ 【標準語】
 顎(あご)
【意味等】
 人や動物の口を構成する顎骨を中心とする部分
【用例】
・おまやあ…髭ばアギい生やいて、つやつけて…もちょう思うとろ?
 →お前…髭を顎に生やして、格好つけて…モテようと思ってんの?
詳細
あきおとり 【標準語】
 前より悪くなること
【意味等】
 以前よりも見劣りすること
【用例】
・愛らしかったとい、髪型ば替えたらアキオトリして…おかあしか
 →可愛かったのに、髪型を替えたら前より悪くなって…ちょっと変
詳細
あきおとり 【標準語】
 経過とともに悪くなること
【意味等】
 優れたものが成長するに従い劣ったものになること
【用例】
・春先まで…生育のよかったとい、日照不足で…アキオトリしとう
 →春先まで…生育が良かったのに、日照不足で…収穫が落ちている
詳細
アキザクラ 【標準語】
 コスモス
【意味等】
 キク科コスモス属の1年草の総称、秋桜
【用例】
・平原歴史公園のアキザクラな「王墓まつり」んときゃあ満開たい
 →平原歴史公園のコスモスは「王墓まつり」のときには満開だよ
 
あきさなか 【標準語】
 農繁期
【意味等】
 秋の最中、稲刈りなどの収穫で忙しい時期
【用例】
・米農家な、アキサナカな大型コンバインで徹夜で稲刈りしよんなあ
 →米農家は、農繁期は大型コンバインで徹夜で稲刈りをしているよ
 
あぎたぶら 【標準語】
 顎(あご)
【意味等】
 人や動物の口を構成する顎骨を中心とする部分
【用例】
・おろよか肉やけん硬か、食いよったらアギタブラの痛うなってきた
 →良くない肉なんで硬い、食ってたら顎が痛くなってきた
詳細
あぎと 【標準語】
 顎(あご)
【意味等】
 人や動物の口を構成する顎骨を中心とする部分
【用例】
・あのプロレスラーな顔のしゃくれとうけん、アギトの長う見ゆる
 →あのプロレスラーは顔がしゃくれているので、顎が長く見える
詳細
あきない 【標準語】
 行商
【意味等】
 一般的に商売のこと、あき(収穫の秋)+ない(行い)→売り歩く
【用例】
・リヤカーい米やら野菜やら積んで、西新さいアキナイい行てきた
 →リヤカーに米や野菜など積んで、西新方面に行商に行ってきた
 
あぎゃん 【標準語】
 あの様に
【意味等】
 あんなに、あのとおりに
【用例】
・この問題な、アギャンして…こぎゃんしたら、きやすう解くる
 →この問題は、あのようにして…このようにしたら、簡単に解ける
詳細
あきるる 【標準語】
 呆れる
【意味等】
 意外な出来事に呆気にとられること、唖然とすること
【用例】
・釜の飯…そうよう食うてしもうた?ああたの大食いいな…アキルル
 →釜の飯…残らず食っちゃったの?あんたの大食いには…呆れる
 
あく 【標準語】
 灰
【意味等】
 火が燃え尽くした後に残る粉、燃え殻
【用例】
・馬鈴薯ば植えるときゃ、切り口の腐らんごとアクば付けんしゃい
 →ジャガイモを植える時は、切り口が腐らないように灰を付けてね
 
あぐ 【標準語】
 うけ(筌)の戻り
【意味等】
 筌(魚を閉じこめて捕獲する漁具)の細い竹を編んだ漏斗状の部分
【参考】
・筌は魚を誘い入れて漁をとる籠状の漁具、水中に沈めて使う
・蓋に仕掛けがあり、魚が入ると出られないようになっている
 
あくしゃあうつ 【標準語】
 持て余す
【意味等】
 どうしたらよいか扱い方や処置に苦しむ、困り果てる
【用例】
・ごめんばってん、そえんたいそもろうたっちゃ…アクシャアウツが
 →悪いけど、そんなにたくさん貰ったって…持て余すよ
 
あくせいうつ 【標準語】
 持て余す
【意味等】
 どうしたらよいか扱い方や処置に苦しむ、困り果てる
【用例】
・男の子ば預かったとやが、えらい悪そうで…アクセイウチよる
 →男の子を預かったんだけど…すごくやんちゃで…困り果てている
 
あくせん 【標準語】
 くしゃみ
【意味等】
 肺の空気が一気に排出される生理現象、「はくしょん」の音変異
【用例】
・さあきからアクセンの出るが、誰か俺の噂しようっちゃなかろうか
 →さっきからくしゃみが出るけど、誰か俺の噂してるんじゃないか
 
あくばる 【標準語】
 飽き飽きする
【意味等】
 飽きて嫌になる、あく(飽く)+ばる(張る)→すごく飽きる
【用例】
・爺しゃんのいやごといなアクバル、あたきゃあこの家ば出ていくと
 →爺さんの小言には飽き飽きする、私はこの家を出ていくよ
 
あぐり 【標準語】
 網漉針(あみすきばり)
【意味等】
 漁網を補修するときに使う道具
【参考】
・漁網を編んだり修理したりする時に使う竹製の針
・平網針や竹網針ともいう
 
あげくのさんぱち 【標準語】
 挙句の果てに
【意味等】
 色々やった末に結局、ついに、その結果
【用例】
・投資詐欺い遭うて…2千万円、アゲクノサンパチ…家屋敷までのうなった
 →投資詐欺に遭って…2千万円、挙句の果てに…家屋敷まで無くなった
 
あけざかや 【標準語】
 売り酒屋
【意味等】
 酒の販売店、造り酒屋(つくりざかや)は酒の醸造店
【用例】
・あんしゃんが造り酒屋で、弟がアケザカヤでその酒ば売りよんなあ
 →兄さんが酒の醸造店で、弟が酒の小売店でその酒を売っている
 
あげな 【標準語】
 あのような
【意味等】
 あんな、使い方によっては対象物を見下した言い方
【用例】
・俺い…しかかってくるとばい、アゲナおうどうもんなあおらんばい
 →俺に…突っかかって来るんだぜ、あのような横着者はいないよ
詳細
あげなか 【標準語】
 あのような
【意味等】
 あんな、使い方によっては対象物を見下した言い方
【用例】
・浮気やらしとらん。アゲナカ女やら…知らん。信じちゃれ
 →浮気なんかしてない。あのような女なんか…知らん。信じてくれ
詳細
あげなかもん 【標準語】
 あのくらいのもの
【意味等】
 あんなもの、対象物を尊重しない見下した言い方
【用例】
・いかもんやろ?おらあ…アゲンカモンな食わんぜ、腹のせく
 →げて物だろ?俺は…あの様なものは食わないよ、お腹をこわす
詳細
あけなんこ 【標準語】
 ありのまま
【意味等】
 開けっ広げ、そっくりそのまま、隠し事のないこと
【用例】
・俺とあれな…へくいやけん何でっちゃ知っとう…アケナンコやもん
 →俺とあいつは…親友だから何でも知っている…隠し事無しだもん
 
あげほうじ 【標準語】
 あげどき(揚斎)
【意味等】
 お寺で行う年忌法要、お寺で教を上げるだけの簡単な法事
【用例】
・コロナの流行りようけん、7回忌な寺でのアゲホウジいしとこう
 →コロナが流行ってるから、7回忌は寺での揚斎にしておこう
 
あけらん 【標準語】
 わがまま
【意味等】
 周囲をはばからず自分勝手に振る舞うこと、身勝手
【用例】
・甘やかいて育てられとんなあけん、辛抱りきのなか…アケランやん
 →甘やかして育てられているから、辛抱ができない…我がままだよ
 
あけらんまわす 【標準語】
 駄々をこねる
【意味等】
 子供が我がままを言う、子供が甘えてむずがる
【用例】
・アイス買うちゃれって…アケランマワスけん、おうじょうした
 →アイスを買ってくれと…駄々をこねるので、とても困った
 
あけん 【標準語】
 呆気
【意味等】
 意外な出来事に呆気にとられ何も言えない様子、唖然
【用例】
・事故って聞いてアケンとしたが、どえんものうして…よござした
 →事故って聞いて唖然としたけど、無事で…よかったですねぇ
 
あげん 【標準語】
 あの様に
【意味等】
 あんなに、あのとおりに
【用例】
・おなごいキャーキャー言われて、俺もアゲンもてたらよかろうね
 →女性にキャーキャー言われて、俺もあんなモテたらよいだろうな
詳細
あげんか 【標準語】
 あのような
【意味等】
 あんな、使い方によっては対象物を見下した言い方
【用例】
・俺い…しかかってくるとばい、アゲナおうどうもんなあおらんばい
 →俺に…突っかかって来るんだぜ、あのような横着者はいないよ

詳細

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あけんとけんと 【標準語】
 呆然と
【意味等】
 呆気にとられている様子、気が抜けて唖然とする様
【用例】
・道い…子供のひょくっと飛び出いてきて、アケントケントしたばい
 →道に…子供が急に飛び出してきて、呆然としちゃったよ
 
あこうなる 【標準語】
 赤面する
【意味等】
 恥ずかしい、照れる、顔が赤くなる、あこう(赤く)+なる
【用例】
・宴会で酔うてブリいなって踊って、思い出いただけでアコウナル
 →宴会で酔って裸になって踊って、思い出しただけで赤面する
 
あごだす 【標準語】
 くたびれる
【意味等】
 顎を出す、疲れて元気がない、元気が尽き果てる、疲れ果てる
【用例】
・見とったら楽しかろうごたあが、アゴダスけん…せんがよかよ
 →見てたら楽しそうだけど、くたびれるので…やめた方がいいよ
 
あごたん 【標準語】
 顎(あご)
【意味等】
 人や動物の口を構成する顎骨を中心とする部分
【用例】
・硬かとば食いよったら…よう噛むけん、アゴタンの鍛えらるる
 →硬い物を食ってたら…よく噛むので、顎が鍛えられる
詳細
あごたん 【標準語】
 おしゃべり
【意味等】
 余計なことを言う、口が軽い、口数が多い、雄弁
【用例】
・ここだけの話って言うたっちゃ、アゴタンやけん…すぐい広がる
 →ここだけの話と言ったとしても、口が軽いので…すぐに広がる
詳細
あごたん 【標準語】
 口達者
【意味等】
 余計なことを言う人、口が軽い人、口数が多い人、よくしゃべる人
【用例】
・アゴタンやけん…演説さしたら、冷飯からほけの出るごと話しきい
 →口達者だから…演説させたら、冷飯から湯気が出るように話せる
詳細
あごたんたたき 【標準語】
 屁理屈野郎
【意味等】
 理屈や道理に合わない議論をする人、屁理屈をこね回す人
【用例】
・アゴタンタタキが…みんない嫌われとうとのわからんとかいな?
 →屁理屈野郎め…みんなに嫌われてるのが分からないんだろうか?
詳細
あごたんたたく 【標準語】
 理屈をこねる
【意味等】
 役に立たない理屈や道理に合わない議論をくどくどという
【用例】
・あれがアゴタンタタクけん、会議ななあも決まらんで…長引きよう
 →あいつが理屈をこねだすから、会議は何も決まらず…長引いてる
詳細
あごたんたたく 【標準語】
 つべこべ言う
【意味等】
 逆らったり、あれこれと生意気にしゃべりたてる
【用例】
・決まりやけん、アゴタンタタイタっちゃあ、でけんもんなでけん
 →決定事項だから、つべこべ言っても、出来ないものは出来ない
詳細
あごっとう 【標準語】
 顎(あご)
【意味等】
 人や動物の口を構成する顎骨を中心とする部分
【用例】
・アゴットウい髭やら生やして…つやつけとうが、何かいやらしか
 →顎にヒゲなんか生やして…格好つけてるけど、何だか胡散臭い
詳細
あごっとう 【標準語】
 おしゃべり
【意味等】
 余計なことを言う、口が軽い、口数が多い、雄弁
【用例】
・おらあアゴットウやけん、守秘義務って言うたっちゃ…守りきらん
 →俺は口が軽いから、守秘義務って言われたって…守れない
詳細
あごっとう 【標準語】
 口達者
【意味等】
 余計なことを言う人、口が軽い人、口数が多い人、よくしゃべる人
【用例】
・あらあ…アゴットウでカリスマ性なあるけん、政治家向きやが
 →あいつは…口達者でカリスマ性はあるから、政治家向きだよ
詳細
あごっとうたたき 【標準語】
 屁理屈野郎
【意味等】
 理屈や道理に合わない議論をする人、屁理屈をこね回す人
【用例】
・性分やろうが…そえんやけんアゴットウタタキって嫌わるるったな
 →性分だろうが…そんなだから屁理屈野郎って嫌われるんだよ
詳細
あごっとうたたく 【標準語】
 理屈をこねる
【意味等】
 役に立たない理屈や道理に合わない議論をくどくどという
【用例】
・あれがアゴットウタタクけん、契約ば解除されっしもうた
 →あいつが理屈をこねるから、契約を解除されてしまった
詳細
あごっとうたたく 【標準語】
 つべこべ言う
【意味等】
 逆らったり、あれこれと生意気にしゃべりたてる
【用例】
・あれがアゴットウタタクけん、お客さんのはらかいて帰んなった
 →あいつがつべこべ言うから、お客さんが怒って帰っちゃった
詳細
あざ 【標準語】
 ほくろ(黒子)
【意味等】
 先天的に皮膚に点在する黒斑(痣と黒子の区別はない)
【用例】
・唇の下のアザな…食いはぐれん人相げなが、色っぽうして好いとう
 →唇の下の黒子は、食いはぐれない人相らしいが、色っぽくて好き
 
