「な(ナ)」の博多・糸島弁
1 | ~な ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】~か、~は、~ないと、~の 【意味等】 (1) 問いかけの「~な」 《意味》~か?、~かい?、~ですか?、~なの?、~かな? 《参考》文章の末尾について、対面する相手に問い掛けるときに使う 《類義》~な?、~かいな? 《用例》「あんた…誰かいナ?」→「あんた…誰ですか?」 (2) 主語を明確にする「な」 《意味》~は、~が 《参考》主語を示す言葉で、主語に接尾して使う 《同義》~な、~なあ 《用例》「嘘ナ…言うたらいかん」→「嘘は…言っちゃダメだ」 (3) 行動を促す「~な」 《意味》~為さないと、~為さなければ 《参考》動詞に接続して、行動や行為を促す 《同義》~な、~なあ 《用例》「もう…学校い行かナ遅刻やが」→「もう…学校に行かないと遅刻だよ」 (4) 別のものを要望する「~な」 《意味》~の、~のもの 《参考》提示されたもの以外のものの提示を促すときに使う 《同義》~な(と)、~ん(と) 《用例》「お見合いな、別ナ人がよか」→「お見合いは、別の人がいい」 |
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2 | ~なあ |
【標準語】~なさる 【意味等】~される、「~する(なす)」の丁寧語 【参考】漢字で「為あ」は「為さる」のことで、「為す」の丁寧語 【同義】~なあ、~なる 【類義】~しゃあ、~しゃる、(ほぼ同義だが尊敬語でもある) 【用例】 ・友達の「喧嘩やらしなんな」って言いナアけん…やめとこう →友達が「喧嘩なんかするなよ」って言いなさるので…やめておこう ・この頃ぁ…忙しかろうごたあ、いっつも…遅うまで仕事ばしよんナア →この頃は…忙しいみたいだ、いつも…遅くまで仕事をしていなさる |
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3 | ~なあこて |
【標準語】~なければならない 【意味等】~なきゃならない、 【参考】~なあ(~なさる)+こて(ねばならない:当然義務を表わす) 【同義】~なあこて、~なあくさ、~なこて、~なくさ 【用例】 ・行かナアコテ…ああたが行かなあ、なあも決まりめえもん →行かなくちゃいかん…あなたが行かないと、何も決まらないでしょ ・夏休みい…旅行い行きたかとなら、早よ…宿題ば終わらかさナアコテ →夏休みに…旅行にい行きたいんなら、早く…宿題を終わらかさなきゃ… |
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3 | ~なあじゃこて |
【標準語】~なければならない 【意味等】「~なあこて」に同じ 【参考】~なあ(~なさる)+じゃ(である)+こて(ことだ) 【用例】「せっかく、弁当ば作っちゃっとんなあちゃけん…食わナアジャコテ」 →「せっかく、弁当を作ってくれているのだから…食わなくちゃいけない」 |
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4 | なあす 《詳細はこちら》 |
【標準語】仕舞う、治療する 【意味等】 (1)かたづけるの「なあす」 《参考》語源は古語の「直す(なほす)」で元どおりにするの意 《関連》福岡を中心に西日本の限定地域の方言なので、関東では通じない 《用例》「また、てっ散らかいて…大事なもんなっとナアイとかなあ、うさかすばい」 →「また、散らかして…大事なものくらいは仕舞っておかないと、紛失するよ」 (2)修繕するの「なあす」 《参考》語源は(1)と同じ、「修繕する」の意味ではおおむね全国で使われている 《用例》「自分でナアシきいって、カメラば分解しよんなあが…無理、そざしなあが」 →「自分で修繕できるって、カメラを分解してるけど…無理、壊してしまうぞ」 (3)治療するの「なあす」 《参考》語源は古語の「治す(ぢす)」で治療するの意。おおむね全国で使われている 《用例》「たまい、目の見えんごとなるって?早よ病院い行て…ナアイたがよかよ」 →「たまに、目が見えなくなるって?早く病院に行って…治療したほうがいいよ」 【同義】なあす、なおす、なわす 【参考】「なおしわすれる」は仕舞うのをわすれる、片付けそこなうこと 《同義》なあしわすれる、なおしわすれる、なわしわすれる |
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5 | なあも ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なにも、なんにも 【意味等】 (1) 同類の事物を一括して示す「なあも」 《意味》なにも、なにもかも 《参考》連語→代名詞「なん」+係助詞「も」 《用例》「仕事もナアモ忘れて…寝り」→「仕事も何もかも忘れて、寝なさい」 (2) 全面的に否定する場合の「なあも」 《意味》なにも、なんにも 《参考》あとに打消しの語を伴う 《用例》「おらあ…ナアモ知らんばい」→「俺は…なんにも知らないぞ」 (3) 取り立てて限定する必要もない「なあも」 《意味》なにも、別段 《参考》あとに打消しの事項を伴う 《用例》「ナアモ…直ぐいちゃ言わんが…」→「別段…直ぐにとは言わないが…」 |
