「む(ム)」の博多・糸島弁
1 | むかいようて |
【標準語】向かい合って 【意味等】2人が身体の前面で対峙して、相互に顔を向け合って 【参考】「向かいおうて」の音変異 |
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2 | ムカゼ |
【標準語】ムカデ 【意味等】百足、多足亜門に属する節足動物の分類群の一つ、ゲジ類を除く唇脚類 |
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3 | むかつく 《詳しくはこちら》 |
【標準語】吐き気がする、腹が立つ 【意味等】「むかむかする」に同じ 【参考】 ・「むかむか」の「むか」は「剥気(むっけ→はぎけ→はきけ)吐気」のこと ・「むかつく」は「むっけつく」の音変異で「吐気がする」の意になる 【用例】 ・昼の弁当の傷んどったごたあ…さいぜんから腹の痛うして、ムカツキよう →昼の弁当が痛んでいたみたい…さっきから腹が痛くて、吐気がする ・なんや、あらあ…我がが秀才ぐらい思うて、俺ば無視して…ムカツクやつやねえ →なんだ、あいつ…自分が秀才だと思って、俺を無視して…腹が立つやつだな |
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4 | むかむかする 《詳しくはこちら》 |
【標準語】吐き気がする、腹が立つ 【意味等】 (1)「吐き気がする」のむかむかする 《意味》胸やけがする、胃の中のものを吐き出したくなる感じがする、胸がむかつく 《参考》 ・「むかむか」の「むか」は「剥気(むっけ→はぎけ→はきけ)吐気」のこと ・「むかむかする」は「むっけむっけする」の音変異で「吐気がする」の意になる 《用例》「歳ば取ったとかいな?天ぷらやら、脂っこかとば食うたら…ムカムカスル」 →「歳を取ったのかな?天ぷらなど、脂っこいものを食ったら…胸やけがする」 (2)「腹が立つ」のむかむかする 《意味》怒りが込み上げる、腹の虫が治まらない、しゃくにさわる、立腹してやまない 《参考》怒りで、腹の中の物を吐き出したくなる感情を「吐気」に例える表現 ・「むかむかする」は、怒りで吐き気がする、怒りを吐き出したくなることと思われる 《用例》「俺い責任ば押しつけて、我が手ば汚さんつもりばい…ああ、ムカムカスル」 →「俺に責任を押しつけて、自分は手を汚さないつもりだな…ああ、腹が立つ」 【同義】むかむかする、むかつく、むっけのする |
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5 | むぎうらし |
【標準語】麦収穫の前祝(農業用語) 【意味等】麦が熟れて刈入れを待つ頃の余暇、麦の刈入れの前祝 【参考】漢字で「麦熟」、中国から四国、九州の一部で使われる |
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6 | むぎしり |
【標準語】麦刈り後の田鋤き作業(農業用語) 【意味等】麦の収穫後に行う田の耕起 【参考】由来は不明、麦作の一番最後の作業(表作の稲作の準備)という意味か? |
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7 | ムク |
【標準語】ムクノキ 【意味等】椋木、アサ科ムクノキ属の落葉高木、甘い果実が実る 【参考】由来は「実にムクドリが集まる説」と「大木になると樹皮が剥ける説」がある |
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8 | ムクロウジ |
【標準語】ムクロジ 【意味等】無患子とその実、ムクロジ科ムクロジ属の落葉高木、ムクロジの実 【参考】ムクロジの実は、種が羽根つきの球、果肉が石鹼の代用になる |
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9 | むけがら |
【標準語】抜け殻 【意味等】へ部などが脱皮した後の皮、昆虫が羽化した後の殻、もぬけの殻 【参考】由来は「剥殻」、むけて残った殻のこと |
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10 | むごう |
【標準語】非常に 【意味等】随分に、たいそう、ひどく 【参考】由来は「惨く・酷く(むごく)」だが、ちょっとだけ不幸くらいの意味合い 【用例】「夏の盛りい泳ぎい行たが、背中な真っ赤っか…ムゴウ日焼けしたや」 →「夏の盛りに泳ぎに行ったら、背中が真っ赤っか…ひどく日焼けしたよ」 |
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11 | むこうじお |
【標準語】向い潮(漁業用語) 【意味等】船の進行方向と逆の方向に流れる潮流 【参考】由来は「向い潮(むかいしお)」の音変異 |
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12 | むこうぶち |
【標準語】向こう賄い 【意味等】向こう飯、仕事先など相手側で提供される食事 【参考】むこう(むこう:相手側)+ふち(扶持:報酬や給与) 【用例】「今日の現場な、ムコウブチやけん…弁当ないらんけん」 →「今日の現場は、仕事先で食事が出るから…弁当はいらないよ」 |
