さるく、そうつく

【標準語】歩く

【品詞】動詞

【意味】

・足を使って進む、あゆむ
・歩き回る、ほうぼうを歩く、うろつく

【同義】さるく、そうつく

【参考】ことばの由来

・さるく:古語の「為歩く(しあるく)」の音変異、何かをして歩き回るの意
・そうつく:由来は不明

【関連】「さるく」を使ったことば

(1)でさるく

《意味》出歩く、外出する、家を留守にしてあちこちを歩き回る、遊び回る

《参考》で(出)+さるく(歩く)→出歩く

《用例》

・「ちょっと」って言うて…いっちょん帰ってきなれん、どこばデサルキよんなることやら
 →「ちょっと」と言って…ちっとも帰ってこない、どこで遊び回っていることやら

・うちんたあ…PTAやらサークルやら何やら、デサルクことの多して…家いなおんなれん
 →妻は…PTAやサークル、何やらと、外出することが多くて…家にはいないよ

(2)のうでさるく

《意味》飲み歩く

《参考》のうで(飲んで)+さるく(出歩く)→飲み歩く

《用例》

・山笠ないつのことか…しまえたって言うとい、飲み癖のついて…ノウデサルキよんなあ
 →山笠はずっと前に…終わったというのに、飲み癖がついて…飲み歩いているのよ

・わっかとっからノウデサルキよったけん…ぜんななかが、飲み友達なら…たいそおる
 →若い時から飲み歩いていたので…お金はないけど、飲み友達なら…たくさんいる

(3)さるきまわる

《意味》歩き回る、うろつく

《参考》さるき(歩く)+まわる(回る)→歩き回る

《用例》
・なかずい来たとやけん、エッチか店やらいやらしか店やら…サルキマワッテンどう
 →中洲に来たんだから、エッチな店やいやらしい店なんか…歩き回ってみよう

・商店街ばサルキマワッタが…よかとのなかけん、なあも買わんで…帰ってきたと
 →商店街をうろついたんだけど…いいのが無いので、何も買わずに…帰ってきたのよ

(4)かどざるき

《意味》あいさつ回り、近所への挨拶
《参考》かど(街角)+さるき(歩き回る)→あいさつ回り

【用例】

・まあ、ああたそえん遠かとこからサルイテ来らっしゃったと?
 →まあ、あなたはそんなに遠い所から歩いて来られたんですか?

・あの爺さんなブツブツ言うてソウツキよんなあが、ボケて徘徊しよんなあっちゃなかな?
 →あのお爺さんはブツブツ言って歩いているけど、ボケて徘徊してるんじゃないのか?

・初めての京都やけん、たいそ神社仏閣ばサルキまわって、足の棒のごとなっしもうた
 →初めての京都なので、たくさんの神社仏閣を歩き回って、足が棒のようになっちゃった

・せっかく温泉旅行い来たっちゃけん、宿の周りばソウツイテきてんどう
 →せっかく温泉旅行に来たんだから、宿の周囲を散策してこよう

・洒落た靴のほしかけん、新天町ばソウツイテきたばってん…ちょうどよかとのなかったと
 →洒落た靴が欲しいので、新天町を歩き回ってきたけど…ちょうどいいのがなかったの

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イラストによる用例解説

博多・糸島弁

 

標準語

 

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