部品をつけて撮影用レンズとして使う

昔、モノクロ写真の大型プリントをするため「引き伸ばし機」という機械がありました。そのメーカーの一つが藤本写真工業で、ブランド名はラッキー(LUCKY)。

今回のレンズは、そのラッキーブランドの引き伸ばし用レンズFujimoto E-licky 75mm f3.5 Anastingmatです。「E」は英語の“Enlarge(拡大する)”の省略です。

引き伸ばしレンズはスクリューマウント(M39)で絞りはありますが、ヘリコイドはありません。ピントを合わせられれば、普通に撮影用レンズとして使えるのです。

つまり、マウントアダプターやヘリコイドなどの部品を用い、フランジバックが調整できれば、デジタル一眼レフに装着し、フルサイズデジタル撮影ができるわけです。

 

開放では霧がかかったような滲んだ写り

75mmレンズということで、フランジバックは多少長いようです。

「レンズ」→「L39-Ⅿ42変換リング」→「接写リング(大:30mm)」→「ヘリコイド(17-32㎜)」→「Ⅿ42-Eマウント変換リング」→「カメラ」の順に手持ち部品をつなげば、ややオーバーインフで無限遠が出ます。

マウントアダプターを使った場合の例

そのほか「レンズ」→「L39-Ⅿ42変換リング」→「ヘリコイド(17-32㎜)」→「Ⅿ42-Eマウントアダプター」→「カメラ」の順につないでも、ややオーバーインフで無限遠が出ます。なお、近接撮影は接写リングを追加しています。

これ以降の記事は…後玉が誤って裏表が逆に装着してあることに気づかずに書いた記事ですので…ご了承下さい。普通に使えば、普通のレンズです。再度、記事を書き直して差し替えます…。

このレンズ、収差が小さい引き延ばしレンズのはずですが、開放では霧がかかったような滲んだ写りになります。絞ればシャープに写るのですが周辺部分はやや流れ、トイレンズのような、レンズ遊びと割り切れば面白いレンズです。

開放では周辺部が流れる
絞り込むと緩和される

また、複数のメーカーがOEM生産しており、銅鏡が金属製やプラ製などデザインの違うものが数種類あります。製品毎のレンズ構成が同じなのかどうか、また製造メーカーはどこなのか、詳しい製品情報はわかりません。

開放(左側)とF8(右側)

 

また、ネット上にこのレンズの撮影事例が複数ありますが、同じような写りではないので、個体によりレンズの特性が違うのかもしれません。金属胴鏡の同じ銘柄のものも所有していますが、写り方の特徴は違います。

ボケにも特徴がある暴れ玉

接写リングをつけてマクロ撮影もしてみましたが、バブルのボケが激しく出ています。開放時の滲みや周辺の流れ、そして激しいバブルボケと3拍子そろった特徴があり、暴れ玉と言っても過言ではないと思います。

これの記事は…後玉が誤って裏表が逆に装着してあることに気づかずに書いた記事ですので…ご了承下さい。普通に使えば、普通のレンズです。再度、記事を書き直して差し替えます…。

玉ボケが重なって不思議な写りになる