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6 | なあもしよらん ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】関与していない 【意味等】何もしていない 【参考】自分の立場を有利にしたいとき、事案に絡んでいないことを主張する 【用例】「息子ば、ひきそざしなんな?…おらあ、ナアモシヨラン」 →「息子を、悪の道に誘惑するな?…俺は、関係ないよ」 |
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7 | なあもなか ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】すっからかん 【意味等】何もない、何にもない 【参考】何もない状態、空っぽ 【同義】なあもなか、なんもかんもなか 【用例】「つまみいなるごたあたあ…なかと?冷蔵庫も戸棚も、ナアモナカ」 →「つまみになるようなものは…ないの?冷蔵庫も戸棚も、すっからかん」 |
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8 | ~ない ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】~なさい 【意味等】~なさい(少し丁寧な命令) 【参考】 ・丁寧な命令「~なさい(~なさるの命令形)」を転化した言い方 ・命令の「~しろ」「~せよ」を軟らかくした「~なさいませ」の略 【同義】~ない、~なざい、~なざっせえ、~なっせ、~なっせえ 【類義】~てんない、 ・「~てんない」は接続助詞「て(で)」+「なさい」がつまって転化したもの 【用例】 ・仕事しナイ…稼いできナイ→仕事しなさい…稼いできなさい ・風呂い入って飯ば食べナイ→風呂に入って飯を食べなさい ・謝んナイ…で、まどいナイ→謝りなさい…そして、弁償しなさい ・うまかけん、どんどん食いナイ。騙されたと思うて…食うテンナイ →うまいから、どんどん食べなさい。騙されたと思って…食べてごらん |
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9 | ないしょご |
【標準語】私生児 【意味等】隠し子 【参考】ないしょ(内緒:内々の)+こ(子ども)→隠し子 【用例】「おいさんな恋多き男やけん、不倫して…ナイショゴまでおんなあとげな」 →「叔父さんは恋多き男なので、不倫して…隠し子までいるらしいよ」 |
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10 | ないぞめ |
【標準語】ない初め 【意味等】1月2日に男たちが新年の初仕事として縄をなうこと 【同義】ないぞめ、ないはじめ |
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11 | ないどる |
【標準語】凪いでいる 【意味等】なぎ、風が止んで波が静まっている状況 |
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12 | ないどん |
【標準語】けれども 【意味等】しかし(前述と反対のことを述べるときの言い回し) 【参考】 ・語源は古語「なれども」(断定の助動詞「なり」の已然形+接続助詞「ども」) ・主に、糸島西部から唐津~伊万里方面で使われる 【同義】ないどん、ばってん 【用例】「あの女優な、愛らしかナイドン…演技力ななかけん、すぐい消えなあばい」 →「あの女優は、可愛いけれども…演技力がないので、すぐに消えてしまうよ」 |
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13 | ないない |
【標準語】収納する(幼児語) 【意味等】しまう、収める、取りいれる 【用例】「お年玉ば、やんしゃったとね?なら、母ちゃんがナイナイしとっちゃろう」 →「お年玉を、頂いたのかい?じゃあ、母ちゃんがしまっておいてあげよう」 |
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14 | ないはじめ |
【標準語】ない初め 【意味等】「ないぞめ」に同じ |
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15 | なえくばり |
【標準語】苗内(なえうち) 【意味等】田植えのときに畦に立って苗を配る役目 【参考】手作業で田植えをしていたときの役回り、主に子どもがしていた |
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16 | なえどこ |
【標準語】苗代(なわしろ) 【意味等】イネの種(籾)をまいて苗を育てる水田、育苗田 |
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17 | なえる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】くたびれる、弱り果てる 【意味等】 (1)元気がなくなる 《意味》疲れ切る、委縮する、落胆する、腹が減って元気が出ないなど 《参考》語源は古語の「萎ゆ(なゆ)」 《同義》なえる、なゆる 《用例》「おれおれ詐欺い騙されっしもうて…もう、よっちゃり…ナエッしもうた」 →「おれおれ詐欺に騙されてしまって…もう、がっくり…力が抜けてしまった」 (2)中風になる 《意味》突然発症する運動や言語機能の障害、中気 《参考》脳溢血や脳梗塞などによる重篤な後遺症により、健常者でなくなること 《用例》「部長の職場でたあれなって、救急車たい…退院しなったが、ナエとんなあ」 →「部長が職場で倒れてしまって、救急車だよ…退院したけど、中風になってある」 |