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13 | むさい |
【標準語】汚い 【意味等】むさ苦しい、汚らしい、下品である、卑しい 【参考】由来は、古語の「むさい」、京ことばで関西を中心に広く使われる 【関連】「むさい」と「苦しい」で「むさ苦しい」になる 【用例】「はえかぶって、みたむなか…ムサカけん、床屋で、こそうぞうとしてき」 →「髪が生え放題で、観靴しい…むさ苦しいので、床屋で、こざっぱりしておいで」 |
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14 | むしおい |
【標準語】虫送り(農業用語) 【意味等】実盛追い、水田の害虫退治の風習、松明や鳴り物で害虫を追い送る行事 【同義】むしおい、むしまつり 【参考】 ・夕暮れに…松明を焚き、鳴り物を鳴らし農地を回って害虫を追い払う(実盛送り) ・害虫退治もため、田の畦に笹などを立てて唱え事をする(実盛祭) |
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15 | むしくされ |
【標準語】虫食い(農業用語) 【意味等】果物などに虫に食われている様、虫に食われ商品にならない果実 【用例】「桃な、こまか時い袋ば掛けとかなあ…ブンドウの来てムシクサレいさるる」 →「桃は、小さい時に袋をかけておかないと…カナブンが来て虫食いにされる」 |
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16 | むしまつり |
【標準語】虫送り(農業用語) 【意味等】実盛祭、「むしおい」に同じ |
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17 | むじゃける 《詳しくはこちら》 |
【標準語】破れる 【意味等】ぐちゃぐちゃに壊れる、裂ける、砕ける、大破する、木っ端みじんになる 【同義】むじゃける、もじゃける 【参考】むじゃ(「もしゃもしゃ」の簡略)+ける(過去の助動詞「けり」の連体形) 【類義】ひしゃげる:潰れる、潰れ壊れる 【用例】「踏切事故で車のムジャケットう…よう死人の出らんやったこったい」 →「踏切事故で車が大破している…よくも死亡者が出なかったものだね」 |
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18 | むしろひいていえ |
【標準語】真実を言え 【意味等】本当のことを言え 【同義】しいていえ、むしろしいていえ 【参考】蓆は畳が普及する前の敷物…正式な場では嘘を言ってはならないという意味 【用例】「噓な言うな、人命のかかっとう大事かことやけん…ムシロヒイテイエ」 →「噓を言うば、人名がかかっている大事なことだから…本当のことを言うんだ」 |
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19 | むすで |
【標準語】藁の紐(農業用語) 【意味等】束ね藁、藁の穂先を結び合わせて稲や麦などを束ねるのに用いる紐 【参考】由来は「結手(むすで)」稲の穂先を手を繋ぐように結び、紐として使う 【関連】稲や麦藁のほか、薪や柴などの結束にも使う、汎用性が高く田舎生活の必需品 |
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20 | むすめじょう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】娘さん 【意味等】自分以外の人のお嬢さん・娘さん 【参考】むすめ(娘)+じょう(さん) 【関連】「じょう」は血縁者を意味する接尾語で敬称的なもの、個人名には接尾しない 《用例》 ・いもうとじょう→妹さん ・あねじょう→お姉さん(姉さん) ・おとうとじょう→弟さん ・あにじょう→お兄さん ・むすこじょう→息子さん(息子ろん、息子どん→息子殿) 【用例】「ああたんがたのムスメジョウな、別嬪さんにならっしゃったねえ…綺麗か」 →「お宅のお嬢さんは、美人になられましたねぇ…綺麗だねえ」 |
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21 | むぞうか |
【標準語】可愛らしい、不憫だ 【意味等】 (1)「可愛らしい」のむぞうか 《意味》可愛い、愛らしい 《用例》「あらま、愛らっさ…初孫やけん、たまらんごとムゾウカろ?」 →「あらま、可愛いねえ…初孫だから、たまらないほど愛らしいでしょ?」 (2)「不憫だ」のむぞうか 《意味》可哀相な、痛ましい 《用例》「旦那さんの、あの事故で亡うなっちゃあ…ちさか子のおるといムゾウカね」 →「旦那さんが、あの事故で亡くなられたんだ…小さな子供がいるのに可哀相だね」 【参考】 ・由来は「無慙(むざん)」で、語源は「酷い(むごい)」 ・これらの言葉は「痛ましい」などの意と、真逆の「愛おしい」などの意を併せ持つ |
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22 | むぞうがる |