あさあがり 【標準語】
 朝食
【意味等】
 朝ごはん、あさ(朝)+あがり(召し上がる)→朝飯
【用例】
・明日のアサアガリな6時から9時まで…バイキングいなっとります
 →明日の朝食は6時から9時まで…バイキングになっております
 
あさおり 【標準語】
 朝食
【意味等】
 朝ごはん、朝飯
【用例】
・この旅館のアサオリな豪華やねぇ…鯛茶漬やら付いとうが
 →この旅館の朝食は豪華だねぇ…鯛茶漬けなんか付いているよ
 
あさじまい 【標準語】
 朝事参り
【意味等】
 浄土真宗の信徒が早朝の勤行に参ること、標準語では朝の身支度
【用例】
・ばばさんな信心深かけん、毎朝…アサジマイい念仏ば上げよんなる
 →お婆ちゃんは信心深いので、毎朝…朝事参りで念仏を上げている
 
あさづけ 【標準語】
 短期間で漬ける漬物
【意味等】
 糠や塩などに漬け込んだ漬物(浅漬)、糠味噌漬け、塩漬け
【用例】
・はざひきダイコンやらハクサイな、アサヅケいして食うたら…旨か
 →間引きダイコンや白菜は、さっと漬物にして食ったら…旨い
 
あさづけ 【標準語】
 野菜を干さずに漬ける漬物
【意味等】
 青菜や根菜を干さないで漬けた漬物
【用例】
・うちのダイコンばアサヅケいしたんだあ、さっぱりして…旨かと
 →うちのダイコンを干さずに漬けたら、さっぱりして…旨いんだ
 
あさって 【標準語】
 見当違い
【意味等】
 見込み違い、向くべき方向や判断を誤っていること
【用例】
・誰か悪そうばしとう、トイレいの矢印の…アサッテの方ば向いとう
 →誰か悪戯をしてる、トイレへの矢印が…誤った方向を向いている
 
あさのとう 【標準語】
 早朝
【意味等】
 朝早く、早旦、あさの(朝の)+とう(疾に:とうに)
【用例】
・直売所い出すけんって、アサノトウから収穫い行て…出荷準備たい
 →直売所に出すからと、朝早くから収穫に行って…出荷準備だよ
 
あさのま 【標準語】
 午前中
【意味等】
 あさの(朝の)+ま(間)→朝の間:午前中
【用例】
・昼から用のあるけん…病院いなアサノマい行てきとこう
 →昼から用があるので…病院には午前中に行っておこう
 
あさのま 【標準語】
 朝食
【意味等】
 朝ごはん、朝飯、あさの(朝の)+ま(まま:飯)
【用例】
・何ちゃよかけん…アサノマな食わなあ、脳いブドウ糖の行かん
 →何でもいいから…朝食を食わないと、脳にブドウ糖が行かない
 
あさる 【標準語】
 探す
【意味等】
 探し求める、しひっくり返して探す、たくさんの中から探す
【用例】
・休みの日な、ネットで骨董品ばアサルとが…楽しみやもん
 →休みに日は、ネットで骨董品を探すのが…楽しみなんだ
詳細
あさる 【標準語】
 掻き回す
【意味等】
 引っ掻き回して探す、グチャグチャに掻き回す
【用例】
・ハッカーのサーバーい侵入して、アサッテデータば壊いとう
 →ハッカーがサーバーに侵入して、掻き回してデータを壊している
詳細
アジウリ 【標準語】
 マクワウリ
【意味等】
 ウリ科キュウリ属のつる性一年草、味瓜、昔のデザート用果物
【用例】
・久々いアジウリば食うたが、メロンと比べたら…うまみのうなか
 →久々にマクワウリを食ったけど、メロンと比べたら…美味くない
 
あしぇ 【標準語】
 汗
【意味等】
 体温調節などのために皮膚から出る体液
【用例】
・この店な…先代の、血とアシェと涙の結晶やけん…潰いたらいかん
 →この店は…先代の、血と汗と涙の結晶なので…潰したらいけない
 
あしぇがく 【標準語】
 汗ばむ
【意味等】
 汗ぐむ、結露する、あせ(汗)+がく(かく)→汗ばむ
【用例】
・今日な…えらいもうらしか、じっとしとったっちゃアシェガク
 →今日は…すごく蒸し暑い、じっとしていても汗ばむ
詳細
あしぇがく 【標準語】
 急ぐ
【意味等】
 早く終わらせる、急がせる
【用例】
・締め切りな…今日の5時やけん、みんな…ちいっとアシェガイて
 →締め切りは…今日の5時だから、みんな…少し急いで
詳細
あしぇがく 【標準語】
 むずがる
【意味等】
 小さな子供がむずがる、眠くなるなど機嫌が悪くなる
【用例】
・赤ちゃんの…眠とうなんなったか、アシェガイて泣きよんなる
 →赤ちゃんが…眠たくなっちゃったのか、むずがって泣いてるよ
詳細
あしぇがく 【標準語】
 腐る
【意味等】
 料理が腐る、主に煮物などが傷む、
【用例】
・温うなってきたけん、このごらあ…料理のすぐいアシェガク
 →暖かくなってきたので、この頃は…料理がすぐに腐る
詳細
あしかた 【標準語】
 足跡
【意味等】
 歩いて地面についた足の形、あし(足)+かた(型)→足跡
【用例】
・このアシカタな、ネコのコンクリートば打ってすぐい…歩いたと
 →この足跡は、ネコがコンクリートを打ってすぐに…歩いたんだ
 
アジコ 【標準語】
 アジ
【意味等】
 アジ科アジ亜科に含まれる魚の総称、鯵、主にマアジ
【用例】
・野北漁港の波止で、今、おきなかアジコのよう釣れようげな
 →野北漁港の波止で、今、大きなアジがよく釣れているそうだ
 
アジコ 【標準語】
 小鯵
【意味等】
 小型のアジ、小さめのアジ、小ぶりのアジ
【用例】
・「志摩の四季」でアジコの安かったけん、南蛮漬ば作った
 →「志摩の四季」で小型のアジが安かったので、南蛮漬を作った
 
あじこじ 【標準語】
 あちこち
【意味等】
 あっちこっち、由来は「あちこち」の音変異
【用例】
・京都い行て、お寺やら名所旧跡やら…アジコジ観てきた
 →京都に行って、お寺や名所旧跡など…あっちこっち観てきた
 
あじこじ 【標準語】
 あれこれ
【意味等】
 由来である「あちこち」の意味の拡大、ああだこうだ
【用例】
・子どものくせい…アジコジくちへんじしなあと、こざにっか
 →子どものくせに…ああだこうだ口ごたえするんだ、小憎たらしい
 
あしのつと 【標準語】
 ふくらはぎ、こむら
【意味等】
 脛の裏の膨らんだ部分、あしの(脚の)+つと(苞:蕾を包む物)
【用例】
・スピードスケートばしよるけん、アシノツトの大きゅうして…硬か
 →スピードスケートをしてるから、ふくらはぎが大きくて…硬い
 
あしのはら 【標準語】
 足の裏
【意味等】
 由来は「足の平」の音変異と思われる、立って地面に接地する部分
【用例】
・山で…そんくぎば踏み貫いて、アシノハラば大怪我したと
 →山で…竹の切り株を踏み貫いて、足の裏を大怪我したんだ
 
あしふみ 【標準語】
 足踏み脱穀機
【意味等】
 足踏みを動力とする籾を稲藁から取り外す(脱穀する)農具
【用例】
・アシフミな電動いなって、今あコンバインいその機能がある
 →足踏み脱穀機は電動になって、今はコンバインにその機能がある
 
あじめし 【標準語】
 五目飯
【意味等】
 味ご飯、魚肉や野菜などの具材を入れて炊いたご飯、主にかしわ飯
【用例】
・運動会の弁当な、アジメシばお握りいして…唐揚げも入れちゃろう
 →運動会の弁当は、五目飯をお握りにして…唐揚げも入れてやろう
 
あじもこうけもなか 【標準語】
 味も香りもしない
【意味等】
 あじも(味も)+こうけも(香気も)+なか→味も香りもない
【用例】
・一流レストランってやが、たっかばっかしで…アジモコウケモナカ
 →一流レストランだそうだが、高いばかりで…旨くもなんともない
詳細
あじもこうけもなか 【標準語】
 優しさも人情味もない
【意味等】
 「味も香りもしない」の意味拡大、対応が冷たい、事務的過ぎる
【用例】
・よおと聞かんで「つあーらん」げな、役場なアジモコウケモナカ
 →よく聞きもせずに「駄目です」だって、役場は事務的過ぎる
詳細
あじもこっけもなか 【標準語】
 味も香りもしない
【意味等】
 あじも(味も)+こっけも(香気も)+なか→味も香りもない
【用例】
・社長とごっつおー食べい行たが、緊張で…アジモコッケモナカった
 →社長とご馳走食べに行ったけど、緊張で…味も香りもしなかった
詳細
あじもこっけもなか 【標準語】
 優しさも人情味もない
【意味等】
 「味も香りもしない」の意味拡大、対応が冷たい、事務的過ぎる
【用例】
・金持ちいいなようしなあが、貧乏かといなアジモコウケモナカ
 →金持ちにはよくしてくれるが、貧乏なやつには対応が冷たい
詳細
あじもしゃしゃらもなか 【標準語】
 味も香りもしない
【意味等】
 あじも(味も)+しゃしゃら(爽やかさも)+なか
【用例】
・このスイカな5,000円もしたばってん、アジモシャシャラモナカ
 →このスイカは5,000円もしたけど、味も香りもしない
詳細
あじもしゃしゃらもなか 【標準語】
 優しさも人情味もない
【意味等】
 「味も香りもしない」の意味拡大、対応が冷たい、事務的過ぎる
【用例】
・ぜんいならんやつと思うたら、アジモシャシャラモナカごとなる
 →金にならんやつだと思ったら、優しさも人情味もないようになる
詳細
あじもせせらもなか 【標準語】
 味も香りもしない
【意味等】
 あじも(味も)+せせら(爽やかさも)+なか→味も素っ気もない
【用例】
・この豆腐くさ…スーパーの安売り品やったが、アジモセセラモナカ
 →この豆腐…スーパーの安売り品だったけど、味も素っ気もない
詳細
あじもせせらもなか 【標準語】
 優しさも人情味もない
【意味等】
 「味も香りもしない」の意味拡大、対応が冷たい、事務的過ぎる
【用例】
・ボトルば入れんやったら…アジモセセラモナカごとなんなった
 →ボトルを入れなかったら…冷たい対応になっちゃった
詳細
あしもと 【標準語】
 残穀、落穂
【意味等】
 収穫時や脱穀時に足元に散らばっている稲のくずや残殻
【用例】
・作業もしまえるけん、脱穀機のアシモトな…そうよう集めとって
 →作業が終わるので、脱穀機の残り殻は…全部集めておいて
 