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18 | なおす ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】仕舞う、治療する 【意味等】「なあす」に同じ |
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19 | なおる |
【標準語】元に戻す 【意味等】元の良好な状態に戻したり、改めたりすること (1)自席に戻る、指定された場所に座る・正座する 《用例》短い言い回し ・「お開きやけん、ナオッテ」→「お開きなので、自席に戻って」 ・「きしゃん、そこいナオレ」→「貴様、そこに正座しろ」 (2)引っ越しする(転居する)、夫の死後にその弟と結婚する(嫂なおし) 《参考》特別な事案をさす「なおる」の意味 ・転居する:引っ越し先でも良好な生活を継続できるように改めること ・嫂なおし:家系を存続させるために、夫の死後にその弟と再婚すること …家制度に関連する事象(戦後、戦死した夫の弟と再婚するケースがよくあった) |
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20 | なか |
【標準語】無い 【意味等】無い、ない 【参考】「~なか」で「~ない」こと、また、否定する言い回し 【用例】短い言い回し ・「うもうも、どうもナカ」→「上手くも、どうもない」 ・「よかとは、もうナカと」→「良い物は、もうないよ」 ・「なかなか、ナカ」→「なかなか、無い(ことば遊び:語呂あわせ) ・「店いダイコンなある?」「ナカ」「ならハクサイな?」「魚屋やけん…ナカ」 →「店にダイコンはある?」「ない」「じゃあハクサイは?」「魚屋だから…ない」 【関連】「なか」を使った言い回し ・「ナカっつろう」→「なかっただろ」⇔「あっつろう」→「あっただろ」 ・「ナカとや」→「ないのか」⇔「あるとや」→「あるのか」 ・「ナカばい」→「ないよ」⇔「あるばい」→「あるよ」 |
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21 | なかあげ |
【標準語】畝立て 【意味等】田畑を唐鋤を牛に引かせて鋤き返した後、鍬を使って畝を作ること |
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22 | ながいてそうつく ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】言いふらす 【意味等】あちこち噂を広める、言いふらして回る 【参考】ながいて(流して:流布して)+そうつく(歩き回る)→言いふらす 【用例】「あっちの婆しゃんな…俺の悪口ばナガイテソウツキなあけん、手い合わん」 →「あちらのお婆さんは…俺の悪口を言いふらして回るから、手に負えないよ」 |
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23 | なかうち |
【標準語】中耕 【意味等】作物の生育の途中で表土を浅く耕すこと 【参考】除草と土の通気性の改善、干ばつ対策を目的に行う農作業 |
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24 | なかうちあげ |
【標準語】中間祝い 【意味等】仕事や作業の区切りのいいときに行う、ねぎらいの宴 【参考】農業では、収穫時期の中途で行う収穫の祝いのこと |
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25 | なかうどかかさん |
【標準語】仲人の妻 【意味等】仲人夫婦の妻のこと 【同義】なかうどかかさん、なかだちかかさん 【参考】夫の方は「なかうどととさん(なかだちととさん)」という |
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26 | なかうどととさん |
【標準語】仲人 【意味等】仲人夫婦の夫のこと 【同義】なかうどととさん、なかだちととさん 【参考】妻の方は「なかうどかかさん(なかだちかかさん)」という |
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27 | なかえ |
【標準語】居間 【意味等】居間(家族団らんの部屋)、台所、土間、下座敷、中座敷 【参考】語源は「仲居(なかい)」で、昔は台所や使用人の控室などをさした 【関連】現在の「仲居」は、旅館や料亭などで給仕や接待をする職業のこと |
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28 | なかさい |
【標準語】間、中間 【意味等】 (1)中の兄(3人兄弟の2番目の兄) (2)中間、間(物と物の間) (3)食間(食事と食事の間) |
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29 | ながしけ |
【標準語】長雨 【意味等】悪天候が長期間続くこと、何日も雨が降り続けること(霖雨:りんう) 【参考】なが(長い)+しけ(時化:悪天候で海が荒れること)→長期の悪天候 |
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30 | ながじり |
