珍しいワイドコンバーターつきのDマウントレンズ
これは、8mmシネカメラ用のⅮマウントレンズ。画角は13mmですが、X0.5のワイドコンバーターをレンズ先端に取り付けることができ、違和感なく6.5mmレンズとして使うことができます。もちろん他のⅮマウントの6.5mmと同様にイメージサークルが小さく、センサーが小さいQ10以前のペンタックスQでも微妙にケラレます。しかし、ワイコンひとつで13mmでも6.5mmでも対応ができ、F値が1.9と明るいこともあり、購入しました。今回は、6.5mmとして使用したものを紹介します。
これは、8mm映写機から一眼レフ機まで、多種多様なレンズを出していたサン光機株式会社(千葉県市川市)が製造していたレンズです。1970年代に全盛期を迎え、1984年に倒産。元々は、上代(かじろ)光学研究所を前身に、サン光機→サンレンズ→ゴトー・サンと会社名が変わっていったそうです。
Dマウント…つまりねじ込み式のマウントなので、緩めてレンズを前に繰り出すとMACRO撮影も可能です。6.5mmと超広角になりますが、ここまで寄ると被写界深度は浅く、ピントはシビアです。また、レンズを繰り出し過ぎると、外れて落下する恐れがあるので、注意が必要です。
PENTAX-Qの場合イメージセンサーが小さいので、画角6.5mmはフルサイズ換算で概ね35mmレンズの画角。風景写真も撮れ、開放F1.9で撮ると淡くにじみます。好き嫌いはあると思いますが、オールドレンズらしく、個人的には好きなレンズです。
NEX-7で使ってみたら…
最近、DマウントレンズをSONYのミラーレス一眼に装着できるマウントアダプターを入手しました。もちろん、APS-Cサイズのイメージセンサーでは、イメージサークルが小さ過ぎるので、中央に円形の画像が映ります。画像を使う場合は、デジタルズームで撮るか、普通に撮ってトリミングしてやる必要があります。
通常は見ることができない、レンズが写し込んだ画像すべてを見ることができます。イメージサークル中心部はきれいな画像ですが、外側に行くほど画像が湾曲し、破綻しています。不思議な写りで、これもまた楽しいもので、写真の表現方法の一つとして使えます。
このレンズ、上写真の左上のように基本的にはバブルボケですが、イメージサークルいっぱいに画像を使うと、収差でグルグルボケも楽しめます。
カメラとの相性もあるのでしょうが、PENTAX-Qではやや色あせたような写りをします。カメラの設定もあるのでしょうが、NEX-7のほうが色が濃厚に出るようです。トリミングしたら画素数はPENTAX-Qで撮ったものより落ちますが、色乗りが良いためか…画質もいいように感じます。
ただ、トリミングなどの写真の処理や動画撮影を考えると、基本はDマウントレンズの母艦は、PENTAX-Qまたは、CHINON Bellami HD-1だと思います。
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