フランジバックが短くて…一工夫
これは…引き伸ばしレンズです。ヤフオクで1,000円で落札したレンズにおまけでついてきました。以前から興味のあったレンズでしたが、50mmより広角の引き伸ばしレンズを撮影に使ったことがなく、フランジバックがすごく短いことは想像できました。一方、これで写したら…どんな絵が撮れるか…ワクワクもしていました。
早速、ライカのマウントアダプターでα7に装着。覚悟はしていたもののフランジバックが短く、ピントが合う位置は約30cm…無限遠は出ず、マクロ撮影しかできません。そこでアダプターを外してレンズをセンサーの前にあてがうと、無限遠が出る位置があります。これは、工夫すれば使えるようになるかもしれない…。
そこで考えたのが、ライカのマウントアダプターより薄いアダプター、もしくはマウント変換リングを使うこと。早速、M42マウントのねじの切込みのついたCマウントアダプターを入手し、M39- M42変換リングをかませてレンズを装着してみました。すると、かなりオーバーインフにはなるものの無限遠が出ました。
手作りの簡易マウントアダプター
この組み合わせでも撮影は可能ですが…スクリューマウントなのでがたつきがあり、レンズを左手で押さえながら右手でピントを合わせないといけない。カメラもきちんとホールドしないといけない…つまり、うまくとることができないのです。ねじ込めばオーバーインフ…緩めればレンズがガタついてうまく撮れない…。
これらの不具合を解消するために、少しオーバーインフになるよう厚手の紙をM42の内径でドーナツ型に切り、輪ゴムをはさんでM42マウントのねじの切込みのついたCマウントアダプターに入れ込みます。輪ゴムはレンズのガタつきを防止するもので、M39- M42変換リングをねじ込んで、これらを抑え込みます。
これで、手作りの簡易マウントアダプターの完成です。レンズをねじ込むと輪ゴムの反発でネジが固くなりますが、がたつきは解消されます。緩めれば焦点距離が短くなり、近接撮影も可能…ヘリコイドの替わりになります。しかも、かなり緩めない限り…輪ゴムの反発でレンズのがたつきが抑えられます。
シャープでかつ味のある写り
引き伸ばしレンズということで、各種収差が抑えられるように設計され、解像度も高く、シャープな写りです。一方、16mmフィルム用の引き伸ばしレンズなので、フルサイズのセンサーでは、周囲がケラレます。しかし画質がいいので、開放で撮れば周辺光量落ちのような効果になります。
色のりもよく、鮮やかな写りです。モノクロもシャープ…周辺光量落ちのような効果で、主題を浮き立たせる撮り方ができます。画角が30mmで、開放にしてもf値が4.5ということもあり、被写界深度は深いです。一方、逆光には弱く、光源を中心に丸く放射状のフレアが盛大に出ます。
撮影は、糸島市の野北漁港。コロナ禍で3密を避けながら楽しもうと、防波堤にはマスクをつけた釣り客がたくさんいました。市内の他の漁港は牡蠣小屋が立ち並び、観光客でにぎわっています。今年は、牡蠣のできは良いそうですが、コロナの影響で客の出足はイマイチだそうです。早く、収束してほしいものです。
簡易アダプターは、他の方法もあると思います。もし、このレンズをお持ちで、撮影用に使いたいけど何か用方法は…とお悩みの方…参考になれば幸いです。
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