あじろ 【標準語】
 漁場
【意味等】
 水域の中で特に漁獲の多い所、網代、よく魚が釣れる場所
【用例】
・アラやらのアジロな沖の方やけん、漁なひしていじゅういなる
 →クエなどの漁場は沖の方だから,漁は一日がかりになる
 
あじろ 【標準語】
 釣り場
【意味等】
 行きつけの釣り場所、よく魚が釣れる場所
【用例】
・あすこのアジロな立入禁止やが、今年も…海い落てて死んどんなあ
 →あそこの釣り場は立入禁止だぞ,今年も…海に落ちて死んでるよ
 
あず 【標準語】
 砂土、川砂
【意味等】
 含水・通水性のある花崗岩系の砂土、川や池の底に溜まった砂土
【用例】
・シバば張るとい…下いアズば撒いとったら、水はけのようなる
 →芝生を張るのに…下に川砂を撒いていたら、水はけがよくなる
 
あすこ 【標準語】
 あそこ
【意味等】
 場所や部位を指し示すことば、あのところ、かしこ
【用例】
・「アスコい眼鏡のあるけん、持って来て」「アスコってどこ?」
 →「あそこに眼鏡があるから、持って来て」「あそこってどこ?」
 
あすこらへん 【標準語】
 あの辺り
【意味等】
 あの辺、あそこの周辺、概ねの場所を指し示す言い方
【用例】
・昔の駐在所な、今の駄菓子屋の隣…アスコラヘンにあったろうや
 →昔の駐在所は、今の駄菓子屋の隣…あの周辺にあっただろう
 
あすこんにき 【標準語】
 あの辺り
【意味等】
 あの辺、あすこん(あそこの)+にき(傍ら、近く、周辺)
【用例】
・あっちの奥さんな…七山、確か…アスコンニキから嫁い来ちゃあ
 →あちらの奥さんは…七山、確か…あの辺りから嫁いで来ている
 
あずのきれん 【標準語】
 はっきりしない
【意味等】
 判然としない、不明瞭、はっきりとよく分からない、由来は不明
【用例】
・境界立会い行たが…図面と現況のずれて、アズノキレン
 →境界立会に行ったけど…図面と現況がずれて、判然としない
 
あずのきれん 【標準語】
 決断力がない
【意味等】
 思い切りが悪い、本来の「判然としない」の意味拡大
【用例】
・なあも決めきらんで…何でっちゃ上いお伺い、アズノキレン男たい
 →何も決められずに…何でも上にお伺い、判断力のない男だよ
 
あすび 【標準語】
 遊興
【意味等】
 料亭や酒場など風俗でのお遊び、慰みごと
【用例】
・アスビ人ばってん…紳士で粋な男やけん、アスビな綺麗か
 →遊び人だけど…紳士で粋な男だから、遊び方がスマートだ
詳細
あすび 【標準語】
 趣味
【意味等】
 好きなことをして楽しむ、手遊び、弄び、冗談、悪戯
【用例】
・ああたの作品なすごか…アスビの域ば越えとる
 →あなたの作品はすごい…趣味の域を越えている
詳細
あすびごと 【標準語】
 遊興
【意味等】
 料亭や酒場など風俗でのお遊び、慰みごと
【用例】
・あっちゃあ、仕事な駄目バッテン…アスビゴトな好いとんなあ
 →あちらさんは、仕事はダメだけど…遊興ごとは好いている
詳細
あすびごと 【標準語】
 趣味
【意味等】
 好きなことをして楽しむ、手遊び、弄び、冗談、悪戯
【用例】
・大事かことば話すけん…アスビゴトやらせんで、ちゃんと聞きない
 →大事なことを話すので…手遊びなどせずに、ちゃんと聞きなさい
詳細
あすびもん 【標準語】
 玩具
【意味等】
 遊びに使う道具、あすび(遊び)+もん(もの)→遊び物(玩具)
【用例】
・「お年玉な…貯金、アスビモンやら買うたらならん」って言われた
 →「お年玉は…貯金、玩具なんか買うたらいけない」って言われた
詳細
あすびもん 【標準語】
 慰み者
【意味等】
 からかいの対象となる人や動物
【用例】
・ああたの息子な、仲間からアスンビンいされて…虐められよるが
 →あなたの息子は、仲間から慰み者にされて…虐められているよ
詳細
あすぶ 【標準語】
 遊興する
【意味等】
 料亭や酒場など風俗でお遊する
【用例】
・せっかく…なかずい来たっちゃけん、最終電車までアスブばい
 →せっかく…中洲に来たんだから、最終電車まで遊興するぞ
詳細
あすぶ 【標準語】
 遊ぶ
【意味等】
 好きなことをして楽しむ、手遊び、悪戯
【用例】
・ゲームやらしてアスブけん、学校の退けて…うちいアスビい来
 →ゲームなどして遊ぶから、学校が終わって…うちに遊びにおいで
詳細
あすんもん 【標準語】
 玩具
【意味等】
 遊びに使う道具、あすび(遊び)+もん(もの)→遊び物(玩具)
【用例】
・年寄りやけん…このごろのアスンモンなどえんして遊ぶか分からん
 →年寄りなので…このごろの玩具はどうやって遊ぶのか分からない
詳細
あすんもん 【標準語】
 慰み者
【意味等】
 からかいの対象となる人や動物
【用例】
・戦争やけんって、女の人ばアスンモンいするやら…許いたらいかん
 →戦争だからって、女の人を慰み者にするなんて…許したらいかん
詳細
あせがいとる 【標準語】
 腐っている
【意味等】
 料理、主に煮物が傷んでいるときに言う
【用例】
・母ちゃん…味のおかあしか、このイモの煮っ転がしなアセガイトウ
 →母さん…味が変だ、このイモの煮っ転がしは腐っている
詳細
あせがく 【標準語】
 汗ばむ
【意味等】
 汗ぐむ、結露する、あせ(汗)+がく(かく)→汗ばむ
【用例】
・今日な…えらいもうらしか、じっとしとったっちゃアセガク
 →今日は…すごく蒸し暑い、じっとしていても汗ばむ
詳細
あせがく 【標準語】
 急ぐ
【意味等】
 早く終わらせる、急がせる
【用例】
・締め切りな…今日の5時やけん、みんな…ちいっとアセガイて
 →締め切りは…今日の5時だから、みんな…少し急いで
詳細
あせがく 【標準語】
 むずがる
【意味等】
 小さな子供がむずがる、眠くなるなど機嫌が悪くなる
【用例】
・赤ちゃんの…眠とうなんなったか、アセガイて泣きよんなる
 →赤ちゃんが…眠たくなっちゃったのか、むずがって泣いてるよ
詳細
あせがく 【標準語】
 腐る
【意味等】
 料理が腐る、主に煮物などが傷む、
【用例】
・温うなってきたけん、このごらあ…料理のすぐいアセガク
 →暖かくなってきたので、この頃は…料理がすぐに腐る
詳細
アゼクジリ 【標準語】
 ケラ
【意味等】
 キリギリス亜目コオロギ上科ケラ科に分類される昆虫の総称
【用例】
・ケラばアゼクジリって言うたあ、田の畦ば…くじるけんやろ?
 →ケラをアゼクジリと言うのは、田んぼの畦を…穿るからだろ?
 
あせくる 【標準語】
 探す
【意味等】
 探し求める、しひっくり返して探す、たくさんの中から探す
【用例】
・がらくた市やらで、好かとのなかかアセクルとが…楽しみたい
 →がらくた市などで、好い物がないか探すのが…楽しみなんだ
詳細
あせくる 【標準語】
 掻き回す
【意味等】
 引っ掻き回して探す、グチャグチャに掻き回す
【用例】
・おらあ潔癖症やけん、みんなが箸でアセクル鍋やら…食いきらん
 →俺は潔癖症だから、みんなが箸で引掻き回す鍋なんて…食えねえ
詳細
あせこ 【標準語】
 あせも(汗疹)
【意味等】
 汗のために皮膚にできる細かい水泡性の発疹
【用例】
・こらあ…かいかろう?背中いアセコのいっぱいでけとるもん
 →こりゃ…痒いでしょ?背中に汗疹がいっぱいできてるもの
 
あせごいか 【標準語】
 汗かき
【意味等】
 汗かき、汗をかきやすい人、汗をかきやすい体質
【用例】
・もうらっさ。ああた、アセゴイカけん…手のごいば貸いちゃろう
 →蒸し暑いね。あなた、汗かきだから…タオルを貸してあげよう
詳細
あせごうか 【標準語】
 汗かき
【意味等】
 汗かき、汗をかきやすい人、汗をかきやすい体質
【用例】
・あたきゃあアセゴウカけん、今日のごたる日な…汗じっくりいなる
 →わやしは汗かきだから、今日のような日は…汗びっしょりになる
詳細
あせじくり 【標準語】
 汗びっしょり
【意味等】
 汗だく、あせ(汗)+じくり・じっくり(ぐっしょり)
【用例】
・汗ごいかけん、今日のごともおらしか日な、汗ジックリいなる
 →汗かきだから、今日のように蒸し暑い日は、汗びっしょりになる
詳細
あせじっくり 【標準語】
 汗びっしょり
【意味等】
 汗ぐっしょり、あせ(汗)+じくり・じっくり(ぐっしょり)
【用例】
・毎日…アセジックリでパンツの蒸れて…インキンいなっしもうた
 →毎日…汗だくでパンツが蒸れて…インキンになってしまった
詳細
あせぼ 【標準語】
 あせも(汗疹)
【意味等】
 汗のために皮膚にできる細かい水泡性の発疹
【用例】
・ちゃんと赤ちゃんの世話しよる?可哀相かごとアセボのでけとう
 →ちゃんと赤ちゃんの世話してる?可哀相なくらい汗疹ができてる
 
あぜまめ 【標準語】
 畔豆
【意味等】
 田んぼの畔に播いた豆の総称(大豆、小豆、黒豆)
【用例】
・農地ば有効活用するごと、大豆やらば畔い播いたとが…畔豆たい
 →農地を有効活用するよう、大豆などを畔に播いたのが…畔豆だ
 
