CANON EX AUTOの後玉を取り外す
レンズ部分を再活用
前玉交換式のユニークな構造を持つCANON EX AUTO。1972年の製品である。前玉部分を交換する仕組みになっており、後ろ玉部分はカメラと一体となっている。つまり、キャノン製品はもちろん…他の機種とのレンズ交換ができないのである。
ミラーレスで使ってみたい。どんな写りをするんだろう…コアなオールドレンズ愛好家なら…考えたことがあるのではないか。実現するには、カメラから後ろ玉部分を取り外し、加工しなくてはいけない。カメラを壊すのは罪悪感があるし、何より面倒である。
そんなある日、作例を見てしまったのだ。結構、いい写り。そういえば、随分前にヤフオクで落札品のオマケでついてきたCANON EX AUTOがあった。しかも…ジャンク品だったので押し入れで眠っている。壊すんじゃなくて、レンズ部分を再活用するんだ。
絞りを開閉する加工
…という勝手な言い訳で、カメラを分解し、本体から後ろ玉の部分を取り外した。ネジによる取り付けだったので、取り外しは簡単。レンズにクモリがあったが、食器用洗剤と無水エタノールで奇麗に清掃。あとはフランジバックを調整し、マウントを確保するだけだ。
で…ここで問題。このカメラ、絞りリングがいついていない。絞りを開閉するための絞りピンはついているのだが、そのピンを動かす手立てがないのだ。そこで、キーホルダーの金輪(約2.7cm)を加工し、銅鏡に沿わせて回転させ、針金に引っ掛けて絞りを開閉する加工を施してみた。
ただ、レンズのヘリコイドを回すと絞りピンも沈み込むため、外付けのヘリコイドで対応することにしてみた。マウントはⅯ42のボディーキャップを紙やすりで厚さを調整し、レンズと絞りピン、固定ネジの穴をあけるなどの加工を施し、マウントを装着。
他の画角のレンズも入手
Ⅿ42ヘリコイドとⅯ42-Eマウント変換リングで、α7に取り付けた。早速、50mmの前玉をつけて試し撮り。最近、コロナ禍にもかかわらず。糸島市内は映えるスポットとして…若い人を中心に観光客が増えてきている。先日も、市内の姫島で「世界ネコ歩き」のロケがあっていた。岩合さんが「姫太郎」と命名したネコが出演していた。
とりあえず、家の近くで飼ってあるヤギを撮影。岩合さんに対抗して「糸島ヤギ歩き」かな?(とても、腕も感性もかないませんけど…)。半世紀近く前のレンズだが、解像度も発色もいい。さすがはキャノン。そのほか、アジサイや棚田など、6月の糸島を撮ってきた。
CANON EX AUTOでしか使えない特殊なレンズなので、ヤフオクではほぼ捨て値で売られている。チャンスである。買わねばなるまい。早速、CANON LENS EX 35mm 1:3.5、95mm 1:3.5、125mm 1:3.5をヤフオクで入手。近いうちに試し撮りをしたいと思っている。
レンズも記事もコンプリートしたので、紹介します。
・CANON EX AUTOの LENS EX 35mm 1:3.5で糸島を撮る
・CANON EX AUTOの LENS EX 50mm 1:1.8で糸島を撮る…現在のページ
…後玉の加工方法を紹介しています(加工は自己責任で…)
・CANON EX AUTOの LENS EX 95mm 1:3.5で糸島を撮る
・CANON EX AUTOの LENS EX 125mm 1:3.5で糸島を撮る
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。