くちばた

【標準語】くちびる、くちばし

【品詞】名詞

【意味】

(1)「くちびる」の「くちばた」

《意味》口元、唇、口のまわり、哺乳類の口を覆う器官

《用例》

・クチバタい…チョコレートのついとう、我がばっかし食うて…こすかー
 →口のまわりに…チョコレートがついてる、自分だけ食って…ずるいなー

・あたきのクチバタば…じーっと見よんなあが、キスしたかと…思うとんなあごたあ
 →私の唇を…じっと見ているけど、キスしたいと…思ってるみたい

・孫娘の…イチゴば食ぶるクチバタば見たんだあ、愛らしゅうして…癒されますと
 →孫娘が…イチゴを食べる口元を見たら、可愛くて…癒されるんです

(2)「くちばし」の「くちばた」

《意味》嘴、鳥類の口を覆う器官

《用例》

・クチバタのあるけん…カモノハシな鳥ばい、うんにゃ…哺乳動物やけん鳥やなか
 →くちばしがあるから、カモノハシは鳥だ、いいや…哺乳動物だから鳥じゃない

・あの鳥な…クチバタの形から見たら。タカやらワシの仲間…肉食の鳥ばい
 →あの鳥は…くちばしの形から見たら。タカやワシの仲間…肉食の鳥だよ

・クロツラヘラサギのクチバタな…ぺっちゃるかけん、遠くからっちゃ…見たらわかる
 →クロツラヘラサギのくちばしは…平たいので、遠くからでも…見たらわかる

【参考】くち(口)+ばた(端)→口のまわり(くちびる、くちばし)

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イラストによる用例解説

【翻訳】
「あんた…母ちゃんの“おはぎ”食ったでしょ?」
「お・お・おれ…食ってないよ~!」
「口元についているのは、何だろうねー?」

「くちばた」を使った言葉

くちばたきんなか

【標準語】未熟者

【品詞】名詞

【意味】未熟なひよっこ、経験の浅い未熟者

【参考】

・くちばた(くちばし)+きんなか(黄色い)→ヒヨコ、幼鳥

・ヒヨコのくちばしが黄色いことから、若者や新参者の職人などをいう

【用例】

・クチバタキンナカくせい…口返事やらしなんな、うっ叩かるるばい
 →未熟者のくせに…口ごたえなんかするな、ぶん殴るぞ

・なりな…おせのごとしとうが、まあだ見習い…クチバタキンナカと
 →見かけは…大人のようにしているが、まだ見習い…経験の浅い未熟者だ

・社長か何か知らんばってん、クチバシキンナカ消防団員な…しょうゆ買いたい
 →社長か何か知らないけど、経験の浅い未熟な消防団員は…使い走りだよ

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