あせる 【標準語】
 探す
【意味等】
 探し求める、しひっくり返して探す、たくさんの中から探す
【用例】
・真夜中い…酒のつまみば作るとい、冷蔵庫ばアセルたあやめちゃり
 →真夜中に…酒の肴を作るのに、冷蔵庫を散らかし探すのはやめて
詳細
あせる 【標準語】
 掻き回す
【意味等】
 引っ掻き回して探す、グチャグチャに掻き回す
【用例】
・ニワトリの…落葉ばアセルたあ…餌いなる虫のおるけんやろ?
 →ニワトリが…落葉を掻き回すのは…餌になる虫がいるからだろ?
詳細
あたい 【標準語】
 わたし
【意味等】
 自分をさす自称代名詞、主に女性が使う言い方
【用例】
・ああた、アタイのことば好いとうげなね…つきおうてよかよ
 →あなた、わたしのことが好きらしいわね…付き合っていいわよ
詳細
あたき 【標準語】
 わたし
【意味等】
 自分をさす自称代名詞、主に女性が使う言い方
【用例】
・ぜんい困っとうけんって、アタキャ…そえな悪かこたあしきりらん
 →お金に困ってるからって、わたしは…そんな悪いことはできない
詳細
あたきんがい 【標準語】
 わたしの家
【意味等】
 私んち、私の家族、あたしん(私の)+がい(家)
【用例】
・アタキンガイな…ネコ好きやけん、家いな8匹もネコのおるとやが
 →我が家は…ネコ好きなので、家には8匹もネコがいるんだよ
詳細
あたきんがた 【標準語】
 わたしの家
【意味等】
 私んち、私の家族、あたしん(私の)+がた(家)
【用例】
・あすこのアパートの2階がアタキンガタ、家賃なたったの2万円
 →あそこのアパートの2階が私んち、家賃はたったの2万円
詳細
あたし 【標準語】
 わたし
【意味等】
 自分をさす自称代名詞、主に女性が使う言い方
【用例】
・よかろ、アタシの車…新車ばい。アタシとデートしょうえ
 →いいでしょ、わたしの車…新車だよ。わたしとデートしようよ
詳細
あたしんがい 【標準語】
 わたしの家
【意味等】
 私んち、私の家族、あたしん(私の)+がい(家)
【用例】
・アタシンガイの姉さんな…えらい美人、女優いスカウトされなった
 →我が家の姉さんは…すごい美人、女優にスカウトされちゃった
詳細
あたしんがた 【標準語】
 わたしの家
【意味等】
 私んち、私の家族、あたしん(私の)+がた(家)
【用例】
・あの豪邸がアタシンガタ、昔ゃあ…どっかの国の領事館やったげな
 →あの豪邸が私んち、昔は…どこかの国の領事館だったそうだ
詳細
あただい 【標準語】
 新たに
【意味等】
 新しく、あただ(あたら:新し)+い(に)
【用例】
・申請方法の変わったけん、アタダイ収支計画書ばだいちゃり
 →申請方法が変わったので、新たに収支計画書を出してください
 
あただい 【標準語】
 急に
【意味等】
 突然に、出し抜けに、間がなく急である様
【用例】
・アタダイ契約解除って言われたっちゃ…もう工事に入っとうとよ
 →突然に契約解除と言われても…もう工事に入ってるんだよ
 
あただい 【標準語】
 いまさら
【意味等】
 今改めて、今になって、事新しく
【用例】
・「おらあ反対やった」って?アタダイなんば言いようとや
 →「俺は反対だった」だと?いまさら何を言っているんだ
 
あたまからほけだす 【標準語】
 かんかんになって怒る
【意味等】
 あたまから(頭から)+惚けだす(湯気を立てる)→激怒する
【用例】
・先生の…アタマカラホケダシよんなあが、何のあったとな?
 →先生が…かんかんになって怒っているけど、何があったの?
 
あたますき 【標準語】
 くうとうびょう(空頭病)
【意味等】
 カイコの軟化病の一つで頭部が半透明になって死ぬ病気
【用例】
・アタマスキな…カイコい細菌の寄生する病気で、秋口いはやるげな
 →空頭病は…カイコに細菌が寄生する病気で、秋口にはやるそうだ
 
あたまのさら 【標準語】
 頭蓋骨
【意味等】
 髑髏、頭蓋、頭の頂
【用例】
・古墳ば発掘しよったら、甕棺からアタマノサラやら出てきたげな
 →古墳を発掘していたら、甕棺から頭蓋骨などが出てきたそうだ
 
あたら 【標準語】
 新た
【意味等】
 新しく、由来は不明「あたらし(新し)」の音変異と思われる
【用例】
・バイキングな、皿の料理ののうなったら…アタライ補充さるる
 →バイキングは、皿の料理がなくなったら…新たに補充される
 
あたら 【標準語】
 急
【意味等】
 突然、出し抜け、間がなく急、やにわ
【用例】
・アタラ…子供の飛びだいてきたけん、ひいたかと思うた
 →突然…子供が飛び出してきたので、ひいたかと思った
 
あたら 【標準語】
 いまさら
【意味等】
 今改めて、今になって、事新し
【用例】
・「せんのきゃよかった」って?アタラなんば言いようとや
 →「やらなきゃよかった」だと?いまさら何を言っているんだ
 
あたらい 【標準語】
 新たに
【意味等】
 新しく、あただ(あたら:新し)+い(に)
【用例】
・財源不足で、アタダイ消費税ばあぐるげなが…給料な上がらん
 →財源不足で、新たに消費税を上げるそうだが…給料は上がんない
 
あたらい 【標準語】
 急に
【意味等】
 突然に、出し抜けに、間がなく急である様
【用例】
・アタダイ「離婚」って言うたっちゃあ…おらあ、納得しきりきらん
 →突然「離婚」と言われても…俺は、納得することができない
 
あたらい 【標準語】
 いまさら
【意味等】
 今改めて、今になって、事新しく
【用例】
・借金ば返しきらん?アタダイなんば言いようとや…利子つけて返せ
 →借金を返せない?いまさら何を言っているんだ…利子つけて返せ
 
あたりこくじゅう 【標準語】
 隣近所
【意味等】
 近所近辺、近くの場所、近く、この周辺
【用例】
・まさか…誘拐やなかな?アタリコクジュウば探したが…おんなれん
 →まさか…誘拐じゃないか?近所近辺を探したけど…いないんだ
 
あたりこくちゅう 【標準語】
 隣近所
【意味等】
 近所近辺、近くの場所、近く、この周辺
【用例】
・空襲で、アタリコクチュウ火の海たい…たいそ亡うならっしゃった
 →空襲で、近所近辺が火の海だよ…たくさん亡くなられた
 
あたりまわる 【標準語】
 触る
【意味等】
 軽く手であたる、手を触れる
【用例】
・触診でアタルマワルとで、どこの悪かか…たいがい分かる
 →触診で軽く手で当たることで、どこが悪いのか…だいたい分かる
 
あたりまわる 【標準語】
 中風になる
【意味等】
 脳血管障害(脳卒中)の後遺症で身体に麻痺がおこる
【用例】
・あらあ酒飲みやったが、職場でたあれてアタリマワッとんなるげな
 →あいつは酒飲みだったけど、職場で倒れて中風になったらしいよ
 
あっこ 【標準語】
 あそこ
【意味等】
 場所や部位を指し示すことば、あのところ、かしこ
【用例】
・「見ゆる?アッコいゴウズのおるが」「えらい…おきなかねえ」
 →「見える?あそこにカメがいるよ」「とっても…大きいねえ」
 
あったらありぎり 【標準語】
 あるならあるだけ
【意味等】
 ありったけ、あったら(あるなら)+ありぎり(ある限り)
【用例】
・たいそ用意しとうけん、アッタラアリギリ飲うで食うて…楽しんで
 →たくさん用意してるから、ありったけ飲んで食って…楽しんで
詳細
あったらしか 【標準語】
 もったいない
【意味等】
 惜しい、残念だ、由来は古語の「惜し(あたら)し」で同意
【用例】
・役所ば辞めて…芸人いなるげな、安定しとったといアッタラシカ
 →役所を辞めて…芸人になるそうな…安定してたのにもったいない
 
あったられん 【標準語】
 もったいなくない
【意味等】
 惜しくない、くだらない、愚かな、「あったらしか」の対義語
【用例】
・仕事ば辞めたばってん、夢ば叶えるためやけん…アッタラレン
 →仕事を辞めたけど、夢をかなえるためだから…惜しくない
 
あっち 【標準語】
 あの人
【意味等】
 あちらさん、彼の人、第三者を指し示す
【用例】
・アッチゃ馬鹿息子って言われよったが、今ぁ人気アーティストたい
 →あの人は馬鹿息子と言われてたけど、今は人気アーティストだよ
 
あっち 【標準語】
 あの家
【意味等】
 あちらの家族、あの家庭、他の家や組織(集団)などを指し示す
【用例】
・アッチゃあ今晩カレーやが、前ば通ったら…カレーの匂いのしよる
 →あの家は今晩カレーだよ、前を通ったら…カレーの匂いがしてる
 
あっちゃこっちゃ 【標準語】
 あちこち
【意味等】
 ものが反対になること、逆さま
【用例】
・ああたとあたきの靴のアッチャコッチャいなっとう、こら酔うとう
 →あなたと私の靴があべこべになっている、こりゃ酔ってる
詳細
あっちゃこっちゃ 【標準語】
 あべこべ
【意味等】
 あっちこっち、前後のつじつまのあわないこと
【用例】
・おりおうて話し、話のアッチャコッチャいなっしもうて、わからん
 →落ち着いて話せ…話の前後のつじつまが合わなくて、わからない
詳細
あっちゃこっちゃ 【標準語】
 ああだこうだ
【意味等】
 ああでもないこうでもない、とやかく口出しをするう様を表す表現
【用例】
・ああたが横からアッチャコッチャ言うけん…やりそこのうたろうが
 →あんたが横からああだこうだ言うから…失敗しちゃっただろう
詳細
あっつあい 【標準語】
 あちらへ
【意味等】
 彼方へ、あっちへ、あちらの方へ、あっち+さい(~へ)の音変異
【用例】
・おらあ…弟子なとらん、もう来なんな…迷惑ばい、アッツアイ行へ
 →俺は…弟子はとらん、もう来るな…迷惑だ、あっちへ行け
 
あっと 【標準語】
 すみません
【意味等】
 ごめんなさい、ありがとう、恐縮や感謝の意を示す感嘆詞
【用例】
・アット…ああたのプリン食うてしもうた、まどうけん…こらえて
 →すまん…あなたのプリン食べちゃった、弁償するので…我慢して
 
あっと 【標準語】
 あがめたてまつるもの(崇め奉るもの)
【意味等】
 神様、仏様、月、太陽、星など信仰の対象となるもの
【用例】
・七五三な…綺麗かべべば着て、三宮神社で…アットいお参りしょう
 →七五三は…綺麗な着物を着て、三宮神社で、神様にお参りしよう
 
あっぱっぱあ 【標準語】
 簡単服
【意味等】
 夏用の女性用ワンピース、大正時代に大阪で発祥した婦人服
【用例】
・昔な…今日のごと暑か日な、通気性のよかアッパッパアば着よった
 →昔は…今日のように暑い日は、通気性のよい簡単服を着ていた
 
あっぱらぱん 【標準語】
 開けっ広げ
【意味等】
 無頓着、気にしない性格、能天気、大雑把、いい加減
【用例】
・あらぁアッパラパンやけん、なあも考えんで…よかごとしなあもん
 →あいつは能天気だから、何も考えずに…いいように振る舞うんだ
 
あっぱらぱん 【標準語】
 開けっ放し
【意味等】
 あけっぴろげ
【用例】
・網戸もせんでアッパラパンにするけん、家い蚊のたいそ入っとう
 →網戸もせずに開けっ放しにするから、家に蚊がたくさん入ってる
 
あておごり 【標準語】
 わざと𠮟る
【意味等】
 事態収拾のため我が子を叱ること、あて(当て)+おごり(怒り)
【用例】
・喧嘩相手が社長の息子やけん、我が子ばアテオゴリしよんなあ
 →喧嘩相手が社長に息子なので、我が子をわざと叱ってるぞ
 
あてこ 【標準語】
 胸当て
【意味等】
 赤ちゃんのよだれかけ
【用例】
・赤ちゃんの…よだれやら鼻水ば垂らしなーけん、アテコばつけない
 →赤ちゃんが…よだれや鼻水を垂らすので、胸当てをつけなさい
詳細
あてこ 【標準語】
 腹当て
【意味等】
 お祭や消防の法被などの下につける腹当て
【用例】
・明日の水防訓練い着ていく…アテコ、どこいなおいた?
 →明日の水防訓練に着ていく…腹当て、どこにしまった?
詳細
あてこすり 【標準語】
 マッチ
【意味等】
 燐寸、擦って使う発火用具
【用例】
・キャバレーやら飲み屋やらのアテコスリ箱ば集むるとが、趣味げな
 →キャバレーや飲み屋などのマッチ箱を集めるのが、趣味らしい
 