【標準語】可愛がる、同情する、優しく大事にあつかう 【意味等】 (1)「可愛がる」のむぞうがる 《意味》可愛いと思う気持ちを態度に表わす、愛情を持って接する 《用例》「ああたが餌やらやって、ムゾウガルけん…ぬすとネコの棲みついたろうが」 →「あなたが餌なんかあげて、可愛がるから…泥棒ネコが棲みついちゃったでしょ」 (2)「同情する」のむぞうがる 《意味》慰める、痛ましく思う 《用例》「気の毒ばってん、どえんしようもなか…俺たちゃ、ムゾウガルしかでけん」 →「気の毒だけど、どうしようもできない…俺たちは、同情するしかできない」 【同義】むぞうがる、むぞがる 【参考】 ・むぞう(むぞうか:可愛い・可哀相な)+がる(接する) ・(1)も(2)も、対象となる相手を思い…それに対して優しく大事にあつかうことである |
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23 | むぞがる |
【標準語】可愛がる、同情する、優しく大事にあつかう 【意味等】「むぞうがる」に同じ 【参考】むぞ(むぞうか:可愛い・可哀相な)+がる(接する) |
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24 | むた |
【標準語】湿田(農業用語) 【意味等】湿地、沼地、湿気の多い土地、湿った土地 【参考】由来は「沼田(ぬた)」の音変異 【関連】姓になったら「牟田」、地名では「井牟田」(糸島市、宗像市、直方市など) |
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25 | むつかしもん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】頑固者、難題 【意味等】 (1)「頑固者」のむつかしもん 《意味》偏屈者、変わり者、くせ者、へそ曲がり 《同義》げってん、むつかしもん 《用例》「まあだ…反対しよんなあと?ほんに、あのおやじな…ムツカシモンやねえ」 →「まだ…反対をしているの?本当に、あの小父さんは…頑固者だねぇ」 (2)「難題」のむつかしもん 《意味》解決が難しい事案、懸案 《用例》「ああたしか解決できん…て言うて、そえなムツカシモンば押し付けなんな」 →「あなたにしか解決できない…と言って、そのような難題を押し付けるなよ」 【参考】むつかし(難しい、手強い)+もん(者・物事)→くせ者・難問 |
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26 | むつかしゅう |
【標準語】大仰に、難しく 【意味等】 (1)「大仰に」のむつかしゅう 《意味》たいそうに、大げさに 《用例》「そえんムツカシュウ考えなんな…いっつも世話いなっとうけん、お礼たい」 →「そんなに大層に考えるなよ…いつもお世話になっているから、お礼ですよ」 (2)「難しく」のむつかしゅう 《意味》複雑に、わかりにくく、大げさに 《用例》「しゃあしか…あんたあ、いたらん口出ししなんな…話のムツカシュウなる」 →「うるさい…あなたは、余計な口出しをするな…話が複雑(大げさ)になる」 |
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27 | むっくりこっくり 《詳しくはこちら》 |
【標準語】無理矢理、残らず全部、恐怖した様 【意味等】 (1)「無理矢理」のむっくりこっくり 《意味》無理無体、無理矢理 《用例》「スポーツな…楽しゅうせなあ、ムックリコックリさせたっちゃ…つあらん」 →「スポーツは…楽しんでやらないと、無理矢理にさせても、つまらない」 (2)「残らず全部」のむっくりこっくり 《意味》残らず全部、すっかりすべて 《用例》「大売出しい行たが…安売品なそうよう、ムックリコックリ…売れとった」 →「大売出しに行ったけど…安売品はすべて、残すことなく…売れてしまっていた」 (3)「恐怖した様」のむっくりこっくり 《意味》事物に恐怖した時の様子、無愛想な様 《用例》「夜中い酔うて窓から入って…ムックリコックリ、心臓の止まるかと思うた」 →「夜中に酔って窓から入って…恐怖に駆られて、心臓が止まるかと思った」 【同義】むっくりこっくり、もっくりこっくり 【参考】由来は「蒙古襲来」語源は「蒙古高句麗」 【関連】無理矢理やって来た2回の蒙古襲来に、命も奪われ、怖かったのでしょう |
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28 | むっけ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】吐気 【意味等】胸のむかつき、嘔吐感、胃の中のものを吐きたくなる感じ 【参考】由来は「剥気(むっけ)」で吐気、音読みで「はぎけ」、音変異で「はきけ」 |
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29 | むっけのする 《詳しくはこちら》 |
【標準語】吐き気がする、腹が立つ 【意味等】「むかむかする」に同じ 【用例】 ・牛乳のねまっとったごたあ…さいぜんから腹の痛うして、ムッケノスル →牛乳が腐っていたようだ…さっきから腹が痛くて、吐気がする ・ムッケノスル!飲みいいたら…あれだけもつるとぜ、気分の悪うなって帰ったばい →腹が立つ!飲みに行ったら…あいつだけモテるんだ、気分が悪くなって帰ったよ |
