~がしこ、~がつ、~がと、~しこ

【標準語】~だけ、~のもの

【品詞】助詞

【意味】

(1)「~だけ」の「~がしこ」

《意味》

・ある範囲を限定する意を表わす
 1)程度や限度を表わす、
 2)ある状態に相応する意を表わす

・提示した条件に対する数量を表す

《同義》~がしこ、~がつ、~がと、~しこ

《用例》

・「豚肉ば1,000円ガトください」「こらあ1,000円ガトなかばい」
 →「豚肉を1,000円分だけください」「これは1,000円分はないぞ」

・いるしこ持っていきんしゃい…あるガトそうよよかとよ
 →必要な分だけ持っていきなさい…あるだけ全部いいんだよ

・あらあ人間のつぁーらん「師匠」って呼ばるるガトなかばい
 →あいつは人間がつまらん「師匠」と呼ばれるに値しないよ

(2)「~のもの」の「~がしこ」

《意味》物品の所有関係を表す

《同義》~がつ、~がと

《用例》

・この車あカッコよかろ?俺ガトぜ、買うたとぜ、高っかたとぜ
 →この車は恰好いいだろ?俺のものだぜ、買ったんだぜ、高かったんだぜ

・生ビールな俺ガト、芋のお湯割りなあんたんガト、酎ハイなミヨちゃんガト
 →生ビールは俺の物、芋のお湯割りはあなたのもの、酎ハイはミヨちゃんのもの

「~がと」を使った言葉

~がとなか

 

【標準語】~に値しない

【品詞】助詞

【意味】~の値打ちがない、一人前ではない

【参考】がと(ある範囲を限定する意を表わす)+なか(ない)

【用例】

・1万円もするケーキば…ネットで買うたが、うもうなか…値段ガトナカばい
 →1万円もするケーキを…ネットで買ったけど、美味くない…値段の価値はないよ

・俺のすることい口ば出しやんな、きしゃんごと…ガトナカたあ黙っとれ
 →俺がすることに口を出すなよ、貴様のような…半人前は黙っていろ

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イラストによる用例解説

 

【翻訳】
「遠足のお菓子は300円分持ってきていいようになったから、母ちゃんお金ちょうだい」
「小銭がないから1,000円上げるけど、決められた分を買ってくるんだよ」
「お釣りは返してよ!」
「うわぁ…1,000円だって」

 

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