あてしゃん 【標準語】
 胸当て
【意味等】
 赤ちゃんのよだれかけ
【用例】
・アテシャンのビシャビシャいなっとう、はよ替えたがよかよ
 →よだれかけがビチャビチャになってる、早く替えたほうがいいよ
詳細
あてしゃん 【標準語】
 腹当て
【意味等】
 お祭や消防の法被などの下につける腹当て
【用例】
・アテシャンのポケットのタバコなか、訓練の時いどっかい落といた
 →腹当てのポケットのタバコがない、訓練の時にどこかに落とした
詳細
あてっぽす 【標準語】
 あてずっぽう
【意味等】
 はっきりした理由もなしに事を行う・言うこと、またそのさま
【用例】
・よおと知らんくせい、アテッポス言うたっちゃ…つぁーるもんかい
 →よく知らないくせに、当て推量で言っても…だめじゃないか
詳細
あど 【標準語】
 かかと(踵)
【意味等】
 きびす、足の裏の後部、由来には「足掻処(あがきと)」説がある
【用例】
・あいた…ストッキングの伝線した、アドのガザガザいなっとう
 →しまった…ストッキングが伝線した、踵がガザガザになってる
 
あど 【標準語】
 靴のかかと
【意味等】
 靴のかかとの部分
【用例】
・よか靴やけん…アドの底ば、修繕してもろうて…大事い履くと
 →いい靴なので…踵の底を、修繕してもらって…大切に履くんだ
 
あといり 【標準語】
 後添い
【意味等】
 後妻(夫)、配偶者との離別や死別後に再婚で家に入る妻・夫
【用例】
・最初の旦那な…死んなさって、アトイリの養子さんも死んなさった
 →最初の旦那は…亡くなって、後添いの養子さんも亡くなられた
 
あとうだえ 【標準語】
 あなとうと(安名尊)
【意味等】
 神仏を拝する時の唱えことば
【用例】
・今日なお彼岸やけん…仏壇で、アナトウト言うてきんしゃい
 →今日はお彼岸なので…仏壇で、お参りしてきなさい
詳細
あとえだ 【標準語】
 うしろあし(後肢)
【意味等】
 動物や昆虫の後肢、頭から最も遠い脚一対
【用例】
・イノシシのアトエダばもろうたけん、捌いて…シシ鍋いしょう
 →イノシシの後肢をもらったので、捌いて…シシ鍋にしましょう
 
あとがけ 【標準語】
 あとかけぞうり(後掛草履)
【意味等】
 かかとを固定することで脱げにくくした草履、かかと固定式の草履
【用例】
・夏の革靴な足の蒸れて…あなまたくされいなる、アトガケがよかぜ
 →夏の革靴は足が蒸れて…指の間が水虫になる、後掛草履がいいよ
 
あとくちのわるか 【標準語】
 後味が悪い
【意味等】
 食べた後に口の中に残る味が悪い、口の中に嫌な味が残る
【用例】
・うまかばってん…好かん甘さと匂いの残って、アトクチノワルカ
 →うまいけど…嫌な甘さと匂いが残って、後味が悪い
 
あとくちのわるか 【標準語】
 最後に嫌な気分になる
【意味等】
 物事が終わった後に嫌な気分になる、片付いたのに悪い気分になる
【用例】
・事件な解決したが…いっち悪かたあ無罪、アトクチノワルカ
 →事件は解決したけど…一番悪い奴は無罪、最後は嫌な気分だ
 
あとさん 【標準語】
 あがめたてまつるもの(崇め奉るもの)
【意味等】
 神様、仏様、月、太陽、星など信仰の対象となるもの
【用例】
・かかさんの病気の…はようようなるごと、アトサンい参ってきない
 →お母さんの病気が…早くよくなるよう、神仏にお参りしておいで
 
あとさん 【標準語】
 後家
【意味等】
 未亡人、夫を亡くして独り身になった妻
【用例】
・あっちのアトサンな…まあだわっかけん、再婚させにゃあいかん
 →あちらの後家さんは…まだ若いので、再婚させなきゃいかん
 
アトサンビキ 【標準語】
 アオガエル、アマガエル
【意味等】
 アマガエル科の両生類の総称、青蛙、雨蛙
【用例】
・壁いアトサンビキのおるが、擬態して…おかあしか色いなっとう
 →壁にアオガエルがいるけど、擬態して…変な色になっている
 
あとじえ 【標準語】
 後悔
【意味等】
 してしまったことを後で悔やむこと、後知恵
【用例】
・アトジエしたっちゃ…なあもならん、次い何ばするか…考えらなあ
 →後悔したって…何にもならない、次に何をするか…考えなくちゃ
 
あとぞい 【標準語】
 後添い
【意味等】
 後妻(夫)、配偶者との離別や死別後に再婚で家に入る妻・夫
【用例】
・お前と別れたっちゃ…綺麗かアトゾイばもらうけん、心配しなんな
 →お前と離別しても…綺麗な後妻をめとるから、心配するなよ
 
あとと 【標準語】
 すみません
【意味等】
 ごめんなさい、ありがとう、恐縮や感謝の意を示す感嘆詞
【用例】
・アトト…ごめんばってん、急用で出かくるけん…出直いちゃらん?
 →すまん…悪いけど、急用で出掛けるので…出直してくれないか?
 
あとと 【標準語】
 あがめたてまつるもの(崇め奉るもの)
【意味等】
 神様、仏様、月、太陽、星など信仰の対象となるもの
【用例】
・お盆な…ご先祖様の帰ってこらっしゃるけん、アトトいお参りせな
 →お盆は…ご先祖様が帰ってこられるので、仏様にお参りしなきゃ
 
あととり 【標準語】
 嫡子(ちゃくし)
【意味等】
 家を継ぐ子供、世継ぎ、後継ぎ
【用例】
・あれがアトトリ息子やが、ほんにい…店ば継いじゃんなあやろうか
 →あれが後継ぎの息子だけど、本当に…店を継いでくれるだろうか
 
あとばね 【標準語】
 泥はね、はね
【意味等】
 跳ね上げ、ぬかるみで跳ね上がる泥、またそれが裾についた汚れ
【用例】
・雨の中ば走ったろ?白かズボンのアトバネで、だめしゅうなっとう
 →雨の中を走っただろ?白いズボンが泥はねで、汚くなっている
 
あなぜ 【標準語】
 戌亥の風、北西の強風
【意味等】
 秋から冬にかけて吹く北西の寒風(強風で漁師が嫌う)
【用例】
・冬なアナゼで時化るけん、牡蠣小屋で稼ぎよりますと
 →冬は北西の強風で時化るので、牡蠣小屋で稼いでいるんですよ
 
あなとうと 【標準語】
 あなとうと(安名尊)
【意味等】
 神仏を拝する時の唱えことば
【用例】
・今日なお彼岸やけん…仏壇で、アナトウト言うてきんしゃい
 →今日はお彼岸なので…仏壇で、お参りしてきなさい
詳細
あなまた 【標準語】
 足指の股
【意味等】
 足の指と指の間、あ(趾:あしゆび)+な(の)+また(股)
【用例】
・アナマタの蒸れん…指の入る靴下ば売っちゃあけん、買うてきて
 →足指の間が蒸れない…指が入る靴下を売ってるので、買ってきて
 
あなまた 【標準語】
 足指の股のただれ
【意味等】
 水虫などの細菌による足指の間のただれ
【用例】
・かいか…アナマタの赤うなっとう、こらあ…水虫やが
 →痒い…足指の股のただれが赤くなってる、これは…水虫だよ
 
あなまたくされ 【標準語】
 趾間白癬(しかんはくせん)
【意味等】
 水虫の細菌(白癬菌)により足指の股がふやけ、赤くただれる症状
【用例】
・こら…アナマタクサレやが、うつるけん…スリッパば履かんのって
 →こりゃ…趾間白癬だよ、うつるから…スリッパは履かないで頂戴
 
あにさん 【標準語】
 にいさん
【意味等】
 兄、お兄さん、年上の男性
【用例】
・お前のアニサンな…もつるねえ、お前い似らんで…好か男やもん
 →お前のお兄さんは…モテるなあ、お前に似らずに…好い男さもの
 
あねさん 【標準語】
 嫂(あによめ)
【意味等】
 兄嫁、兄の妻、義理の姉
【用例】
・ああたのアネサンな、福岡市の早良から来らっしゃったっちゃろ?
 →あなたの兄嫁は、福岡市の早良から嫁いで来られたんでしょ?
 
あねさん 【標準語】
 姉さん
【意味等】
 姉、お姉さん、年上の女性
【用例】
・お前のアネサンな、えらいじょうもんさんやねえ…おらあ好いとう
 →お前のお姉さんは、すごく綺麗だねえ…俺は好きだなあ
 
あねしゃん 【標準語】
 嫂(あによめ)
【意味等】
 兄嫁、兄の妻、義理の姉
【用例】
・ああたのアネシャンな、実家の七山い…あるいちゃるとやろ?
 →あなたの兄嫁は、実家の七山に…里帰りされているんでしょ?
 
あねしゃん 【標準語】
 姉さん
【意味等】
 姉、お姉さん、年上の女性
【用例】
・お前のアネシャンな…えずか、こまか時い…こなされよたっちゃん
 →お前のお姉さんは…怖い、ちっちゃい時に…虐められていたんだ
 
あのくさ 【標準語】
 あのね、ねえ
【意味等】
 話しかける時や言うことをためらう時などに使う出だしのことば
【用例】
・アノクサ、言いにっかとばってん…ファスナーの開いとうが
 →ねえ、言いにくいんだけど…ファスナーが開いてるよ
詳細
あのくさあ 【標準語】
 あのね、ねえ
【意味等】
 話しかける時や言うことをためらう時などに使う出だしのことば
【用例】
・電車で痴漢?そえなことするもんや、アノクサ…おらあ生徒会長ぜ
 →電車で痴漢?そんなことするもんか、あのね…俺は生徒会長だよ
詳細
あば 【標準語】
 浮子、漁網の端につける浮き
【意味等】
 漁網を浮かせる浮き(昔は樽、今は空玉)、由来は「網端」
【用例】
・網ば敷くけん、船の動き出いたら…アバばつけて海いなんこんで
 →網を敷くので、船が動き出したら…浮子をつけて海に投げ込んで
 
あば 【標準語】
 川流防止の網
【意味等】
 漁や木材などの川流防止のための網や杭、縄などの部材
【用例】
・鯉攻めで獲ったコイな…川いアバば張った生簀で、泥ば吐かしょう
 →鯉攻めで獲ったコイは…川に網を張った生簀で、泥ば吐かせよう
 
あばかん 【標準語】
 収まりきれない
【意味等】
 収まらない、入りきれない、収まるの意の「あばく」の否定形
【用例】
・荷物ば送るとやが、80サイズなスカスカ…60サイズなアバカン
 →荷物を送るけど、80サイズはスカスカ…60サイズは入りきれん
 
あばかん 【標準語】
 始末に負えない
【意味等】
 多すぎや大きすぎで始末に負えない、たまらない
【用例】
・ゴッカブロウのたいそう、こらあゴキブリホイホイじゃ…アバカン
 →ゴキブリがたくさん、これはゴキブリホイホイじゃ…手に負えん
 
