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「か(カ)」の博多・糸島弁

~か 【標準語】
 ~い
【意味等】
 ~だ、名詞などに接続し形容詞にする語
【用例】
・赤カ字の問題な…難問げなが簡単カ…えらいきやすカ
 →赤い字の問題は…難問らしいが簡単だ…とても容易い
 
~か 【標準語】
 ~しか
【意味等】
 ~しか、限定を表わす助詞を強調する語
【用例】
・えらい食うたが、誰が払うと?おらあ…千円カ持っとらんぜ
 →たくさん食ったけど、誰が払うの?俺は…千円しか持ってないよ
 
~が 【標準語】
 ~の
【意味等】
 ~の、所有を表わす語、主格を表す語
【用例】
・勝手い使いやんな…そらあ、俺ガ消しゴムぜ
 →勝手に使うなよ…それは、俺の消しゴムだよ
 
がーが 【標準語】
 魚の骨(幼児語)
【意味等】
 魚の骨、食事の時の魚の骨
【用例】
・あら…ガーガのあったな?喉い刺さるけん、ぺっしとき
 →あら…魚の骨があったの?喉に刺さるから、吐き出しときな
 
があがあ 【標準語】
 うるさく
【意味等】
 騒がしく、やかましく、不平不満をうるさく言うさま
【用例】
・そえんガアガア言いなんな、俺っちゃ…くたびれとうとばい
 →そんなにうるさく言うなよ、俺だって…疲れてるんだよ
 
があた 【標準語】
 外面
【意味等】
 外面、外見
【用例】
・あらあ…ガアタぁよかばってん、何ば考えとうかわからんぜ
 →あいつは…外面はいいけど、何を考えているかわからないよ
詳細
があた 【標準語】
 外側
【意味等】
 外殻、外皮
【用例】
・ガアタだけ残しなんな、高かったとよ…このピザ
 →外側だけ残さないでよ、高かったのよ…このピザ
詳細
があた 【標準語】
 周囲
【意味等】
 周り、巡り
【用例】
・あっちゃぜん持っつあん、屋敷のガアタば…塀で囲うたあ家たい
 →あのお宅はお金持ちだ、屋敷の周囲を…塀で囲っている家だよ
詳細
があたん 【標準語】
 外面
【意味等】
 外面、外見
【用例】
・あらあ…ガアタンばっかし、中身な…なあもなか男たい
 →あいつは…外面はかり、中身は…何にもない男だよ
詳細
があたん 【標準語】
 外側
【意味等】
 外殻、外皮
【用例】
・あたきゃ…南部せんべいな、ガアタンの硬かとこが好いとうと
 →私は…南部せんべいは、外側の硬いところが好きなのよ
詳細
があたん 【標準語】
 周囲
【意味等】
 周り、巡り
【用例】
・田んぼのガアタンから水漏れせんごと、畔塗な丁寧いしとって
 →田んぼの周囲から水漏れしないように、畔塗は寧にしておいて
詳細
があっぱ 【標準語】
 河童
【意味等】
 河童、日本に伝わる水に住む妖怪
【用例】
・詐欺師のくせい騙くらかされて…「ガアッパの川流れ」やん
 →詐欺師のくせに騙されて…「河童の川流れ」だな
 
ガアッパ 【標準語】
 カワウソ
【意味等】
 獺、食肉目イタチ科カワウソ亜科に分類される動物
【用例】
・昔の本い、老ガアッパの…河童いなるって書いちゃる
 →昔の本に、老いカワウソが、河童になると書いてある
 
があはた 【標準語】
 外面
【意味等】
 外面、外見
【用例】
・ガアハタも大事かろうばってん、教養のなかったら馬鹿いさるるが
 →外見も大事だろうが、教養がなかったら馬鹿にされるよ
詳細
があはた 【標準語】
 外側
【意味等】
 外殻、外皮
【用例】
・南京豆な…ガアハタごと食うたほうが、栄養のあるげな
 →南京豆は…外皮ごと食ったほうが、栄養があるそうだ
詳細
があはた 【標準語】
 周囲
【意味等】
 周り、巡り
【用例】
・ガアハタの国が攻めてこんごと、軍事力な必要かとげな
 →周囲の国が攻めてこないように、軍事力は必要だそうだ
詳細
かあらつち 【標準語】
 粘土
【意味等】
 ねば土、細粒で水分をよく吸収して乾くと固くなる土
【用例】
・このカアラツチな…屋根瓦ば葺くときの、葺き土のことかいな?
 →この粘土は…屋根瓦を葺くときの、葺き土のことかなあ?
 
かい 【標準語】
 杯(単位)
【意味等】
 イワシなどの小魚を量るときに使う桶数の単位、容量の単位
【用例】
・イワシば2カイもろうたが、たいがい…ねまらせてしもうた
 →イワシを桶2杯もらったけど、ほとんど…腐らせてしまった
 
かい 【標準語】
 桶
【意味等】
 おけ、木製の容器
【用例】
・たいそ捕れたけんって、カイいっぱいイカばもろうた
 →たくさん捕れたからと、桶いっぱいイカをもらった
 
かい 【標準語】
 長持
【意味等】
 服や布団などを収納する木箱、嫁入り道具などを運搬する木箱
【用例】
・昔な着物ば直すたあカイやったが、明治いなって箪笥いなった
 →昔は着物を仕舞うのは長持だったが、明治になって箪笥になった
 
~がい 【標準語】
 ~の家
【意味等】
 ~の家、「~んがい」と使う場合が多い、~が(の)+い(家)
【用例】
・あんたガイのいんな…好かん。なでろうしたら…食いつくと
 →あんたん家の犬は…嫌いだ。なでようとしたら…噛みつくんだ
 
かいい 【標準語】
 痒い
【意味等】
 掻きたくなる皮膚の感覚
【用例】
・インキンばうつされたごたあ…キンタマのえらいカイイ
 →インキンをうつされたようだ…キンタマがすごく痒い
詳細
かいか 【標準語】
 痒い
【意味等】
 掻きたくなる皮膚の感覚
【用例】
・半袖やったけん…こえん蚊い刺された、たまらんごとカイカ
 →半袖だったので…こんなに蚊に刺された、たまらなく痒い
詳細
かいかい 【標準語】
 かぶれ
【意味等】
 痒みを伴う皮膚の炎症、とびひなどの皮膚トラブル
【用例】
・ハゼ負けば搔きむしっとうけん、カイカイの広がっとう
 →ハゼかぶれを掻きむしったから、炎症が広がっている
詳細
かいかい 【標準語】
 虫刺され
【意味等】
 蚊などによる痒みを伴う虫刺され
【用例】
・好かん…腿んどういカイカイのある、ショートパンツの履かれん
 →嫌だ…太腿に虫刺されがある、ショートパンツが履けない
詳細
かいかい 【標準語】
 快かい
【意味等】
 気分爽快になる様、晴れやかな状態
【用例】
・今日な…よか天気、山頂から阿蘇山まで見えて…カイカイやねえ
 →今日は…よい天気、山頂から阿蘇山まで見えて…気分爽快だねえ
詳細
かいしょなし 【標準語】
 意気地がない人
【意味等】
 甲斐性無し、頼りにならない人や様子
【用例】
・告白すりゃあよかとい、カイショナシやけん…しきんなれん
 →告白すればいいのに、意気地がない人なので…できない
 
かいしんぐ 【標準語】
 波除板
【意味等】
 船のヘリ、防舷台の上につける側板、専門用語(外来語)
【用例】
・海い落てるばい、いごきよう時な…カイシングい腰かけなんな
 →海に落ちるぞ、動いてるときは…船のへりに腰かけるな
 
かいす 【標準語】
 返す
【意味等】
 返却する、戻す、帰す
【用例】
・この前…千円貸したが、おまやあカイス気なあると?
 →この前…千円貸したけど、お前は返す気はあるの?
 
かいす 【標準語】
 反す
【意味等】
 覆す、ひっくり返す、裏返す
【用例】
・あら…いかん、都合の悪うなったら…約束ばすぐカイスと
 →あいつは…ダメ、都合が悪くなったら…約束をすぐ覆すんだ
 
かいす 【標準語】
 孵す
【意味等】
 卵を孵す、羽化させる
【用例】
・ああたんがたでチャボばカイスなら、ヒヨコばやらん?
 →あなたん家でチャボを孵すなら、ヒヨコをくれない?
 
~かいた 【標準語】
 ~してしまった
【意味等】
 ~した、後悔を伴う過去の行為に使う
【用例】
・やらカイタ、家宝の古伊万里の大皿ば…割らカイタ
 →やっちゃった、家宝の古伊万里の大皿を…割ってしまった
 
かいてんやき 【標準語】
 太鼓饅頭
【意味等】
 今川焼、回転饅頭、焼き板を回転させて作ることから言う
【用例】
・今村食堂と角屋食堂…どっちのカイテンヤキが好いとう?
 →今村食堂と角屋食堂…どっちの太鼓饅頭が好き?
 
~かいな 【標準語】
 ~かな
【意味等】
 ~かしら、軽い詠嘆を込めた疑問や疑いながら応答するときの語
【用例】
・こら何カイナ?貰うた?ほんなことカイナ?誰い貰うたとカイナ?
 →これは何かしら?貰った?本当かしら?誰に貰ったのかしら?
 
~かいね 【標準語】
 ~かな
【意味等】
 ~かしら、軽い詠嘆を込めた疑問や疑いながら応答するときの語
【用例】
・俺々って…誰カイネ?電話詐欺カイネ?違あ?なら誰カイネ?
 →俺々って…誰かな?電話詐欺かな?違う?じゃあ誰かなあ?
 
かいほり 【標準語】
 潮干狩り
【意味等】
 貝掘り、貝拾い、遠浅の砂浜で貝などを採取すること
【用例】
・弁天橋らへんで…カイホリするげなが、アサリのおると?
 →弁天橋付近で…潮干狩りするそうだが、アサリがいるの?
 
かいもち 【標準語】
 蕎麦掻
【意味等】
 蕎麦粉や米粉を湯でこねた料理、そばねり
【用例】
・蕎麦粉ばもろうたけん、ばばさんのカイモチば作っちゃんなった
 →蕎麦粉をもらったので、祖母が蕎麦掻を作ってくれた
 
かいもち 【標準語】
 ぼた餅
【意味等】
 おはぎ、餅や半殺しの飯を丸めたものに餡子をまぶしたもの
【用例】
・お彼岸の時ゃあ、毎年、ばばさんのカイモチば作りよんなった
 →お彼岸の時は、毎年、祖母がおはぎをこさえていた
 
かいもん 【標準語】
 買い物
【意味等】
 ショッピング、買い出し
【用例】
・明日あバーベキューやけん、肉やら酒やら…カイモンいいてこう
 →明日はバーベキューだから、肉や酒など…買物に行ってこよう
 
かいる 【標準語】
 帰る
【意味等】
 帰宅する、家路につく
【用例】
・暗うなったらえずかけん、5時いなったらカイルけん
 →暗くなったら怖いので、5時になったら帰るから
 
カイル 【標準語】
 カエル
【意味等】
 蛙、両生綱無尾目に分類される構成種の総称
【用例】
・公園の池い…おっかカイルのおったが、ワクドウやろうか?
 →公園の池に…大きなカエルがいたが、ヒキガエルかなあ?
詳細
かえき 【標準語】
 物々交換
【意味等】
 お金を使わずに直接、物と物を交換すること、物交
【用例】
・昔の百姓な…いるもんな、買いもんより…カエキで手い入れよった
 →昔の百姓は…いるものは、買物より…物々交換で手に入れていた
 
かえきすっ 【標準語】
 交換する
【意味等】
 取り換える、引き換える、取り換えっこする
【用例】
・俺のレアカードと…ああたのプレステば、カエキスッ?
 →俺のレアカードと…あんたのプレステを、交換する?
 
かえだま 【標準語】
 替え麺
【意味等】
 ラーメンのおかわり麺
【用例】
・兄ちゃん…カエダマ、半たまば…ばりかたで
 →お兄さん…おかわり麺、半人分を…強めの堅茹で麺で
 
かか 【標準語】
 妻
【意味等】
 自分の妻、家内、他人の妻、奥さん、女房
【用例】
・うちのカカな…料理の上手うして、きれゆうして…優しかと
 →私の妻は…料理が上手で、綺麗で…優しいんだ
詳細
かか 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん
【用例】
・嫁さんとカカの折り合いの悪うして…おらあ嫁と姑の板挟みたい
 →嫁さんと母親の折り合いが悪くて…俺は嫁と姑の板挟みだよ
詳細
かか 【標準語】
 おかみさん
【意味等】
 商人や職人の妻、目上の婦人、主婦などの女性を呼ぶ語
【用例】
・大将のカカな、旅行から2年も帰って来なれん…逃げなったと?
 →大将の奥さん、旅行から2年も帰って来ない…逃げちゃったの?
詳細
がが 【標準語】
 綰物(わげもの)
【意味等】
 曲げ物、曲げわっぱ、薄い片木板を曲げて作った器
【用例】
・博多のガガな、神功皇后も使うたって…日本書紀い書いちゃるげな
 →博多曲物は、神功皇后も使ったと…日本書紀に書いてあるそうだ
 
かかあ 【標準語】
 妻
【意味等】
 自分の妻、家内、他人の妻、奥さん、女房
【用例】
・うちのカカアな…強か、口喧嘩も叩き合いも…おらあ負くる
 →私の妻は…強い、口喧嘩も叩き合いも…俺は負ける
詳細
かかあ 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん
【用例】
・カカアのやかましもんやけん、嫁の嫌うて…おらあ板挟みたい
 →母が口うるさいので、嫁が嫌って…俺は板挟みだよ
詳細
かかあ 【標準語】
 おかみさん
【意味等】
 商人や職人の妻、目上の婦人、主婦などの女性を呼ぶ語
【用例】
・カカアが先代の娘…社長な養子、立場な弱かろうが
 →おかみさんが先代の娘…社長は養子、立場は弱いだろ
詳細
がかい 【標準語】
 体格
【意味等】
 がたい、図体、体系、肉付き
【用例】
・ああた…大きゅうしてガカイの好かねえ、ラグビー部い入らん?
 →あなた…大きくて体格が好いねえ、ラグビー部に入んない?
 
がかい 【標準語】
 外見
【意味等】
 外部からの見かけ、うわべ
【用例】
・この家な…ガカイなよかばってん、耐震補強なすったりやね
 →この家は…外見は良いけれど、耐震補強は全然ダメだね
 
かかえ 【標準語】
 持立犂(もったてすき)
【意味等】
 畑地用の犂(すき)の一種、抱持立犂(かかえもったてすき)
【用例】
・カカエな…牛馬と犂ば一緒い操作するけん、難しかげな
 →持立犂は、牛馬と犂を同時に操作するので、難しいそうだ
 
かかさん 【標準語】
 妻
【意味等】
 自分の妻、家内、他人の妻、奥さん、女房
【用例】
・ああたのカカサンな…親戚やが、あたっか従妹いなるっちゃが
 →あなたの奥さんは…親戚だよ、私の従妹になるんだよ
詳細
かかさん 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん
【用例】
・おらあもう30歳ばい、カカサンやけんって…子ども扱いせんで
 →俺はもう30歳だよ、母親だからって…子ども扱いしないで
詳細
かかさん 【標準語】
 おかみさん
【意味等】
 商人や職人の妻、目上の婦人、主婦などの女性を呼ぶ語
【用例】
・よかなあ、カカサンたちな…ホテルでバイキングランチげな
 →いいなあ、ご婦人たちは…ホテルでバイキングランチだって
詳細
かがし 【標準語】
 案山子(かかし)
【意味等】
 鳥獣害を防ぐために農地に立てる木や藁などで作った人形
【用例】
・カガシな、焼いた髪ば竹い挟んで立てた「嗅がし」が語源げな
 →案山子は、焼いた髪を竹に挟んで立てた「嗅がし」が語源らしい
 
かかしゃん 【標準語】
 妻
【意味等】
 自分の妻、家内、他人の妻、奥さん、女房
【用例】
・うちのカカシャンな…でべそやけん、たいがい家いなおんなれん
 →うちの女房は…外出好きだから、ほとんど家にはいないよ
詳細
かかしゃん 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん
【用例】
・カカシャンな…婦人会の推薦で、市議会議員いなんなった
 →お母さんは…婦人会の推薦で、市議会議員になっちゃた
詳細
かかしゃん 【標準語】
 おかみさん
【意味等】
 商人や職人の妻、目上の婦人、主婦などの女性を呼ぶ語
【用例】
・PTA総会い行たら…カカシャンばっかしで、会長いならせられた
 →PTA総会に行ったら…ご婦人ばかりで、会長にさせられた
詳細
かがしりこむ 【標準語】
 余念がない
【意味等】
 仕事などに一心になって取り組んでいる様、仕事に熱中する
【用例】
・イチゴ栽培いカガシリコンデ…品評会で特選ば狙うとうと?
 →イチゴ栽培に余念がないけど…品評会で特選を狙ってるの?
 
かかしりこむ 【標準語】
 うずくまる
【意味等】
 しゃがむ、かがむ、こごむ、膝を曲げ体勢を低くする
【用例】
・道端い婆々さんのカカシリコンどんなるが…たあれとんなれんや
 →道端にお婆さんがうずくまってるけど…倒れてるんじゃないか
 
かかしりこむ 【標準語】
 隠れる
【意味等】
 潜む、人目につかないようにする
【用例】
・借金取りの来たごたあ、見つからんごとカカシリコンで
 →借金取りが来たようだ、見つからないように隠れて
 
かかしりこむ 【標準語】
 入牢する
【意味等】
 牢屋に入る、刑務所に入る
【用例】
・あらあ…猥褻物陳列罪でカカシリコンどるげな、恥ずかっさ
 →あいつ…猥褻物陳列罪で刑務所に入ってるそうだ、恥ずかしい
 
かかしりこむ 【標準+C64:H67語】
 寒さに身を丸める
【意味等】
 寒さで手足がかじかむ、身を丸めて寒さを防ぐ
【用例】
・雪の降ってきた、スズメの寒さい…カガシリコンどんなあ
 →雪が降ってきた、スズメが寒そうに…身を丸めている
 
かかやん 【標準語】
 妻
【意味等】
 自分の妻、家内、他人の妻、奥さん、女房
【用例】
・酒でやりそこのうてからあ、飲うだら…カカヤンのはらかく
 →酒で失敗してからは、飲んだら…女房から怒る
詳細
かかやん 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん
【用例】
・こまかとい…にくじゅうしたら、カカヤンから…えらいがられた
 →小さな子を…からかったら、母から…こっぴどく叱られた
詳細
かかやん 【標準語】
 おかみさん
【意味等】
 商人や職人の妻、目上の婦人、主婦などの女性を呼ぶ語
【用例】
・大将な…よかばっかしやけん、この店な…カカヤンでもっとる
 →大将は…お人好しだから、この店は…おかみさんでもっている
詳細
かがり 【標準語】
 煤煙
【意味等】
 篝、煤や煙の汚れ、焼いた時に着くくすみや汚れ
【用例】
・仏像いついた煤やらカガリな、年末の掃除で…きれゆうなる
 →仏像についた煤や篝は、年末の掃除で…綺麗になる
 
かがり 【標準語】
 かがり火
【意味等】
 焚火、火
【用例】
・三社参い行たが、入口いカガリのあって…雰囲気のあった
 →三社参に行ったら、入口にかがり火があって…雰囲気があった
 
かがり 【標準語】
 魚籠(びく)
【意味等】
 釣った魚を入れる竹かご
【用例】
・たいそ釣れとろうごたあね、ちょっと…カガリば見して
 →たくさん釣れてるようだね、ちょっと…魚籠を見せて
 
かがり 【標準語】
 籠(かご)
【意味等】
 竹籠、小物などの収納籠、用具や弁当などの携帯籠
【用例】
・おにぎりの潰れんごと、かかさんのカガリい入れちゃんしゃあ
 →おにぎりが潰れないように、母が籠に入れてくれる
 
かがり 【標準語】
 もっこ
【意味等】
 畚(ふご)、藁や竹などを編んで作った運搬用網籠
【用例】
・昔ゃあ重機やらなかけん、土砂なカガリば担いで運びよった
 →昔は重機などないので、土砂はもっこを担いで運んでいた
 
かかりあい 【標準語】
 関係
【意味等】
 関わり合い、人や物事とのつながり
【用例】
・あの政治家とカカリアイのある企業な、よか噂な聞かんばい
 →あの政治家と関係のある企業は、好い噂は聞かないなあ
 
かかりくち 【標準語】
 駆け引き
【意味等】
 相手に働きかけるきっかけ、相手の態度や状況に応じた対応
【用例】
・腕力なあるとやが…カカリクチの悪かけん、負けなあとやもん
 →腕力はあるけど…駆け引きが悪いので、負けちゃうんだよな
 
かかりご 【標準語】
 跡継ぎ
【意味等】
 跡取り、代継、後継者、老後に扶養してもらう子供
【用例】
・あのレストランのカカリゴな、料理長やった次女の旦那げな
 →あのレストランの後継者は、料理長だった次女の旦那だそうだ
 
かがりつく 【標準語】
 しがみつく
【意味等】
 しがみつく、かがり(縫い繕う)+つく→しっかりくっつく
【用例】
・けえがれで…人見しなあけん、えずうなったら…カガリツキなる
 →弱虫で…人見知りするので、怖くなったら…しがみついてくる
 
かかりつり 【標準語】
 舟釣り
【意味等】
 船釣り、櫓の操作や碇を下して留めた舟からの釣り
【用例】
・去年な…えらい儲かったが、カカリモンのたまがるごとあった
 →去年は…凄く儲かったけど、税金も驚くようにあった
 
かかりもん 【標準語】
 税金
【意味等】
 租税として納める金、出費
【用例】
・去年な…えらい儲かったが、カカリモンのたまがるごとあった
 →去年は…凄く儲かったけど、税金も驚くようにあった
 
かかりゅうど 【標準語】
 すねかじり
【意味等】
 被扶養者、父母などから学資や生活費をもらっている人
【用例】
・息子な学生で…まだカカリュウドやけん、ぜんの掛かりますと
 →息子は学生で…まだすねかじりですので、お金がかかるんです
 
かかりゅうど 【標準語】
 居候
【意味等】
 食客、家族以外の同居人
【用例】
・親戚やけん面倒ばみよったが、いつのことかカカリュウドやん
 →親戚なので面倒を見てたが、いつの間にか居候だよ
 
かかる 【標準語】
 船を漕ぎ留める
【意味等】
 舟が同じ場所に留まるように櫓や碇で操ること
【用例】
・あの岩場んにきいタイのおるけん、カカルけん釣ってんしゃい
 →あの岩場付近にタイがいるので、漕ぎ留めるので釣ってごらん
 
かかる 【標準語】
 加勢する
【意味等】
 味方する、喧嘩などで一方に加わって助勢すること
【用例】
・負きょうごとなったら…あたきがカカルけん、心配しなんな
 →負けそうになったら…私が加勢するから、心配するな
 
かかる 【標準語】
 攻める
【意味等】
 競争する、挑む
【用例】
・あの子な相撲…強うなるばい、相手が大人でちゃ…カカッテいく
 →あの子は相撲…強くなるよ、相手が大人でも…挑んでいく
 
かかる 【標準語】
 合格する
【意味等】
 何とかクリヤする、落ちないで引っかかる
【用例】
・自己採点な悪うして…あきらめとったが、何とかカカッタやなあ
 →自己採点は悪くて…あきらめていたけど、なんとか合格したよ
 
かかる 【標準語】
 干渉する
【意味等】
 触れる、触る、余計なことをする
【用例】
・泣かいたろ、落ち込んどんなあとい…いろいろカカルけんたい
 →泣かせただろ、落ち込んでるのに…いろいろ干渉するからだよ
 
かかる 【標準語】
 関する
【意味等】
 関係する、かかわる
【用例】
・救急業務な…人命いカカル仕事やけん、したかったとです
 →救急業務は…人命に関する仕事だから、やりたかったんです
 
かかる 【標準語】
 身を寄せる
【意味等】
 寄食する、厄介になる、扶養される
【用例】
・おいさんな…ぜん持ちで人のよかけん、カカル人の多か
 →小父さんは…金持で人が好いから、身を寄せる人が多い
 
かがる 【標準語】
 不完全燃焼
【意味等】
 煤煙が出る燃え方、不燃ガスが出る燃え方
【用例】
・えらい…石油臭かが、ストーブのカガリよらんな?
 →とても…石油臭いけど、ストーブが不完全燃焼してないか?
 
