こく
【標準語】言う、する
【品詞】動詞
【意味】
(1)「言う」の「こく」
《意味》ほざく、ぬかす
《用例》
・あら…生まれながらの嘘つきやん、息ばするごと…平気で嘘ばコク
→あいつは…生まれながらの嘘つきだ、息をするように…平気で噓を言う
・政治家な…信用でけん、裏金ば還付金ってコイたり…国民ば馬鹿いしとう
→政治家は…信用できない、裏金を還付金って言ったり…国民を馬鹿にしてる
・何や…あらあ、文句ばっかりコイテから…こっちっちゃ一生懸命やりようとばい
→何だ…あいつ、文句ばかり言いやがって…こっちも一生懸命やってるんだぞ
(2)「する」の「こく」
《意味》やりやがる、主に行動や行為に対して馬鹿にしたり嘲笑する言い方
《用例》
・投資せんたあ…馬鹿やらコキよったが、やりそこのうて…大損コイとうげな
→投資しないのは…馬鹿などほざいてたが、失敗して…大損したらしい
・ああた…屁ばコイタろ?エレベータん中で屁ばコクやら…最低
→あんた…おならをしたでしょ?エレベーターの中で放屁するなんて…最低
・愛人?老いらくの恋?糟糠の妻のおるとい、よか年コイテ…何ばしよんなあと?
→愛人?老いらくの恋?糟糠の妻がいるのに、いい年して…何をやってんだい?
【参考】
・主に蔑みや自嘲、批判する言い方として使われる場合が多い
・良い意味で使われる事は少ない
「こく」を使った言葉
こくな
【標準語】言うな、するな
【品詞】連体詞
【意味】
(1)「言うな」の「こくな」
《意味》ほざくな、ぬかすな
《参考》「言う」の禁止命令でさげすんだ言い方
《用例》
・コクナ!きしゃん…人のせいいすんな、お前の言い訳やら…誰も聞きたむなか
→ぬかすな!貴様…人のせいにするな、お前の言い訳なんか…誰も聞きたくない
・嘘ばコクナ!この弁当な俺んとばい、ああたあ…さあき食いよっつろうが
→嘘を言うな!この弁当は俺のだよ、あんたは…さっき食っていただろう
(2)「するな」の「こくな」
《意味》やるな
《参考》「する」の禁止命令でさげすんだ言い方
《同義》こくな、すんな
《用例》
・おまやあ屁ばコイタろ?けつのすの緩か男やねえ…人んがたで断りのう屁ばコクナ
→お前は放屁しただろ?けつの穴が緩い男だなあ…人の家で承諾なしに屁をするな
・割勘やけん…途中でトンズラコクナよ、コイたっちゃ…じぇんな切りいくるけん
→割勘だから…途中でトンズラするなよ、消えても…会費は徴収に来るからな
イラストによる用例解説
【翻訳】
《こく①》
「屁理屈、冗談、嘘」
《こく②》
「あんた…今…屁をしただろ?うぐぐ…」
(もあっ、もあっ、もあっ、もあ、もああ、もあっ、もあ…)
「失礼ねぇ、していません!」
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