「の(ノ)」の博多・糸島弁
1 | の |
【標準語】が 【意味等】動作や作用、状態の主体を表す(助詞) 【用例】短い言い回し ・「腹ノ減った」→「腹がへった」 ・「靴ひもノほとけとう」→「靴ひもが解けている」 ・「ヘビノカエルば飲んこみよう」→「ヘビがカエルを飲みこんでいる」 |
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2 | のいてんない |
【標準語】退きなさい 【意味等】後ろに下がりなさい、立ち退きなさい 【同義】のいてんない、のかんな、のきない 【参考】のい(退く)+てん(して)+ない(~なさい)→退きなさい 【関連】「退く」は「どく」や「のく」「しりぞく」「ひく」などと読まれる ※「のく」は京都から九州にかけて西日本で広く使われる。 【用例】「そんかとこい、ボサーッと立っとったら…仕事の邪魔!ノイテンナイ」 →「そんな所に、ボーッと立っていたら…仕事の邪魔!退きなさい」 |
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3 | のう |
【標準語】はえ縄(漁業用語) 【意味等】延縄、延縄漁に使う漁具の一種、幹縄につける多数の釣り針のついた枝縄 【同義】のう、のうはえ、のべなわ 【参考】「のう」は「なわ」の音変異 |
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4 | ~のうして |
【標準語】~ではなくて 【意味等】~でなくて、~と違って 【同義】~のうして、~のうて 【用例】「友達やノウシテ…彼女」「うんにゃ、こらあ彼やノウシテ…知り合いの男」 →「友達じゃなくて…彼女」「いいえ、こいつは彼じゃなくて…知り合いの男」 |
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5 | のうしろ |
【標準語】苗代、苗代作業(農業用語) 【意味等】①「なえどこ」に同じ、育苗田、②田耕から育苗までの作業 |
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6 | のうしろごて |
【標準語】木鍬(農業用語) 【意味等】苗代ならし板、苗床に種籾を塗り込むための鍬状の木製こて 【参考】苗代の表面をならして種籾が浮かないように土の中に押し込む道具 |
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7 | のうしろぼし |
【標準語】苗代干し(農業用語) 【意味等】芽干し、夜干し、晴れた日の夜中に苗代の水を切って苗の芽を干すこと 【同義】のうしろぼし、めぼし 【参考】発芽後に稲苗の根の成長を目的に水を抜くこと(水管理、3回ほど行う) |
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8 | ~のうて |
【標準語】~ではなく 【意味等】「~のうして」に同じ 【用例】「山笠ん時い、食うたらいかんたあ…キウイやノーテ、キュウリ」 →「山笠の時に、食ったらいけないのは…キウイじゃなくて、キュウリ」 |
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9 | のうなかす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】失くす、無くす、亡くす 【意味等】 1)失くす、無くすの「のうなかす」 《意味》失う、紛失する、無くす(無くなす) 《同義》のうなかす、のうなす、のうならかす、うさす、うさかす 《用例》「テストん時い…消しゴムば落といて、ノウナカイて…おうじょうした」 →「テストの時に…消しゴムを落として、紛失しちゃって…困っちゃったよ」 2)亡くすの「のうなかす」 《意味》亡くす 《同義》のうなかす、のうなす、のうならかす 《用例》「若っか時い、夫ばノウナカイて…女手一つで3人の子供ば育て上げなった」 →「若い時に、夫を亡くして…女手一つで3人の子供を育て上げられた」 |
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10 | のうなす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】失くす、無くす、亡くす 【意味等】「のうなかす」に同じ 1)失くす、無くすの「のうなす」 《用例》「傘ば持たいたら、絶対…ノウナスけん、今度から合羽ば着て行きない」 →「傘を持たせたら、絶対…失くすから、今度から合羽を着て行きなさい」 2)亡くすの「のうなす」 《用例》「両親ばノウナシて、祖父母い育てられとうけん…糸島弁なペラペラやもん」 →「両親を亡くして、祖父母に育てられているので…糸島弁はペラペラだもん」 |