かがる 【標準語】
 むしる
【意味等】
 もぐ、ちぎる、もぎ取る、むしり取る、掻く、引っ搔く
【用例】
・悪そうの…柿ばカガッテ逃げたが、あら…渋やが
 →悪ガキが…柿をもいで逃げたけど、あれは…渋柿だよ
 
かがる 【標準語】
 ふせをする
【意味等】
 服の破れなどに布を縫い付けること
【用例】
・母ちゃんな倹約家やけん、靴下いほげの出けたら…カガンなあ
 →母ちゃんは倹約かだから、靴下に穴が開いたら…ふせをする
 
がき 【標準語】
 播種溝
【意味等】
 田や畑の畝に掘る麦や野菜の種を播くための溝
【用例】
・ホウレンソウの種な、深さ5㎝のガキい植ゆるがよか
 →ホウレンソウの種は、深さ5㎝の播種溝に植えるとよい
 
がき 【標準語】
 石垣
【意味等】
 石掛、石段、護岸、防波堤、桟橋、川岸
【用例】
・河川工事で岸ばガキいしたけん、大雨の降ったっちゃ…くえん
 →河川工事で岸を石垣にしたので、大雨が降っても…崩れない
 
がき 【標準語】
 農地の土留め
【意味等】
 段々畑などが崩れないように農地の側面をおさえる土留め
【用例】
・見事な千枚田やが…ガキの管理な、おおごとやろうや
 →見事な千枚田だけど…土留めの管理は、大変だろうな
 
がき 【標準語】
 庇(ひさし)
【意味等】
 家の庇、ひさし、軒下
【用例】
・急い降ってきたけん…小学生のガキで雨宿りしよる
 →急に降ってきたので…小学生が軒下で雨宿りしている
 
かきさく 【標準語】
 引っ掻く
【意味等】
 掻く、爪や棘などで強く掻く
【用例】
・そえんネコばからかいなんな、カキサカレタっちゃ知らんばい
 →そんなにネコをからかうなよ、引っ掻かれても知らないぞ
詳細
がきされ 【標準語】
 餓鬼
【意味等】
 人を卑しめ罵る罵倒の言葉、主に子供を罵るときに使う
【用例】
・俺ば陥れろうって企んどう?あのガキサレが…くらさないかん
 →俺を陥れようと企んでる?あの餓鬼が…ぶん殴らないといかん
 
かきつける 【標準語】
 擦る
【意味等】
 転嫁する、責任や罪などを他人に負わせる
【用例】
・手柄な我がと…失敗な部下いカキツケル、あら糞野郎
 →手柄は自分のもの…失敗は部下に転嫁する、あいつは糞野郎
 
カキボウ 【標準語】
 マガキ
【意味等】
 真牡蠣、イタボガキ科マガキ属の二枚貝
【用例】
・カキボウば買わるる、糸島の直売所な…どこかいな?
 →真牡蠣を買える、糸島の直売所は…どこなんだい?
詳細
がきゃあ 【標準語】
 餓鬼
【意味等】
 人を卑しめ罵る罵倒の言葉、主に子供を罵るときに使う
【用例】
・また俺の弁当ば…こそっと食うとう、あのガキャア…ていあわん
 →また俺の弁当を…こっそり食ってる、あの餓鬼は…手に負えない
 
かく 【標準語】
 履く
【意味等】
 締め込みをつける、褌を履く、掻く、へこいかく:褌を締めこむ
【用例】
・へこカイテ走りよったが、ゆるうで…キンタマのはみ出いた
 →褌を履いて走ってたら、緩んで…キンタマがはみ出した
詳細
かく 【標準語】
 担ぐ
【意味等】
 舁く、複数で持ち上げて移動する、やまばかく:山笠を担ぐ
【用例】
・籠な…今で言うタクシーたい、目的地さい2んでカイテ行くと
 →籠は…今で言うタクシーだ、目的地まで2人で担いで行くんだ
詳細
かく 【標準語】
 被る
【意味等】
 覆う、頭の上から覆う、日傘ばかく:日傘をさす
【用例】
・お嬢さんやけん、黒うならんごと…日傘ばかいて登校しなあ
 →お嬢さんだから、日焼けしないように…日傘をさして登校する
詳細
かくうち 【標準語】
 立ち飲み
【意味等】
 酒屋の店頭で酒を飲むこと、酒の立ち飲み
【用例】
・先輩のおごりでカクウチしたが、千円でベロベロいなった
 →先輩のおごりで立ち飲みしたけど、千円でベロベロになった
詳細
かくうち 【標準語】
 枡酒
【意味等】
 コップ酒、店頭できゅっと一杯ひっかける酒
【用例】
・寒かけん…酒屋でカクウチして、また作業い行きなった
 →寒いので…酒屋でコップ酒飲んで、また作業に行っちゃった
詳細
かくさん 【標準語】
 妻
【意味等】
 自分の妻、家内、他人の妻、奥さん、女房
【用例】
・ああたのカクサンな、頭の良うして…愛らしゅうしてよかなあ
 →あなたの奥さんは、頭が良くて…可愛くていいなあ
詳細
かくさん 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん
【用例】
・女手一つで…ああきたちばふとうないて、カクサンな偉かなあ
 →女手一つで…私たちを育て上げて、母さんは偉いなあ
詳細
かくさん 【標準語】
 おかみさん
【意味等】
 商人や職人の妻、目上の婦人、主婦などの女性を呼ぶ語
【用例】
・大将な…よかばっかしやけん、この店な…カクサンでもっとる
 →大将は…お人好しだから、この店は…おかみさんでもっている
詳細
かくしご 【標準語】
 非嫡出子
【意味等】
 夫婦でない男女の間に生まれた子、私生児、庶子
【用例】
・旦那いカクシゴのおるって、奥さんの…えらいはらかいちゃる
 →旦那に不嫡出子がいると、奥さんが…ものすごく怒っている
 
かくする 【標準語】
 掻き取る
【意味等】
 こそぎ落とす、こそげ取る、「かすくる」の音変異
【用例】
・鍋底いついたとまで…カクスッテ食うて、そえん美味かった?
 →鍋底についたのまで…こそいで食って、そんなに美味かった?
詳細
かくする 【標準語】
 汲み干す
【意味等】
 汲み尽くす、粥などをすする、「かすくる」の音変異
【用例】
・稲刈りの終えだら、池の水ばカクスって…鯉攻めばする
 →稲刈りが終わったら、池の水を空にして…鯉攻めをする
詳細
かくする 【標準語】
 かすめ取る
【意味等】
 上前をはねる、ピンハネする、「かすくる」の音変異
【用例】
・紹介手数料ば3割も取んなあと、日当からカクスクらるる
 →紹介手数料を3割も取るんだ、日当から上前をはねられる
詳細
かくまう 【標準語】
 庇う
【意味等】
 助け守る、由来は古語の「匿ふ」で隠匿するの意
【用例】
・子供ば吠ゆるインからカクモウたが…食いつかれっしもうた
 →子供を吠える犬から庇ったんだけど…噛みつかれてしまった
 
かくまう 【標準語】
 飼う
【意味等】
 面倒を見る、養う、妾にする
【用例】
・捨て猫の5匹…貰い手ののうして、そうよ…うちでカクモウとう
 →捨て猫が5匹…引き取り手が無くて、全部…うちで飼っている
 
かぐらかぶ 【標準語】
 神楽の権利
【意味等】
 神前で舞楽の奉納ができる権利、神楽株
【用例】
・カグラカブな…氏子でっちゃ、舞いきらなあ…もらわれんとぜ
 →神楽の権利は…氏子でも、舞えないと…もらえないんだぞ
 
かくる 【標準語】
 はかる
【意味等】
 測る、図る、機械や器具で分析する
【用例】
・成分ば調ぶるためい、サンプルばその測定器いカクルと
 →成分を調べるために、サンプルをその測定器で分析するんだ
 
かくる 【標準語】
 推し量る
【意味等】
 物事の度合いを知ろうと試みること、推察する
【用例】
・雲のいごき具合からカクルと、今日な…午後から雨ばい
 →雲の動きから推察すると、今日は…午後から雨だな
 
かけ 【標準語】
 不正解
【意味等】
 間違い、ばつ、ぺけ
【用例】
・なんや?このテスト…カケばっかし、誰んとや?俺んとやった
 →なんだ?このテスト…不正解だらけ、誰のだい?俺のだった
 
かけ 【標準語】
 駄目
【意味等】
 悪い、許されない、いらない
【用例】
・政治資金ば…ますぼっとう?カケやね…そえな政治家なカケばい
 →政治資金を…着服してる?許されんな…そんな政治家は不要だ
 
がけ 【標準語】
 途中
【意味等】
 ついで、つがま
【用例】
・ビールの切れとうけん、帰りガケい買うて来なあ…なかよ
 →ビールが切れてるので、帰る途中で買って来ないと…無いよ
 
かけあう 【標準語】
 匹敵する
【意味等】
 相当する、照応する、かくる(はかる)+あう(合う)
【用例】
・車の家い突っ込んだが、カケアウ補償なしちゃんなるやろうか?
 →車が家に突っ込んだけど、相応の補償はしてくれるだろうか?
 
かけぎ 【標準語】
 薪(まき)
【意味等】
 たきぎ、斤目木、燃料用木材、目方にかけての売買に出る
【用例】
・くどで…おこわばもすけん、たきもんのカケギば持って来て
 →かまどで…おこわを蒸すので、燃料の薪を持ってきて
 
かけざお 【標準語】
 物干し竿
【意味等】
 布などを掛ける竿、物を掛けて乾かす竿
【用例】
・変態のぬすとのおって、カケザオのおなごの下着ば盗むとげな
 →変態の泥棒がいて、物干し竿の女性の下着を盗むそうだ
 
かけじ 【標準語】
 掛け軸
【意味等】
 軸物、床の間などに掛ける書画などの飾り
【用例】
・骨董屋で見つけて…すぐ買うた、こらあ若冲のカケジやが
 →骨董屋で見つけて…すぐ買った、これは若冲の掛け軸だよ
 
かけていく 【標準語】
 通う
【意味等】
 遠路を行き来する、何度も行く、通勤する
【用例】
・家ば建てたけん、単身赴任せんで…新幹線でカケテイキよる
 →家を建てたので、単身赴任せずに…新幹線で通勤している
 
かけのいお 【標準語】
 魚の供物
【意味等】
 懸けの魚、漁の安全と豊漁などを祈念して神に供える生魚
【用例】
・漁の安全やら豊漁やらば祈念して、お神様いカケノイオば上ぐると
 →漁の安全や豊漁などを祈念して、神棚に魚をお供えするんだ
 
かけぼし 【標準語】
 稲干し
【意味等】
 稲乾、刈り取った稲を竿に掛けて乾かすこと
【用例】
・この米な…乾燥機やのうしてカケボシしとうけん、うまかぜ
 →この米は…乾燥機じゃなくて稲干ししてるから、うまいぞ
 
かけもん 【標準語】
 掛け軸
【意味等】
 軸物、床の間などに掛ける書画などの飾り
【用例】
・このカケモン…よかなあ、絵な下手糞ばってん、表装のよか
 →この掛け軸…好いなあ、絵は下手糞だけど、表装が好い
 
カゴ 【標準語】
 コウゾ
【意味等】
 クワ科コウゾ属の植物で、ヒメコウゾとカジノキの交雑種
【用例】
・カゴな和紙の原料、樹皮の繊維ば漉いたら…紙いなるげな
 →コウゾは和紙の原料、樹皮の繊維を漉いたら…紙になるそうだ
 
かこう 【標準語】
 囲む
【意味等】
 外部から損なわれないように周囲を取り囲む
【用例】
・戦国時代な…城ば堀でカコウて、攻められんごとしたげな
 →戦国時代は…城を堀で囲んで、攻められないようにしたそうだ
詳細
かこう 【標準語】
 保存する
【意味等】
 野菜や果物を保存の処置をして蓄える
【用例】
・収穫したミカンな…倉庫い浅かコンテナでカコイよる
 →収穫したミカンは…倉庫に浅いコンテナで保存している
詳細
かこう 【標準語】
 人知れず世話をする
【意味等】
 人に知られず世話をする、庇う、助け守る、妾を持つ
【用例】
・大物政治家な、たいがい…妾ばカコウちゃるげなが
 →大物政治家は、だいたい…妾がいるらしいよ
詳細
かこつける 【標準語】
 擦る
【意味等】
 転嫁する、責任や罪などを他人に負わせる
【用例】
・政治家な…悪かことしたら、秘書い罪ばカコツケろうする
 →政治家は…悪いことをしたら、秘書に罪を負わせようとする
 
かごむ 【標準語】
 うずくまる
【意味等】
 しゃがむ、かがむ、こごむ、膝を曲げ体勢を低くする
【用例】
・じょうもんさんのカゴウとんなるが…具合の悪かっちゃなかや
 →若い女性がうずくまってるけど…具合が悪いんじゃないかい
 
かごむ 【標準語】
 隠れる
【意味等】
 潜む、人目につかないようにする
【用例】
・借金取りの来たごたあ、見つからんごとカゴウで
 →借金取りが来たようだ、見つからないように隠れて
 
かごむ 【標準語】
 入牢する
【意味等】
 牢屋に入る、刑務所に入る
【用例】
・あらあ…猥褻物陳列罪でカゴウどるげな、恥ずかっさ
 →あいつ…猥褻物陳列罪で刑務所に入ってるそうだ、恥ずかしい
 
かごむ 【標準語】
 寒さに身を丸める
【意味等】
 寒さで手足がかじかむ、身を丸めて寒さを防ぐ
【用例】
・雪の降ってきた、スズメの寒さい…カゴウどる
 →雪が降ってきた、スズメが寒そうに…身を丸めている
 
かさ 【標準語】
 疥癬
【意味等】
 ヒゼンダニが皮膚に寄生して起こる激しい痒みを伴う皮膚病
【用例】
・きしゃのうしとうけん…カサやらでくるったい、うらんしか
 →不潔にしてるから…疥癬なんかできるんだ、きたない
 
かさ 【標準語】
 あばた
【意味等】
 湿疹、ただれ、くさ、かさぶた、痘痕
【用例】
・皮膚病のようなって1年経つが、まあだカサの残っとう
 →皮膚病が治って1年経つけど、まだかさぶたが残っている
 
かさ 【標準語】
 おでき
【意味等】
 腫物、しこり、脂肪腫やいぼなどの突起物
【用例】
・しりべたい…おきなかカサのでけて、痛うして座られんと
 →臀部に…大きなおできが出来て、痛くて座れないんだ
 
かさ 【標準語】
 虫食い痕
【意味等】
 果物や野菜の虫食い痕
【用例】
・よう熟れて甘かとばってん、カサのあるけん…安かと
 →よく熟れて甘いんだけど、虫食い痕があるので…安いんだ
 
かざむ 【標準語】
 匂う
【意味等】
 臭う、嗅ぐ、匂いを嗅ぐ、香(かざ)+む
【用例】
・あの女の人あ…よか匂いのする、ああたもカザンでんない
 →あの女の人は…好い匂いがする…あなたも匂いを嗅いでごらん
 
ガサメ 【標準語】
 ガザミ
【意味等】
 エビ目カニ下目ワタリガニ科に分類されるカニの一種、ワタリガニ
【用例】
・「志摩の四季」でガザメば買うた、晩な湯がいて酒のつまみたい
 →「志摩の四季」でガザミを買った、晩は茹でて酒のつまみだね
 
ガサメ 【標準語】
 タガメ
【意味等】
 半翅目コオイムシ科タガメ亜科に分類される水生昆虫の総称
【用例】
・このごろガサメば見らんが、保護せな…絶滅するらしかぜ
 →最近タガメを見ないけど、保護しないと…絶滅するらしいよ
 
がじ 【標準語】
 けち
【意味等】
 極度に物惜しみする人、またその様
【用例】
・おらあガジやけん、総菜な値引きシールの貼っちゃらなあ買わん
 →俺はけちだから、総菜は値引きシールが貼ってないと買わない
詳細
がじ 【標準語】
 貧相
【意味等】
 みすぼらしい、痩せ衰えている、やつれている
【用例】
・社長なガジやけん、運転手の俺が…社長と間違わかさるる
 →社長は貧相だから、運転手の俺が…社長と間違えられる
詳細
かしあみ 【標準語】
 建網
【意味等】
 刺し網、魚群の通路に垣網を張り袋網に誘導して捕る漁法
【用例】
・糸島いな…カシアミもあるが、たいがいタイな吾智網やね
 →糸島には…建網もあるけど、大方のタイは吾智網だねえ
 
がじがじ 【標準語】
 痩せこけた状態
【意味等】
 体に肉がついていない身体、非常に痩せた状態
【用例】
・ガンいなった友達ば見舞うたが、ガジガジいなっとんなった
 →ガンになった友達を見舞ったけど、痩せこけてしまっていた
詳細
がじがじ 【標準語】
 生煮えの触感
【意味等】
 生煮えや成長し過ぎたために芯や硬い繊維質がある食感
【用例】
・このダイコ…どこんと?とうのたって、ガジガジしとう
 →このダイコン…どこの?成長し過ぎて、繊維が口に残る
詳細
かしき 【標準語】
 緑肥
【意味等】
 草肥、肥料として鋤き込む草、レンゲやミツバなどの緑肥、刈敷
【用例】
・レンゲやらのカシキな根の深う伸びて、栄養ば地面さい上ぐる
 →レンゲなどの緑肥は根が深く伸びて、栄養を地表まで上げる
 
かじき 【標準語】
 加敷(かしき)
【意味等】
 木造船の側面下部の板、船の底板に接した両側の部材
【用例】
・和船の…船底の横の部材のカジキな、水面い隠れて見えん
 →和船の…船底の横の部材の加敷は、水面に隠れて見えない
 
がじきい 【標準語】
 けちな
【意味等】
 物惜しみの度が過ぎる様、しみったれ
【用例】
・おらあガジキイやけん、ぜんの惜しゅうして浮気やらしきらん
 →俺はしみったれなので、金が惜しくて浮気なんかできない
詳細
がじきい 【標準語】
 悪がしこい
【意味等】
 腹黒い、悪さに長けた
【用例】
・あれたちゃガジキイ。我が手ば汚さんで…人い強盗ばさしとう
 →あいつら悪賢い。自分の手を汚さずに…人に強盗ばさせてる
詳細
かしききり 【標準語】
 緑肥刈り
【意味等】
 草肥の収集、夏の終わりに緑肥用の草を山などに刈に行くこと
【用例】
・うちゃあ有機農法しよるけん、今の時期な毎年カシキキリたい
 →うちは有機農法してるので、今の時期は毎年緑肥刈りだよ
 