【標準語】トイレが長い人 【意味等】トイレが長くかかる人 【参考】「ながじり」自体は全国的に使われる言葉 ・一般的には、他人の家に座り込んでなかなか帰らない、またその人のことをさす ・長く腰を下ろしたままのありさまから言う、長居、長座、ながっちり ・九州内の一部地域では、トイレが長い、長くこもる人のことも「ながじり」という 【用例】「便所から出てきなれんが…大丈夫な?」「痔の悪うして…ながじりやん」 →「便所から出てこないけど…大丈夫なの?」「痔が悪いので…ながっちりなんだ」 |
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31 | なかず |
【標準語】中洲 【意味等】福岡市博多区にある歓楽街のある地域名 【参考】地元またはその周囲に住む年配者ら使う呼び名 【関連】福岡市中央区天神地区を「てんじんのちょう」と呼ぶが、死語になりつつある 【用例】「おいさんい…つんのうてもろうて初めとナカズい行たが…えらいよかった」 →「おじさんに…連れてってもらって初めて中洲に行ったけど…すごくよかった」 |
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32 | なかたかゆび |
【標準語】中指 【意味等】真ん中にある一番長い指、丈高指 【参考】語源は「中指」と「丈高指」の合体したものと思われる |
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33 | なかだち |
【標準語】仲人、月下氷人 【意味等】結婚の仲立ちをする人、媒酌人、取り持って夫婦の縁を結ばせる人 |
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34 | なかだちかかさん |
【標準語】仲人の妻 【意味等】「なこうどかかさん」に同じ |
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35 | なかだちぐち |
【標準語】仲人口 【意味等】あてにならない褒め言葉、過ぎた褒め言葉 【参考】仲人が祝言のときに新郎新婦や両家などを褒める言葉 【用例】「よう…冷や飯からほけの出るごと言いきんなあねえ…ナカダチグチやねえ」 →「よく…冷や飯から湯気が出るように言えるもんだ…過ぎた褒め言葉だねえ」 |
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36 | なかだちととさん |
【標準語】仲人 【意味等】「なこうどととさん」に同じ |
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37 | なかっそ |
【標準語】泣かすぞ 【意味等】泣かせるぞ、泣くような目に遭わせるぞ 【参考】脅しの言葉、子どもが他の子を無理に服従させようとするときに使う 【用例】「おまやぁ、兄ちゃんの言うことばきかんやったら…なかっそ」 →「お前は、お兄ちゃんの言うことに従わなかったら…泣かすぞ」 |
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38 | なかどおり |
【標準語】街道筋、中通り 【意味等】糸島では旧唐津街道沿線(今宿~周船寺~前原~加布里~深江~福吉) |
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39 | なかとりぶね |
【標準語】漁場の運搬船 【意味等】「てぶね」に同じ、漁場運搬船、手持ちの船 【参考】漁場の漁船から魚を港へ運んで来る船 |
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40 | ながひょろい |
【標準語】細長い 【意味等】(ひものように)細長くて柔らかい 【参考】全国各地で使われる方言、「ひょろなんか」とも言う ・なが(長い)+ひょろい(体が細く弱々しい様子) 【関連】「ひょろい」は、細身の相手を馬鹿にする意味で使う |
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41 | ナガムシ |
【標準語】ヘビ 【意味等】長虫、爬虫綱有鱗目ヘビ亜目に分類される爬虫類の総称 【参考】ヘビの異称、東京弁でも「ナガムシ」は、ヘビのことを言う |
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42 | なかもち |
【標準語】中間植え 【意味等】田植えのとき、苗を田植え綱から離して中間に植える手法 |
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43 | なかよこい |
【標準語】中休み 【意味等】仕事の途中で休むこと、田植え終了後の休日 【参考】なか(中)+よこい(休み)、「よこい」は「憩い:憩うこと、休むこと」 |
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44 | ~なからなあ |
【標準語】~でなければ 【意味等】~であらねば 【参考】なから(なかる:物事がその状態である)+なあ(あらねば) 【用例】「1回分500円もする入浴剤やけん、値段がとの効果な…なからなあいかん」 →「1回分500円もする入浴剤だから、値段に相応する効果が…あらねばならない」 |
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45 | ながれがわ |