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11 | のうなっ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】失う、無くなる、亡くなる 【意味等】 1)失う、無くなるの「のうなっ」 《意味》紛失する、無くなる 《同義》うさす、のうなっ、のうなる 《用例》「あらあ、灯油のノウナッったや…ストーブば使われんけん、早う寝ろう」 →「あらあ、灯油が無くなっちゃったと…ストーブが使えないから、早く寝よう」 2)亡くなるの「のうなっ」 《意味》死んでしまう、亡くなる 《用例》「”喪中”って書いたったが…お婆ちゃんのノウナッてござあげな…」 →「”喪中”って書いてあったけど…お婆ちゃんが亡くなられたらしいよ…」 【同義】のうなっ、のうなる |
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12 | のうならかいた 《詳しくはこちら》 |
【標準語】失ってしまった、無くしてしまった、亡くしてしまった 【意味等】 1)失ってしまった、無くしてしまったの「のうならかいた」 《意味》紛失してしまった、無くしてしまった 《同義》うさかいた、のうならかいた 《用例》「図書館から借りとった本ばノウナラカイタや、まどわなあ…いきめえや」 →「図書館から借りていた本を紛失してしまったよ、弁償しなきゃ…いかんだろう」 2)亡くしてしまった 《意味》亡くしてしまった、死なせてしまった 《用例》「爺さんば戦争でノウナラカイテ、親父な長男やけん…えらい苦労したげな」 →「爺さんを戦争で亡くしてしまって、親父は長男なので…すごく苦労したそうだ」 |
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13 | のうならかす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】失くす、無くす、亡くす 【意味等】「のうなかす」に同じ 1)失くす、無くすの「のうならかす」 《用例》「ここいある酒ば…そうよう飲んでノウナラカサなあ、お開きいせんけん…」 →「ここにある酒を…すべて飲んで無くさなければ、お開きにはしないから…」 2)亡くすの「のうならかす」 《用例》「あの奥さんな、旦那ばノウナラカイテから…何か…生き生きしてござあ」 →「あの奥さんは、旦那さんを亡くしてから…何となく…生き生きしているね」 |
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14 | のうなる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】失う、無くなる、亡くなる 【意味等】「のうなっ」に同じ 1)失う、無くなるの「のうなる」 《用例》「もうすぐ…お金のノウナル、米もノウナル、住むとこもノウナルばい」 →「もうすぐ…お金が無くなる、米もなくなる、住む所も失ってしまうよ」 2)亡くなるの「のうなる」 《用例》「銭持ちやったが…ご両親のノウナラっしゃって、相続争いでおおごとげな」 →「資産家だったけど…ご両親が亡くなられて、相続争いで大変らしいよ」 |
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15 | のうのたっか |
【標準語】頭が高い、甲高い 【意味等】 1)頭が高いの「のうのたっか」 《意味》上から目線の態度、人を人とも思わない無礼な態度、威張りくさった態度 《参考》のう(頭)+の+たっか(高い) 《用例》「たまい役所いおるっちゃん、ノウノタッカとの…税金で食いようくせい!」 →「たまに役所にいるんだよ、上から目線のやつが…税金で食っているくせに!」 2)甲高いの「のうのたっか」 《意味》甲高い、声が高い、高い声を出す 《参考》語源不明、のう(呼び掛ける時などに発する言葉)+の+たっか(高い) 《用例》「イケメンで…がたいもよかばってん、ノウノタッカけん…あんまと好かん」 →「イケメンで…体格も良いんだけど、声が甲高いので…あまり好みじゃない」 |
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16 | のうのわるか |
【標準語】頭が悪い 【意味等】物分かりが悪い、もの覚えが悪い 【参考】のう(頭:脳)+の+わるか(悪い) 【用例】「乳の大きなかおなごなノウノワルカ言うたら、ジェンダーって…がられた」 →「オッパイが大きな女の人は頭が悪いと言ったら、ジェンダーだと…叱られた」 |
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17 | のうはい |
【標準語】頭巾 【意味等】漁師が寒期に使う袋状の布製頭巾(漁業用語)、「かんかん」3)に同じ 【同義】かんかん、のうはい(糸島市船越) |
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18 | のうはえ |