かじくる 【標準語】
 悴む(かじかむ)
【意味等】
 手足の先がこごえて動かなくなること
【用例】
・今朝な冷え込うで、手袋しとらんやったら手のカジクルね
 →今朝は冷え込んで、手袋をしていないと手がかじかむね
詳細
かじくる 【標準語】
 痩せ細る
【意味等】
 痩せ衰えた様子、やつれた様、みすぼらしい様、貧相な様子
【用例】
・シャンとしない。カジケとったら貧乏神しか寄り付かんばい
 →きちんとしなさい。貧相にしてたら貧乏神しか寄り付かないよ
詳細
がじくる 【標準語】
 悴む(かじかむ)
【意味等】
 手足の先がこごえて動かなくなること
【用例】
・真冬の雑巾がけな、凍えて…指先の痛うなるごとガジクル
 →真冬の雑巾がけは、凍えて指先が痛くなるほどかじかむ
詳細
がじくる 【標準語】
 痩せ細る
【意味等】
 痩せ衰えた様子、やつれた様、みすぼらしい様、貧相な様子
【用例】
・誰か子ネコば捨てとう、ガジケタとのニャーニャー鳴きよる
 →誰か子ネコを捨ててる、痩せたのがニャーニャー鳴いてる
詳細
がじけ 【標準語】
 痩せ細った人
【意味等】
 痩せた子供、やつれた人、小柄な人、またその人への悪口
【用例】
・あのガジケが…おせいなって、こえん…きれゆうなっとうと?
 →あの貧相なのが…大人になって、こんなに綺麗になったの?
詳細
がじけ 【標準語】
 生育の悪い生物
【意味等】
 生育の良くない動植物、通常の大きさに生育していない果実など
【用例】
・今年な冷夏で、ナスやらトマトやら…そうよガジケ
 →今年は冷夏で、ナスやトマトなど…すべて生育不足
詳細
かじける 【標準語】
 悴む(かじかむ)
【意味等】
 手足の先がこごえて動かなくなること
【用例】
・手袋せんで雪だるまば作ったけん、手のカジケルね
 →手袋せずに雪だるまを作ったので、手がかじかむね
詳細
かじける 【標準語】
 痩せ細る
【意味等】
 痩せ衰えた様子、やつれた様、みすぼらしい様、貧相な様子
【用例】
・シャンとしない。ガジケとったら貧乏神しか寄り付かんばい
 →きちんとしなさい。貧相にしてたら貧乏神しか寄り付かないよ
詳細
がじける 【標準語】
 悴む(かじかむ)
【意味等】
 手足の先がこごえて動かなくなること
【用例】
・真冬の雑巾がけな、凍えて…指先の痛うなるごとガジケル
 →真冬の雑巾がけは、凍えて指先が痛くなるほどかじかむ
詳細
がじける 【標準語】
 痩せ細る
【意味等】
 痩せ衰えた様子、やつれた様、みすぼらしい様、貧相な様子
【用例】
・誰か子ネコば捨てとう、ガジケタとのニャーニャー鳴きよる
 →誰か子ネコを捨ててる、痩せたのがニャーニャー鳴いてる
詳細
~がしこ 【標準語】
 だけ
【意味等】
 範囲を限定する意を表わす、提示条件に対する数量を表す
【用例】
・いるしこ持っていきんしゃい…あるガシコそうよよかとよ
 →必要な分だけ持っていきなさい…あるだけ全部いいんだよ
詳細
かしこまる 【標準語】
 正座する
【意味等】
 謹みの気持ちで姿勢を正して座る
【用例】
・おいんげさんの…にょうにょう言うたら、かしこまるとばい
 →お坊さんが…お経を唱えたら、正座しなさい
 
がじっぽう 【標準語】
 けちな人
【意味等】
 物惜しみの度が過ぎる人、しみったれた人
【用例】
・課長の寸志な3千円?係長っちゃ1万円やが…ガジッポウやねえ
 →課長の寸志は3千円?係長でも1万円円だよ…けちな人だねえ
詳細
かしなんえくぼ 【標準語】
 千両えくぼ
【意味等】
 可愛いえくぼ、はまった蚊を打っても死なないほど大きなえくぼ
【用例】
・あの娘な…愛らっさ、カシナンエクボで…男ないちころやが
 →あの娘は…可愛い、千両えくぼで…男はいちころだよ
 
かじょう 【標準語】
 釣り銭
【意味等】
 お釣り、返し、由来は「勘定」と思われる
【用例】
・明日…集金い来ますけん、カジョウの出らんごと…頼うどきます
 →明日、集金に伺いますので、釣り銭が出ないよう…お願いします
 
かじる 【標準語】
 引っ掻く
【意味等】
 掻く、爪や棘などで強く掻く
【用例】
・彼の…急い抱き着いてきなあけん、顔ばカジッテしもうた
 →彼が…急に抱き着いてくるから、顔を引っ掻いちゃった
詳細
かじる 【標準語】
 木を折る
【意味等】
 枝を折る
【用例】
・綺麗かけんって…サクラばカジランで
 →綺麗だからって…サクラの木を折らないで
 
かじる 【標準語】
 挫く
【意味等】
 脚を捻る、捻挫する、衝撃で関節を痛める
【用例】
・バレーでこけて、脚ゃあカジル…指もカジル、ついとらん
 →バレーで転倒して、捻挫する…突き指する、ついてない
 
かじる 【標準語】
 盗み取る
【意味等】
 木を盗伐する、こっそり盗む、万引きする
【用例】
・この頃…山でカジッテ、輸出で儲くるとのおるげな
 →最近…山で木を盗伐して、輸出で儲けるやつがいるらしい
 
かじる 【標準語】
 くじる
【意味等】
 えぐる、ほじくる、穴を掻き回す
【用例】
・人前で鼻のすば…かじらんと、みたむなかけん…やめり
 →人前で鼻の穴を…穿んないで、見苦しいから…やめて
 
かじる 【標準語】
 耕す
【意味等】
 耕起する、農地の土をほじくり返す
【用例】
・田んぼばカジルトラクターの後ろい、サギのたいそおる
 →田んぼを耕すトラクターの後ろに、サギがたくさんいる
 
かじる 【標準語】
 探す
【意味等】
 紛失物を見つけようとする、ひっくり返して探す
【用例】
・かぱんの中も…机の中も、ガジルばってん…見つからんとい
 →鞄の中も…机の中も、探したけれど…見つからないのに
 
がしんたれ 【標準語】
 意気地がない人
【意味等】
 甲斐性無し、頼りにならない人や様子、がしん(餓死)+たれ
【用例】
・告白すりゃあよかとい、ガシンタレやけん…しきんなれん
 →告白すればいいのに、意気地がない人なので…できない
 
かすうかす 【標準語】
 しくしく痛む
【意味等】
 絶えず少し痛む状態
【用例】
・胃のカスウカスするが…胃がんやなかろうか
 →胃がしくしく痛むけど…胃がんじゃないだろうか
 
かすかす 【標準語】
 からから
【意味等】
 水が枯れた状態、汁気のない様子
【用例】
・干ばつでダムなカスカス、水不足で…給水制限いなるとげな
 →干ばつでダムはからから、水不足で…給水制限になるそうだ
詳細
かすかす 【標準語】
 ぎりぎり
【意味等】
 かろうじて足りるか足りないかの状況、やっとこさ
【用例】
・物価な上がる…給料な上がらん、毎月…生活なカスカス
 →物価は上がる…給料は上がんない、毎月…生活はやっとこさ
詳細
かすくる 【標準語】
 掻き取る
【意味等】
 こそぎ落とす、鍋の物などをこそげ取る
【用例】
・ジャムな…ビンの底いちびっとあるけん、カスクッテ
 →ジャムは…ビンの底にちょこっとあるから、こそぎ取って
詳細
かすくる 【標準語】
 汲み干す
【意味等】
 汲み尽くす、粥などをすする
【用例】
・池の掃除な、水ば…そうよカスクッテ、ブラシで磨くと
 →池の掃除は、水を…ぜんぶ汲み取って、ブラシで磨くんだ
詳細
かすくる 【標準語】
 かすめ取る
【意味等】
 上前をはねる、一部横取りする、ピンハネする
【用例】
・国ゃあ…税金やら社会保険料やら、給料からカスクンなあ
 →国は…税金や社会保険料などを、給料から源泉徴収される
詳細
がすたれ 【標準語】
 意気地がない人
【意味等】
 甲斐性無し、頼りにならない人や様子、弱虫(罵る言葉)
【用例】
・ちょっと…がられたぐらいで、ガスタレやけん…泣きよんなあ
 →ちょっと…怒られたくらいで、弱虫なので…泣いてるよ
 
かずねる 【標準語】
 数える
【意味等】
 数を数える、勘定する
【用例】
・絶滅危惧種のクロツラヘラサギのおる…何羽おるかカズネテ
 →絶滅危惧種のクロツラヘラサギがいる…何羽いるか数えて
 
かすべ 【標準語】
 蚊遣(かやり)
【意味等】
 蚊を追いやるために煙で燻すこと、蚊燻し(かいぶし)
【用例】
・やぶ蚊のおるけん、カスベするけん…葉っぱばすぼらかいて
 →やぶ蚊がいるので、蚊燻しするから…葉っぱを煙らせて
 
かずむ 【標準語】
 匂う
【意味等】
 臭う、嗅ぐ、匂いを嗅ぐ、香(かざ)+む
【用例】
・お香ばカズムと、よか匂いのするけん…リラックスすると
 →お香を嗅ぐと、好い匂いがするので…リラックスするんだ
 
かずらいし 【標準語】
 雨落ち石
【意味等】
 雨だれが落ちる地面が窪まないように置く石
【用例】
・あの軒下の石な…カズライシ、雫でほげんごと…置いとる
 →あの軒下の石は…雨落ち石、雫で窪まないよう…置いている
 
かする 【標準語】
 掻き取る
【意味等】
 こそぎ落とす、鍋の物などをこそげ取る
【用例】
・ジャムな…ビンの底いちびっとあるけん、カスッテ
 →ジャムは…ビンの底にちょこっとあるから、こそぎ取って
詳細
かする 【標準語】
 汲み干す
【意味等】
 汲み尽くす、粥などをすする
【用例】
・池の掃除な、水ば…そうよカスッテ、ブラシで磨くと
 →池の掃除は、水を…ぜんぶ汲み取って、ブラシで磨くんだ
詳細
かする 【標準語】
 かすめ取る
【意味等】
 上前をはねる、一部横取りする、ピンハネする
【用例】
・国ゃあ…税金やら社会保険料やら、給料からカスンなあ
 →国は…税金や社会保険料などを、給料から源泉徴収される
詳細
かずわら 【標準語】
 軽業(かるわざ)
【意味等】
 身軽に行う離れ業、綱渡りやはしご乗りの類
【用例】
・消防隊員の模範演技ば見たが、あらあカズワラやもん
 →消防隊員の模範演技を見たけど、あれは軽業だもの
 
ガゼ 【標準語】
 ウニ
【意味等】
 ウニ綱に属する棘皮動物の総称、調理されたものは「雲丹」
【用例】
・こかあ…船でしか来られん岩礁やけん、ガゼのたいそおる
 →ここは…船でしか来れない岩礁だから、ウニがたくさんいる
 
かせいする 【標準語】
 手伝う
【意味等】
 一肌脱ぐ、力を貸す、味方する
【用例】
・多かろ?食いきいや?なら…肉ば食うてカセイシショウ
 →多いだろ?食べれるか?じゃあ…肉を食って手伝おう
 
かぜどめごもり 【標準語】
 風止め籠(かざどめごもり)
【意味等】
 八朔(はつさく)の行事、風害を防ぐための祈願
【用例】
・今度のカゼドメゴモリな…どこが八朔のお祝いばしなると?
 →今度の風止め籠は…どちらのお宅が長男の誕生祝をするの?
 
かぞむ 【標準語】
 匂う
【意味等】
 臭う、嗅ぐ、匂いを嗅ぐ、香(かざ)+む
【用例】
・あら変態やなか?こそーっと…ああたの首筋ばカゾミよった
 →あいつ変態じゃない?こっそり…あなたの首筋を嗅いでた
 
かた 【標準語】
 恰好
【意味等】
 姿、様子、体裁
【用例】
・あの娘な…東京でモデルしよんなったげなけん、カタのよか
 →あの娘は…東京でモデルしていたそうなので、恰好が好い
 
がた 【標準語】
 干潟
【意味等】
 潮が引いた海底・河口、泥地の海底、小石の海底、下水溝の泥
【用例】
・泉川のガタいな、毎年…クロツラヘラサギの越冬しい来る
 →泉川の干潟には、毎年…クロツラヘラサギが越冬しに来る
 
~がた 【標準語】
 ~の家
【意味等】
 ~の家、「~んがた」と使う場合が多い、~方
【用例】
・あんたガタのネコな…好かん。俺の自転車い…小便ばかくると
 →あんたん家の猫は…嫌いだ。俺の自転車に…小便をかけるんだ
 
かたいがたい 【標準語】
 交互に
【意味等】
 かわるがわる、交代交代、かわりばんこ
【用例】
・日直なあ…班長と副班長で、カタイガタイ…しちゃんない
 →日直は…班長と副班長で、交互に…勤めてくれ
詳細
かたいし 【標準語】
 ツバキやサザンカの種
【意味等】
 ツバキ科ツバキ属の常緑樹の種子、殻が非常に硬く強い
【用例】
・カタイシば絞った油な、高級品で高っかとよ
 →ツバキやサザンカの種絞った油は、高級品で高いんだよ
 
かたいしあぶら 【標準語】
 椿油
【意味等】
 ツバキの種子から絞り取った油、整髪料や食用に使う
【用例】
・お相撲さんな…髷ば結うとき、カタイシアブラば使いなあげな
 →お相撲さんは…髷を結うとき、椿油を使うそうだ
 
かたいちゃり 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・写真クラブの撮影会…まあだ空きのあるなら、カタイチャリ
 →写真クラブの撮影会…まだ空きがあるなら、仲間に入れて
詳細
かたいちゃる 【標準語】
 仲間にしてやる
【意味等】
 仲間にしてやる、参加・加入させてやる、扶養してやる
【用例】
・写真クラブの撮影会…まあだ空きのあるけん、カタイチャル
 →写真クラブの撮影会…まだ空きがあるので、仲間に入れてあげる
詳細
かたいて 【標準語】
 仲間に入れて
【意味等】
 仲間にして、参加・加入させて
【用例】
・今から…公園で野球すると?補欠でよかけん…カタイテ
 →今から…公園で野球するの?補欠でいいいから…仲間に入れて
詳細
かたいならん 【標準語】
 話にならない
【意味等】
 恰好がつかない、役に立たない、横様、道理に合わない
【用例】
・工事しとらんとい…ぜん払え?カタイナランこと…言うな
 →工事してないのに…代金払え?話にならないこと…言うな
 
かたいま 【標準語】
 片一方
【意味等】
 片方、片側、対になっているものの一方
【用例】
・酔うて…公園のベンチい寝とったら、靴のカタイマ…のうなった
 →酔って…公園のベンチに寝ていたら、靴が片方…無くなった
 
かたうま 【標準語】
 肩車
【意味等】
 首にまたがり両肩に腿を掛けてかつぐこと
【用例】
・人の多して…猿回しの見えん、とうちゃん…カタウマして
 →人が多くて…猿回しが見えない、とうちゃん…肩車して
 
かたおんたか 【標準語】
 偏重
【意味等】
 左右の重さが釣り合わない、偏った、不公平
【用例】
・イケメンいな優しかが…俺いな厳しか、ほんにカタオンタカ
 →イケメンには優しいけど…俺には厳しい、本当に不平等だ
 
かたか 【標準語】
 堅物
【意味等】
 生真面目で融通のきかない人、もの堅い人
【用例】
・あらあ昔からカタカと、頭あ良かが…糞真面目で賢うなか
 →あいつは昔から堅物だ、頭は良いけど…糞真面目で賢くない
 
かたか 【標準語】
 頑固な
【意味等】
 頑なで…なかなか考えや態度をまげようとしない
【用例】
・我がが悪かって分かっとうとい、カタカけん…謝りもしなれん
 →自分が悪いと分かっているのに、頑固だから…謝りもしない
 
かたか 【標準語】
 けち
【意味等】
 極度に物惜しみする人、またその様
【用例】
・デートやろ?いくらカタカっちゃ…飯代ぐらい出そうもん
 →デートだろ?いくらケチでも…飲食費くらい出すでしょ
 
かたかた 【標準語】
 不揃い
【意味等】
 一対のものが不揃い、片方が欠けること
【用例】
・恥ずかっさ、靴下の色のカタカタで…結婚式い行たと?
 →恥ずかしい、靴下の色が不揃いで…結婚式に行ったの?
 
がたがた 【標準語】
 つべこべ
【意味等】
 逆らったり理屈を言うさま、生意気にしゃべり立てる様子
【用例】
・しゃあしか、俺が決めたことやけん…ガタガタ言いやんな
 →うるさい、俺が決めたことだから…つべこべ言うなよ
 
かたから 【標準語】
 最初から
【意味等】
 頭から、まったく、ことごとく、すべて、みな、まるで
【用例】
・あら…よかごと言うけん、カタカラ信用せんとよ
 →あいつは…都合がいいように言うから、頭から信用しないでね
 
かたぎ 【標準語】
 堅い木材
【意味等】
 木質が堅い木、カシなど農具の柄に使う木材
【用例】
・木刀ば作っちゃるけん、樫の太かカタギば探いてき
 →木刀を作ってやるから、樫の太い木材を探しておいで
 
かたぐ 【標準語】
 担ぐ
【意味等】
 肩に掛けて持ち運ぶ、複数で担ぐ場合は「舁く(かく)」
【用例】
・こらあ俺がカタグけん…あらあお前がカタゲ
 →これは俺が担いで運ぶから…あれはお前が担いで運べ
詳細
かたくま 【標準語】
 肩車
【意味等】
 首にまたがり両肩に腿を掛けてかつぐこと
【用例】
・カタクマするけん、木い引っ掛かっとう風船ば取っちゃり
 →肩車するから、木に引っ掛かってる風船を取ってちょうだい
 
かたぐる 【標準語】
 担ぐ
【意味等】
 肩に掛けて持ち運ぶ、複数で担ぐ場合は「舁く(かく)」
【用例】
・あらあ…力持ちやけん、石臼っちゃ…きやすうカタグルと
 →あいつは…力持ちやだから、石臼でも…簡単に担ぐんだ
詳細
かたくわな 【標準語】
 頑固な
【意味等】
 頑なで…なかなか考えや態度をまげようとしない
【用例】
・あらあカタクワナ男やけん、たいがいのことじゃ…考えな変えん
 →あいつは頑固な男なので、少々のことでは…考えを変えない
 
かたぎん 【標準語】
 袖なしの胴衣
【意味等】
 丈が短く袖がない仕事着、チョッキ、ベスト
【用例】
・今日な…寒うなるけん、カタギンば…上着の下い着とき
 →今日は…寒くなるから、チョッキを…上着の下に着なさい
 
かたげる 【標準語】
 担ぐ
【意味等】
 肩に掛けて持ち運ぶ、複数で担ぐ場合は「舁く(かく)」
【用例】
・操法の練習で…カタゲル消防ホースで、耳の擦れて血の出よう
 →操法の練習で…担ぐ消防ホースで…耳が擦れて血が出てる
詳細
かたごう 【標準語】
 片側
【意味等】
 片方、片側、対になっているものの一方の側
【用例】
・工事中で…カタゴウ通行やけん、旗持って…交通整理しよんなあ
 →工事中で…片側通行だから、旗持って…交通整理している
 
かたこしぬく 【標準語】
 手伝う
【意味等】
 一肌脱ぐ、力を貸す、味方する
【用例】
・女の人いな…おんたかろ?カタコシヌクけん…荷物ばやんない
 →女の人には…重いでしょ?手伝うから…荷物を渡しなさい
 
かたこと 【標準語】
 訛り
【意味等】
 訛りの言葉、外国訛り、不完全な話し方
【用例】
・顔な日本人のごたあが、カタコトやけん外人さんのごたあ
 →顔は日本人のようだが、外国訛りなので外人さんのようだ
 
かたこと 【標準語】
 片方の言い分
【意味等】
 一方の言い分、どちらか片側の言い分
【用例】
・カタコトだけ聞いたっちゃ、どっちが悪かか分らん
 →一方の言い分だけ聞いても、どちらが悪いのか判断できない
 
かたし 【標準語】
 ツバキやサザンカの種
【意味等】
 ツバキ科ツバキ属の常緑樹の種子、殻が非常に硬く強い
【用例】
・カタシば絞った油な、高級品で高っかとよ
 →ツバキやサザンカの種絞った油は、高級品で高いんだよ
 
かたしちゃり 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・写真クラブの撮影会…まあだ空きのあるなら、カタシチャリ
 →写真クラブの撮影会…まだ空きがあるなら、仲間に入れて
詳細
かたしちゃる 【標準語】
 仲間にしてやる
【意味等】
 仲間にしてやる、参加・加入させてやる、扶養してやる
【用例】
・写真クラブの撮影会…まあだ空きのあるけん、カタシチャル
 →写真クラブの撮影会…まだ空きがあるので、仲間に入れてあげる
詳細
かたして 【標準語】
 仲間に入れて
【意味等】
 仲間にして、参加・加入させて
【用例】
・今から…公園で野球すると?補欠でよかけん…カタシテ
 →今から…公園で野球するの?補欠でいいいから…仲間に入れて
詳細
かたしょう 【標準語】
 仲間にしてやる
【意味等】
 仲間にしてやる、参加・加入させてやる、扶養してやる
【用例】
・野球サークルい入りたか?ほんなことな?大歓迎、カタショウ
 →野球サークルに入りたい?本当かい?大歓迎、仲間にしてあげる
詳細
かたじん 【標準語】
 堅物
【意味等】
 生真面目で融通のきかない人、もの堅い人
【用例】
・あらあカタジンやけん、酒も飲まんし…おなごあすびもせん
 →あいつは堅物だから、酒も飲まないし…女遊びもしない
 
かたす 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・えーっ…あればカタスと?あら好かんと、カタセめええ
 →えーっ…あいつを仲間に入れるの?あいつ嫌いだ、外そうよ
詳細
かたずみ 【標準語】
 木炭
【意味等】
 木材を低酸素・高温下で炭化させた燃料
【用例】
・うちの店な…備長炭ば使いよる、こらあ…最高級のカタズミやが
 →うちの店は…備長炭を使ってる、これは…最高級の木炭なんだ
 
かたする 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・鬼ごといカタスルけん、初めな…ああたが鬼ばして
 →鬼ごっこに入れてやるから、初めは…あなたが鬼をして
詳細
かたせちゃり 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・写真クラブの撮影会…まあだ空きのあるなら、カタセチャリ
 →写真クラブの撮影会…まだ空きがあるなら、仲間に入れて
詳細
かたせちゃる 【標準語】
 仲間にしてやる
【意味等】
 仲間にしてやる、参加・加入させてやる、扶養してやる
【用例】
・五島んにきい…釣りい行くとやが、来たかなら…カタセチャル
 →五島辺りに…釣りに行くけど、来たいなら…参加させてあげる
詳細
かたせて 【標準語】
 仲間に入れて
【意味等】
 仲間にして、参加・加入させて
【用例】
・公園で野球するとなら、補欠でよかけん…カタセテ
 →公園で野球するのなら、補欠でいいいから…仲間に入れて
詳細
かたせない 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・なかずい…あすびい行くっちゃろ?よかなあ、俺もカタセナイ
 →中洲に…遊びに行くんだろ?いいなあ、俺も仲間に入れてくれ
詳細
かたせのける 【標準語】
 仲間外れにする
【意味等】
 意図的に仲間に入れない、わざと参加・加入させない
【用例】
・悪かやつやなかとやが…はしかかけん、カタセノケラレなる
 →悪いやつじゃないんだが…攻撃的だから、外されるんだ
詳細
かたせられた 【標準語】
 仲間に入れられた
【意味等】
 加入・参加させられた、取り込まれた
【用例】
・新興宗教のおなごと付き合うたら、いつの間いか…カタセラレタ
 →新興宗教の女性と付き合ったら、いつの間にか…取り込まれた
詳細
かたせり 【標準語】
 仲間に入れて
【意味等】
 仲間にして、参加・加入させて
【用例】
・公園で野球するとなら、補欠でよかけん…カタセリ
 →公園で野球するのなら、補欠でいいいから…仲間に入れて
詳細
かたせる 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・あら…高校球児げなぜ、次の試合な…カタセルばい
 →あいつ…高校球児らしいぞ、次の試合は…参加させるぞ
詳細
かたせん 【標準語】
 仲間に入れない
【意味等】
 仲間にしない、参加・加入させない
【用例】
・おまやあ…酔うたらすいきょうまわそうが、やけんカタセン
 →お前は…酔ったら酒乱になるだろ、だから仲間に入れない
詳細
かたせんしゃい 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・うまか日本酒の会…よか酒ば飲まるるとなら、カタセンシャイ
 →美味い日本酒の会…好い酒が飲めるんなら、仲間に入れてよ
詳細
かたちん 【標準語】
 不揃い
【意味等】
 一対のものが不揃い、片方が欠けること
【用例】
・履いとう靴のカタチン…いっちょな俺んと、えらい酔うとろ?
 →履いてる靴が不揃い…一つは俺のだ、すごく酔ってるだろ?
 