あばくる 【標準語】
 皮膚が荒れる
【意味等】
 出来物や虫刺されで皮膚が荒れる、腫れる、ただれる
【用例】
・蚊の喰うた所ば…掻きむしったらアバクルけん、掻かんとよ
 →蚊に刺された所を…掻きむしったらただれるから、掻かないでね
詳細
あばくる 【標準語】
 酒の席で乱れる
【意味等】
 酒に酔い常軌を失った行為をする、宴席で酩酊し礼儀が乱れる
【用例】
・おまやあ…酔うたらアバクルけん、中洲いな…連れて行っちゃらん
 →お前は…酔ったら荒れるので、中洲には…連れて行ってあげない
詳細
あばくる 【標準語】
 溢れる
【意味等】
 いっぱいで溢れる、こぼれる、器から溢れこぼれる
【用例】
・おらあ酒な弱かっちゃけん、そえんアバクルごと注ぎなんな
 →俺は酒に弱いんだから、そんなに溢れるように注がないでよ
詳細
あばける 【標準語】
 皮膚が荒れる
【意味等】
 出来物や虫刺されで皮膚が荒れる、腫れる、ただれる
【用例】
・蚊の喰うた所ば…掻きむしったろ?えらい…アバケトウが
 →蚊に刺された所を…掻きむしっただろ?ひどく…ただれてるよ
詳細
あばける 【標準語】
 酒の席で乱れる
【意味等】
 酒に酔い常軌を失った行為をする、宴席で酩酊し礼儀が乱れる
【用例】
・覚えとらんと?ああた、アバケテ…ちんちん出して踊ったろうが
 →覚えてないの?あなた、酔って…ちんちん出して踊ったでしょ
詳細
あばける 【標準語】
 溢れる
【意味等】
 いっぱいで溢れる、こぼれる、器から溢れこぼれる
【用例】
・台風で断水しょうごたあけん、湯船い水ばアバケルごと入れとって
 →台風で断水しそうなので、湯船に水を溢れるくらい入れておいて
詳細
あばれこぼれ 【標準語】
 溢れる
【意味等】
 いっぱいで溢れる、こぼれる、器から溢れこぼれる
【用例】
・風呂の湯はり機能の…そぜとう、お湯のアバレコボレしよる
 →風呂の湯はり機能が…壊れている、お湯が溢れこぼれている
詳細
アブッテカモ 【標準語】
 スズメダイ
【意味等】
 スズキ目ベラ亜目スズメダイ科に分類される魚類、干物は酒の肴
【用例】
・アブッテカモな…あぶって食ったら、カモのごたあ味のすると?
 →スズメダイは…あぶって食ったら、カモのような味のするの?
 
あぶのめんたま 【標準語】
 魚の目
【意味等】
 鶏眼、表皮の角質層の一部が厚くなって真皮内に食い入ったもの
【用例】
・アブノメンタマのでけて…痛うして学校い行かれん、車で送って
 →魚の目ができて、痛くて学校に行けない、車で送って
 
あぶらいれ 【標準語】
 油性薬剤の散布機、油性薬剤の散布作業
【意味等】
 かつては害虫防除に石油系の薬剤を農地に散布していた
【用例】
・昔ゃあ…この時期いな、ウンカの防除でアブライレばしよった
 →昔は…この時期には、ウンカの防除で油性薬剤の散布をしていた
 
あぶらさし 【標準語】
 油性薬剤の散布機、油性薬剤の散布作業
【意味等】
 かつては害虫防除に石油系の薬剤を農地に散布していた
【用例】
・納屋のアブラサシな…昔、ウンカの防除い使いよったと
 →納屋の油性薬剤の散布機は、昔、ウンカの防除に使っていたんだ
 
あぶりこ 【標準語】
 火斑(あまみ)
【意味等】
 火胼胝(ひだこ)、血管の増殖拡張などによる肌の赤い部分
【用例】
・たき火のそばい長うおったら、あぶられて…足いアブリコの出とう
 →たき火の側に長くいたら、あぶられて…足に火斑が出ている
 
あふる 【標準語】
 動悸がする
【意味等】
 心臓の鼓動が強くなる、早くドキドキすること
【用例】
・危機一髪…あと5秒遅かったら死んどるが、アフルねえ
 →危機一髪…あと5秒遅かったら死んでるよ、ドキドキするねえ
詳細
あぺ 【標準語】
 汚い
【意味等】
 不潔、汚い、汚れている、清潔でないことの幼児言葉
【用例】
・アペ…何ちゃ口い入れんと、赤ちゃんな…ようと見とかなあえずか
 →汚い…何でも口に入れるな、赤ちゃんは…よく見てないと怖い
詳細
あぺち 【標準語】
 汚い
【意味等】
 不潔、汚い、汚れている、清潔でないことの幼児言葉
【用例】
・うわっ…臭か、インのあぽば踏んだ!アペチ…ズボンいもついとう
 →うわっ…臭い、犬の糞を踏んだ!汚い…ズボンにもついている
詳細
あぺちい 【標準語】
 汚い
【意味等】
 不潔、汚い、汚れている、清潔でないことの幼児言葉
【用例】
・ああたたちゃあ…インのあぽばせせくるよろ?アペチイけんやめり
 →あんたたちは…犬の糞をいじっているでしょ?汚いので止めて
詳細
あぺちか 【標準語】
 汚い
【意味等】
 不潔、汚い、汚れている、清潔でないことの幼児言葉
【用例】
・アペチカ…たんたん飲んで酔うて、あぽば…まりかぶっとんしゃる
 →汚い…酒を飲んで酔って、ウンチを…お漏らししてるよ
詳細
アヘル 【標準語】
 アヒル
【意味等】
 カモ科のマガモを原種とする家禽で、生物学的にはマガモと同種
【用例】
・知っとう…アイガモなあ、アヘルとマガモの掛け合わせげな
 →知ってる…アイガモは、アヒルとマガモの掛け合わせだそうだ
 
あぽ 【標準語】
 うんこ
【意味等】
 糞(くそ、ふん)、大便、動物の肛門から出される排泄物
【用例】
・腹ん具合の…悪かあ、ちょっとアポしてこう…まりかぶろうごたあ
→腹具合が…悪い、ちょっとうんこしてこよう…漏らしそうだ
詳細
あぽいろ 【標準語】
 黄褐色
【意味等】
 うんこ色、「あぽ(うんこ)」+「いろ(色)」
【用例】
・ブランド品でたっかろうばってん…おらあ、アポイロの靴な履かん
 →ブランド品で高価なんだろうけど…俺は、黄褐色の靴は履かない
詳細
あぽかき 【標準語】
 肥掻き、アワビの貝殻
【意味等】
 肥掻き用のアワビの貝殻、アワビの貝殻
【用例】
・アポカキのそぜたけん、ここいあるアポカキば…やり
 →肥掻きが壊れちゃったので、ここいあるアワビの貝殻を…頂戴
詳細
あぽたご 【標準語】
 肥桶
【意味等】
 肥たご、肥料用の糞尿を天秤棒で担って運ぶ桶
【用例】
・有機農法なよかが、アポタゴばいのうてまで…しょうたあ思わん
 →有機農法はいいけど、肥桶を担いでまで…しようとは思わない
詳細
あほたれ 【標準語】
 愚か者
【意味等】
 馬鹿、阿呆、無知、「あほ(あほ)」+「たれ(垂れ)」
【用例】
・息子なアポタレやけん、ちんくいな…アポチンとアポタンばっかし
 →息子は愚か者だから、友達は…バカとアホばかり
詳細
あぽたれ 【標準語】
 愚か者
【意味等】
 馬鹿、阿呆、無知、「あぽ(うんこ)」+「たれ(垂れ)」
【用例】
・アポタレやけん、おなごいだまくらかされて…ぜんば盗られとう
 →馬鹿だから、女に騙されて…金を盗られている
詳細
あぽたん 【標準語】
 愚か者
【意味等】
 馬鹿、阿呆、無知、「あぽ(うんこ)」+「たれ(垂れ)」
【用例】
・このアポタン!おんなし間違いばして、何回…言うたらよかとや?
 →この馬鹿!同じ間違いをしやがって、何回…言ったらいいんだ?
詳細
あぽち 【標準語】
 汚い
【意味等】
 不潔、汚い、汚れている、清潔でないことの幼児言葉
【用例】
・インのあぽば踏んだ!アポチ…プロック塀いぬすくりつけとこう
 →犬の糞を踏んだ!汚い…プロック塀に塗りつけておこう
詳細
あぽちか 【標準語】
 汚い
【意味等】
 不潔、汚い、汚れている、清潔でないことの幼児言葉
【用例】
・おてとーとば食わんと…アペチカ、食いうたら…腹のせくばい
→落ちているものを食うな…汚い、そんなの食たら…お腹をこわすぞ
詳細
あぽちん 【標準語】
 愚か者
【意味等】
 馬鹿、阿呆、無知、「あぽ(うんこ)」+「ちん(敬称)」
【用例】
・アポチンが!したらいかんって言いようとい…なしてするとや?
 →馬鹿者が!やっちゃ駄目って言ってるのに…なぜするんだ?
詳細
あぽめ 【標準語】
 火斑(あまみ)
【意味等】
 火胼胝(ひだこ)、血管の増殖拡張などによる肌の赤い部分
【用例】
・たき火しよったら、火いあぶられて…足いアポメの出とう
 →たき火してたら、火にあぶられて…足に火胼胝が出ている
 
あまか 【標準語】
 味が薄い
【意味等】
 塩味が薄い、塩味が足りない
【用例】
・お吸いもんの…ちったあアマカごたあ、醤油ばさしとこう
 →お吸い物が…少し薄いようだ、醤油をさしておこう
 
あまかこと 【標準語】
 でたらめ
【意味等】
 馬鹿なこと、口からでまかせ、勝手なこと
【用例】
・わがが悪かとい…アマカコト言うて、他人のせいいしなあと
 →自分が悪いのに…口から出まかせ言って、他人のせいにするんだ
詳細
あまかこと 【標準語】
 淫らなこと
【意味等】
 馬鹿なこと、口からでまかせ、勝手なこと
【用例】
・あすび人な…じょうもんさんい、アマカコト言うとが仕事
 →プレイボーイは…綺麗な女性に、出まかせに口説のが仕事
詳細
あまかこと 【標準語】
 やってはいけないこと
【意味等】
 無用なこと、自分に都合が良いこと、身勝手なこと
【用例】
・したらいかん、みんない…アマカコトしよると思わるる
 →やっちゃ駄目、みんなに…やっちゃいかんことしてると思われる
詳細
あまがみ 【標準語】
 戯食(じゃれぐい)
【意味等】
 犬や猫などがじゃれて軽く噛むこと、優しくかむこと
【用例】
・彼女の甘えて…手ばアマガミしなあと、何か…いやらしかろ?
 →彼女が甘えて…手を優しく噛むんだ、何だか…いやらしいだろ?
 
あまがみ 【標準語】
 油紙(ゆし)
【意味等】
 桐油(きりゆ)や荏(えごま)などの油を和紙に塗った防水紙
【用例】
・アマガミな…アマの種ば絞った亜麻仁油ば、和紙い塗って作るげな
 →油紙は、アマの種を絞ったアマニ油を、和紙に塗って作るそうだ
 
あまっこと 【標準語】
 でたらめ
【意味等】
 馬鹿なこと、口からでまかせ、勝手なこと
【用例】
・許いちゃれ?アマッコト言いなんな、万引きな立派な犯罪たい
 →許してくれ?勝手なこと言うんじゃない、万引きは立派な犯罪だ
詳細
あまっこと 【標準語】
 淫らなこと
【意味等】
 馬鹿なこと、口からでまかせ、勝手なこと
【用例】
・あらあアマッコトば…えらい好いとるが、ちったあ変態やなかな?
 →あいつは淫らなことが…とても好きだが、少し変態じゃないの?
詳細
あまっこと 【標準語】
 やってはいけないこと
【意味等】
 無用なこと、自分に都合が良いこと、身勝手なこと
【用例】
・アマッコトすんな、そえなことしたら…みんなの迷惑しょうが
 →余計なことするな、そんなことしたら…みんなが迷惑するだろ
詳細
アマノリ 【標準語】
 アサクサノリ(甘海苔)
【意味等】
 ウシケノリ科で膜状の海藻の総称、「アマノリ」は学術名である
【用例】
・糸島も…アマノリば養殖しよんなあ、農協い…糸島産で売りよった
 →糸島も…浅草海苔を養殖している、農協に…糸島産で売っていた
 
アマビキ 【標準語】
 アオガエル、アマガエル
【意味等】
 アマガエル科の両生類の総称、青蛙、雨蛙
【用例】
・やかましゅうアマビキの鳴きようが、雨の降るっちゃなかや?
 →うるさくアオガエルが鳴いてるけど、雨が降るんじゃないのか?
 