【標準語】洗い場、流れのある川 【意味等】(1)清流に設けられた洗い場、(2)小さな流れ、(3)流れが枯れない大き目の川 |
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46 | ながれかんじょう |
【標準語】流れ灌頂 【意味等】水死した人(無縁仏など)に修される供養(施餓鬼供養) |
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47 | ながれる |
【標準語】流失する 【意味等】 (1)田畑が洪水などで崩れること、流されること 《用例》「大雨で、田んぼなナガレっしもうて、畑も大きゅうたつのうっとう」 →「大雨で、田んぼは洪水で流されてしまって、畑も大きく崩れている」 (2)キノコの食べごろが過ぎてしまってドロドロになること 《用例》「冷蔵庫の奥いあるとば、忘れっとった…エノキのナガレテ腐っしもうとう」 →「冷蔵庫の奥にあるのを、忘れていた…エノキがドロドロに腐ってしまっている」 |
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48 | ナギ |
【標準語】コナギ 【意味等】小菜葱、ツユクサ目ミズアオイ科ミズアオイ属の一年性の水田雑草 |
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49 | なきべす |
【標準語】泣き虫 【意味等】ちょっとしたことにもすぐ泣く人、よく泣く人 【参考】なき(泣き)+べす(べそ:子どもが泣くときの表情~「べそをかく」) 【同義】なきべす、なきべそ、なきみそ 【用例】「お前の弟な、ナキベスやねえ…」「今度、弟ば泣かいたら…くらするぞ」 →「お前の弟は、泣き虫だねえ…」「今度、弟を泣かせたら…ぶん殴るぞ」 |
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50 | なきべそ |
【標準語】泣き虫 【意味等】「なきべす」に同じ |
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51 | なきみそ |
【標準語】泣き虫 【意味等】「なきべす」に同じ |
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52 | なきり |
【標準語】菜切り包丁 【意味等】薄刃包丁、先の尖っていない刃が薄い包丁 【参考】もっぱら、野菜を切るのに使う包丁 |
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53 | なぐれ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】放蕩、放浪、落ちぶれ 【意味等】 (1)お祭りなどの翌日についでに休むこと、放蕩 (2)目的をそれる、目的を達成後に別の事へ向かうこと、放浪 (3)なれのはて、落ちぶれ 【参考】「なぐれる」は動詞で「なぐれ」の状態になること 【関連】「なぐれもん」→身を持ち崩した者 |
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54 | なぐれもん ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】身を持ち崩した者 【意味等】放蕩者、放浪者、道楽者、浮浪者、身を持ち崩した者、落ちぶれた者 【参考】なぐれ(放蕩、放浪、落ちぶれ)+もん(者) 【用例】「コロナ禍い職は失うて…就職もでけんで、ナグレモンのごたあ生活ですと」 →「コロナ禍に職を失って…就職もできずにいて、浮浪者のような生活なんです」 |
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55 | なぐれる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】放蕩する 【意味等】 (1)放蕩するの「なぐれる」 《意味》遊びほうける、仕事もせず遊びに夢中になる、身を持ち崩す 《用例》「ああたの亭主、仕事もせんで中洲通い…ナグレトウごたるが大丈夫かと?」 →「あなたの夫、仕事もせずに中洲通い…放蕩しているようだけど大丈夫なの?」 (2)放浪するの「なぐれる」 《意味》道草を食う、道を外れる、横道にそれた行動をとる 《用例》「医学部い行きなったが、麻雀い狂うて…ナグレテ、今は博徒やもん」 →「医学部に行ったんだけど、麻雀に狂って…道を外れて、今は博徒なんだよ」 (3)落ちぶれるの「なぐれる」 《意味》仕事にあぶれる、売れ残る、落ちぶれる、失敗続きで手も足も出なくなる 《用例》「昔な名士やったが、戦後の農地改革で…財産ば失うて…ナグレタとげな」 →「昔は名士だったけど、戦後の農地改革で…財産を失って…落ちぶれたそうだ」 |
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56 | なげあし ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】とばっちり、ことのついで 【意味等】 (1)とばっちりの「なげあし」 《意味》他人の行為などで迷惑を受けること、相撲する人の足が傍の者に触れること 《参考》側杖(自分と関係のないことのために被害を受ける)のこと 《用例》「取引先の不渡りば出しなって…そのナゲアシで、売掛金なパアたい」 →「取引先が不渡りを出しちゃって…そのとばっちりで、売掛金が入ってこない」 (2)ことのついての「なげあし」 《意味》お出かけのに人を訪れること、宴会の帰りなどでどこかへ立ち寄ること 《参考》本来の目的のついで、またその流れで目的地以外の場所に立ち寄ること 《用例》「てんじんのちょうのホテルで祝儀のあって、ナゲアシで2次会な…なかず」 →「天神のホテルで結婚披露宴があって、その流れで2次会は…中洲」 |