かたづく 【標準語】
 嫁がせる
【意味等】
 縁付く、嫁に行く、嫁ぐ
【用例】
・下の娘もカタヅイテ…今あ嫁と二人、寂しのうあります
 →下の娘も嫁いで…今は嫁と二人、寂しくなりましたよ
 
かたっと 【標準語】
 ぴったり
【意味等】
 物の断面や切口が密着する状態、ぴったりと合う様
【用例】
・古伊万里やけん、破片ばカタット合わせて…金継ぎしょう
 →古伊万里だから、破片をきっちり合わせて…金継ぎしよう
 
かたっとう 【標準語】
 仲間になっている
【意味等】
 参加・加入している、疑問形の場合は…仲間になってる?
【用例】
・ああた、どこの生命保険にカタットウ?うちんといせん?
 →あなた、どこの生命保険に加入してるの?うちのにしない?
詳細
かたっとき 【標準語】
 仲間になりなよ
【意味等】
 仲間になりなさい、参加・加入しなさい
【用例】
・メンバーいなりゃあ…おなごいもつるけん、カタットキ
 →メンバーになれば…女の子にモテるから、仲間になりなよ
詳細
かたっとる 【標準語】
 仲間になっている
【意味等】
 参加・加入している、疑問形の場合は…仲間になってる?
【用例】
・ああたのカタットル生命保険な、医療保障なついとうと?
 →あなたが加入してる生命保険は、医療保障はついてるの?
詳細
かたつめ 【標準語】
 片端から
【意味等】
 一方の端から
【用例】
・コードば左カタツメい切り、したら時限爆弾な解除さるる
 →コードを左端から切って、そしたら時限爆弾は解除される
 
かたづめる 【標準語】
 片寄せる
【意味等】
 片側に寄せる、一方に詰める、片付ける
【用例】
・教室の掃除ばする時な、机と椅子ば後いカタヅメルと
 →教室の掃除をする時は、机と椅子を後側に寄せるんだ
 
かたつら 【標準語】
 片一方
【意味等】
 対のものの片方
【用例】
・誰か間違かいて…俺の靴ば履いて行とう、カタツラなかと
 →誰かが間違って…俺の靴を履いて行ってる、片一方ないんだ
 
かたつら 【標準語】
 隻眼(せきがん)
【意味等】
 片目だけ視力がない状態、独眼
【用例】
・伊達政宗な…カタツラやったが、知恵と才覚で…仙台ば治めたと
 →伊達政宗は…隻眼だったが、知恵と才覚で…仙台を治めたんだ
 
かたつら 【標準語】
 半面
【意味等】
 顔の反面、片面、一方の面
【用例】
・海水浴い行て横向いて寝とったら、顔のカタツラだけ焼けとう
 →海水浴に行って横向いて寝てたら、顔が半面だけ焼けている
 
かたつら 【標準語】
 反対の面
【意味等】
 もう一つの顔、裏面
【用例】
・あらあ…慈善事業やらしよるが、カタツラで汚か商売ばしよる
 →あいつは…慈善事業なんかしてるが、裏で汚い商売をしてる
 
かたなぐり 【標準語】
 片端から
【意味等】
 一方の端から
【用例】
・カタナグリい…順ぐりい積まなあ、倒りょうごたって…えずか
 →片方の端から…順番に積まないと、倒れそうで…怖い
 
かたなし 【標準語】
 不漁
【意味等】
 魚が捕れず面目無いこと、漁でさんざんな目にあうこと
【用例】
・今月いなって…ずうっとカタナシ、何か…潮の流れのおかあしか
 →今月になって…ずっと不漁だ、何だか…潮の流れが異常だよ
 
かたなわ 【標準語】
 舫綱(もやいづな)
【意味等】
 船をつなぐ綱、よりの強い硬い縄を使うことから言う
【用例】
・風の強かけん…流されんごと、舟ばカタナワで繋いどって
 →風が強いので…流されないよう、船を舫綱で繋いでおいて
 
かたぬいやげ 【標準語】
 肩上げ
【意味等】
 着物などの袖を肩に縫い上げ縮めること、肩縫い上げ
【用例】
・お下がりで…ちいっと大きなかけん、カタヌイヤゲしちゃろう
 →お下がりで…ちょっと大きいから、肩上げしてあげよう
 
かたのすぼる 【標準語】
 気が引ける
【意味等】
 気後れする、肩身が狭い、かたの(肩が)+すぼる(窄まる)
【用例】
・ああたい頼むたあカタノスボルとやが、PTA会長いなっちゃり
 →あなたに頼むのは気が引けるんだが、PTA会長になってくれ
 
かたぶし 【標準語】
 肩
【意味等】
 人の腕が胴体に接続する部分の上部
【用例】
・きさん…わざごとカタブシば当てたろ?ぼてくりこかっせ
 →貴様…わざと肩を当てただろ?ボコボコにしてやろうか
 
かたべり 【標準語】
 片減り
【意味等】
 靴底や下駄の歯など履物の底が傾いて減ること
【用例】
・靴底のえらいカタベリしとうが、がって歩きようとかいな?
 →靴底がすごく片減りしてるけど、がに股で歩いてるのかなあ?
 
かたみだれ 【標準語】
 片前下がり
【意味等】
 着物の裾が左右揃わず一方が垂れた状態、片乱れ、片前垂れ
【用例】
・誰が着付けばしたと?振袖の…カタミダレいなっとうが
 →誰が着付けをしたの?振袖が…方前下がりになっているよ
 
かため 【標準語】
 結納
【意味等】
 婚約の証に婿と嫁の両家の顔合わせと金品を取り交わす儀式
【用例】
・カタメな…婚約ば両家で確認し合う、日本の伝統的な儀式やが
 →結納は…婚約を両家で確認し合う、日本の伝統的な儀式だよ
 
かため 【標準語】
 鍵
【意味等】
 錠前、扉などを閉ざす目的の器具、由来は「固め」
【用例】
・いっとき留守いするけん、家のカタメな…しっかりしといて
 →しばらく留守にするから、家のカギは…しっかりしておいて
 
かためっちょう 【標準語】
 隻眼(せきがん)
【意味等】
 片目だけ視力がない状態、独眼
【用例】
・柳生十兵衛な…眼帯ばつけた、カタメッチョウの剣豪で有名か
 →柳生十兵衛は…眼帯をつけた、隻眼の剣豪で有名だ
 
かたばち 【標準語】
 非常用太鼓
【意味等】
 片撥、災害などの非常事態を知らせるため鳴らす太鼓
【用例】
・サイレンの無か時代な、カタバチば叩いて危険ば知らせよった
 →サイレンが無い時代は、非常用太鼓を叩いて危険を知らせていた
 
かたりごうし 【標準語】
 交互に
【意味等】
 かわるがわる、交代交代、かわりばんこ
【用例】
・おかずばっかし食べんで、ご飯とカタリゴウシい食べなあ
 →おかずばかり食べずに、ご飯とかわるがわる食べなきゃ
詳細
かたる 【標準語】
 仲間に入る
【意味等】
 仲間に加わる、参加する、加入する、一緒に仕事する
【用例】
・みんなで旅行い行くと?あたしもカタル、よかろ?
 →みんなで旅行に行くの?わたしも参加する、いいでしょ?
詳細
かたる 【標準語】
 扶養される
【意味等】
 同居して世話になる
【用例】
・遠か親戚ばってん、他いおらんけん…こっちいカタットウと
 →遠い親戚だけど、他にいないので…こちらに扶養されている
詳細
かたん 【標準語】
 かなわない
【意味等】
 勝てない、敵することができない
【用例】
・おらあ、えらい成績な良かとばってん、あれいなカタン
 →俺は、とても成績が良いんだけど、あいつにはかなわない
 
かち 【標準語】
 徒歩での外出
【意味等】
 車を使わずに歩いて外出すること、由来は古語の「かちあるき」
【用例】
・健康のためい…病院さいな、車やのうして…カチで行てくる
 →健康のために…病院には、車じゃなくて…徒歩で行ってくる
 
かち 【標準語】
 牛を連れず農地に行くこと
【意味等】
 山や畑に家畜を伴わず一人で歩いて行くこと
【用例】
・今日な…草取りだけやけん、カチで行てくる
 →今日は…草取りだけだから、牛を連れずに畑に行ってくる
 
かち 【標準語】
 魚群
【意味等】
 魚の群游、魚の群れ、海の魚の大群
【用例】
・カチの見えたら…おそえるけん、合図ばしたら…網ば落といて
 →魚群が見えたら…教えるので、合図をしたら…アミを入れて
 
かち 【標準語】
 薪
【意味等】
 たきぎ、燃料用木材、由来は「栝(たきぎ)」音読みで「かち」
【用例】
・キャンプファイヤーばするけん、そこにきからカチば集めて
 →キャンプファイヤーをするから、その辺から焚き木を集めて
 
がち 【標準語】
 犬猿の仲
【意味等】
 本気で仲が悪い者たち、互いに嫌い合う者たち
【用例】
・あれたちゃ…小学校んとっからガチ、今でちゃ会うたら喧嘩やん
 →あいつら…小学校の時から犬猿の仲、今でも会ったら喧嘩だよ
 
がち 【標準語】
 反対
【意味等】
 食い違い、反対のこと
【用例】
・見るなって言われとうとい、なしガチすると…がらりょうが
 →見るなと言われてるのに、なぜ反対のことするの…怒られるだろ
 
がち 【標準語】
 台無し
【意味等】
 しっちゃかめっちゃか、一巻の終わり
【用例】
・9回裏…3点リードしとうとい、満塁ホームラン…ガチやん
 →9回裏…3点リードしてるのに、満塁ホームラン…台無しだ
 
かちに 【標準語】
 担荷(かつぎに)
【意味等】
 自分の責任で担うもの、家まで運ぶ荷物
【用例】
・飯食いい帰るとなら、採った野菜やらカチニば持て行て
 →飯食いに帰るのなら、採った野菜など担荷を持って行って
 
カチガラス 【標準語】
 カササギ
【意味等】
 鵲、鳥綱スズメ目カラス科に分類される鳥類、佐賀県の県鳥
【用例】
・昨日の停電な、電柱のカチガラスの巣い…漏電したとげな
 →昨日の停電は、電柱のカササギの巣に…漏電したからだって
 
ガチャガチャ 【標準語】
 クツワムシ
【意味等】
 轡虫、バッタ目キリギリス科の昆虫、由来は鳴声から
【用例】
・夕方いなったら、ガチャガチャの…やかましかごと鳴き始むる
 →夕方になったら、クツワムシが…やかましいほど鳴き始める
 
がちゃぽん 【標準語】
 反対
【意味等】
 食い違い、反対のこと
【用例】
・おかあしか思うたら、聞いた話のガチャポンいなっとう
 →おかしいと思ったら、聞いた話が食い違っている
 
がちゃぽん 【標準語】
 台無し
【意味等】
 しっちゃかめっちゃか、一巻の終わり
【用例】
・棟上げ前い台風の来て、風でこきたあれて…ガチャポンたい
 →棟上げ前に台風が来て、風で倒壊して…一巻の終わりだよ
 
~がつ 【標準語】
 ~だけ
【意味等】
 範囲を限定する意を表わす、提示条件に対する数量を表す
【用例】
・いるガツ持っていきんしゃい…あるガツそうよよかとよ
 →必要な分だけ持っていきなさい…あるだけ全部いいんだよ
詳細
~がつ 【標準語】
 ~のもの
【意味等】
 物品の所有関係を表す
【用例】
・生ビールな俺ガツ、芋のお湯割りなあんたんガツ、なら乾杯
 →生ビールは俺の物、芋のお湯割りはあなたの物、じゃあ乾杯
詳細
カツウ 【標準語】
 カツオ
【意味等】
 鰹、スズキ目サバ科に属する魚の一種、暖海・外洋性の大型肉食魚
【用例】
・この前…戻りカツウば食うたが、えらい脂の乗って旨かった
 この前…戻りカツオを食ったけど、すごく脂が乗って旨かった
 
カツオナ 【標準語】
 チョクレイハクサイ
【意味等】
 鰹菜、アブラナ科のカラシナ類に属する高菜の品種群の一種
【用例】
・カツオナとブリの入っとかなあ…博多の雑煮やなか
 →カツオナとブリが入ってないと…博多の雑煮じゃない
 
かつおこさぎ 【標準語】
 鰹節削り器
【意味等】
 鰹節を削る鉋(かんな)や小刀、鰹節削り器
【用例】
・雑煮の出汁いするけん、カツオコサギで鰹節ばこさいで
 →雑煮の出汁にするから、鰹節削り器で鰹節を削って
 
かっかあ 【標準語】
 母
【意味等】
 自分の母、他人の母、おかあさん、おっかさん、幼児語
【用例】
・カッカア…お腹の減った、何か食うもんななかと?
 →母ちゃん…お腹がすいた、何か食べるものはないの?
詳細
かっかする 【標準語】
 火照る
【意味等】
 のぼせて顔が赤くなる、恥らって赤くなる
【用例】
・あたきばっかし褒めなんな、恥ずかしゅうして…顔のカッカスル
 →私ばかり褒めないでよ、恥ずかしくて…顔が赤くなる
 
かつかつ 【標準語】
 ぎりぎり
【意味等】
 かろうじて足りるか足りないかの状況、やっとこさ
【用例】
・小遣い上げちゃれ?生活なカスカスやが…まちっと稼いで言いない
 →小遣い上げてくれ?生活はギリギリだよ…もう少し稼いで言って
詳細
かつがつ 【標準語】
 次々
【意味等】
 一つのことが終わったかと思うとすぐ別のことが始まる様
【用例】
・わんこ蕎麦な…カツガツ蕎麦ばつぎなあけん、カツガツ食うと
 →わんこ蕎麦は…次々と蕎麦をつがれるから、次々食うんだ
詳細
かつがつ 【標準語】
 少しずつ
【意味等】
 順番に、順次、効率よく、順序だてて
【用例】
・早食いせんと、喉い詰まらんごと…カツガツ食べない
 →早食いするな、喉い詰まらないように…少しずつ食べなさい
詳細
かつがつ 【標準語】
 かろうじて
【意味等】
 ようやく、とりあえず、不完全ながらも急いで
【用例】
・スケジュールのタイトやったばってん、カツガツで納品でけた
→スケジュールがタイトだったけど、かろうじて納品できた
詳細
かっきりかーんと 【標準語】
 きっかりと
【意味等】
 数量・時間などに端数がない様、ぴったり、正確に、きちんと
【用例】
・弁当屋やけん、ご飯な100g…カッキリカーンとつぎきい
 →弁当屋だから、ご飯を100g…きっかりにつげる
 
かつく 【標準語】
 懐く
【意味等】
 なれ親しむ、慕わしく思う、馴染む
【用例】
・ああたの子供な…親い似て、人見せんで…誰いっちゃようカツク
 →あんたの子供は…親に似て、人見知りせず…誰にでもよく懐く
 
かっこ 【標準語】
 下駄(幼児語)
【意味等】
 日本の伝統的な履物、由来は歩くと出る「からころ」という音
【用例】
・七五三のお宮参りいな、よかべべ着て…カッコば履いて行くと
 →七五三のお宮参りには、好い服を着て…下駄を履いて行くの
 
がっこん 【標準語】
 下駄(幼児語)
【意味等】
 日本の伝統的な履物、由来は歩くと出る「からころ」という音
【用例】
・夏祭りな…浴衣ば着て、ガッコンば履いて…花火ば見た
 →夏祭りは…浴衣を着て、下駄を履いて…花火を見た
 
がっさい 【標準語】
 すべて
【意味等】
 全部、みんな、ことごとく、残らず、ごっそり、いっさいがっさい
【用例】
・借金取りの来て、金目のもんば…ガッサイ持っていきなった
 →借金取りが来て、金目の物は…みんな持って行っちゃった
詳細
かっさく 【標準語】
 引っ掻く
【意味等】
 掻く、爪や棘などで強く掻く
【用例】
・夫婦喧嘩で…嫁ごのはらかいて、俺の顔ばカッサクっちゃもん
 →夫婦喧嘩で…女房が怒って、俺の顔を引っ掻くんだもの
詳細
かっしき 【標準語】
 緑肥
【意味等】
 草肥、肥料として鋤き込む草、レンゲやミツバなどの緑肥、刈敷
【用例】
・カッシキな、ミツバやらレンゲやらが…いっちよかろうごたあ
 →緑肥には、ミツバやレンゲなどが…一番良いようだ
 
かっしょう 【標準語】
 仲間にしてやる
【意味等】
 仲間にしてやる、参加・加入させてやる、扶養してやる
【用例】
・野球サークルい入りたか?ほんなことな?大歓迎、カッショウ
 →野球サークルに入りたい?本当かい?大歓迎、仲間にしてあげる
詳細
かっする 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・あら…高校球児げなぜ、次の試合な…カッスルばい
 →あいつ…高校球児らしいぞ、次の試合は…参加させるぞ
詳細
かっせちゃる 【標準語】
 仲間にしてやる
【意味等】
 仲間にしてやる、参加・加入させてやる、扶養してやる
【用例】
・野球サークルい入りたか?ほんなことな?大歓迎、カッセチャル
 →野球サークルに入りたい?本当かい?大歓迎、仲間にしてあげる
詳細
かっせて 【標準語】
 仲間に入れて
【意味等】
 仲間にして、参加・加入させて
【用例】
・公園で野球するとなら、補欠でよかけん…カッセテ
 →公園で野球するのなら、補欠でいいいから…仲間に入れて
詳細
かっせない 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・なかずい…あすびい行くっちゃろ?よかなあ、俺もカッセナイ
 →中洲に…遊びに行くんだろ?いいなあ、俺も仲間に入れてくれ
詳細
かっせのける 【標準語】
 仲間外れにする
【意味等】
 意図的に仲間に入れない、わざと参加・加入させない
【用例】
・悪かやつやなかとやが…はしかかけん、カッセノケラレなる
 →悪いやつじゃないんだが…攻撃的だから、外されるんだ
詳細
かっせられた 【標準語】
 仲間に入れられた
【意味等】
 加入・参加させられた、取り込まれた
【用例】
・保険外交員の口達者やけん、いつの間いか…カタセラレタ
 →保険外交員が口達者だから、いつの間にか…加入させられた
詳細
かっせる 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・あら…高校球児げなぜ、うちのチームいカッセルばい
 →あいつ…高校球児らしいぞ、うちのチームに加入させるぞ
詳細
かっせり 【標準語】
 仲間に入れて
【意味等】
 仲間にして、参加・加入させて
【用例】
・公園で野球すると?楽しかろうごたあね…うちもカッセリ
 →公園で野球するの?楽しそうだね…わたしも仲間に入れて
詳細
かっせん 【標準語】
 仲間に入れない
【意味等】
 仲間にしない、参加・加入させない
【用例】
・おまやあ…酔うたら酔狂まわそうが、やけんカッセン
 →お前は…酔ったら酒乱になるだろ、だから仲間に入れない
詳細
かっせんしゃい 【標準語】
 仲間にしてちょうだい
【意味等】
 参加・加入させてちょうだい、扶養してちょうだい
【用例】
・うまか日本酒の会…よか酒ば飲まるるとなら、カッセンシャイ
 →美味い日本酒の会…好い酒が飲めるんなら、仲間に入れてよ
詳細
かった 【標準語】
 借りた
【意味等】
 借りた、返す約束で他人の物を使うこと
【用例】
・そえな所からぜんばカッタと?返しきいとな?金利な高かばい
 →そんな所からお金を借りたの?返せるの?金利は高いぞ
詳細
かったりごうし 【標準語】
 交互に
【意味等】
 かわるがわる、交代交代、かわりばんこ
【用例】
・日直なあ…班長と副班長で、カッタリゴウシい…しちゃんない
 →日直は…班長と副班長で、交互に…勤めてくれ
詳細
かったりむすび 【標準語】
 小間結び
【意味等】
 紐の両端を打ち違いにしてさらに折り返して結び固める結び方
【用例】
・カッタリムスビいしたら、結び目の小そうして…解けにっか
 →小間結びにしたら、結び目が小さくて…解けにくい
 
かったんこ 【標準語】
 不揃い
【意味等】
 一対のものが不揃い、片方が欠けること
【用例】
・恥ずかっさ、靴下の色のカッタンコんとい…結婚式い行たと?
 →恥ずかしい、靴下の色が不揃いなのに…結婚式に行ったの?
 
