コーワのカメラ用レンズ、プロミナー

 今回のレンズは、KOWA-R 50㎜ f1.8。製薬メーカーの興和、あのコルゲンコーワの「コーワ」のレンズです。興和の光学機器部門では、1978年まで一般向けカメラ事業を行っていました。レンズのブランド名は「プロミナー(Prominar)」。今でもカメラ用はもちろん、映写機用のレンズなどの根強いファンがいます。


 現在では、産業用レンズを中心に、医学用光学機器やバードウォッチングなどに使うスポッティングスコープなどを製造。たまに、カメラ用レンズを製造しています。

産業用レンズもPENTAX-Qで使えます。

 このレンズは、おおむね半世紀前のもので、コーワSERシリーズの交換レンズです。このSERシリーズはレンズ交換式レンズシャッター一眼レフカメラ。複雑な構造で、絞りリングはボディー側にあります。そのため、ミラーレス一眼用のマウントアダプターを入手することが難しく、他のマウント用のアダプターを改造し、自作しています。

早速、撮ってみました

 

 コーワのレンズは一部では高く評価されているものの、その実態についてはあまり情報がありません。いくつかのメーカーにもOEM供給していたらしいのですが、自社製の一眼レフは交換式レンズシャッター式で、しかも固定レンズのものが主流だったことが主な原因のようです。

 写りはというと、少し色乗りは地味ですが、しっかりした写り。とても魅力的な絵が撮れます。近距離で絞り開放ではちょっと二線ボケのようなものが少し出ます。


開放F値での無理が少ないためか、全般に無難に使える感じです。視野はすっきり見え、1段絞ればピント面は周辺まできれいに写ります。後ボケはクセが出ますが、見苦しくなる事は少ないです。逆光ぎみは苦手です。

  ピント位置を変えて撮ったときの、ボケ具合はどうでしょうか?