アマメ 【標準語】
 ゴキブリ
【意味等】
 アブラムシ、九州の一部で使われる、フナムシを言う地域もある
【用例】
・音ものう…こっつあい飛んでくるけん、よおと見たらアマメやった
 →音も無く…こっちに飛んでくるので、よく見たらゴキブリだった
 
あみごや 【標準語】
 網倉
【意味等】
 海辺にある網などの漁具を保管する小屋、簡単な作業をする小屋
【用例】
・ごち網漁の始まるけん、アミゴヤから…網ばそうよう出いとって
 →ごち網漁が始まるので、網倉から…網を全部出しておいてくれ
 
あみだな 【標準語】
 網棚
【意味等】
 岸壁近くに作られた網を干したり、繕ったりする竹棚
【用例】
・ごち網漁の網な…修繕するけん、アミダナんとこまで運んじゃり
 →ごち網漁の網は…修繕するから、アミダナの所まで運んでくれ
 
あみどこ 【標準語】
 魚網運搬具
【意味等】
 梯子状で脚がある魚網をのせて運ぶ運搬具
【用例】
・ごち網ば…アミドコい乗せて船まで運ぶけん、ちょっと手伝うて
 →ごち網を…運搬具に乗せて船まで運ぶから、ちょっと手伝って
 
あみる 【標準語】
 潜水する
【意味等】
 魚介類を捕るため水中に潜る、あみる→あま(海)+いる(入る)
【用例】
・糸島なあ…サザエやら捕るといアミルたあ、海女より海士が多か
 →糸島は…サザエなど捕るのに潜るのは、海女より海士が多い
 
あみをたてる 【標準語】
 網入れする
【意味等】
 魚網を海中に敷設する、定置網を立てる
【用例】
・姫島な、地の人たちでアミヲタテテ…管理しとんしゃるげな
 →姫島は、地元住民で定置網を立てて…管理してあるそうだ
 
あめがた 【標準語】
 麦芽水飴
【意味等】
 もち米と麦芽で作られる水飴、「あめがた」は商品名、佐賀名産
【用例】
・出産祝いな…アメガタがよか、母乳のよう出るごとなるげな
 →出産祝いは…麦芽水飴がよい、母乳がよく出るようになるそうだ
 
アメドリ 【標準語】
 アビ
【意味等】
 アビ目アビ科アビ属の鳥、アビ科の海鳥の総称のこともいう
【用例】
・アメドリな…冬の渡鳥で、泳ぎよう姿あ…ウやらマガモい似とう
 →アビは…冬の渡鳥で、泳いでいる姿は…ウやらマガモに似ている
 
あやくるしい 【標準語】
 怠い
【意味等】
 病気や疲れで心身がだるい、由来は不明
【用例】
・コロナの後遺症かいな?アヤクルシカけん…仕事ば休うで寝とう
 →コロナの後遺症かな?怠いので…仕事を休んで寝ている
 
あやくるしい 【標準語】
 無器用
【意味等】
 筋肉痛や障害など手足に力が入らない、
【用例】
・まあだ…しまえんと?ああた…アヤクルシカけん、時間のかかるな
 →まだ…終わらないの?あんた…不器用だから、時間が掛かるね
 
あやしこ 【標準語】
 あんなに
【意味等】
 あれだけ(沢山・おびただしい)
【用例】
・晩飯ばアヤシコ食うたとい、もう腹のすいた?やけん…太るったい
 →晩飯をあんなに食ったのに、もう腹減った?だから…太るんだよ
詳細
あやす 【標準語】
 愚弄する
【意味等】
 人をばかにして弄ぶ、ひやかす、からかう、ごまかす
【用例】
・面白かけんって…ネコばアヤスたあ止めり、掻き裂かるるが
 →面白いからって…ネコをからかうは止めなよ、引っ掻かれるよ
詳細
あやす 【標準語】
 落ちる
【意味等】
 木の実などのほか、汚れや色などが落ちること
【用例】
・ひどか汚れのアヤスけん、ぬるま湯い…いっとき漬けときんしゃい
 →ひどい汚れが落ちるから、ぬるま湯に…しばらく漬けときなさい
詳細
あやす 【標準語】
 垂れる
【意味等】
 鼻血や膿、涙などの体液が垂れる・流れる
【用例】
・このきびしょな…いかん、アヤスけん…食卓い丸か跡のつく
 →この醤油差しは…よくない、垂れるので…食卓に丸い跡がつく
詳細
あゆる 【標準語】
 愚弄する
【意味等】
 人をばかにして弄ぶ、ひやかす、からかう、ごまかす
【用例】
・下級生ばアユルたあ止めり、ほんに…つまらん男やねえ
 →下級生を虐めるのは止めなよ、本当に…つまらない男だなあ
詳細
あゆる 【標準語】
 落ちる
【意味等】
 木の実などのほか、汚れや色などが落ちること
【用例】
・騙されたと思うて…これば使うてん、ひどか汚れの…ようアユル
 →騙されたと思って…これを使って、ひどい汚れが…よく落ちる
詳細
あゆる 【標準語】
 垂れる
【意味等】
 鼻血や膿、涙などの体液が垂れる・流れる
【用例】
・ぞうたんばっかし言うて、笑い過ぎて…鼻水ばアユルごたあ
 →冗談ばかり言って、笑い過ぎて…鼻水が垂れそうだ
詳細
あら 【標準語】
 あいつは
【意味等】
 「あれは」や「あのことは」の他に人称として使われる
【用例】
・アラ…おうちゃっか、今度…ぼてくりこかいちゃろうと思うとう
 →あいつ…横着だ、今度…ボコボコにしてやろうと思ってる
 
あらあ 【標準語】
 あいつは
【意味等】
 「あれは」や「あのことは」の他に人称として使われる
【用例】
・アラア…お前の妹や?お前い似らんで…愛らっさ、紹介しない
 →あいつ…お前の妹か?お前に似てなくて…可愛いなあ、紹介しろ
 
あらいてきた 【標準語】
 時化てきた
【意味等】
 強風で高波がたち…海が荒れてきた、あらいて(荒れて)+きた
【用例】
・台風のこっつあい来ようけん…アライテキタ、今日な漁い出られん
 →台風がこっちに来てるから…時化てきた、今日は漁に出られない
 
あらおこし 【標準語】
 最初の耕起
【意味等】
 荒起こし、最初の田の田耕、あら(新・荒)+おこし(耕起)
【用例】
・トラクターでのアラオコシで…緑肥のレンゲば田い鋤き込むと
 →トラクターでの最初の耕起で…緑肥のレンゲを田に鋤き込むんだ
 
あらかっとう 【標準語】
 間隔が開く
【意味等】
 必要以上に間隔が広がること、主に姫島で漁業用語として使われる
【用例】
・網ば揚ぐるとい…船のアラカットウ、まちっと寄せちゃり
 →網を揚げるのに…船の間隔が開いている、もう少し寄せてくれ
 
あらぎもとる 【標準語】
 出端を挫く
【意味等】
 機先を制する、あらぎも(荒肝:肝っ玉)+とる(取る)
【用例】
・勝ちたかとなら…ガツンと一発、アラギモトッテ…攻め込みない
 →勝ちたいんなら…ガツンと一発、出端を挫いて…攻め込みなさい
 
あらけ 【標準語】
 初作、初作物
【意味等】
 開墾した農地での初作・初作物、由来は古語の「新墾(あらき)」
【用例】
・新規就農者の原野ば耕いて、アラケのオリーブで油ば絞ったげな
 →新規就農者が原野を耕して、初作のオリーブで油を絞ったそうだ
 
あらけなか 【標準語】
 荒々しい
【意味等】
 あらけ(荒気)+なか(ない:意味を強める接尾語)→荒々しい
【用例】
・見た目なアラケナカ男やが…気持ちな優しか、付き合うてみらん?
 →見た目は粗野な男だけど…気持ちは優しい、付き合ってみない?
詳細
あらけなか 【標準語】
 甚だしい
【意味等】
 程度が甚だしい、雑な、大変な、尋常じゃない
【用例】
・アラケナカ揺れ方やったけん、地滑りでたいそ亡くなっとんしゃあ
 →甚だしい揺れ方だったので、地滑りでたくさん亡くなられている
詳細
あらしこ 【標準語】
 若い農民
【意味等】
 漢字で「新し児」、農家で力仕事をする元気な若者
【用例】
・糸島な…新規就農するとい人気やけん、アラシコの増えよう
 →糸島は…新規就農するのに人気だから、若い農業者が増えている
 
あらしこ 【標準語】
 力仕事の農作業
【意味等】
 元気なあらしこ(若い農業者)が頼りにされる力仕事の農作業
【用例】
・耕作放棄地の復活なアラシコやけん、結構…やおいかんとぜ
 →耕作放棄地の復活はたいへんな農作業だから、結構…きついんだ
 
あらしここなし 【標準語】
 愚図ついた天気
【意味等】
 あらしこ(若い農業者)+こなし(いじめ)、はっきりしない天候
【用例】
・稲刈りばしたかとやが、アラシココナシで…いっちょんされん
 →稲刈りをしたいけど、愚図ついた天気で…ちっともできない
 
あらしろかき 【標準語】
 初代掻き
【意味等】
 田植え前に牛馬やトラクターで水田を荒くかき混ぜる最初の代掻き
【用例】
・もう…アラシロガキばしよる、早期コシヒカリば植えるとかいな?
 →もう…初代搔きをしている、早期コシヒカリを植えるのかな?
 
あらた 【標準語】
 株田
【意味等】
 刈株が残ったままの耕す前の田
【用例】
・アラタい緑肥のレンゲば植えたばってん、タコゾウムシいやられた
 →株田に緑肥のレンゲを植えたけど、タコゾウムシにやられた
 
あらて 【標準語】
 荒目網
【意味等】
 漁網の両翼に付けた目の粗い引網、地引網の部分名称
【用例】
・アラテな、網の両端やら上やらい付いとう…目の粗か網のこったい
 →荒目網は、網に両端や上などに付いてる…目が粗い網のことだよ
 
あらて 【標準語】
 水口(みなくち)
【意味等】
 水田への取水口、用水路をせき止めて田に水を引き入れるための口
【用例】
・台風ん時…アラテば見い行って、水路い流されて…死んどんなる
 →台風の時…水口を点検しに行って、水路に流され…亡くなられた
 
あらまが 【標準語】
 初代掻き
【意味等】
 田植え前に牛馬やトラクターで水田を荒くかき混ぜる最初の代掻き
【用例】
・アラマガな、新たい馬鋤(まが)で…荒目い代掻きばするこったい
 →初代掻きは…最初に馬鋤で…荒目の代掻きをすることだよ
 
アラムギ 【標準語】
 オオムギ
【意味等】
 大麦、イネ科オオムギ属の穀物、ビール麦など多くの品種がある
【用例】
・糸島のビール用のアラムギな、たいがい「一番搾り」いなるげなよ
 →糸島のビール用の大麦は、おおかた「一番搾り」になるそうだよ
 
あらむぎ 【標準語】
 粗麦(そばく)
【意味等】
 精白していない麦、粗挽きのほとんど加工していない麦
【用例】
・今年な、アラムギの収量な多かが、収穫前の雨で…品質なようなか
 →今年は、粗麦の収量は多いけど、収穫前の雨で…品質は良くない
 
