ほうじょうのわかっとらん、ほうずのわからん

【標準語】道理が分からない、やり方が分からない

【品詞】連体詞

【意味等】

(1)道理が分かっていないの「ほうずのわからん」

《意味》理が分かっていない、筋道が分かっていない、聞き分けのない、わからずや

《用例》

・よそもんやけん、商店街のホウジョウノワカットランで無茶苦茶しよる…はよう止めり
 →よそ者だから、商店街の暗黙の了解が分からずに無茶苦茶やっている…早く止めろ

・あらあ、初めと現場監督ばしよるが、ホウズノワカランで…職人ばはらかかせよるが
 →あいつ、初めて現場監督をしているが、聞き分けが無くて…職人を怒らせているぞ

・社長の息子やけんって…上司ば飛ばいて社長い物申すやら…ホウジョウノワカットラン
 →所長の息子だからと…上司を飛び越えて社長に物申すなんて…道理が分かっていない

(2)どうしていいかわからないの「ほうずのわからん」

《意味》やり方が分からない、どうしていいのかわからない

《用例》

・急いデータ処理せろって言うたっちゃ、教えてもらわな…ホウズノワカランたい
 →急にデータ処理しろと言ったって、教えてもらわないと…どうしていいか分からんよ

・おらあ…西洋料理やら初めとやけん、どえんして食うたらよかか…ホウズノワカラン
 →俺は…西洋料理なんて初めてだから、どうして食べたらいいか…やり方が分からない

・茶碗蒸しば作ってって言うたっちゃ…ホウジョウノワカットランとい、しきるもんな
 →茶碗蒸しを作ってと言われても…やり方が分からないのに、出来るものか

【同義】ほうじょうのわかっとらん、ほうずのわからん

【参考】ことばの由来

・ほうじょうのわかっとらん
 →ほうじょう(法条:約束事)+ の + わかっとらん(分かっていない)

・ほうずのわからん
 →ほうず(方図・法途:やり方、道理、決まり事)+の+わからん(分からない)

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イラストによる状況解説

【翻訳】
①「何で食っているんだ!!みんなのものだろうが!!」
 「なんとまあ…道理の分らない爺さんだなあ…」
 「俺たちのメシ…」
 「みんなの晩飯を食ってるぞ…」
 「みんなのものだから…俺が代表して食ってやっているんだ」
 「おうっ…俺は市民だぞ」
②「これ…エスカルゴでしょ?ナイフとフォークで…どうやって食べるの?」
 「お箸でも簡単には食えない!!オレも、やり方が分からない…」

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