【標準語】はえ縄(漁業用語) 【意味等】「のう」に同じ |
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19 | のかんな |
【標準語】退きなさい 【意味等】「のいてんない」に同じ 【参考】「のけ(「退く」の命令形)」の丁寧語 |
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20 | のきだれ |
【標準語】軒下 【意味等】軒下、庇 【参考】のき(軒)+たれ(垂れ)→軒の下 【関連】朝倉地域の行事”モグラ打ち”では「のきだれ、かきだれ、うちまわせ」と掛け声をかける…「軒下(家の周囲)、垣下(屋敷の周囲)、打ち回せ」と思われる |
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21 | のきない |
【標準語】退きなさい 【意味等】「のいてんない」に同じ 【参考】のき(退き)+ない(なさい) |
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22 | のごう |
【標準語】拭う 【意味等】(汗や汚れを)拭う、ふき取る、なすりつける 【参考】語源は古語の「拭ふ(のごふ)」 【用例】「顔のすすけとうけんって、にしめた…だめしか手ノゴイで…ノゴイなんな」 →「顔が汚れているからって、黄ばんだ…汚い手拭いで…拭っちゃいかん」 |
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23 | のごえつみ |
【標準語】野外での堆肥づくり 【意味等】農地の空地に…家畜の糞尿や雑草などを積んでワラや籾殻などで覆い、発酵させて堆肥をつくること…古来からある、伝統的なバイオマス肥料の製法 |
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24 | のこんくず |
【標準語】おがくず、のこくず 【意味等】鋸屑、大鋸屑、木材をのこぎりで引いたときに出る繊維状の木屑、引き屑 |
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25 | のさあかなわん |
【標準語】一人前の仕事もできないくせに 【意味等】人並みの技量を持っていないことをなじる言いかた、「がにゃあかなわんどって」に同じ 【参考】のさあ(のす(耐え忍ぶこと)+あ(が))+かなわん(できない) 【用例】「ノサアカナワンとい”給料の安かけん…辞みょう”やら言いよる」 →「一人前の仕事もできないくせに”給料が安いので…辞めよう”なんて言ってる」 |
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26 | のさんごて |
【標準語】堪え難い程 【意味等】我慢できないほど、こらえられないほど、及ばない、苦しい、辛い、嫌らしい、厭わしい 【参考】の(のす:耐える)+さん(~できない:否定)+ごて(~のように) 【関連】糸島西部、主に県南や佐賀、長崎、熊本で使われる 【用例】「クレーマーからの電話対応ば…あたしい回すと?…ノサンゴテ好か~ん」 →「クレーマーからの電話対応を…私に回すの?…耐えられないほど嫌だ~」 |
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27 | のしうち |
【標準語】布打ち 【意味等】粘付けした布を木槌で打ち…しわを伸ばして柔らかくすること 【参考】のし(延ばす(熨す))+うち(打つ) |
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28 | のす |
【標準語】耐え忍ぶ 【意味等】辛いことを我慢する、苦しくても辛抱する 【参考】語源不明、「熨す(熱や圧を加えられて延ばされること)」とも思われる |
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29 | のすあかなわんどって |
【標準語】一人前の仕事もできないくせに 【意味等】「がにゃあかなわんどって」に同じ 【参考】のす(耐え忍ぶ)+あ(は)+かなわん(できない)+どって(くせに) |
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30 | のたくる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】のたうちまわる、うろうろする 【意味等】 1)のたうちまわるの「のたくる」 《意味》 体をくねらせて這い回る、うねって動く 《参考》のた(のたる:這っていく)+たくる(激しく繰り返す) 《類義》たんころぶ、たんぎりまい、ひちくるう 《用例》「雨の続いたけんやろうか…庭いミミズのえらいしこ、ノタクットう」 →「雨が続いたからだろうか…庭にミミズが大量に、のたうち回っている」 2)うろうろするの「のたくる」 《意味》あちこち歩きまわる、ほっつき歩く 《類義》さるきまわる、そうつく 《用例》「どこば…ノタクリよったとな?帰ってこんけん、心配したとばい」 →「どこを…ほっつき歩いていたんだい?帰ってこないので、心配捨たぞ」 |
