日東光学は老舗のメーカー

 
「MAMIYA-8JE」という8ミリカメラについていたレンズです。このカメラ…半世紀以上前の昭和レトロのカメラ。そのレンズは、日東光学株式会社製。日東光学はレンズ業界では老舗で「コミナー」はオリジナルブランド。


 ネット情報によると、フィルム時代は各社コンパクトカメラのレンズをOEM供給していたそうです。現在でも、各社デジタルカメラのレンズユニットを手がけているそうで、縁の下の力持ちのような存在です。


 最近では、宇宙開発で「はやぶさ」に光学機器が搭載されたそうで、民生用のカメラやレンズでは、そんなに有名なメーカーではありませんが、高い技術を持つ光学メーカーです。

 

ボディーキャップを加工して

イメージサークルの大きさから、PENTAX-Qでケラレなく使えそうです。しかし…レンズのマウントが、CでもⅮでも、BHマウントでもない。つまりカメラに取りつけるマウントアダプターがない。確認するとフランジバックはDマウントレンズに近いようです。

そんな時に活躍するのが、PENTAX-Qのボディーキャップ。レンズのスクリューマウントの径より、微妙に小さい真円の穴をキャップの中央に空け、レンズをねじ込みます。素材がプラスチックなので、力をかければねじ込めます。

残念なことにこのままで無限遠が出なかったので、確認しながらボディーキャップ側を紙やすりで少し削り、無限遠を出しました。

ぼんやりとした写り

10mmの画角なので、PENTAX-Qでは35mm換算で50mm強のレンズになります。レンズは小さく、絞りはついていますがヘリコイドはありません。10mmと広角なので被写界深度が深く、開放でもピントの合う範囲が広いのです。

開放でf1.9。写りとしては、モヤッとした描写です。しかし、絞ればある程度改善されてシャープになります。レンズの状態もあるのでしょうが、絞り込んでも解像度はあまり期待できないようです。

開放では、周囲の解像が特に悪く、流れたような写りになります。ただ、オールドレンズはこれが面白い。レンズのスクリューマウントを締めたる緩めたり、ヘリコイドがわりに使うとマクロ撮影もできます。玉ボケとグルグルボケが楽しめるオールドレンズです。

逆光で撮ってみました