スライドプロジェクターのレンズ

ミノルタのフィルムプロジェクター「mini-35」のレンズです。3枚のレンズで構成されるトリプレットレンズ。シャボン玉のようなバブルボケが楽しめるレンズです。バブルボケが出るレンズは人気があり、バブルボケで有名な「Trioplan 100mm f2 .8」は高値で取引されています。

ポジフィルムを投影するプロジェクターのレンズ

このレンズはプロジェクターレンズなので、絞りもヘリコイドもありません。カメラに取り付けるマウントもないので、とりあえずM42マウントを確保します。短いレンズで、カメラ取付部分の径が小さいので、M42接写リング(大)に椅子の足のゴムラバーを利用し、ガタつかないように差し込みました。

接写リング(大)と緩衝用のゴム材(イスの足のラバーを活用)を使い、Ⅿ42マウントを取りつけます

固定はセロテープ…伸びないので、きっちり固定できます。伸びるビニールテープは、加工には不向きです。しかし光漏れ防止用に、セロテープで固定した上に黒のビニールテープを貼るとよいでしょう。今回は49mm径のフードがあったので、これもセロテープとビニールテープで固定し、できあがり。

セロハンテープで固定し、黒のビニールテープで遮光します
ちょうどいい大きさのフードがあったので、これもテープで固定
マクロ撮影をする場合は、ベローズを使うと便利です

点の光源でバブルボケが出る

木漏れ日がバブルにボケる
ベローズなどで近接撮影もできる

マウントをつけたレンズに、M42ヘリコイドとM42-Eマウント変換リングをつなぐとカメラに装着でき、絞り機能のないレンズとして普通に撮影に使えます。なお、フランジバックを調整するため、接写リングが必要です。ヘリコイドを縮めた位置で無限遠(オーバーインフ気味でも可)が出たら、完成です。

ポートレート気味に取ることも可能…ネコですが…しかも大あくび
点光源でない場合は、大きな円ができる…逆光に弱く、フレアが出る

レンズとしては、少し眠たい写りになります。開放でしか撮れないためか、中央付近の解像度は高いのですが、外側は若干あまくなるようです。逆光には弱く、フレアが出やすいレンズです。フレアの出方は悪くはありません。ファインダーを覗くと肉眼では見えない盛大なバブルボケに驚かされる場合もあり、楽しいレンズです。

点光源が小さければ…小さなバブルボケ
今回は木漏れ日でのバブルボケですが、イルミネーションでも試してみたい

ミノルタ「mini-35」は、ヤフオクでレンズだけ取り外して出品されているものより相当な安値で出ていることもあります。取り外しもネジ1本で簡単です。オールドレンズ好きなら、試してみる価値…あると思います。

普通に撮ったら普通に撮れますが、画像は「あまあま」です
ベローズにつけてみたり、結構…楽しめるレンズです