とうのたつ、おえる
【標準語】盛りが過ぎる、年ごろが過ぎる
【品詞】連体詞
【意味】
・年齢を重ねる、長い年月が経つ、年増の女性、女性経験の多い高齢男性
《用例》「お嬢さんって声ば掛けるといなあ、ちょっとトウノタットウごとある」
→「お嬢さんって声を掛けるのには、ちょっと年頃が過ぎているようだ」
《用例》「あの夫婦な…うんきゅうのつがいで、丁度よかごとトウノタッテござあ」
→「あの夫婦は…おしどり夫婦で、丁度いいように年齢を重ねてある」
《用例》「昔ゃあ…愛らしゅうして人気のあったばってん、アイドルとしたらオエちゃあ」
→「昔は…可愛くて人気があったけれども、アイドルとしたら老けている」
・野菜などの花茎が伸びて硬くなり、食用に適する時期を過ぎている
《同義》おえる、とうのたつ
《用例》「何な、このダイコンなあ…トウノタッテ筋の硬うして、食われんぜ」
→「何だ、このダイコンは…盛りを過ぎて筋が硬くなって、食べられないよ」
《用例》「急い温うなってきたけん、もうハクサイのトウノタチかけようが」
→「急に暖かくなってきたので、もうハクサイの花軸が伸び始めているよ」
《用例》「ダイコンなオエル前い、天日い干いて切干大根…ハクサイな、つけもんたい」
→「ダイコンは盛りが過ぎる前に、天日で干して切干大根…ハクサイは、漬物だ」
【参考】「とうがたつ」の「とう」は、フキやアブラナなど花をつける茎の「花茎」のことで、これが伸びると硬くなり、食べごろを過ぎてしまう
【関連】同義語の「おえる」は、古語の「おゆ:盛りを過ぎる、衰える、老いる」のこと
イラストによる状況解説
【翻訳】
①「このガールズ・バーは、年増の女性ばかりだ」「若いお兄さんが来た!いらっしゃ~い、可愛いー」
②「食べられない」「これは…筋があって硬い!食用に適する時期を過ぎている」「美味しいでしょ?自家用野菜のダイコンの煮付けだよ…」
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