がっちう 【標準語】
 引き分け
【意味等】
 互角、勝負がつかないこと
【用例】
・野球の試合な…0対0、延長いなったがガッチウやった
 →野球の試合は…0対0、延長になったけど引き分けだった
 
カッチュウ 【標準語】
 モズ
【意味等】
 百舌鳥、スズメ目モズ科モズ属に分類される鳥類
【用例】
・小枝いバッタやら刺さっとうが、あら…カッチュウの仕業ね
 →小枝にバッタなど刺さってるけど、あれは…モズの仕業なの
 
カッチョウ 【標準語】
 ツグミ
【意味等】
 鶫、スズメ目ヒタキ科ツグミ属に分類される鳥類
【用例】
・カッチョウな…冬いなったら、シベリアんにきから渡って来ると
 →ツグミは…冬になったら、シベリアあたりから渡って来るんだ
 
かっちょうわな 【標準語】
 鳥罠
【意味等】
 立木と張った紐を使った鳥を捕るための跳ね罠、くびき
【用例】
・キャンプで焼鳥ば食うけん、山いカッチョウワナば仕掛けてき
 →キャンプで焼鳥を食うから、山に鳥罠を仕掛けておいで
 
かっつがっつ 【標準語】
 次々
【意味等】
 一つのことが終わったかと思うとすぐ別のことが始まる様
【用例】
・わんこ蕎麦な…カッツガッツつぎなあけん、カッツガッツ食うと
 →わんこ蕎麦は…次々とつがれるから、次々食うんだ
詳細
かっつがっつ 【標準語】
 少しずつ
【意味等】
 順番に、順次、効率よく、順序だてて
【用例】
・早食いせんと、喉い詰まらんごと…カッツガツツ食べない
 →早食いするな、喉い詰まらないように…少しずつ食べなさい
詳細
かっつがっつ 【標準語】
 かろうじて
【意味等】
 ようやく、とりあえず、不完全ながらも急いで
【用例】
・スケジュールのタイトやったが、カッツガッツで納品でけた
→スケジュールがタイトだったけど、かろうじて納品できた
詳細
がっつりあう 【標準語】
 ぶつかりあう
【意味等】
 かち合う、いくつかの物事が一緒になる、衝突する
【用例】
・せっかくのご招待やが、出張と日程がガッツリオウとりますと
 →せっかくのご招待ですが、出張と日程がかち合ってるんです
 
がっつんごう 【標準語】
 ごっつんこ
【意味等】
 頭と頭のはち合わせ、出合い頭にぶつかる
【用例】
・間に合うと思うて右折したんだ、直進車とガッツンゴウたい
 →間に合うと思って右折したら、直進車とごっつんこだよ
 
かっつんむすび 【標準語】
 小間結び
【意味等】
 紐の両端を打ち違いにしてさらに折り返して結び固める結び方
【用例】
・カッツンムスビいしたら、結び目の小そうして…解けにっか
 →小間結びにしたら、結び目が小さくて…解けにくい
 
かって 【標準語】
 小間結び
【意味等】
 紐の両端を打ち違いにしてさらに折り返して結び固める結び方
【用例】
・大事かとやけん、紐の解けにっかごと…カッテいして
 →大事な物だから、紐が解けにくいように…小間結びにして
 
かってくる 【標準語】
 借りてくる
【意味等】
 借りにいく、他人の物を使わせてもらいにいく
【用例】
・今年な…もっつきしょうえ、臼と杵な…俺がカッテクルけん
 →今年は…餅つきしようよ、臼と杵は…俺が借りてくるから
詳細
かってりごうし 【標準語】
 交互に
【意味等】
 かわるがわる、交代交代、かわりばんこ
【用例】
・ゲームな…いっちょしかなかけん、カッテリゴウシいあすうで
 →ゲームが…一つしかないから、かわりばんこに遊んで
詳細
がってんのいっといて 【標準語】
 承知の上で
【意味等】
 覚悟の上で、事情を知っていて
【用例】
・あの人な偉か。ガッテンノイットッテ自分から身ば引きなった
 →あの人は偉い。承知の上で自分から身を引いたんだ
詳細
かっとかっと 【標準語】
 かろうじて
【意味等】
 ようやく、なんとか、やっとのことで、どうにかこうにか
【用例】
・「持ち上げきいだけやる」ってやけん、カットカット持ち上げた
 →「持ち上られるだけあげる」ってだから、かろうじて持ち上げた
詳細
がっぱ 【標準語】
 河童
【意味等】
 河童、日本に伝わる水に住む妖怪
【用例】
・詐欺師のくせい騙くらかされて…「ガッパの川流れ」やん
 →詐欺師のくせに騙されて…「河童の川流れ」だな
 
ガッパ 【標準語】
 カワウソ
【意味等】
 獺、食肉目イタチ科カワウソ亜科に分類される動物
【用例】
・昔の本い、老ガッパの…河童いなるって書いちゃる
 →昔の本に、老いカワウソが、河童になると書いてある
 
がっぱし 【標準語】
 がっかり
【意味等】
 がっくり、落胆、精神的・肉体的なダメージで気力がない状況
【用例】
・5年もつきおうて…振らるるとよ、もうガッパシこいた
 →5年もつき合って…振られるんだぞ、もう立ち直れないよ
詳細
かっぱる 【標準語】
 かすめ盗る
【意味等】
 すきをねらって他人の物を盗む、あざむいて奪い盗る
【用例】
・なかずいな…客引きのふりして、財布ばカッパルとのおる
 →中洲には…客引きのふりして、財布をかすめ盗るやつがいる
詳細
かっぱる 【標準語】
 かっぱらう
【意味等】
 盗る、盗む、盗み取る、横取りする
【用例】
・店で…お菓子やらカッパリよったら、いつか万引きで捕まるばい
 →店で…お菓子なんか盗んでいたら、いつか万引きで捕まるぞ
詳細
かっぷくのよか 【標準語】
 体格がよい
【意味等】
 体つきがよい、体格がよい、太っている
【用例】
・あらあ…あれでカップクノヨカったら、大横綱いなっとんなろうや
 →あいつ…あれで体格が大きければ、大横綱になっていただろう
詳細
かっぷくのよか 【標準語】
 外見がよい
【意味等】
 姿勢がよい、見かけがよい。貫禄がある
【用例】
・運転手ほうがカップクノヨカけん、よう社長と間違あかさるう
 →運転手ほうが貫禄があるので、よく社長と間違えられる
詳細
カッポウドリ 【標準語】
 カッコウ
【意味等】
 閑古鳥、鳥綱カッコウ目カッコウ科に分類される鳥
【用例】
・芭蕉の「憂きわれをさびしがらせよ閑古鳥」なカッポウドリの句
 →芭蕉の「憂きわれをさびしがらせよ閑古鳥」はカッコウの句
 
カッポウドリ 【標準語】
 ブッポウソウ
【意味等】
 仏法僧鳥、鳥綱ブッポウソウ目ブッポウソウ科に分類される鳥
【用例】
・コノハズクの鳴声な、長う…カッポウドリんと思われとった
 →コノハズクの鳴声は、長く…ブッポウソウだと思われていた
 
カッポウドリ 【標準語】
 コノハズク
【意味等】
 木葉梟、鳥綱フクロウ目フクロウ科に分類されるフクロウ
【用例】
・カッポウドリの鳴声な…長うブッポウソウの鳴声と思われとった
 →コノハズクの鳴声は…長くブッポウソウの鳴声と思われていた
 
がっぽり 【標準語】
 ごっそり
【意味等】
 ねこそぎ、全部、すべて残らず取ったり…与えたりする様
【用例】
・イノシシの…畑のカンショばガッポリ…そうよう食うてもうた
 →イノシシが…畑のサツマイモを根こそぎ…残らず食ってしまった
詳細
かっぽん 【標準語】
 木履(ぽっくり)
【意味等】
 主に少女が履く駒下駄の一種(幼児語)
【用例】
・カッポンな、黒やら赤で塗った…こまかおなごの丸か下駄たい
 →ぽっくりは、黒や赤で塗った…小さい女の子の丸い下駄だよ
 
~がつら 【標準語】
 ~がてら
【意味等】
 ~を兼ねて、~のついでに
【用例】
・買いもんい行きがつら、DVDばレンタル屋い返してきちゃらん?
 →買い物に行きがてら、DVDをレンタル屋に返してきてくれない?
 
かつる 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・ああたばカツルけん、ああたの妹じょうも…誘うちゃり?
 →あなたを参加させるから、あなたの妹も…誘ってちょうだい?
詳細
かつる 【標準語】
 加える
【意味等】
 足す、添える、増やす、数量などを多くする
【用例】
・忘年会やらでぜんのなか?なら、小遣いい…1万円カツルけん
 →忘年会などでお金がない?では、小遣いに…1万円足すから
 
かつれ 【標準語】
 飢え(かつえ)
【意味等】
 卑しい、お腹が減っている、がっついている
【用例】
・カツレたごと…食いなんな、のうならんけん…ゆるっと食いない
 →がっついて…食うなよ、無くならないから…ゆっくり食えよ
 
かつれ 【標準語】
 卑しい人
【意味等】
 飢えている人、 食い意地の張った人
【用例】
・奢りやったらえらい食うと、あらあ…カツレやん
 →奢りだったらすごく食うんだ、あいつ…食い意地が張っている
 
かつれゆーろー 【標準語】
 やつれた人
【意味等】
 幽霊のようにやつれた人、かつれ(飢え)+ゆーろー(幽霊)
【用例】
・遭難から5日、発見時な…カツレユーローいなっとんなった
 →遭難から5日、発見時は…幽霊のようにやつれた人になっていた
 
かて 【標準語】
 雑穀
【意味等】
 本来は「混ぜる」の意、ご飯に雑穀を混ぜたことに出る
【用例】
・昔ゃあカテの飯な代用食やったが、今ぁ…健康食やもん
 →昔は雑穀の飯は代用食だったが、今は…健康食だもの
 
かてめし 【標準語】
 まぜご飯
【意味等】
 かやくご飯、昔はヒエやアワなどを混ぜた雑穀飯をいう
【用例】
・麦飯やらのカテメシな…質素かばってん、体いなえらい良かとよ
 →麦飯などの雑穀米は…質素だけれど、体にはすごく良いんだよ
 
かてる 【標準語】
 仲間に入れる
【意味等】
 仲間にする、参加・加入させる、扶養する、同居して世話をする
【用例】
・あら…高校球児げなぜ、今度うちのチームい…カテルけん
 →あいつ…高校球児らしいぞ、今度うちのチームに…入れるから
詳細
かてる 【標準語】
 混ぜる
【意味等】
 混ぜ合わせる、加える、漢字は「糅てる」で同意
【用例】
・ダイエットするけん…ご飯いな麦はカテル、目標な-10㎏
 →ダイエットするから…ご飯には麦を混ぜる、目標は-10㎏
 
かてる 【標準語】
 加える
【意味等】
 足す、添える、数量などを多くする、副食物にして食う
【用例】
・忘年会やらでぜんのなか?なら、小遣いい…1万円カテルけん
 →忘年会などでお金がない?では、小遣いに…1万円足すから
 
かてん 【標準語】
 かなわない
【意味等】
 勝てない、敵することができない
【用例】
・おらあ、えらい成績な良かとばってん、あれいなカテン
 →俺は、とても成績が良いんだけど、あいつにはかなわない
 
がてんのいかん 【標準語】
 承知できない
【意味等】
 納得できない、腑に落ちない、納得しない
【用例】
・何でああたがばちかぶらなあいかんと、おらあガテンノイカン
 →何であなたが責任を取らないといけないの、俺は承知できない
詳細
がてんのいかん 【標準語】
 よく理解できてない
【意味等】
 事の事情がよく理解できない、釈然としない、疑問の残る
【用例】
・なして…1万円払わないかんと、ガテンノイカン…説明して
 →なんで…1万円払わないといけないの、釈然としない…説明して
詳細
かど 【標準語】
 表
【意味等】
 外、戸外、家の敷地の外側、敷地の出入り口近く
【用例】
・誰か…カドから家ば覗き込みよるが、お客人やなかろうか?
 →誰か…表から家を覗き込んでいるけど、お客さんじゃないの?
 
かど 【標準語】
 門
【意味等】
 敷地の入り口
【用例】
・中学生の廃品回収い来なるけん…資源ごみばカドい出しとって
 →中学生が廃品回収に来るから…資源ごみは門に出しておいて
 
かど 【標準語】
 前庭
【意味等】
 庭、門と玄関の間にある庭
【用例】
・ああたたちゃ…家ん中であすばんで、カドであすうできない
 →あなたたちは…家の中で遊ばずに、庭であそんできなさい
 
~がと 【標準語】
 ~だけ
【意味等】
 範囲を限定する意を表わす、提示条件に対する数量を表す
【用例】
・いるガツ持っていきんしゃい…あるガトそうよよかとよ
 →必要な分だけ持っていきなさい…あるだけ全部いいんだよ
詳細
~がと 【標準語】
 ~のもの
【意味等】
 物品の所有関係を表す
【用例】
・生ビールな俺ガト、芋のお湯割りなあんたんガト、なら乾杯
 →生ビールは俺の物、芋のお湯割りはあなたの物、じゃあ乾杯
詳細
かどいし 【標準語】
 火打石
【意味等】
 「火花式発火法」に用いる硬質の石
【用例】
・カドイシな…尖がった石英やら、火打金い打っつける石たい
 →火打石は…尖がった石英など、火打金に打ちつける石だよ
 
かどざるき 【標準語】
 挨拶まわり
【意味等】
 祝儀後の関係者宅への挨拶回り、かど(門)+さるき(歩き回り)
【用例】
・新婚旅行から帰ってきて、夫婦揃うてカドザルキばしこざった
 →新婚旅行から帰ってきて、夫婦揃って挨拶回りをしてあった
 
~がとなか 【標準語】
 ~に値しない
【意味等】
 その値打ちがない、半人前
【用例】
・おせちばネットで買うたが、うもうなか…値段ガトナカばい
 →おせちをネットで買ったけど、美味くない…値段に値しない
詳細
かどふさぐ 【標準語】
 自業自縛
【意味等】
 自分の行いで自分の身を縛ること、漢字で「門塞ぐ」
【用例】
・我がだけ裏切るもんけん、カドフサグったな
 →自分だけ裏切るものから、にっちもさっちも行かなくなるんだ
 
カナカナ 【標準語】
 ヒグラシ
【意味等】
 蜩、カメムシ目セミ科に属するセミの一種、カナカナゼミ
【用例】
・朝方と夕方い散歩しよるが、カナカナの…よう鳴きよう
 →朝方と夕方に散歩しているけど、ヒグラシが…よく鳴いている
 
かなくそ 【標準語】
 スラグ(鉄屎)
【意味等】
 鉄さび、鉄を鍛える時に剥がれ落ちる鉄塊や焼土塊、鉄くず
【用例】
・鉄ば鍛ゆる時いカナクソの出るが、あらあ…不純物やろ?
 →鉄を鍛える時に焼土塊が出るけど、あれは…不純物でしょ?
 
かなぐわ 【標準語】
 肥後鍬(ひごぐわ)
【意味等】
 農具の一種、田畑を掘り起こしたり均したりするのに用いる
【用例】
・カナグワな、畝ば上げたり…草ば削り取ったりするとい便利か
 →肥後鍬は、畝を上げたり…草を削り取ったりするのに便利だ
 
かなづつ 【標準語】
 かなづち
【意味等】
 釘を打ち込んだり物を叩き打つ鉄製の工具、げんのう、ハンマー
【用例】
・父ちゃんのDIYばするって、鋸やらカナヅツやらば買うてきた
 →父ちゃんがDIYをするって、鋸やら金槌などを買ってきた
 
カナト 【標準語】
 サバフグ属のフグ
【意味等】
 フグ目フグ科サバフグ属に分類される魚、カナトフグ
【用例】
・カナトいな毒のなかって、我がで料って食うて死んなった
 →サバフグ属には毒がないと、自分で調理して食って死んじゃった
 
カナブン 【標準語】
 コガネムシ
【意味等】
 黄金虫、甲虫目コガネムシ科の昆虫の総称
【用例】
・カナブンな…見た目な綺麗かばってん、たいがいな…害虫やが
 →コガネムシは…見た目は綺麗だけど、ほとんどは…害虫だぞ
 
がにゃあかなわんどって 【標準語】
 一人前の仕事もできないくせに
【意味等】
 人並みの技量を持っていないことをなじる言い方
【用例】
・おまやあ…ガニャアカナワンドッテ、飯なよう食うなあ
 →お前は…一人前の仕事もできないくせに、飯はよく食うなあ
 
ガネ 【標準語】
 カニ
【意味等】
 蟹、十脚目短尾下目(カニ下目)に属する甲殻類の総称
【用例】
・北海道からガネば送ってきたが、大きのうして…美味かや
 →北海道からカニを送ってきたけど、大きくて…美味いなあ
 
がねうけ 【標準語】
 蟹筌(かにうえ)
【意味等】
 モクズカニ(ツガニ)を捕るための竹製の筌
【用例】
・ガネウエで捕ったツガニな…ガネ飯で食うたら、えらい美味か
 →蟹筌で捕ったモクズガニは…ガニ飯で食ったら、すごく美味い
 
ガネゴモリ 【標準語】
 ヤドカリ
【意味等】
 宿借、十脚目ヤドカリ科で貝殻に棲んで背負って生活する甲殻類
【用例】
・磯であすびよったら、ガネゴモリやらイソギンチャクのおった
 →磯で遊んでいたら、ヤドカリやイソギンチャクがいた
 
がねはかなわんのって 【標準語】
 一人前の仕事もできないくせに
【意味等】
 人並みの技量を持っていないことをなじる言い方
【用例】
・おまやあ…ガネハカナワンノッテ、飯なよう食うなあ
 →お前は…一人前の仕事もできないくせに、飯はよく食うなあ
 
カノシシ 【標準語】
 シカ
【意味等】
 鹿、鯨偶蹄目シカ科の哺乳類の総称、か(鹿)の + しし(肉)
【用例】
・糸島なイノシシの被害なよう聞くが、カノシシの被害な聞かん
 →糸島はイノシシの被害はよく聞くが、シカの被害は聞かない
 
カノンバ 【標準語】
 ミカドガガンボ
【意味等】
 帝大蚊、双翅目糸角亜目ガガンボ科に属する昆虫
【用例】
・カノンバな…おきなか蚊のごたあが、人な刺さんで…蜜ば吸う
 →ミカドガガンボは…大きな蚊のようだが、人は刺さず…蜜を吸う
 
かのんばのようじんあし 【標準語】
 貧弱な柱
【意味等】
 ガガンボの細長い足に例えて大きな家の細い柱のことを言う
【用例】
・新建材な強度のあるけん、カノンバノヨウジンアシでちゃ大丈夫
 →新建材は強度があるので、細くて貧弱な柱でも大丈夫
 
がばと 【標準語】
 たくさん
【意味等】
 大量に、いっぱい、由来は佐賀弁の「がばい」
【用例】
・土手いツクシのゾックリ生えとったけん、ガバト採ってきた
 →土手にツクシがびっしりと生えてたので、いっぱい採ってきた
 
がばと 【標準語】
 すごく
【意味等】
 大層、とても、ものすごい
【用例】
・ガバト大きなかボウブラやったが…食うたらいっちょんうもうなか
 →すごく大きなカボチャだけど…食ったらちっとも美味くない
 
かぱん 【標準語】
 鞄
【意味等】
 かばん、リュックサック、移動用の荷物入れ
【用例】
・持ちもん検査ばするけん、カパンの中んとば…そうよ出してんやい
 →持ち物検査をするから、鞄の中のものを…すべて出しなさい
詳細
かぱんもち 【標準語】
 付き添い
【意味等】
 侍従、秘書、お伴
【用例】
・あたしゃ…今日な、社長のカパンモチで付いて来とりますと
 →私は…今日は、社長の秘書役で付き添って来てるんですよ
詳細
かぱんもち 【標準語】
 腰巾着
【意味等】
 ご機嫌取り、太鼓持ち
【用例】
・俺が社長のカパンモチってや? きしゃん…ぼてくりこかさるうぜ
 →俺が社長の腰巾着だと?貴様…ボコボコにしてやろうか
詳細
カブ 【標準語】
 カビ
【意味等】
 黴、菌類の一部の姿を指す言葉、微生物のコロニーの俗称
【用例】
・引き出しの奥のパンな…いつんとな?カブの生えて食われん
 →引き出しの奥のパンは…いつのだい?カビが生えて食えない
 