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31 | のっけ |
【標準語】最初 【意味等】冒頭、出だし、物事の始まり 【参考】語源は「のけ(仰け)」の音変異、高い所の意で、下り落ちる最初の位置 【関連】東京をはじめ、全国広範囲で使われる方言 |
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32 | のっけから |
【標準語】最初から 【意味等】冒頭から、出だしから |
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33 | のどけ |
【標準語】ジフテリア 【意味等】ジフテリア菌による口腔内や喉の炎症、症状は、喉の奥に灰色の厚い膜ができてて空気のとおり道が狭くなり息苦しくなる 【参考】法定伝染病のひとつ、子供や高齢者が発症しやすい |
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34 | のどしめし |
【標準語】喉を湿らせる飲み物、酒 【意味等】喉湿し、仕事などで乾いた喉えお潤すために飲む酒や茶 【参考】主にビールなどのアルコール飲料をいう 【用例】「今日なよう働いた…付き合いない、ノドシメシなっと飲みい行こう」 →「今日はよく働いた…付き合えよ、ビールでも飲みに行こうや」 |
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35 | のふうぞう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】野放図(野方図、野放途) 【意味等】やんちゃな、生意気な、横着な、無作法な、自分勝手な、 【同義】のふうぞう、のほうぞう 【参考】当て字だが漢字で書くと「野風増」 【関連】「のふうぞう、のほうぞう」を使った言葉:「のほうぞうもん」 《意味》生意気者、横着者、自分勝手なやつ 《参考》のふうぞう(野放図)+もん(者) 《用例》「なんや?横着っか女やね、愛らしかぐらい思うて…ノホウゾウモンやねえ」 →「なんだ?横着な女だな、可愛いくらい思って…自分勝手なやつだな」 【用例】「乱暴もんで…ノウフウゾウかって聞いとったが、えらい礼儀正しか男たい」 →「乱暴者で…生意気だと聞いていたが、とても礼儀正しい男だよ」 |
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36 | のぶしわら |
【標準語】束ね藁 【意味等】束手藁、束ねた藁、「つかでわら」に同じ |
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37 | のべなわ |
【標準語】はえ縄(漁業用語) 【意味等】「のう」に同じ |
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38 | のほうぞう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】野放図(野方図、野放途) 【意味等】「のふうぞう」に同じ 【参考】当て字だが漢字で書くと「野放増」 【用例】「大将なあ…子どもん時ゃあ、ノホウゾウで手の付けられんやったげな」 →「大将は…子どもの時は、やんちゃで手が付けられなかったそうだ」 |
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39 | のぼしあがる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長する、夢中になる、興奮する 【意味等】「のぼする」に同じ、同義語の「のぼせあがる」の音変異 【用例】「やめときんしゃい…あえな女いノボシアガッとったら、大火傷ばするばい」 →「やめておきなさい…あんな女に入れ上げてたら、大火傷をしちゃうぞ」 |
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40 | のぼしかえる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長する、夢中になる、興奮する 【意味等】「のぼする」に同じ、同義語の「のぼせかえる」の音変異 【用例】「おまやぁ…ノボシカエンな、たいがいいしとかなあ、くらすうぜ」 →「お前は…奢り高ぶるな、いい加減にしておかないと、殴るぞ」 |