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57 | なけなしのもん |
【標準語】わずかなもの 【意味等】少ししかないもの、ほとんどない貴重なもの 【用例】「山で遭難したら、飴玉いっちょっちゃあ…命ばつなぐナケナシノモンたい」 →「山で遭難したら、飴玉1粒でも…命をつなぐわずかな貴重品だよ」 |
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58 | なこうごとある |
【標準語】泣きそうになる 【意味等】泣きたくなる 【参考】事象+「~ごとある」は、その事象をしたい、なりたいという言いまわし ≪関連≫「~ごとある」は「~ようだ・~そうだ」の意味、「~ごたる」に同じ ≪用例≫短い言い回し ・便所い行こうごとある→便所に行きたくなる ・ま一回、見ろうごたあ→もう1回、見たくなる ・あれば、くらそうごたる→あいつを、殴りたくなる 【用例】 ・ジブリの「火垂るの墓」ば観たら、オープニングからナコウゴトアル →ジブリの「火垂るの墓」を観たら、オープニングから泣きそうになる ・あすびい行くとい、親い金ばせびるな…働きやい。お前ば見とったらナコウゴタア →遊びに行くのに、親に金をねだるな…働け。お前を見てたら泣きたくなるよ |
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59 | なごうなす ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】叩きのめす 【意味等】起き上がれないほどの暴力を加える、気絶させる 【参考】「なごうなる」は横になるの意、「立ち上がれなくしてやる」という喧嘩言葉 【用例】「きしゃん…のぼしかえるな。逆ろうたら、だごいないてナゴウナイちゃあ」 →「貴様…横着だぞ。逆らったら、ボコボコにして叩きのめしてやる」 |
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60 | なごうなる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】横になる、長引く 【意味等】 (1)横になる「なごうなる」 《意味》寝そべって休むこと、横たわること、療養などで床につくこと 《参考》なごう(長く:体を横たえる)+なる(させる)→休憩・休養する 《関連》「なごうなす」は「立ち上がれなくしてやる」という脅し文句 ・なごう(長く:体を横たえる)+なす(してやる)→ぶっ倒してやる 《用例》「疲れとりますけん、すんまっせんばってん…ちょっとナゴウナッテこう」 →「疲れているので、すみませんけれども…少し横になってきます」 (2)長引くの「なごうなる」 《意味》時間が長くかかること、手間取ること、長引くこと 《参考》なごう(長く:長時間)+なる(なる)→長時間になる 《用例》「あっちの婆しゃんな、話好きやけん…会うたら、立ち話でナゴウナル」 →「あちらのお婆ちゃんは、話好きなので…会ったら、立ち話で時間が長くなる」 |
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61 | ~なさあ |
【標準語】~なさる 【意味等】~される、「~する」の敬語 【参考】漢字で「為ざす」は「為さる」のことで、「為す」の敬語 【同義】~なさあ、~なざす、~なざる、~しゃあ、~しゃる 【対義】~なさんな→~されるな 【用例】 ・社長の「したらいかん」って言いつけとんナサアけん…でけまっせん →社長が「やっちゃ駄目だ」と言いつけてありますので…できません ・店長な仕事熱心やけん、一番早う来て…一番遅う帰んナサア →店長は仕事熱心なので、一番早く来て…一番遅く帰りなさる |
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62 | ~なざい ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】~なさい 【意味等】「~ない」に同じ |
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63 | ~なざす |
【標準語】~なさる 【意味等】「~なさあ」に同じ |
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64 | ~なざる |
【標準語】~なさる 【意味等】「~なさあ」に同じ |
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65 | ~なされん |
【標準語】~なされない 【意味等】為さることを否定する、~なされない、「為れん」の敬語 【同義】~なされん、~んしゃれん、 【対義】~なされる→~される 【用例】 ・PTAの役員決めの会議やが、糸島さんな行きナサレンがなが…あんた、どげんする? →PTAの役員選考会議たけど、糸島さんは行かれないそうだが…あんた、どうする? ・支店ば閉めらなあ、倒産するかもしれんとい…社長の決断しきんナサレン →支店を閉じないと、倒産するかもしれないのに…社長が決断をすることができない |