かぶく 【標準語】
 垂れ下がる
【意味等】
 稲穂が実った重さで垂れさがること、由来は「傾く」の音変異
【用例】
・今年ゃあ豊作ばい、どこの田んぼっちゃ…稲穂のえらいカブットウ
 →今年は豊作だ、どこの田んぼでも…稲穂がすごく垂れ下がってる
 
かぶたおこし 【標準語】
 稲刈り間もない耕起
【意味等】
 まだ稲株がある田んぼを裏作のために鋤き起こすこと
【用例】
・裏作なビール麦やけん、稲刈りの終えたらカブタオコシする
 →裏作はビール麦なので、稲刈りが終わったらすぐ耕起する
 
かぶたん 【標準語】
 切り株
【意味等】
 切ったり刈ったりした草木の株
【用例】
・稲刈りして…ほたらかいとったら、カブタンから稲の生えてきた
 →稲刈りして…放ったらかしてたら、切り株から稲が生えてきた
 
かぶたん 【標準語】
 果実がたわわな様
【意味等】
 茎や枝に沢山の果実などが生って垂れ下がった様
【用例】
・カキのたいそ、枝の折りょうごと…カブタンい生っとう
 →カキがたくさん、枝が折れそうなくらい…たわわに生っている
 
かぶと 【標準語】
 鶏冠(とさか)
【意味等】
 ニワトリなどの頭部にある肉質の冠状物、肉冠
【用例】
・あのおっちょな…カブトな血だらけやが、こなされようごたあ
 →あの雄は…とさかが血だらけだけど、虐められてるようだ
 
かぶと 【標準語】
 頭巾
【意味等】
 頭部を守るために被る布,和製のフード
【用例】
・ヘルメットの普及する前な、布でカブトば作って…被りよった
 →ヘルメットが普及する前は、布で頭巾を作って…被っていた
 
かぶりつく 【標準語】
 噛み付く
【意味等】
 勢いよく噛みつく、相手が痛みを感じるほど強く噛みつく
・腹の減り過ぎて、昨日な…ステーキいカブリツク夢ば見た
 →お腹が減り過ぎて、昨日は…ステーキに噛みつく夢を見た
 
かぶりつく 【標準語】
 一口乗っかる
【意味等】
 話や誘いに一口乗っかる
【用例】
・あら…詐欺師のごたあ男やけん、甘か話いなカブリツキなんなよ
 →あいつ…詐欺師のような男だから、甘い話には乗っかるなよ
 
かぶりつく 【標準語】
 抱きつく
【意味等】
 かじりつく、しっかりと取り付く
【用例】
・「帰らんで」って…カブリツカレた、泊まるしかなかろうもん
 →「帰らないで」と…抱きつかれた、泊まるしかないだろう
 
かぶる 【標準語】
 ばちが当たる
【意味等】
 神罰が下る、悪事の報い
【用例】
・賽銭泥棒やらしとんなるけん、カブットンなあったい
 →賽銭泥棒なんかしているので、ばちが当たっているんだよ
詳細
かぶる 【標準語】
 負う
【意味等】
 人の罪状に連座する、責任を引きかぶる、引き受ける、負担する
【用例】
・連帯保証人やったけん、1,000万円もカブットンしゃあげな
 →連帯保証人だったから、1,000万円も引き受けさせられたそうだ
詳細
かぶる 【標準語】
 ひどい目に合う
【意味等】
 失敗してひどい目に遭う、不具合な状況に置かれる
【用例】
・おみくじ引いたんだ「凶」、カブランのきゃよかが…
 →おみくじを引いたら「凶」、ひどい目に合わなきゃいいが…
詳細
かぶる 【標準語】
 浴びる
【意味等】
 湯水などを体に浴びる、液体を頭から浴びる
【用例】
・原発で事故げな、放射能の液ばカブッテ…3人も被曝したげな
 →原発で事故らしい、放射能の液を浴びて…3人も被曝したらしい
詳細
かぶる 【標準語】
 揺れる
【意味等】
 大波などで舟が揺れる、ゆさぶる、強く揺らす
【用例】
・台風の近づきようけん、大波で舟のえらいしこカブッタやねえ
 →台風が近づいているんで、大波で舟がものすごく揺れたんだよ
詳細
かべ 【標準語】
 塀(へい)
【意味等】
 囲い、垣(かき)、家屋などの境界に板や土などで造ったもの
【用例】
・あっちゃあ資産家やけん、敷地ば石カベでぐるっと囲うちゃあ
 →あちらは資産家だから、敷地を石塀でぐるりと囲ってある
 
かべ 【標準語】
 崖(がけ)
【意味等】
 岩壁、岩壁
【用例】
・家の裏のカベいなっとうけん、地震やら大雨な…えずか
 →家の裏が崖になっているので、地震や大雨は…怖い
 
カベコ 【標準語】
 ニホンヤモリ
【意味等】
 ヤモリ、爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属に分類されるトカゲの一種
【用例】
・風呂い入っとったら、窓ガラスいカベコの3匹もおった
 →風呂に入ってたら、窓ガラスにニホンヤモリが3匹もいた
 
カベチョロ 【標準語】
 ニホンヤモリ
【意味等】
 ヤモリ、爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属に分類されるトカゲの一種
【用例】
・カベチョロの…窓ガラスの明かりい集まった虫ば食いよる
 →ヤモリが…窓ガラスの明かりに集まった虫を食っている
 
がぼがぼ 【標準語】
 ぶかぶか
【意味等】
 がばがば、大き過ぎてユルユルな様を表す語
【用例】
・兄ちゃんの帽子ば…間違かいて持ってきたや、ガボガボやん
 →兄ちゃんの帽子を…間違えて持ってきたよ、ぶかぶかだよ
 
がぼつく 【標準語】
 がばがばする
【意味等】
 大き過ぎて靴や帽子がぶかぶかする様子
【用例】
・現場い行くとい…ガボツク長靴ないかんばい、危なかが
 →現場に行くのに…がばがばする長靴は駄目だよ、危ないぞ
 
かま 【標準語】
 竈(かまど)
【意味等】
 くど、へっつい、土や石などで築いたかまど
【用例】
・カマな…火ば囲うて、鍋やら釜やらで煮炊きする調理設備たい
 →竈は…火を囲って、鍋や釜などで煮炊きする調理設備です
 
かま 【標準語】
 鉄瓶
【意味等】
 茶釜、鉄製の湯沸かし
【用例】
・カマな、茶の湯釜から分かれてできた…鉄製の湯沸かし器具たい
 →鉄瓶は、茶の湯釜から派生した…鉄製の湯沸かし器具です
 
かま 【標準語】
 貯蔵穴
【意味等】
 芋などの食料を貯蔵するための穴
【用例】
・サツマイモな…芋ガマい入れとったら、寒で腐らんちゃが
 →サツマイモは…芋貯蔵穴に入れてたら、寒で腐らないよ
 
がま 【標準語】
 たくさん
【意味等】
 大量に、いっぱい、由来は佐賀弁の「がばい」
【用例】
・土手いツクシのゾックリ生えとったけん、ガマ採ってきた
 →土手にツクシがびっしりと生えてたので、いっぱい採ってきた
 
がま 【標準語】
 すごく
【意味等】
 大層、とても、ものすごい
【用例】
・ガマ大きなかボウブラやったが…食うたらいっちょんうもうなか
 →すごく大きなカボチャだけど…食ったらちっとも美味くない
 
がま 【標準語】
 頑丈
【意味等】
 がっしりしていること、人や物が堅固で丈夫なこと
【用例】
・震度7ぐらいやったら…大丈夫、建もんなガマとしとう
 →震度7ぐらいだったら…大丈夫、建物は頑丈にしている
 
がま 【標準語】
 乱暴
【意味等】
 乱暴者、粗暴、道理を無視して荒々しい振る舞いをすること
【用例】
・親父がガマやったが…息子もあらけなかげなねえ
 →親父が乱暴者だったけど…息子も荒々しいそうだなあ
 
がま 【標準語】
 いたずら
【意味等】
 いたずら者、気ままなよくない行為またそれをするもの
【用例】
・あっちんとが…ガマばっかしするけん、学級崩壊しよるげな
 →あちらの子が…悪戯ばかりするので、学級崩壊しているそうよ
 
がま 【標準語】
 横着
【意味等】
 ずるいこと、横着者、ずるいことをする人
【用例】
・あんた…ガマせんで、ガマな…おなごい嫌わるるが
 →あんた…ずるいことしないで、横着者は…女性に嫌われるよ
 
かまあげ 【標準語】
 鎌納(かまおさめ)
【意味等】
 稲刈りが終わった日のお祝い、酒盛り、ごちそう
【用例】
・カマアゲな…かしわば絞めて、ぽっぽうご飯とがめ煮が食いたか
 →鎌納は…鶏を潰して、かしわご飯とがめ煮を食いたい
 
かまいれ 【標準語】
 稲刈り始め
【意味等】
 稲刈り開始日
【用例】
・早場米のコシヒカリば作っとうけん…盆前いカマイレやが
 →早場米のコシヒカリを作ってるので…盆前に稲刈り始めだよ
 
かまう 【標準語】
 相手にする
【意味等】
 構いつける、とりあう
【用例】
・あえな男いやらカマイなんな、女癖の悪か…あすび人やが
 →あんな男なんか相手にするな、女癖が悪い…遊び人だよ
 
かまうち 【標準語】
 かまど築
【意味等】
 炭焼きがまなどの大きな竈の天井部分を築くこと
【用例】
・集落で…竹炭作りば始むるけん、左官いカマウチば頼うだ
 →集落で…竹炭作りを始めるので、左官にかまど築を頼んだ
 
かまえてこう 【標準語】
 支度してこよう
【意味等】
 身支度してこよう、仕事がしやすい服装に着替えてこよう
【用例】
・畑い…芋掘りい行くけん、カマエテコウ
 →畑に…芋掘りに行くから、作業服に着替えてこよう
詳細
かまえる 【標準語】
 支度する
【意味等】
 身支度する、仕事などにかかる前に着替えて準備する
【用例】
・あなた、ゆるーとしとんしゃあばってん、まだカマエンと?
 →あなた、ゆっくりしてあるけど、まだ身支度しないの?
詳細
かまぎ 【標準語】
 飛沫
【意味等】
 しぶき、強風による海水のしぶき
【用例】
・ひどか台風で…うう風の吹いて、カマギで…広う塩害の出とう
 →強い台風で…大風が吹いて、海しぶきで…広く塩害が出ている
 
かまぎ 【標準語】
 かます
【意味等】
 叺、穀物などを入れるワラむしろの袋、漢字で「蒲笥(かまぎ)」
【用例】
・年貢の籾の…カマギい2つ、明日…いっちょな精米してこう
 →年貢の籾が…かますに2つ、明日…1つは精米してこよう
 
かまぎ 【標準語】
 4斗
【意味等】
 かます1つの容量、4斗は72.156リットル
【用例】
・年貢な昔…反当1俵やった、カマギいっちょで…重さ60㎏やな
 →年貢は昔…反当1俵だった、4斗がひとつで…重さ60㎏だね
 
カマキッチョ 【標準語】
 カマキリ
【意味等】
 蟷螂、六脚亜門昆虫綱に分類される節足動物の総称
【用例】
・卵の割れたとか?こまかカマキッチョの…湧いたごとおる
 →卵が孵ったのか?小さなカマキリが…湧いたようにいる
詳細
カマギッチョ 【標準語】
 カマキリ
【意味等】
 蟷螂、六脚亜門昆虫綱に分類される節足動物の総称
【用例】
・アブラゼミのやかましかが、カマギッチョい喰われかけよう
 →アブラゼミがうるさいけど、カマキリに喰われかけている
詳細
カマギッチョウ 【標準語】
 カマキリ
【意味等】
 蟷螂、昆虫綱蟷螂目に分類される昆虫の総称
【用例】
・カマギッチョウのけつんすから…何か出てきた、こらあ寄生虫やが
 →カマキリの肛門から…何か出てきた、これは寄生虫だぞ
詳細
かまぎんたつ 【標準語】
 繁吹く(しぶく)
【意味等】
 波頭が強風に煽られて飛沫となって飛び散ること
【用例】
・風台風で…カマギンタツけん、稲い潮のかぶって…そうよ枯れとう
 →風台風で…波がしぶくから、稲が海水を浴びて…ぜんぶ枯れてる
 
かまげ 【標準語】
 飛沫
【意味等】
 しぶき、強風による海水のしぶき
【用例】
・ひどか台風で…うう風の吹いて、カマゲで…広う塩害の出とう
 →強い台風で…大風が吹いて、海しぶきで…広く塩害が出ている
 
かまげ 【標準語】
 かます
【意味等】
 叺、穀物などを入れるワラむしろの袋、漢字で「蒲笥(かまぎ)」
【用例】
・年貢の籾の…カマゲい2つ、明日…いっちょな精米してこう
 →年貢の籾が…かますに2つ、明日…1つは精米してこよう
 
かまげ 【標準語】
 4斗
【意味等】
 かます1つの容量、4斗は72.156リットル
【用例】
・年貢な昔…反当1俵やった、カマゲいっちょで…重さ60㎏やな
 →年貢は昔…反当1俵だった、4斗がひとつで…重さ60㎏だね
 
かまごえ 【標準語】
 根肥(ねごえ)
【意味等】
 根本の部分にする追肥、カリウム系の肥料を土中に入れる
【用例】
・ボウブラな…カマゴエすりゃあ、おきのうして甘かとのでくる
 →カボチャは…根肥えをすれば、大きくて甘いのができる
 
かましゃくれた 【標準語】
 こましゃくれた
【意味等】
 子供なのに…大人びた・ませた・生意気なことを言う様
【用例】
・あら…先生い口返事する、言いよううこともカマシャクレトウ
 →あいつ…先生に口応えする、言っていることも大人びている
 
かます 【標準語】
 やって退ける
【意味等】
 やり遂げる、やりのける、うまくやり通す、巧みにやり遂げる
【用例】
・目指すたあ…九州大学、勉強ば…やってカマスばい
 →目指すのは…九州大学、勉強を…やってやり退けるぞ
詳細
かます 【標準語】
 やっつける
【意味等】
 食らわす、打撃を与える、攻撃する
【用例】
・俺い喧嘩ば売るとや?のぼしかえっとったら…カマッソ
 →俺に喧嘩を売るのかい?つけあがってたら…ぶん殴るぞ
詳細
かまする 【標準語】
 やって退ける
【意味等】
 やり遂げる、やりのける、うまくやり通す、巧みにやり遂げる
【用例】
・20㎏のダイエット、やおいきめえが…もつるためいカマスル
 →20㎏のダイエット、辛いだろうが…モテるためにやり遂げる
詳細
かまする 【標準語】
 やっつける
【意味等】
 食らわす、打撃を与える、攻撃する
【用例】
・先生の、悪そうしたんだ…拳骨ばカマスルげな、暴力教師やん
 →先生が、悪戯したら…拳骨を食らわすだって、暴力教師だよ
詳細
がませる 【標準語】
 コマを打ち付ける
【意味等】
 コマ遊びでコマを相手のコマにぶつけること
【用例】
・芯ばきょんきょんいしとうけん、ガマセテ…割っちゃあ
 →芯を尖らせているので、コマをぶつけて…割ってやる
 
がませる 【標準語】
 咬み合わせる
【意味等】
 コガネグモの雌を闘わせる、犬を闘わせる
【用例】
・おっかインばってん…闘犬やなかと、ガマショウせんで
 →大きな犬だけど…闘犬じゃないんだ、闘わせようとしないで
 
がまだす 【標準語】
 精を出す
【意味等】
 熱心に働く、頑張る
【用例】
・てれんぱれんしとったが、子供のでけて…ガマダイテ働きよう
 →ぶらぶらしてたけど、子供ができて…精を出して働いている
詳細
かまち 【標準語】
 物の縁(ふち)
【意味等】
 物の端、縁(へり)、めぐり、漢字で「框(かまち)」
【用例】
・囲炉裏のカマチな…食器やら置かるるごと広かとの流行っとう
 →囲炉裏の縁は…食器等が置けるように広いのが流行っている
 
かまち 【標準語】
 土地の縁
【意味等】
 土地の端、土地の境、外れ、漢字で「框(かまち)」
【用例】
・ああた…わが畑のカマチばばり出て、隣の畑まで植えとうが
 →あなた…自分の畑の境をはみ出て、隣の畑まで植えてるよ
 
かまち 【標準語】
 板縁
【意味等】
 土間から床に上がる板縁、床の高さが変わる部分に渡す化粧材
【用例】
・行儀の悪かたあ…誰な!カマチの靴な…揃えれれとらん
 →行儀が悪いのは…誰だ!上がり口の靴が…揃えられてない
 
かまつち 【標準語】
 粘土
【意味等】
 赤土を含んだ粘土、漢字で「竈土」、竈を造るときの材料
【用例】
・このあからつちな、竈ば造るカマツチい…よかろうごたあ
 →この赤土は、竈を造る粘土に…よさそうだな
 
がまと 【標準語】
 たくさん
【意味等】
 大量に、いっぱい、由来は佐賀弁の「がばい」
【用例】
・土手いツクシのゾックリ生えとったけん、ガマト採ってきた
 →土手にツクシがびっしりと生えてたので、いっぱい採ってきた
 
がまと 【標準語】
 すごく
【意味等】
 大層、とても、ものすごい
【用例】
・ガマト大きなかボウブラやったが…食うたらいっちょんうもうなか
 →すごく大きなカボチャだけど…食ったらちっとも美味くない
 
かまとり 【標準語】
 釜つかみ
【意味等】
 熱い釜をつかむ道具、竈に掛けたり外すときに使う鍋つかみ
【用例】
・ご飯の炊けた…釜ば外いて、火傷せんごと…カマトリば使い
 →ご飯が炊けた…釜を外して、火傷せぬよう…釜つかみを使って
 
かまもち 【標準語】
 おはぎ
【意味等】
 ぼたもち、炊き上がった釜の米をすりこ木でついて潰した餅
【用例】
・カマモチな…釜の飯の熱かうちい、すりこ木で半殺しいしすると
 →おはぎは…釜の飯が熱いうちに、すりこ木でついて潰すんだ
 
かまぶたかぶせ 【標準語】
 釜蓋被せ
【意味等】
 婚礼の儀式、花嫁が花婿の家に入る際に嫁に釜の蓋を被せる
【用例】
・ばばさんの嫁いだときゃ、カマブタカブセで迎え入れられた
 →お婆ちゃんが嫁いだ時は、釜蓋被せの儀式で迎え入れられた
 
がまん 【標準語】
 たくさん
【意味等】
 大量に、いっぱい、由来は佐賀弁の「がばい」
【用例】
・土手いツクシのゾックリ生えとったけん、ガマン採ってきた
 →土手にツクシがびっしりと生えてたので、いっぱい採ってきた
 
がまん 【標準語】
 すごく
【意味等】
 大層、とても、ものすごい
【用例】
・ガマン大きなかボウブラやったが…食うたらいっちょんうもうなか
 →すごく大きなカボチャだけど…食ったらちっとも美味くない
 
かみいい 【標準語】
 髪結い
【意味等】
 日本髪の美容、日本髪を整えること
【用例】
・成人式な、朝の7時い…カミイイと着付けば予約しとう
 →成人式は、朝の7時に…髪結いと着付けを予約している
 
かみいいさん 【標準語】
 美容院
【意味等】
 日本髪が結えるお店、美容院の和称
【用例】
・綺麗ゆうなって、どこのカミイイサンで切ってもろうたと?
 →綺麗いになって、どこの美容院でカットしてもらったの?
 
かみいいさん 【標準語】
 美容師
【意味等】
 日本髪を結う人、美容師の和称
【用例】
・カミイイサンいなりたかけん、卒業して専門学校い行きよる
 →美容師になりたいので、卒業して専門学校に行っている
 
かみだなかくし 【標準語】
 神棚封じ
【意味等】
 忌みの行事、家族が亡くなると直ちに神棚に白紙を貼って隠すこと
【用例】
・カミダナカクシな、四十九日の次の日まで…しとかないかんげな
 →神棚封じは、四十九日の次の日まで…しないといけないそうだ
 
かみつみ 【標準語】
 散髪
【意味等】
 理髪、髪切り
【用例】
・カミツミい行てきたと?こそうぞうとなって…よか男いなっとう
 →散髪してきたの?こざっぱりしして…好い男になってる
 
かみつみや 【標準語】
 理髪店
【意味等】
 散髪屋、理髪をするお店、理髪を生業とする人
【用例】
・おまやあ…えらい生えかぶって、カミツミヤで坊主いしてこい
 →お前は…髪が伸び放題だぞ、理髪店で坊主頭にしてきなさい
 
がむ 【標準語】
 咬み合う
【意味等】
 犬などの動物の喧嘩、犬などが互いに咬み争うこと
【用例】
・うちのインと君んがたんたあ、おうたら…ガム、相性の悪か
 →うちの犬と君んちのは、会ったら…喧嘩する、相性が悪い
 
ガメ 【標準語】
 スッポン
【意味等】
 鼈、爬虫綱カメ目スッポン科スッポン属に分類されるカメ
【用例】
・ガメば食うたら…精のつくげなが、食うてみらんや?
 →スッポンを食ったら…精がつくそうだが、食ってみないか?
 