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41 | のぼする 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長する、夢中になる、興奮する 【意味等】 1)増長するの「のぼする」 《意味》つけあがる、奢り高ぶる 《用例》「あらあ、褒めたらノボスルタイプやけん、やかましゅう言うた方が伸ぶる」 →「あいつは、褒めたら増長するタイプなので、うるさく言った方が伸びる」 2)夢中になるの「のぼする」 《意味》大好きになる、入れあげる 《用例》「よか歳して、若っか女いノボスルけん…女房い愛想ば尽かされるったい」 →「いい歳して、若い女に夢中になるから…女房に愛想をつかされるんだ」 3)興奮するの「のぼする」 《意味》気分が高揚する、神経がたかぶる 《用例》「子どもとあすんじゃあたあよかが…ノボイテから、夜遅うまで寝なれんと」 →「子どもと遊んでくれるのはいいけど…神経が高ぶって、夜遅くまで寝ないんだ」 【同義】のぼする、のぼせあがる、のぼせかえる 【参考】ニュアンス的には、「のぼする」<「のぼせあがる」<「のぼせかえる」 |
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42 | のぼすんな 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長するな、夢中になるな、興奮するな 【意味等】「のぼする」の否定命令 【同義】のぼすんな、のぼせ(し)あがんな、のぼせ(し)かえんな 【参考】「のぼするな」の音変異 【用例】「おまやぁ、誰いそんか物言いばしようと?ノボスンナ…ぼてくりこかすぜ」 →「おまえ、誰にそんな無礼なことを言ってる?つけあがるな…ボコボコにするぞ」 |
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43 | のぼせ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】お調子者、熱心な活動家 【意味等】 1)お調子者の「のぼせ」 《意味》周囲を明るくするムードメーカー、調子のいい軽いやつ 《用例》「あらあノボセで…かーるかろ…”別府温泉(言う(湯)ばっかり)”やもん」 →「あいつはお調子者で…軽いだろ…”別府温泉(言う(湯)ばっかり)”だもの」 2)熱心な活動家の「のぼせ」 《意味》熱中する人、夢中になる人 《用例》「あらあノボセやけん…政治いな興味のなかとい、選挙いな血の騒ぐげな」 →「あいつは活動家だから…政治には興味がないのに、選挙には血が騒ぐらしい」 【同義】のぼせ、のぼせもん 【参考】「のぼせ」は否定的な意味で使う場合が多い |
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44 | のぼせかえる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長する、夢中になる、興奮する 【意味等】「のぼする」に同じ 【参考】ニュアンス的には、「のぼする」<「のぼせあがる」<「のぼせかえる」 【用例】「ちょっと儲かったけん、ノボセカエッテ全財産ば…仮想通貨いしとんなあ」 →「ちょっと儲かったからと、増長して全財産を…仮想通貨にしちゃってる」 |
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45 | のぼせあがる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長する、夢中になる、興奮する 【意味等】「のぼする」に同じ 【参考】ニュアンス的には、「のぼする」<「のぼせあがる」<「のぼせかえる」 【用例】「ファンやけんって、ライブでノボセアガッテ気絶しなあたあ、たまがった」 →「ファンだからって、ライブで興奮して気絶しちゃうのには、驚いた」 |
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46 | のぼせもん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】お調子者、熱心な活動家 【意味等】「のぼせ」に同じ 【参考】「のぼせもん」は肯定的な意味で使う場合が多い 【用例】「うちの旦那あノボセモンたい…祭りん時季いなったら、仕事の手いつかん」 →「うちの旦那は熱中する人だもの…祭りの時季になったら、仕事が手につかない」 |
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47 | のぼりあがる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】増長する、夢中になる、興奮する 【意味等】逆上する、感情が高ぶって落ち着きが無くなる、「のぼせあがる」に同じ 【参考】主に、精神状態が不安定になっている場合に使う 【用例】「告白したとばってん、ノボリアガッテ何て言うたか…ようと覚えとらん」 →「告白したんだけど、感情が高ぶってしまい何と言ったのか…よく覚えてない」 |