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66 | ~なさろう |
【標準語】~なさるだろう 【意味等】「~される」の推量形、「~さろう」の敬語 【同義】~なさろう、~んしゃろう 【関連】対義語になると「~なされんめえ」や「~んしゃれんめえ」と表現する 【用例】「何かあったら電話ばしナサロウけん、そんときゃあ…手伝いい行っちゃり」 →「何かあったら電話路されるだろうから、その時は…手伝いに行ってちょうだい」 |
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67 | ~なさんな |
【標準語】~なさるな 【意味等】為さることを止めること、~なされるな、「為すな」の敬語 【同義】~なさるな、~なさんな、~しゃんな、~しゃるな、 【対義】~なさる→~される 【用例】 ・社長…経営なチャレンジですばい、やりまっしょう…失敗の事やら考えナサンナ →社長…経営はチャレンジですよ、やりましょう…失敗の事なんて考えなさるな ・こえな夜中い、どこい出掛けようと?行きナサンナ…あえな男と付き合いナサンナ →こんな夜中に、そこに出かけるの?行きなさるな…あんな男と付き合いなさるな |
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68 | なし ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なぜ 【意味等】どうして、何故 【参考】「なし」は「なして」のことで「な(なぜ?)+して(どうして?)」 【同義】なし、なしけ、なして、なしな 【用例】「ナシ、俺いだけ優しかと?」「俺ば、好いとうと?ナシなあ…?」 →「なぜ、俺にだけ優しいのかい?」「俺が、好きなのかい?どうしてなの…?」 |
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69 | なしけ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なぜ 【意味等】{なし」に同じ |
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70 | なして ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なぜ 【意味等】{なし」に同じ |
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71 | なしな ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なぜ 【意味等】{なし」に同じ |
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72 | ~なす |
【標準語】~する 【意味等】為すこと、~する 【対義】~なすな→~するな 【用例】「そぜた扇風機ばようナスけん、工具ば持ってきちゃんない」 →「故障した扇風機を修理するので、工具を持ってきてください」 |
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73 | なすくりつくる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なすりつける 【意味等】 (1)擦りつけるの「なすくりつくる」 《意味》こすりつける、すりつける、塗りつける 《参考》なすくる(なする→軽くこする)+つくる(つける) 《用例》「だめしか…いんのあぽば踏んだけんって、うちの塀いナスクリツケなんな」 →「汚い…犬のウンチを踏んだからって、我が家の塀にこすりつけないで」 (2)転嫁するの「なすくりつくる」 《意味》罪や責任を他に転嫁する、他人に罪や責任を押しつける 《用例》「部長な腹の黒か…成功な我が手柄、失敗な部下い責任ばナスクルツケなる」 →「部長は腹黒い…成功は自分の手柄、失敗は部下に責任をなすりつけるんだ」 |
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74 | ~なすな |
【標準語】~するな 【意味等】為すことを止めること、~するな 【同義】~なすな、~なんな 【対義】~なす→~する 【用例】「そえん笑いナスナ…うちいとったら、笑い事やなかとですばい」 →「そんなに笑わないでよ…私にとっては、笑い事じゃないんですよ」 |
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75 | ナスビ |
【標準語】ナス 【意味等】茄子、インド原産のナス科ナス属の植物及びその果実 |
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76 | なずる |
【標準語】撫でる 【意味等】さする、櫛で髪を軽くさばくこと 【参考】手や指で優しくさすること、物や風が軽く触れること、櫛を入れること 【同義】なずる、なぜる 【用例】「お前んがたのいんな好か~ん…頭ばナゼタら、食いついてきたとぜ」 →「お前んちの犬は嫌いだ…頭を撫でたら、咬みついてきたんだぞ」 |
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77 | なぜる |
【標準語】撫でる 【意味等】「なずる」に同じ |