ガメ 【標準語】
 ゲンゴロウ
【意味等】
 源五郎、コウチュウ目ゲンゴロウ科ゲンゴロウ属の水生昆虫
【用例】
・昔ゃあ…ガメなたいそおったが、今ぁ…絶滅危惧種げなぜ
 →昔は…ゲンゴロウは沢山いたが、今は…絶滅危惧種だそうだ
 
カメイバラ 【標準語】
 サルトリイバラ
【意味等】
 がめの葉、饅頭しば、サルトリイバラ科シオデ属の多年生植物
【用例】
・がめの葉饅頭ば作るけん、裏山で…ガメイバラば採ってきて
 →がめの葉饅頭を作るから、裏山で…サルトリイバラを採ってきて
詳細
かめかいさんにょう 【標準語】
 計算が合わない
【意味等】
 算用が合わないこと、意味の由来は不明
【用例】
・儲けの…カメカイサンニョウいなっとう、こら赤字やが
 →儲けが…算用が合わなくなっている、こりゃあ赤字だよ
 
がめに 【標準語】
 筑前煮
【意味等】
 博多の郷土料理、鶏肉や根菜などを小口切りにした煮物
【用例】
・古伊万里の鉢いガメニやら、正月から…洒落とんしゃあ
 →古伊万里の鉢に筑前煮なんて、お正月から…お洒落だわ
詳細
ガメノハ 【標準語】
 サルトリイバラ
【意味等】
 がめの葉、饅頭しば、サルトリイバラ科シオデ属の多年生植物
【用例】
・がめの葉饅頭ば作るけん、裏山で…ガメノハば採ってきて
 →がめの葉饅頭を作るから、裏山で…サルトリイバラを採ってきて
詳細
がめのはまんじゅう 【標準語】
 米粉饅頭
【意味等】
 米粉を水で練って餡子を入れて「がめの葉」に包んで蒸した饅頭
【用例】
・久しかぶりい…ガメノハマンジュウば食うたが、旨かなあ
 →久しぶりに…がめのは饅頭を食ったけど…旨いねえ
詳細
がめる 【標準語】
 貪る(むさぼる)
【意味等】
 欲張って自分のものにする、我がちに取り込む
【用例】
・差し入れの…もう無うなっとうが、誰かガメトらんや?
 →差し入れが…もう無くなってるけど、誰か取り過ぎていない?
詳細
がめる 【標準語】
 盗む
【意味等】
 他人の物をこっそり盗る、ごまかす、ちょろまかす、かすめ盗る
【用例】
・あいつぁ手癖の悪か、またスーパーから…ガメテきとる
 →あいつは手癖が悪い、またスーパーから…万引きしてきている
詳細
がめこむ 【標準語】
 独占する
【意味等】
 欲を張って独り占めにする、貯め込む
【用例】
・脱税して…国税局もたまがるごと、金塊ばガメコンドんなったげな
 →脱税して…国税局も驚くほど、金塊を貯め込んでいたそうだ
詳細
かもわん 【標準語】
 構わない
【意味等】
 差し支えない、気に留めない
【用例】
・俺のこたぁカモワンけん、先い行っちゃんしゃい
 →俺のことは気に留めなくていいから、先に行ってください
詳細
カヤ 【標準語】
 ススキなどの植物
【意味等】
 萱、茅、屋根材や飼肥料などに利用される草本植物の総称
【用例】
・カヤの茎いな油分のあって…水ば弾くけん、屋根材いよかと
 →茅の茎には油分があって…水を弾くので、屋根材に良いんだ
 
かやす 【標準語】
 返す
【意味等】
 返却する、戻す、帰す
【用例】
・この前…千円貸したが、おまやあカヤス気なあると?
 →この前…千円貸したけど、お前は返す気はあるの?
 
かやす 【標準語】
 反す
【意味等】
 覆す、ひっくり返す、裏返す
【用例】
・あら…いかん、都合の悪うなったら…約束ばすぐカヤスと
 →あいつは…ダメ、都合が悪くなったら…約束をすぐ覆すんだ
 
かやす 【標準語】
 孵す
【意味等】
 卵を孵す、羽化させる
【用例】
・ああたんがたでチャボばカヤスなら、ヒヨコばやらん?
 →あなたん家でチャボを孵すなら、ヒヨコをくれない?
 
かやる 【標準語】
 返る
【意味等】
 かやす、上がる、罵る気持ちを添える言葉、動詞の連用形につく
【用例】
・きしゃん、のぼしカヤットッタら、くらさるるぞ
 →貴様、のぼせ上がっていたら、殴るぞ
詳細
かやんな 【標準語】
 返るな
【意味等】
 かやすな、上がるな、「かやる」の制止、拒否の言葉
【用例】
・おまやあ…ちいーっと勉強のでけるぐらい思うて、のぼしカヤンナ
 →お前は…ちょっと勉強ができるくらい思って、のぼせ返るな
詳細
がら 【標準語】
 コークス
【意味等】
 骸炭、多孔質・無煙の炭素質固体燃料
【用例】
・ガラな…石炭ば乾留した燃料、石炭より…高温いなる
 →コークスは…石炭を乾留した燃料、石炭より…高温になる
 
がら 【標準語】
 骨
【意味等】
 鶏などの肉や内臓を取り去った骨、煮込んで出汁を取る
【用例】
・ここのラーメンな、豚骨い…鶏ガラの出汁ばブレンドしたる
 →ここのラーメンは、豚骨に…鶏骨の出汁をブレンドしている
 
カライモ 【標準語】
 サツマイモ
【意味等】
 ヒルガオ科サツマイモ属の植物と根塊(芋)、漢字で「唐芋」
【用例】
・おらあ…カライモな、もしたとより…焼いたとが好いとう
 →俺は…サツマイモは、蒸したのより…焼いたのが好きだ
 
からう 【標準語】
 背負う
【意味等】
 背負う、おんぶ、背に乗せる、由来は古語の「担う(からう)」
【用例】
・1年生な…こまかけん、ランドセルいカラワレとうごたあ
 →1年生は…小さいので、ランドセルに背負われているみたい
詳細
からうす 【標準語】
 仕掛けのものの臼
【意味等】
 踏み臼、水車臼、仕掛けで籾などをつく臼、唐臼
【用例】
・小学校の体験事業で、カラウスば踏んで…もっつきした
 →小学校の体験事業で、踏み臼を踏んで…餅つきをした
 
ガラガラ 【標準語】
 ナズナ
【意味等】
 薺、アブラナ科ナズナ属の越年草、ペンペングサ
【用例】
・ガラガラな…春の七草で、白か花の咲いて…三角の実の生る
 →ナズナは…春の七草で、白い花が咲いて…三角の実が生る
 
ガラガラ 【標準語】
 アブラゼミ
【意味等】
 油蟬、カメムシ目ヨコバイ亜目セミ科に分類されるセミの一種
【用例】
・ガラガラのやかましゅう鳴くけん、赤ちゃんのおぞみなった
 →アブラゼミがうるさく鳴くので、赤ちゃんが起きちゃった
 
がらがら 【標準語】
 土鈴
【意味等】
 土製の鈴、土を焼いてつくった鈴、魔除けなどにする鈴
【用例】
・干支の置きもんば買うてきた、振ったんだ…ガラガラいなっとう
 →干支の置物を買ってきた、振ってみたら…土鈴になっている
 
がらがら 【標準語】
 鳴子
【意味等】
 板に竹管や木片を付けた音が出る道具、子供の玩具
【用例】
・ガラガラな元々あ、田んぼば荒らす鳥やらば追払う道具げな
 →鳴子は元々は、田んぼを荒らす鳥などを追払う道具だそうだ
 
がらがら 【標準語】
 鈴生りの状態
【意味等】
 小さな果実がたくさんなっている様
【用例】
・ミカンば摘果しとらんけん、こまかとのガラガラいなっとう
 →ミカンを摘果してないので、小さいのが鈴なりに生ってる
 
がらがら 【標準語】
 口やかましい人
【意味等】
 うるさい人、耳障りなことを言う人、耳障りな話し方をする人
【用例】
・しゃあしかなあ、あんたのごたあガラガラな…いっちょん好かん
 →やかましいなあ、あんたのようなうるさい人は…大嫌いだ
 
がらがら 【標準語】
 本坪鈴(ほんつぼすず)
【意味等】
 神社の大鈴、お参りの際に祓い清めるために鳴らす鈴
【用例】
・参る時ゃ…ガラガラば鳴らいて、二礼二拍手一礼ばい
 →参る時は…神社の大鈴を鳴らして、二礼二拍手一礼だよ
 
ガラガラガキ 【標準語】
 マメガキ
【意味等】
 信濃柿、東北アジア原産のカキノキ属の植物、柿渋採取用の柿
【用例】
・うちの御寮さんなガラガラカキよ、見掛きゃよけれど…渋ござる
 →うちの御婦人方はマメガキだ、見掛けは好いけど…渋いです
 
からぐる 【標準語】
 捲り上げて腰紐でとめる
【意味等】
 服の一部をたくし上げてとめる、端折る、縄や紐などで結わえる
【用例】
・ここの盆踊りな激しかけん、浴衣ばカラグルと踊りやすかばい
 →ここの盆踊りは激しいので、浴衣を端折ると踊りやすいよ
 
からげ 【標準語】
 腰ひも
【意味等】
 腰に締めるひも、止めるのに括るもの、ベルト、漢字で「絡げ」
【用例】
・裾の汚るるけん…たくし上げて、カラゲい挟んで止めとき
 →裾が汚れるから…捲り上げて、腰ひもに挟んで止めなさい
 
からげる 【標準語】
 捲り上げて腰紐でとめる
【意味等】
 服の一部をたくし上げてとめる、端折る、縄や紐などで結わえる
【用例】
・ここの盆踊りな激しかけん、浴衣ばカラゲルと踊りやすかばい
 →ここの盆踊りは激しいので、浴衣を端折ると踊りやすいよ
 
カラシ 【標準語】
 アブラナ
【意味等】
 油菜、アブラナ科アブラナ属の2年生植物、ナタネ、ナノハナ
【用例】
・カラシな…ナタネやろ?種ば絞ったら…菜種油いなる
 →アブラナって…ナタネでしょ?種を絞ったら…菜種油になる
 
からしあぶら 【標準語】
 菜種油
【意味等】
 セイヨウアブラナの種を絞った油、菜種由来の植物油脂
【用例】
・あすこの天ぷらな、良かカラシアブラば使うとうけん…美味か
 →あそこの天ぷらは、良い菜種油を使っているので…美味い
 
からしたかな 【標準語】
 辛子高菜
【意味等】
 刻んだ高菜漬けを唐辛子やゴマなどごま油で炒めたもの
【用例】
・替玉したラーメンい…カラシタカナば入れてんで、美味かぜ
 →替玉したラーメンに…カラシタカナを入れてごらん、美味いよ
 
からしがら 【標準語】
 菜殻
【意味等】
 菜種を取った後の殻、なたねがら
【用例】
・カラシガラな油分のあるけん、干いて…火起こしいすると
 →菜殻は油分があるので、干して…着火剤にするんだ
 
からしきり 【標準語】
 小型の唐鍬
【意味等】
 アブラナを刈り取る時に使用する片手打ちの唐鍬、農具
【用例】
・根やら茎の太かけん…鎌な切れん、やけん…カラシキリば使う
 →根や茎が太いので…鎌じゃ切れん、だから…小型の唐鍬を使う
 
からしめんたいこ 【標準語】
 辛子明太子
【意味等】
 スケトウダラの卵巣を唐辛子入りの調味液に漬け込んだ食べ物
【用例】
・タラな韓国語で「明太」、辛かタラの子やけん…カラシメンタイコ
 →タラは韓国語で「明太」、辛いタラの子だから…辛子明太子
 
からしやき 【標準語】
 菜殻火(なからび)
【意味等】
 種子を取ったアブラナの枝や茎を焼いて処分すること
【用例】
・昔ゃあ…カラシヤキな、初夏の筑紫平野の風物詩やったげな
 →昔は…菜殻火は、初夏の筑紫平野の風物詩だったそうな
 
からすいし 【標準語】
 黒曜石
【意味等】
 火山岩の一種(黒曜岩)を加工した石(矢じりや宝石など)
【用例】
・遺跡からカラスイシのたいそ出たが、矢じりのごたあ…げな
 →遺跡から黒曜石がたくさん出たけど、矢じりみたい…らしい
 
カラスギャア 【標準語】
 コケカラスガイ
【意味等】
 苔烏貝、軟体動物門二枚貝綱イガイ科の二枚貝
【用例】
・カラスギャアな…カラスガイと別種、むき身いして食わるる
 →コケカラスガイは…カラスガイと別種、むき身にして食える
 
カラスグチナワ 【標準語】
 ヤマカガシ
【意味等】
 赤楝蛇、爬虫綱有鱗目ナミヘビ科ヤマカガシ属に分類されるヘビ
【用例】
・カラスグチナワな…あんまと咬まんばってん、毒のあるけんね
 →ヤマカガシは…あまり咬まないけど、毒があるからね
 
からすなえ 【標準語】
 こむら返り
【意味等】
 ふくらはぎ(脹脛)の攣り、からす(脹脛)+なえ(足なえ)
【用例】
・寝とったら…カラスナエの起きて、心配やけん…病院い行てきた
 →寝てたら…こむら返りが起きて、心配なので…病院に行ってきた
 
からすなへ 【標準語】
 こむら返り
【意味等】
 脚の攣り、からす(ふくらはぎ)+なえ(足が攣って動かない)
【用例】
・福岡マラソンい出たが、途中…カラスナヘの出て棄権した
 →福岡マラソンい出たけど、途中…こむら返りが出て棄権した
 
~からに 【標準語】
 ~にもかかわらず
【意味等】
 ~ながら、行動(行為)が矛盾するという意味を表す
【用例】
・わがで…しとってからに、しれーっと知らんふりばしよんなる
 →自分でしておきながら、しれーっと知らないふりをしている
 
からばたらき 【標準語】
 骨折り損
【意味等】
 無駄な労力、無駄な努力
【用例】
・給食の無償化運動な…予算化のでけんで、カラバタラキやった
 →給食の無償化運動は…予算化が出来ず、無駄な努力だった
 
からばたらき 【標準語】
 ただ働き
【意味等】
 無報酬の労働、ボランティア活動
【用例】
・俺たちゃ…ボランティアばい、都合の良かカラバタラキやなかと
 →俺たちは…ボランティアだよ、都合の良いただ働きじゃないぞ
 
ガラミ 【標準語】
 ノブドウ
【意味等】
 野葡萄、ブドウ科ノブドウ属に属するつる性落葉低木、イヌブドウ
【用例】
・ガラミな…実い虫の寄生して赤うなる、食われん…腹のせく
 →ノブドウは…実に虫が寄生して赤くなる、食えない…腹を下す
 
がらるる 【標準語】
 叱られる
【意味等】
 怒られる、叱責される、怒鳴られる、「おごる」の受動形
【用例】
・爺ちゃんの…盆栽ば壊いたろ?はらかいとんなあ…ガラルルが
 →爺ちゃんの…盆栽を割っただろ?怒ってる…叱られるよ
詳細
がられる 【標準語】
 叱られる
【意味等】
 怒られる、叱責される、怒鳴られる、「おごる」の受動形
【用例】
・いつまでっちゃ…泣きやんな、ガラレルことばするけんたい
 →いつまでも…泣くなよ、怒られるようなことをするからだよ
詳細
ガランガラン 【標準語】
 ナズナ
【意味等】
 薺、アブラナ科ナズナ属の越年草、ペンペングサ
【用例】
・ガランガランな…春の七草で、白か花の咲いて…三角の実の生る
 →ナズナは…春の七草で、白い花が咲いて…三角の実が生る
 
ガランガラン 【標準語】
 アブラゼミ
【意味等】
 油蟬、カメムシ目ヨコバイ亜目セミ科に分類されるセミの一種
【用例】
・ガランガランのやかましゅう鳴くけん、赤ちゃんのおぞみなった
 →アブラゼミがうるさく鳴くので、赤ちゃんが起きちゃった
 
がらんがらん 【標準語】
 土鈴
【意味等】
 土製の鈴、土を焼いてつくった鈴、魔除けなどにする鈴
【用例】
・干支の置きもんば買うてきた、振ったんだ…ガランガランやん
 →干支の置物を買ってきた、振ってみたら…土鈴だよ
 
がらんがらん 【標準語】
 鳴子
【意味等】
 板に竹管や木片を付けた音が出る道具、子供の玩具
【用例】
・ガランガランな元々あ、田んぼば荒らす鳥やらば追払う道具げな
 →鳴子は元々は、田んぼを荒らす鳥などを追払う道具だそうだ
 
がらんがらん 【標準語】
 鈴生りの状態
【意味等】
 小さな果実がたくさんなっている様
【用例】
・ミカンば摘果しとらんけん、こまかとのガランガランいなっとう
 →ミカンを摘果してないので、小さいのが鈴なりに生ってる
 
がらんがらん 【標準語】
 口やかましい人
【意味等】
 うるさい人、耳障りなことを言う人、耳障りな話し方をする人
【用例】
・しゃあしか、あんたのごたあガランガランな…いっちょん好かん
 →やかましい、あんたのようなうるさい人は…大嫌いだ
 
がらんがらん 【標準語】
 本坪鈴(ほんつぼすず)
【意味等】
 神社の大鈴、お参りの際に祓い清めるために鳴らす鈴
【用例】
・参る時ゃ…ガランガランば鳴らいて、二礼二拍手一礼ばい
 →参る時は…神社の大鈴を鳴らして、二礼二拍手一礼だよ
 
がらんがらん 【標準語】
 どんどん
【意味等】
 物事が勢いよく進行するさま、物事を躊躇せず行うさま
【用例】
・縦走競技な…山ん中ばガランガラン走ると、あら…きつかろう
 →縦走競技は…山の中をどんどん走るんだ、あれは…きついだろう
 
がりごま 【標準語】
 乾反独楽(ひぞりごま)
【意味等】
 安定しないでくねって回るコマ、くねり回るコマ
【用例】
・あんたんたあ…ガリゴマやん、芯のがっとうっちゃなかとな?
 →あんたのは…乾反独楽だよ、芯がブレているんじゃないの?
 
がる 【標準語】
 ぶれる
【意味等】
 くねり回る、あちらこちらへと動く、不安定に動く
【用例】
・あら…がに股やけん、走るた速かばってん…ちいっとがっとう
 →あいつ…がに股だから、走るのは速いけど…ちょっとブレてる
 
かるう 【標準語】
 背負う
【意味等】
 背負う、おんぶ、背に乗せる、由来は古語の「担う(からう)」
【用例】
・天気のよかけん、お孫さんばカルウて…お散歩ですと?
 →天気がよいので、お孫さんをおんぶして…お散歩ですか?
詳細
かれこぎ 【標準語】
 枯れ枝
【意味等】
 枯れた木の枝、枯れて葉がついていない枝
【用例】
・カレコギな木い悪かけん、剪定ん時い…枝ごと切り落といて
 →枯れ枝は木い悪いにで、剪定の時に…枝ごと切り落として
 
かれこぎ 【標準語】
 枯松葉
【意味等】
 松の落ち葉
【用例】
・松原の手入れな…カレコギ掃除、害虫やら雑草の防止いなると
 →松原の手入れは…枯松葉掃除、害虫や雑草の防止になるんだ
 
ガレブ 【標準語】
 ノブドウ
【意味等】
 野葡萄、ブドウ科ノブドウ属に属するつる性落葉低木、イヌブドウ
【用例】
・ガレブな…実い虫の寄生して赤うなる、食われん…腹のせく
 →ノブドウは…実に虫が寄生して赤くなる、食えない…腹を下す
 
かろ 【標準語】
 角
【意味等】
 街角、交差点、「角(かど)」の音変異
【用例】
・「かろのうろん」な、お櫛田さんにきの…どこのカロいあると?
 →「かろのうろん」は、櫛田神社周辺の…どこの街角にあるの?
 
