てれっと
【標準語】ぼーっと、ぼんやりと
【品詞】副詞
【意味】
・ぼやーっとした状況、活気がない様子
・気合が入っていない様子、気力がない様
・気が利かない様、間が抜けている様子
【同義】ぼさっと
【類義】てれてれ、てれんぱれん
【対義】しかっと→しっかり、ちゃんと
【参考】
《表現》「てれ」は、気が緩んだり、抜けたりした振る舞いや状況を示す表現
《協調》「てれーっと」と伸ばすことで強調した言い方になる
【関連】「てれ」を使った言葉
・てれくさか
《意味》馬鹿らしい、アホ臭い、しつこい、ずうずうしい
《参考》標準語では、気恥ずかしいの意
《構成》「てれ(アホ)+くさか(臭い)」→アホ臭い
《用例》「最先端のファッションげなばってん、何か…ずんだれて、テレクソウなかな?」
→「最先端のファッションだそうだが、何か…締まりがなくて、あほ臭くないか?」
・てれさく、てれすけ
《意味》馬鹿、あほう、たわけ者、まぬけな人、愚鈍な人
《同義》てれさく、てれすけ、ぬけさく
《参考》「~作、~助」と男性名の表現なので、主に男性に対する嘲笑に使われる
《構成》「てれ(まぬけ)+さく(男風の名前)」→まぬけな人(男)
《用例①》「あらあテレサクやけん、何回も言いようとい…おんなしやりそこないばしなあ」
→「あいつは馬鹿だから、何回も言っているのに…同じ失敗をやらかすんだ」
《用例②》「あらあ…ちーっとテレスケやけん、おおごとしなれんごと…見ときないよ」
→「あいつは…ちょっと間が抜けているんで、大失敗をしないように、注意しておきなよ」
・てれてれ、てれんぱれん
《意味》①のろのろ、ぐずぐず、ぼんやり、②自堕落な暮らし、定職もないその日暮らし
《同義》てれてれ、てれんぱれん
《類義》てれっと
《対義》しかしか→てきぱき、はきはき
《用例①》「電車い…乗り遅りょうごたあけん、テレテレ歩きやんな」
→「電車に…乗り遅れそうだから、ぐずぐず歩くなよ」
《用例②》「お前も…よか歳やけん、テレンパレンしとらんで…結婚でもせれや」
→「お前も…いい歳なんだから、自堕落な暮らしは止めて、結婚でもしろよ」
【慣用句】「てれっと会社の社長さん」→「ぼーっとすることを、生業とする人」
【用例】
・あらっ、支払いのあるとい…テレットして、ちゃんとこ銀行い行くとば…忘れとった
→あらっ、支払いがあるのに…ぼーっとして、うっかりと銀行に行くのを…忘れていた
・テレット会社の社長さんやなかとばい、しかしかと仕事ばせな…潰るるばい
→ぼーっとするのが仕事じゃないんだよ、ちゃんと仕事をしないと…倒産するぞ
・お客さんばい…テレテレせんで注文ば聞いてきない、ほんに…あらあテレットしとう
→お客さんだよ…ぐずぐずしないで注文を聞いてきなさい、本当に…あの子は気が利かん
イラストによる状況解説
【翻訳】「ああ…俺は、ああいうのが好きなんだ」「それじゃない!ワイヤーカッターだよ!ぼーっとするな!お前は、ボーッとする会社の社長さんかい?」
【博多・糸島弁検索】
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。