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48 | のぼりじめ |
【標準語】しめ飾り 【意味等】正月に玄関などに張る縄、またその飾り 【同義】さがりじめ、しめなわ、にじゅうじめ、のぼりじめ |
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49 | のみかた |
【標準語】宴会、うたげ、酒盛り 【意味等】飲み会、酒などを酌み交わして語り合い…歌ったり踊ったりして楽しむ会合 【同義】のみかた、のみごと 【参考】九州を中心に使われる方言、漢字で「飲み方」、鹿児島では「のんかた」 【用例】「今日のノミカタな…部長なきなあと?酔うたら、ぐぜんなあけん…好かん」 →「今日の飲み会に…部長は来るの?酔ったら、くだを巻くので…苦手なんだ」 |
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50 | のみごと |
【標準語】宴会、うたげ、酒盛り 【意味等】「のみかた」に同じ 【参考】漢字で「飲み事」、福岡市とその周辺(糸島、糟屋、筑紫)で使われる 【用例】「昨日も今日も、明日もノミゴト…出世したけん、飲むとが仕事やもん」 →「昨日も今日も、明日も宴会…出世したので、飲むのが仕事だもの」 |
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51 | のりくみ |
【標準語】仲間(漁業用語) 【意味等】同じ漁船に乗り組み漁に行く仲間、気心の知れた仕事仲間 【用例】「おれとあらあ、こまかとっからの幼馴染で親友…今な、ノリクミやもん」 →「俺とあいつは、小さい時からの幼馴染で親友、今は、同じ船に乗る仲間だもの」 |
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52 | のりこ |
【標準語】乗組員(漁業用語) 【意味等】船長を除く船員、船に乗って仕事をする人 【用例】「父ちゃんな外国航路の船のノリコやけん、1年に2回しか帰ってこられんと」 →「父さんは外国航路の船の船員なので、1年に2回しか帰ってこられないんだ」 |
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53 | のりぞめ |
【標準語】乗り初め、初乗り(漁業用語) 【意味等】新年に最初に船に乗ること、またその行事 【参考】1月2日、餅や清酒などのお供えをして旗を立てた船に乗る行事 【同義】のりぞめ、のりはじめ |
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54 | のりはじめ |
【標準語】乗り初め、初乗り(漁業用語) 【意味等】「のりぞめ」に同じ |
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55 | のんぎり 《詳しくはこちら》 |
【標準語】うんこ 【意味等】大便、糞、肛門から体外に排出された食物のかす 【同義】あぽ、のんぎり、へっちん、んこ |
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56 | のんこむ |
【標準語】のみ込む、こらえる 【意味等】 1)のみ込むの「のんこむ」 《意味》飲みこむ、呑み下す、固形物や液状の物を呑んで胃に入れる 《用例》「赤ちゃんの、1円玉ばノンコンどんなるごたるって、大騒ぎいなっとう」 →「赤ちゃんが、1円玉を呑み込んでしまったようだと、大騒ぎになっている」 2)こらえるの「のんこむ」 《意味》我慢する、辛抱する 《用例》「はらかくたあわかる…ばってん、こかあ…俺の顔ば立ててノンコンじゃり」 →「怒るのはわかる…でも、ここは…俺の顔を立ててこらえてくれ」 |
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57 | のんのんさま |
【標準語】神様、仏様(幼児語) 【意味等】仏様、ご先祖様、お釈迦様 【同義】のんのんさん、まんまんさん、まんまんしゃん 【参考】「のんのんさま(まんまんさん)…あん」は、仏壇に参る念仏の幼児語 【関連】「のんのん」は「のの」は、太陽や月、神仏など尊ぶべきものの幼児語 |
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58 | のんぼり |
【標準語】のぼる、のぼり 【意味等】 1)のぼるの「のんぼり」 《意味》上る、登る、高いところへ行く、上へ進む、高く上がる 2)のぼりの「のんぼり」 《意味》上手、上の方、川上、東方、傾斜の上、坂の上 |