~かろ 【標準語】
 ~でしょ
【意味等】
 ~だろう、不確かな断定・推定の意を表す
【用例】
・ああた、そらおかしカロうもん、話の違あでっしょ?
 →あなた、それはおかしいでしょうが、話が違うでしょ?
詳細
かろう 【標準語】
 背負う
【意味等】
 背負う、おんぶ、背に乗せる、由来は古語の「担う(からう)」
【用例】
・天気のよかけん、お孫さんばカロウて…お散歩ですと?
 →天気がよいので、お孫さんをおんぶして…お散歩ですか?
詳細
~かろうごたあ 【標準語】
 ~のようだ
【意味等】
 ~のようである、~そうだ
【用例】
・芸人の駅前い来とう?おもしろカロウゴタアけん…行てんろう
 →芸人が駅前に来てる?おもしろそうだから…行ってみよう
詳細
~かろうごとある 【標準語】
 ~のようだ
【意味等】
 ~のようである、~そうだ
【用例】
・美味しカロウゴトアルが、俺もおじゃまいなって…よかと?
 →美味しそうだけど…俺もご馳走になって…いいの?
詳細
かわす 【標準語】
 くぐる
【意味等】
 かいくぐる、魚が網の下をくぐって逃げる
【用例】
・魚の…えらいカワイタごたあ、網上げな…やりそこのうた
 →魚が…すごく搔い潜って逃げたようだ、網上げは…失敗した
 
がわた 【標準語】
 外面
【意味等】
 外面、外見
【用例】
・あらあ…ガワタぁよかばってん、何ば考えとうかわからんぜ
 →あいつは…外面はいいけど、何を考えているかわからないよ
詳細
がわた 【標準語】
 外側
【意味等】
 外殻、外皮
【用例】
・あんこ好きやろうばってん、饅頭のガワタだけ残しなんな
 →あんこ好きだろうけど、饅頭の外側だけ残さないでよ
詳細
がわた 【標準語】
 周囲
【意味等】
 周り、巡り
【用例】
・あっちゃぜん持っつあん、屋敷のガワタば…塀で囲うたあ家たい
 →あのお宅はお金持ち、屋敷の周囲を…塀で囲っている家だよ
詳細
がわたん 【標準語】
 外面
【意味等】
 外面、外見
【用例】
・あらあ…ガワタンばっかし、中身な…なあもなか男たい
 →あいつは…外面はかり、中身は…何にもない男だよ
詳細
がわたん 【標準語】
 外側
【意味等】
 外殻、外皮
【用例】
・あたきゃ…南部せんべいな、ガワタンの硬かとこが好いとうと
 →私は…南部せんべいは、外側の硬いところが好きなのよ
詳細
がわたん 【標準語】
 周囲
【意味等】
 周り、巡り
【用例】
・田んぼのガワタンから水漏れせんごと、畔塗な丁寧いしとって
 →田んぼの周囲から水漏れしないように、畔塗は寧にしておいて
詳細
がわっぱ 【標準語】
 河童
【意味等】
 河童、日本に伝わる水に住む妖怪
【用例】
・詐欺師のくせい騙くらかされて…「ガワッパの川流れ」やん
 →詐欺師のくせに騙されて…「河童の川流れ」だな
 
ガワッパ 【標準語】
 カワウソ
【意味等】
 獺、食肉目イタチ科カワウソ亜科に分類される動物
【用例】
・昔の本い、老ガワッパの…河童いなるって書いちゃる
 →昔の本に、老いカワウソが、河童になると書いてある
 
がわっぱのかわながれ 【標準語】
 河童の川流れ
【意味等】
 達人でも失敗する、がわっぱ(河童)+かわながれ(水死体)
【用例】
・師範の瓦割で…拳ば骨折?ガワッパノカワナガレやねえ
 →師範が瓦割で…拳を骨折?達人でも失敗するんだねえ
 
かわながれ 【標準語】
 溺死者
【意味等】
 川でおぼれて死んだ者、水死者
【用例】
・川あすびで…カワナガレば見つけて、死のうごと…たまがった
 →川遊びで…溺死者を見つけて、死にそうなくらい…驚いた
 
かわながれ 【標準語】
 無駄になる
【意味等】
 お流れ、計画が取り止めになる、約束が果たせなくなる
【用例】
・台風接近で…市民祭なカワナガレ、屋台の食材もカワナガレ
 →台風接近で…市民祭はお流れ、屋台の食材も無駄になる
 
がわのもん 【標準語】
 第三者
【意味等】
 当事者以外のもの、関係者以外のもの
【用例】
・俺たち夫婦の問題やけん、ガワノモンながあがあ言わんのって
 →俺たち夫婦の問題だから、第三者はあれこれ口出ししないで
詳細
かわら 【標準語】
 漁船の船底材
【意味等】
 船首から船尾まで通した厚い船底をなす板材
【用例】
・カワラな、昔ゃあ板材…今ぁFRP、軽うして強うなった
 →漁船の船底材は、昔は板材…今はFRP、軽くて強くなった
 
かわらうえ 【標準語】
 船底設置祝い
【意味等】
 船の建造途中で船底ができた時にするお祝い
【用例】
・カワラウエやねえ、でけたら…息子な独り立ちたい
 →漁船の船底設置祝いだねえ、完成したら…息子は独り立ちだな
 
かわらずえ 【標準語】
 船底設置祝い
【意味等】
 船の建造途中で船底ができた時にするお祝い
【用例】
・カワラズエいな…俺も呼んじゃり、好か酒ば下げて来るけん
 →船底設置祝いには…俺も招待して、好い酒を持って来るから
 
かわりごうし 【標準語】
 交互に
【意味等】
 かわるがわる、交代交代、かわりばんこ
【用例】
・ゲームな…いっちょしかなかけん、カワリゴウシいあすうで
 →ゲームが…一つしかないから、かわりばんこに遊んで
詳細
かわりべんたん 【標準語】
 交互に
【意味等】
 かわるがわる、交代交代、かわりばんこ
【用例】
・日直なあ…班長と副班長で、カワリベンタンい…しちゃんない
 →日直は…班長と副班長で、交互に…勤めてくれ
詳細
カンイチゴ 【標準語】
 フユイチゴ
【意味等】
 冬苺、バラ科キイチゴ属の常緑匍匐性の小低木
【用例】
・カンイチゴな…冬い熟すけん、別名…クリスマスチェリー
 →フユイチゴは…冬に熟すので、別名…クリスマスチェリー
 
かんおち 【標準語】
 秋冷
【意味等】
 夏が過ぎて急に秋の冷ややかさになること
【用例】
・彼岸ば過ぎて…カンオチするごとなったけん、衣替えばしょう
 →彼岸を過ぎて…秋冷えするようになったので、衣替えをしよう
 
かんがえ 【標準語】
 占い
【意味等】
 占うこと、占い師、易者の「考え(かんがえ)」を知ること
【用例】
・よう当たるげなけん…来年の運勢ばカンガエてもらおう
 →よく当たるそうなので…来年の運勢を占ってもらおう
 
かんからかぜ 【標準語】
 乾風(からかぜ)
【意味等】
 湿気や雨を伴わず激しく吹く風、乾燥した強風、空風
【用例】
・毎日のごと…カンカラカゼの吹くけん、肌な荒れて…カサカサ
 →毎日のように…乾風が吹くので、肌は荒れて…カサカサ
 
かんからかん 【標準語】
 乾燥でカチカチ
【意味等】
 池などに水がなく乾ききった様
【用例】
・いっちょん雨の降らんけん、ため池の底な…乾いてカンカラカン
 →ちっとも雨が降らないので、ため池の底が…乾いてカチカチ
 
がんがらがん 【標準語】
 とんとん
【意味等】
 損益なし、とんとん、商売などの収支に差のないときに言う
【用例】
・出店な儲かるって聞いたが、きばって…ガンガラガンやった
 →出店は儲かるって聞いたけど、頑張って…損益なしだった
 
がんがらがん 【標準語】
 穴が空いた状態
【意味等】
 空洞がある状態、身がすっからかんの様、空っぽ、空っけつ
【用例】
・ダゴバチの来よったが、ミツバチの巣な…ガンガラガンやが
 →スズメバチが来てたが、ミツバチの巣は…すっからかんだよ
詳細
がんがらがんのすっぱっぱあ 【標準語】
 とんとん
【意味等】
 損益なし、とんとん、商売などの収支に差のないときに言う
【用例】
・初めと物産展い出店したが…ガンガラガンノスッパッパア
 →初めて物産展に出店したけど…損益なしのトントンだった
 
かんかん 【標準語】
 背負う
【意味等】
 背負う、おんぶ、背に乗せる
【用例】
・ほんに…あいらっさ、カンカンしちゃるけん…寝ない
 →本当に…可愛い、おんぶしてあげるので…寝なさい
詳細
かんかん 【標準語】
 髪の毛
【意味等】
 頭髪、由来は髪に刺す「かんざし」
【用例】
・母ちゃんな…わっか、カンカンば金色い染めて…娘のごたあ
 →母ちゃんは…若い、毛髪を金色に染めて…娘さんみたい
 
かんかん 【標準語】
 頭巾
【意味等】
 漁師が寒期に使用する袋状の布製頭巾
【用例】
・船の上な…吹きっさらしで寒かけん、カンカンばかぶっときない
 →船の上は…吹きっさらしで寒いので、頭巾をかぶっていなさい
 
かんかん 【標準語】
 空き缶
【意味等】
 金属製の保存容器、缶詰やジュースなどの缶
【用例】
・子供会で…資源ごみ回収ばするけん、アルミのカンカンば出いて
 →子供会で…資源ごみ回収をするので、アルミの空き缶を出して
 
かんかん 【標準語】
 楔(くさび)
【意味等】
 堅い木製や金属製の小片、物を割ったり固定するのに使う
【用例】
・鍬のガタガタしよる、金物屋でカンカンば買うて…打ち込もう
 →鍬がガタガタしている、金物屋で楔を買って…打ち込もう
 
がんがん 【標準語】
 大型の空き缶
【意味等】
 1斗缶のような大形の空き缶、石油缶、ドラム缶
【用例】
・このガンガンな…ゴミ入れに丁度よか、俺い…やり
 →この大きな空き缶は…ゴミ入れに丁度よい、俺に…頂戴
 
がんがんいう 【標準語】
 怒鳴る
【意味等】
 大声で文句を言う
【用例】
・あの爺さんくさ「対応の悪か」ってガンガン言いよんなあ
 →あの爺さんったら「対応が悪い」って怒鳴っているよ
 
がんぎ 【標準語】
 播種溝
【意味等】
 田や畑の畝に掘る麦や野菜の種を播くための溝
【用例】
・ホウレンソウな筋蒔き、深さ5㎝のガンギい植ゆるがよか
 →ホウレンソウは筋蒔き、深さ5㎝の播種溝に植えるとよい
 
がんぎ 【標準語】
 石垣
【意味等】
 石掛、石段、護岸、防波堤、桟橋、川岸
【用例】
・河川工事で岸ばガンギいしたけん、台風でっちゃ…くえん
 →河川工事で岸を石垣にしたので、台風でも…崩れない
 
がんぎ 【標準語】
 農地の土留め
【意味等】
 段々畑などが崩れないように農地の側面をおさえる土留め
【用例】
・見事な千枚田やが…ガンギの管理な、おおごとやろうや
 →見事な千枚田だけど…土留めの管理は、大変だろうな
 
がんぎ 【標準語】
 庇(ひさし)
【意味等】
 家の庇、ひさし、軒下
【用例】
・急い降ってきたけん…小学生のガンギで雨宿りしよる
 →急に降ってきたので…小学生が軒下で雨宿りしている
 
がんぎきり 【標準語】
 播種溝掘り
【意味等】
 畝(うね)の上に鍬で播種溝を掘ること
【用例】
・ガンギキリして…種蒔いて、はざひいて…良かとば残すと
 →播種溝掘りして…種蒔いて、間引きして…良いのを残すんだ
 
がんぎり 【標準語】
 播種溝
【意味等】
 田や畑の畝に掘る麦や野菜の種を播くための溝
【用例】
・ホウレンソウな筋蒔き、深さ5㎝のガンギリい植ゆるがよか
 →ホウレンソウは筋蒔き、深さ5㎝の播種溝に植えるとよい
 
がんぎり 【標準語】
 石垣
【意味等】
 石掛、石段、護岸、防波堤、桟橋、川岸
【用例】
・河川工事で岸ばガンギリいしたけん、台風でっちゃ…くえん
 →河川工事で岸を石垣にしたので、台風でも…崩れない
 
がんぎり 【標準語】
 農地の土留め
【意味等】
 段々畑などが崩れないように農地の側面をおさえる土留め
【用例】
・見事な千枚田やが…ガンギリの管理な、おおごとやろうや
 →見事な千枚田だけど…土留めの管理は、大変だろうな
 
がんぎり 【標準語】
 庇(ひさし)
【意味等】
 家の庇、ひさし、軒下
【用例】
・急い降ってきたけん…小学生のガンギリで雨宿りしよる
 →急に降ってきたので…小学生が軒下で雨宿りしている
 
カンゴ 【標準語】
 ムカゴ(零余子)
【意味等】
 植物の栄養繁殖器官の一つでわき芽が養分を貯え肥大化した部分
【用例】
・山芋のカンゴのたいそ落てとう、いがいて食うけん…ひらおう
 →山芋のムカゴがいっぱい落ちてる、茹でて食うので…拾おう
 
かんころ 【標準語】
 切り干し
【意味等】
 根物野菜(サツマイモやダイコン)をスライスして干したもの
【用例】
・えらいしこ採れたけん、腐らせんごと…カンコロいしとこう
 →大量に採れたので、腐らせないよう…切り干しにしておこう
 
かんころ 【標準語】
 切干し大根
【意味等】
 ダイコンを薄くまたは細く切って天日干しした保存食
【用例】
・カンコロやら…地味やが、美味う感じる年齢いなった
 →切干し大根なんて…地味だけど、美味く感じる年齢になった
 
かんころ 【標準語】
 干し芋
【意味等】
 サツマイモの切り干し、五島を中心とした冬の保存食
【用例】
・土産いカンコロ餅ばもろうたが、あら…五島の郷土料理げな
 →土産に干し芋餅を頂いたけど、あれは…五島の郷土料理らしい
 
かんころだご 【標準語】
 芋団子
【意味等】
 サツマイモの切り干しで作った団子
【用例】
・うちのカンコロダゴな…カンコロ粉だけやが、米粉も入るると?
 →うちの芋団子は…干し芋粉だけだけど、米粉も入れるの?
 
がんじがらけ 【標準語】
 がんじがらめ
【意味等】
 念入りに縛り付けること、束縛されて自由な行動が取れないこと
【用例】
・浮気のバレて…嫁ごい金玉握られて、ガンジガラケやもん
 →浮気がバレて…女房に主導権を取られて、雁字搦めだよ
 
がんじゃあかなわんのって 【標準語】
 一人前の仕事もできないくせに
【意味等】
 人並みの技量を持っていないことをなじる言い方
【用例】
・おまやあ…ガンジャアカナワンノッテ、飯なよう食うなあ
 →お前は…一人前の仕事もできないくせに、飯はよく食うなあ
 
かんしゃくばばあ 【標準語】
 口うるさい老婆
【意味等】
 癇癪婆、些細なことでも口うるさく小言を言う婆(罵り語)
【用例】
・また…嫁ごな里帰り、姑がカンシャクババアやけん…可哀想か
 →また…奥さん里帰り、姑が口やかましい婆だから…可哀想ね
 
カンショ 【標準語】
 サツマイモ
【意味等】
 ヒルガオ科サツマイモ属の植物と根塊(芋)、漢字で「甘藷」
【用例】
・おらあ…カンショな、もしたとより…焼いたとが好いとう
 →俺は…サツマイモは、蒸したのより…焼いたのが好きだ
 
かんじょう 【標準語】
 倹約
【意味等】
 計画立てて無駄遣いをしないこと、節約、勘定
【用例】
・てんじんのちょうい行くとな?小遣いなカンジョウして使いない
 →(中央区)天神に行くのかい?お小遣いは節約して使いなさい
 
かんじょう 【標準語】
 予定
【意味等】
 先々の見積もり、不慮を想定した予定
【用例】
・最終電車の時間ばカンジョウして飲まなあ…帰られんごとなる
 →最終電車の時間を見積もって飲まないと…帰れなくなる
 
かんじょう 【標準語】
 都合
【意味等】
 具合、調整がついた時・場合
【用例】
・相談のあるけん、ああたのカンジョウのつくとき…飲みい行こう
 →相談があるから、あなたの都合がつくとき…飲みに行こう
 
かんじょうか 【標準語】
 倹約家
【意味等】
 費用をおさえて無駄遣いしない人、約やかな人、節約家、勘定家
【用例】
・あらあカンジョウカやなか、金払いの悪か…ただのケチたい
 →あいつは倹約かじゃない、金払いが悪い…ただのケチだよ
 
かんじこより 【標準語】
 紙縒り(こより)
【意味等】
 細く切った紙を縒った紐を2本縒った紐、観世縒(かんぜより)
【用例】
・細か紙ば縒ったとば、2本合わいて縒ったとがカンジコヨリ
 →細い紙を縒ったのを、2本合わせて縒ったのが観世縒り
 
かんじる 【標準語】
 冷える
【意味等】
 寒じる、寒さを感じるほど気温が下がる
【用例】
・えらいカンジル思うたら…晴れて星の出とう、放射冷却やん
 →すごく冷えると思ったら…晴れて星が出てる、放射冷却だ
 
がんち 【標準語】
 片目
【意味等】
 隻眼、片目を失明した状態、片目が見えない人、独眼
【用例】
・伊達政宗な、子供ん時…眼い膿疱のでけて、ガンチいなったげな
 →伊達政宗は、子供の時…眼に膿疱が出来て、片目になったそうだ
 
がんつい 【標準語】
 がめつい
【意味等】
 欲が深くてケチ、お金を払うのに厳しい、締り屋で押しが強い
【用例】
・あら…ガンツカ、割り勘って聞いたら…たっかとばっかり食う
 →あいつは…がめつい、割り勘と聞いたら…高いのばかり食う
 
かんつき 【標準語】
 茶釜
【意味等】
 鐶付(かんつけ:環状の金具(耳)がついた)の大鍋や茶釜
【用例】
・そのカンツキな…姿のよか、どこで買うた?たっかっつろ?
 →その茶釜は…姿が好い、どこで買った?高かったでしょ?
 
かんづけ 【標準語】
 沢庵
【意味等】
 沢庵漬け、寒漬け(ダイコンを寒風にさらして干す漬物)
【用例】
・ああたのかかさんのカンヅケな…美味か、こら…古漬けやろ?
 →あなたの母さんの沢庵は…美味い、これは…古漬けでしょ?
 
がんづめうち 【標準語】
 2回目の田の草取り
【意味等】
 がんづめ(雁の爪に似た農具)で田を掘り返す2回目の除草作業
【用例】
・ガンヅメな…柄の短かけん、しゃごうでガンヅメウチすると
 →雁爪は…柄が短いので、しゃがんで2回目の除草をするんだ
 
がんづめなおし 【標準語】
 3回目の田の草取り
【意味等】
 雁爪打ちで凸凹になった田を均していく3回目の除草作業
【用例】
・雁爪打ちで凸凹いなったけん、ガンヅメナオシばしょう
 →2回目の除草で凸凹になったので、3回目の除草で均そう
 
かんつりあげる 【標準語】
 感情的になる
【意味等】
 のぼせ上がる、逆上する、かっとなる、かん(癇)+吊り上げる
【用例】
・うちの嫁ごな…カンツリアゲてはらかきなあけん、えずかっちゃが
 →うちの女房は…感情的になって怒るので、怖いんだよ
 
かんでえのすあかなわんどって 【標準語】
 一人前の仕事もできないくせに
【意味等】
 人並みの技量を持っていないことをなじる言い方
【用例】
・何てや?カンデエノスアカナワンドッテ、給料の安かってや?
 →何だと?一人前の仕事もできないくせに、給料が安いだと?
 
かんてき 【標準語】
 七輪
【意味等】
 暖房や調理に使う携帯用コンロ、関西を中心に広く使われる
【用例】
・サンマな、ガスコンロより…カンテキで焼いたとが、美味か
 →サンマは、ガスコンロより…七輪で焼いたのが、美味い
 
がんねがかなわぬ 【標準語】
 一人前の仕事ができん
【意味等】
 病気や体力・経験・技術の習得不足により人並みに働けない
【用例】
・あらあ…まあだガンネガカナワヌけん、仕事ばまかせられん
 →あいつは…まだ一人前の仕事ができないから…仕事を任せられん
 
がんねがかなわぬ 【標準語】
 身体が思うように動かん
【意味等】
 病気やケガの後遺症などで身体が思いどおりに動かない
【用例】
・脳梗塞で…左手のガンネガカナワヌごとなった、しろしかや
 →脳梗塞で…左手が思いどおりに動かなくなった、辛いなあ
 
がんねがかなわぬ 【標準語】
 腕力が弱い
【意味等】
 非力、生まれつきや育ち方が原因による不健康または非力
【用例】
・あたしゃ…おんば日傘で育ったけんガンネガカナワヌ、しきらん
 →私は…過保護に育てられたので非力なの、できない
 
かんねる 【標準語】
 数える
【意味等】
 数を数える、勘定する
【用例】
・おにぎりの数ば…ま一回カンネタんだあ、人数分な…無かばい
 →おにぎりの数を…もう一回数えてみたら、人数分は…無いよ
 
かんのっさん 【標準語】
 神主
【意味等】
 神官、神社に奉仕する者の長、「神主さん」の音変異
【用例】
・地鎮祭な10時からんとい…まあだカンノッサンの来とんなれん
 →地鎮祭は10時からなのに…まだ神主か来てないよ
 
かんばら 【標準語】
 霜腹(しもばら)
【意味等】
 寒い日に冷え込んで起こる腹痛や下痢、かん(寒)+はら(腹)
【用例】
・夜中い冷え込うで…お腹ば冷やいたごたあ、カンバラでせきよる
 →夜中に冷え込んで…お腹を冷やしたみたい、霜腹で痛んでいる
 
かんぱん 【標準語】
 看板
【意味等】
 店舗の屋号などを掲げたもの、「看板(かんばん)」の音変異
【用例】
・運転手さん、あすこの…うどん屋のカンパンのかどば、左折して
 →運転手さん、あそこの…うどん屋の看板の交差点を、左折して
 
かんびん 【標準語】
 燗徳利
【意味等】
 酒に燗をつける徳利、燗壜(かんぴん)
【用例】
・燗のついたけん、カンビンの酒ば…お銚子い入れて持って行て
 →燗のついたので、燗徳利の酒を…お銚子に入れて持って行って
 
かんまち 【標準語】
 神迎
【意味等】
 陰暦10月に出雲大社に集まっていた神々を出迎える祭事、神待ち
【用例】
・昔のカンマチな、夜中い太鼓ば叩いて…街中ばさるき回りよった
 →昔の神迎えは、夜中に太鼓を叩いて…街中を歩き回っていた
 
かんまん 【標準語】
 構わない
【意味等】
 差し支えない、気に留めない
【用例】
・ぜん持っつあんやけん、値札やらカンマンで…何ちゃ買いなあ
 →お金持ちだから、値札なんて気にせずに…何でも買っちゃう
詳細
かんやい 【標準語】
 寒さ
【意味等】
 寒さの度合い、寒いこと
【用例】
・カンアイの緩うで…好か日和、小富士梅園も…花の咲き始めよる
 →寒さが緩んで…好い天気、小富士梅園も…花が咲き始めている
 
カンラン 【標準語】
 キャベツ
【意味等】
 玉菜、アブラナ科アブラナ属の多年草で野菜、甘藍
【用例】
・春のカンランな…やおうして美味か、ロールキャベツいしょう
 →春のキャベツは…柔らかくて美味い、ロールキャベツにしよう
 
がんりいはかなわんのって 【標準語】
 一人前の仕事もできないくせに
【意味等】
 人並みの技量を持っていないことをなじる言い方
【用例】
・何てや?ガンリイハカナワンノッテ、給料の安かってや?
 →何だと?一人前の仕事もできないくせに、給料が安いだと?
 

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