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30 | むっちん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】裸 【意味等】裸、産まれたままの姿 【同義】ぶり、ぶりしゃん、むっちん 【類義】ぶちん、ぶりちん、ぶりきん(ほぼ同意だが、主に男性の裸のこと) 【参考】むっ(剥く)+ちん(さん・ちんちん)→裸ん坊 【用例】「外国の海水浴場なぁ…男もおなごも、ムッチンで…そうつきよんなあげな」 →「外国の海水浴場では…男も女も、真っ裸で…うろつているらしい」 |
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31 | ~むない |
【標準語】~(した)くない 【意味等】~することが嫌である 【参考】動詞に接続し、その動詞の行為を嫌がる言い回し 【用例】短い用例 ・言いたムナイ→言いたくない ・聞きたムナイ→聞きたくない ・行きたムナイ→行きたくない ・見たムナイ→見たくない(「みっともない」の意もあるがこの活用とは無関係) |
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32 | むなくそんわるか |
【標準語】胸糞わるい 【意味等】気持ちが悪い、いまいましい、不愉快である 【参考】むなくそ(胸の卑しめた言い方)+ん(の)+わるか(悪い) 【用例】「先生な…なして、あればっかり褒めなあとかいな?ムナクソンワルカ」 →「先生は…なぜ、あいつばかり褒められるんだよ?いまいましい」 |
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33 | むなおち |
【標準語】鳩尾(みぞおち) 【意味等】胸骨の下の中央の落ち窪んだ部分、胸元 【用例】「ムナオチな急所やけん、試合で突いたら反則いなるけん…突かんとよ」 →「鳩尾は急所だから、試合で突いたら反則になるので…突かないでな」 |
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34 | むねあげおくり |
【標準語】棟梁送り 【意味等】棟上式の祝宴後に棟梁を家に送ること、礼品を棟梁宅に持参してする酒宴 【参考】漢字で「棟上送」棟梁をねぎらう祝宴のこと |
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35 | むねあげもち |
【標準語】棟上式の餅まきの餅 【意味等】棟上式で神前に供えたり群衆にまくための餅 【参考】新築の棟上祝で、供えたり、配ったり、まいたりする餅 |
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36 | むねむし |
【標準語】腹の中の気持ち 【意味等】腹の虫、悩み、怒りなどの感情 【参考】漢字で「胸虫」、胸に沸き起こる感情 【用例】「ムネムシの湧いて、夜も寝られん…寝不足いなって、それがムネムシたい」 →「怒りの気持ちが湧いて、夜も寝られず…睡眠不足になって、それが悩みだよ」 |
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37 | むやみちゃんちゃん |
【標準語】やりっぱなし 【意味等】何も考えずに行動すること、結果や是非を考えないで一途に物事をすること 【参考】むやみ(無暗:是非を考えず)+ちゃんちゃん(斬り合う) 【関連】「ちゃんちゃん」は「ちゃんばら」の「ちゃん」で、刀と刀がぶつかる音 【用例】「ムヤミチャンチャンぜん借りとんなもんやけん、借金取りのたいそ来とう」 →「やりっぱなしに借金してるものだから、借金取りがたくさん来ている」 |
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38 | むりやっこう |
【標準語】無理矢理 【意味等】ごり押し、人の迷惑お構いなし 【参考】むり(無理)+やっこう(奴:隷属的使用人、下僕)→拒否できない無理 【用例】「偉か人かも知れんばってん…並んどうとい、ムリヤッコウ割り込みなんな」 →「偉い人かも知らないけれど…並んでいるのに、無理矢理に割り込んで来るなよ」 |
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39 | むんむん |
【標準語】むしむし、ぷんぷん 【意味等】匂いや熱気などが息苦しいまでに強く立ち込めているさま (1)「むしむし」のむんむん 《意味》湿度と湿度が高い状態、蒸し暑い状態 《用例》「雨で、ちったあ涼しゅうなるかと思うたら…かえって、むんむんしよう」 →「雨で、少しは涼しくなるかと思ったけど…かえって、蒸し暑くなってきた」 (2)「ぷんぷん」のむんむん 《意味》臭い匂いがこもっている状態、激しく匂う状態 《用例》「孤独死しなって2週間、隣の人のムンムンする言うて…見つかったとげな」 →「孤独死されて2週間、隣の人が異臭が激しいと言って…発見されたそうだ」」 |