さする
【標準語】させる
【品詞】動詞
【意味】
・してもらう
・させてやる、することを許す
【同義】させちゃる、さしちゃる、さしょう
【用例】
・牛の乳絞り体験ばしたか?ならサスルけん、受付して…手ば洗うてきない
→牛の乳絞り体験をしたい?じゃあさせるから、受付して…手を洗っておいで
・雨漏りの修繕ばしたか?なら、息子いサスルけん…見い行かしょう
→雨漏りの修繕をしたい?じゃあ、息子にしてもらうから…見に行かせよう
・この工事ばサスルたあ、役所い事業者登録して…入札で落札した業者たい
→この工事をすることを許すのは、役所に事業者登録して…入札で落札した業者だよ
「さする」の活用
(1)さして(命令・依頼)
《意味》させて、させなさい、させろ
《参考》第3者に依頼や命令を下すときの言い方
《同義》させり、させない、させとき、させときない、さしない、さしとき、さしときない
《用例》
・あんた管理職やろ?我が仕事ばせな、そえなコザコザな…部下いサセリ
→あんた管理職だろ?自分の仕事をしなきゃ、そんな雑務は…部下にさせて
・息子が起こいた犯罪やけん、謝罪な…ああたやのうして、息子いサシテ
→息子が起こした犯罪だから、謝罪は…あなたじゃなくて、息子にさせなさい
(2)さして(希望・依頼)
《意味》させて、させてくれ
《参考》自分から希望や依頼するときの言い方
《同義》させり、させちゃり、させちゃんない、さしちゃり
《用例》
・兄ちゃん…そのゲーム、我がばっかりあすばんで…あたしいもサシテ
→兄ちゃん…そのゲーム、自分ばかりあ遊ばずに…私にもさせて
・ああたが…寄付ばするとなら、かっせり…あたきたちいもサセチャリ
→ああたが…寄付をするんなら、仲間に入れて…私たちにもさせて頂戴
(3)させん(拒否)
《意味》させない、させてやらない
《参考》依頼などを拒否・否定する言い方
《同義》させん、させちゃらん、させられん、さしちゃらん
《用例》
・「俺いもサシテ」「サセン」「サセチャリいよ」「じぇん払わなサセラレン」
→「俺にもさせて」「させない」「させてくれよ」「お金を払わなきゃさせられない」
・俺いも仕事ば回せって?あんたあ…どうちゃらこうちゃら仕事ばしょうが、サセン
→俺にも仕事を回せだと?あんたは…いい加減な仕事をするだろ、させてやらない
(4) させなんな(拒否の命令)
《意味》させるな、させてはいけない
《参考》第3者への拒否を依頼・命令する言い方
《同義》させなんな、さしなんな
《用例》
・父「手伝いばサスルけん…ついてき」、子「いや~」、母「嫌がりよう…サセナンナ」
→父「手伝いをさせるから…ついといで」、子「いや~」、母「嫌がってる…させないで」
・あれい…新会長ばさするとな?あらあ…腹黒うして信用されん、サセナンナ
→あいつに…新会長をさせるのか?あいつは…腹黒くて信用できない、させちゃいかん
イラストによる用例解説
【翻訳】
「私にもさせてよー」
「いいよ!させるよ…一緒に遊ぼうー」
「えーっ!させるの?人が増えたら…負けそうだわ…」
【博多・糸島弁検索】
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