あらもん 【標準語】
 乱暴者
【意味等】
 言動が荒い人、無法者、あら(荒い)+もん(者)→乱暴者
【用例】
・こまか時からアラモンやったが、おせいなって…ヤクザいなっとう
 →子供の頃から乱暴者だったが、大人になって…ヤクザになってる
詳細
あらもん 【標準語】
 豪胆な人
【意味等】
 あら(荒気:勇気)+もん(者)→勇気のある者、豪儀な人
【用例】
・アラモンやけん、友達のこなされよったら…しかかっていく
 →勇気があるから、友達が虐められていたら…殴りかかっていく
詳細
あらんもん 【標準語】
 違う物
【意味等】
 別の物、他の物m(あらぬ:違う)+もん(もの)→違う物
【用例】
・部品ば頼うどったが…アランモンのきたけん、まだ…でけとらん
 →部品を頼んでいたが、違う物が来たので、まだ…出来ていない
 
ありぎり 【標準語】
 あるだけ
【意味等】
 ありっきり、すべて、あり(ある)+ぎり(かぎり)→あるかぎり
【用例】
・梅の実の欲しか?そこい生っとうけん、アリギリ…ちぎってよかよ
 →梅の実が欲しい?そこに生ってるから、あるだけ…もいでいいよ
詳細
ありな 【標準語】
 あいつは
【意味等】
 「あれは」や「あのことは」の他に人称として使われる
【用例】
・アリな…分数の計算の分かっとんなれん、そうよう…間違うとる
 →あいつは…分数の計算がわかっていない、全部…間違ってる
 
ありゃあ 【標準語】
 あいつは
【意味等】
 「あれは」や「あのことは」の他に人称として使われる
【用例】
・アリャア…大丈夫な?お使い頼うだが…あさっての方さい行きよる
 →あいつは…大丈夫か?お使い頼んだら…見当違いの方に行ってる
 
あるき 【標準語】
 里帰り
【意味等】
 嫁がしばらく実家に帰ること、お産などで妻が実家に帰ること
【用例】
・娘じょうの…東京からアルイテこらっしゃったと?おめでたね?
 →娘さんが…東京から里帰りされたの?出産ですか?
 
あるきぞめ 【標準語】
 里帰りの儀
【意味等】
 結婚後に初めて嫁が実家へ帰る行事、里びらき、里がよい、里入り
【用例】
・昔な…結婚して三日目頃い、アルキゾメで…実家い挨拶しよった
 →昔は…結婚して三日目頃に、里帰りの儀で…実家に挨拶していた
 
あるしこ 【標準語】
 あるだけ
【意味等】
 ありっきり、すべて、ある(ある)+しこ(だけ)→あるだけ
【用例】
・俺の奢りやけん…この店いある酒ばアルシコ飲うで…騒いじゃり
 →俺の奢りだから…この店にある酒をあるだけ飲んで…騒いでくれ
詳細
あれしこ 【標準語】
 あんなに
【意味等】
 あれだけ(沢山・おびただしい)
【用例】
・アレシコ眠ったとい、まあだ眠たか…睡眠の質の悪かとやろうや
 →あんなに眠ったのに、まだ眠たい…睡眠の質が悪いんだろうよ
詳細
あわしこ 【標準語】
 あんなに
【意味等】
 あれだけ(沢山・おびただしい)
【用例】
・アレシコ勉強したとい、点数の悪か…おらあ頭の悪かとかいな?
 →あんなに勉強したのに、点数が悪い…俺は頭が悪いんだろうか?
詳細
あん 【標準語】
 あの
【意味等】
 あの、彼の、遠い所にあるものやここにないものをさして言う
【用例】
・アン男たい、中学校ん時…えらいわるそうやった、あいつたい
 →あの男だよ、中学校の時…すごく不良だった、あいつだよ
 
あんがい 【標準語】
 あの様に
【意味等】
 あんなに、あのとおりに
【用例】
・美人で頭の良うして性格も好か…アンガイなとが彼女やったらよか
 →美人で頭が良くて性格も好い…あの様な人が彼女だったらよい
詳細
あんかうつ 【標準語】
 錨を下ろす
【意味等】
 錨を海底に沈める、あんか(アンカー:anchor)+うつ(打つ)
【用例】
・ここが釣れるポイントやけん、流されんごと…アンカウツけん
 →ここが釣れるポイントだから、流されないよう…錨を下ろすから
 
あんき 【標準語】
 気楽
【意味等】
 苦労(心配ごと)のないこと、呑気、安楽、漢字で「安気」
【用例】
・あんたあアンキで…よかなあ、おらあ忙しゅうして…死のうごたあ
 →あんたは気楽で…いいなあ、俺は忙しくて…死にそうだよ
 
あんくさ 【標準語】
 あのね、ねえ
【意味等】
 話しかける時や言うことをためらう時などに使う出だしのことば
【用例】
・アンクサ、言いにっかとばってん…ストッキングの伝線しとうが
 →ねえ、言いにくいんだけど…ストッキングが伝線しているよ
 
あんげえ 【標準語】
 あちらへ
【意味等】
 あちらの方へ、彼方へ(方向を示す遠称)
【用例】
・さっきまで…おんなったが、用のあるって…アンゲエ行きなった
 →さっきまで…いたけど、用があるって…あちらへ行っちゃった
 
あんげえ 【標準語】
 あの様に
【意味等】
 あんなに、あのとおりに
【用例】
・アンゲイ好か男い迫られたんだあ、あたしっちゃあ…浮気しょうや
 →あんなに好い男に迫られたら、私でも…浮気するでしょう
詳細
あんげえ 【標準語】
 あんなに
【意味等】
 あのようにいっぱい、あんなにたくさん
【用例】
・アンゲエ食うたとい…まーだ食うと?デザートな…別腹、すごかね
 →あんなに食ったのに…まだ食うの?デザートは…別腹、すごいね
詳細
あんこきだす 【標準語】
 ぼろが出る
【意味等】
 中身が出る、あん(餡:中身)+こき(激しい様)+だす(出す)
【用例】
・育ちの良かって言いよったが、箸の持ち方でアンコキダイとる
 →育ちが良いと言っていたけど、箸の持ち方でボロが出ている
 
あんしゃん 【標準語】
 にいさん
【意味等】
 兄、お兄さん、年上の男性、由来は「あにさん」の音変異
【用例】
・アニシャンの…はらかいて、ああたばくらいちゃあって言いよるが
 →兄さんが…怒って、あなたを殴ってやるって言ってるよ
 
あんじょう 【標準語】
 にいさん
【意味等】
 兄、お兄さん、年上の男性、由来は「あにじゃ(兄者)」の音変異
【用例】
・ああたのアンジョウな…秀才やったが、仕事あ…なんしござあと?
 →あなたの兄さんは…秀才だったけど、仕事は…何をしているの?
 
あんつきしょう 【標準語】
 あの野郎
【意味等】
 いない人を激しく罵る言い方、あん(あの)+つきしょう(畜生)
【用例】
・俺の悪口ば…言うてさるきよう?アンツキショウ…くらいちゃあ
 →俺の悪口を…言いふらしている?あの野郎…殴り飛ばしてやる
 
あんつきしょう 【標準語】
 あの畜生
【意味等】
 そこにいない人を激しく罵る・すごく羨むときに指す言い方
【用例】
・あらあ…宝くじで7億円当たって豪邸ば建てて…アンツキショウが
 →あいつ…宝くじで7億円当たって豪邸ば建てて…あの畜生め
 
あんなあ 【標準語】
 あのね、ねえ
【意味等】
 話しかける時や言うことをためらう時などに使う出だしのことば
【用例】
・アンナア…やおいかんやろうばってん、ここが辛抱のしどころやが
 →あのね…苦しいだろうけれども、ここが辛抱のしどころだよ
 
あんなり 【標準語】
 あのまま
【意味等】
 あん(あの)+なり(まま)→あの状態が継続している状況
【用例】
・壊れとったばってん、おらあ直しきらんけん、アンナリいしてきた
 →壊れてたけど、俺は修理できないので、そのままにしてきた
 
あんなん 【標準語】
 あいつ
【意味等】
 「あれは」や「あのことは」の他に人称として使われる
【用例】
・アンナン…横着っかろうが、いつか…うっ叩いちゃろうと思うとう
 →あいつは…横着だよな、いつか…ぶん殴ってやろうと思ってる
 
あんばいのわるか 【標準語】
 体調が悪い
【意味等】
 塩梅が悪いこと、ここで言う塩梅は体調や健康状態などをさす
【用例】
・なんか…へんなかとば食うたかいな、朝から腹のアンバイノワルカ
 →何か…変な物を食ったかなあ、朝からお腹の調子がわるい
 
あんばいのわるか 【標準語】
 具合が悪い
【意味等】
 塩梅が悪いこと、ここで言う塩梅は具合や進行状況などをさす
【用例】
・サーバーのアンバイノワルカっちゃん、ハッカーの入ったごたあ
 →サーバーの調子が悪いんだ、ハッカーが入ったようだ
 
あんばいよう 【標準語】
 具合よく
【意味等】
 塩梅が好いこと、ここで言う塩梅は体調や健康状態などをさす
【用例】
・胃の痛がったが…アンバイヨウなってきた、薬の効いてきたごたあ
 →胃が痛かったけど…具合よくなってきた、薬が効いてきたようだ
 
あんばいよう 【標準語】
 ほどよく
【意味等】
 塩梅が好いこと、ここで言う塩梅は加減やタイミングなどをさす
【用例】
・忙しか時い…アンバイヨウ来なったもんやけん、手伝うてもろうた
 →忙しい時に…タイミンクよく来たものだから、手伝ってもらった
 
あんぽす 【標準語】
 阿保(あほ)
【意味等】
 愚か者、空気が読めない人、由来は「あんぽんたん」の音変異
【用例】
・アンポスやけん、葬式んときい…屁ばこいた言うて…大笑いしよう
 →アホだから、葬式の時に…屁が出たと言って、大笑いしている
 
あんぽつあげる 【標準語】
 お手上げ
【意味等】
 打開策がない、由来は駕籠(あんぽつ)は両手で担ぎ上げるから?
【用例】
・方針のそえんブレるとなら…さすがの俺でちゃアンポスアゲル
 →方針がそんなにブレるのなら…さすがの俺でもお手上げだ
 
あんぽんたん 【標準語】
 阿保(あほ)
【意味等】
 愚か者、空気が読めない人、由来は薬剤に名前など諸説あり、不明
【用例】
・こえなとも分からんと?アンポンタン、お前のごたあた…クビたい
 →こんなのも分らないの?アホ、お前のようなやつは…クビだよ
 
あんぽんたんのかわながれ 【標準語】
 馬鹿で役立たず
【意味等】
 あんぽんたん(あほ)+かわながれ(漂着)、やる事なす事間抜け
【用例】
・こえなきやすか仕事もしきらんと?アンポンタンノカワナガレやん
 →こんな簡単な仕事もできないの?馬鹿で役立たずだね
 
あんまし 【標準語】
 あまり
【意味等】
 あんまり、「あんまり」の音変異、続く行為(動詞)の否定表現
【用例】
・せっかくばってん…ああたあアンマシ好かん、付き合いきたん
 →せっかくだけど…あなたをあまり好きじゃない、交際できない
 
あんやつ 【標準語】
 あの野郎
【意味等】
 いない人を激しく罵る言い方、あん(あの)+つきしょう(畜生)
【用例】
・この事件の黒幕な…アンヤツや?悪かろうごたあ顔ばしとうなあ…
 →この事件の黒幕は…あの野郎か?悪そうな顔をしているなあ…
 
あんよ 【標準語】
 足
【意味等】
 動物の下肢、立ったり歩いたりするための身体の部位、幼児語
【用例】
・アンヨの痛か?おんぶせろ?ばばさんの甘やかしなあけん…好かん
 →足が痛い?おんぶしろ?お婆ちゃんが甘やかすから…いやだわ
 
あんよ 【標準語】
 歩き
【意味等】
 歩行、歩くこと、足を交互に出して前進すること、幼児語
【用例】
・もう…アンヨしなあと?よその子な…大きゅうなるとの早かね
 →もう…歩きができるの?他人の子は…成長するのがはやいねえ
 

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