takumar55mm系統の最後のレンズ

泉川から千早新田の田植え風景を撮る

このレンズは1975年に発売されていますが、もとは1958年に発売されたM42マウントのタクマーレンズです。5群6枚構成の変形ダブルガウスタイプのレンズで、当時のペンタックスでは最も明るいレンズでした。半世紀以上前のレンズですが、今でも、何の遜色なく使えるオールドレンズです。

オートタクマーからこのレンズまで、手持ちの歴代のペンタックス55mm/1.8レンズ

M42マウントからKマウントに移行した最後の55mmレンズですが、レンズ径が少し大きくなり、ゆったりした設計になっているので使いやすく、個人的には好きなレンズです。ネット情報によると、レンズの張り合わせの接着剤に問題があるらしく、バルサム切れを起こしやすいとのこと。

これまでのものより…レンズ径が少し大きくなり、フィット感を感じる

55mmという画角で1.8の明るさがあり、最短焦点距離が45cm。フルサイズのミラーレスカメラにつけて散策するのに…ちょうどよいオールドレンズです。風景もポートレートも、マクロっぽい写真も撮れるので、重宝します。この1年間に、このレンズで撮った写真を集めてみました。

新緑のころのモミジ

今のレンズと比べても遜色ない写り

接写リングでマクロ撮影

オールドレンズの魅力は、古いレンズ特有の、個々の個体が持つクセだと思います。撮った写真から、そのレンズが存在した時代の匂いが感じられます。その点から言えば、このレンズは…あまり面白みのないレンズなのかもしれません。クセが少なくきれいに写るという、優等生のレンズだからです。

初夏のモミジと秋の銀杏

とは言え…オールドレンズのマイルドさと、撮影者の意図に十分に応えてくれるこのレンズは、銘玉です。タクマー時代から愛されてきたこのレンズは、当初からの製造本数があまりに多いため、かなり安く入手できます。また、オーバーホールもしやすく、カビ玉の再生もわりと簡単にできます。

秋の銀杏…加茂ゆらりんこ橋付近は銀杏の木が多い

写真は、主に佐波地区の「加茂ゆらりんこ橋」付近の初夏の新緑と秋の紅葉の写真が多いようです。交換レンズの1本として、あまり意識することなくカメラバッグに入れていたようです。デジタルで使っても、撮っていて楽しくなる…オールドレンズの銘玉のひとつだと思います。

 

鹿家インター付近