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78 | ナタネ |
【標準語】アブラナ 【意味等】油菜、アブラナ科アブラナ属の二年生植物及びその種子 【参考】菜の花の種子、種子を搾り油をとる、品種としての「ナタネ」も存在する |
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79 | なっせ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】~なさい 【意味等】「~ない」に同じ |
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80 | なっせえ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】~なさい 【意味等】「~ない」に同じ |
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81 | なっと |
【標準語】~でも 【意味等】~でも、~など 【類義】~ばし 《用例》「顔バシ洗うて出直してきない」→「顔でも洗って出直してこい」 【関連】「なっと」を使った言葉:なんなっと→何でも、何かしら 《用例》「朝から食うとらんなら…ひもじかろう、なんなっと食うていきない」 →「朝から食べてないなら…ひもじいだろう、何かしら食べていきなさい」 【用例】「じーっと待っとくとも…やおいかん、漫画ナット読んでよかろ」 →「じっと待っているのも…大変だ、漫画でも読んでいいだろ」 |
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82 | なっとくのいかん |
【標準語】承知できない 【意味等】納得ができない 【参考】なっとく(納得)+の(が)+いかん(いかない) 【用例】「なして、うちだけ休業補償の出らんとな…おらあナットクノイカン」 →「どうして、うちだけ休業補償が出ないんだい…俺は納得ができない」 |
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83 | ナバ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】キノコ、マツタケ、シイタケ 【意味等】きのこ類の総称、特定の菌類の大型の子実体や担子器果そのものの俗称 【参考】雨傘が大風で上側に反り返った状態を「なばいなる:きのこになる」という 【用例】「食わるる思うて摘んだが、暗か所で光るけん調べたんだあ、毒ナバやった」 →「食べられると思って摘んだけど、暗がりで光るので調べたら、毒キノコでした」 |
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84 | なべすけ |
【標準語】鍋敷き 【意味等】鍋や釜、土瓶などの下に敷くもの 【参考】なべ(鍋)+すけ(すける→受ける、敷く) 【用例】「この鍋な熱かけん、テーブルい直い置かんでよ…ナベスケば敷くとばい」 →「この鍋は熱いので、テーブルに直接に置かないでよ…鍋敷きを敷くんだよ」 |
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85 | なま |
【標準語】刺身 【意味等】御造り 【参考】生魚の身を薄く切ってワサビと醤油をつけて食べる料理 【用例】「釣ったいうて、おきなかサバばもろうたけん、ナマばごまサバで食おうえ」 →「釣ったと言って、大きなサバをいただいたので、刺身をごまサバで食べようよ」 |
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86 | なまあせ |
【標準語】脂汗 【意味等】生汗のこと、苦しいときに出る、ねちねちした不健康な汗 【参考】急病や激痛、過度のストレスなどにさらされたときに吹き出す汗 【用例】「急い真っ蒼いなって、ナマアセの出ようが…具合の悪かっちゃなかと?」 →「急に真っ蒼になって、脂汗が出ているけど…具合が悪いんじゃないの?」 |
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87 | なまいし |
【標準語】石炭 【意味等】地質時代の植物が地下に埋没し炭化した鉱物、燃料使用する 【参考】まだ燃やしていない石なので生石 【同義】いしずみ、いわずみ、なまいし、なまずみ |
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88 | なまくら |
【標準語】怠け者 【意味等】 (1)怠けて使いものにならない人、よく怠る技量の足らない人 (2)いい加減な嘘、ごまかし 【参考】漢字で「鈍ら」、京ことばの「なまくら→無精者」が元と思われる |
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89 | なましい |
【標準語】生っぽい、生乾き 【意味等】 (1)食材によく火が通っていない状態、生っぽい料理 《用例》「豚肉やけん、よおと焼かなぁ…ナマシイとば食いよったら、腹のせくばい」 →「豚肉だから、よく焼かなきゃ…生っぽいのを食ってたら、お腹を壊すぞ」 (2)生乾き、生枯れ、乾燥が不十分 《用例》「長雨で、いっちょも乾かん…洗濯もんのナマシュウして、臭うなっとう」 →「長雨で、ちっとも乾かない…洗濯物が生乾きで、臭くなっている」 【参考】なまし(生)+い(形容を表す)→生っぽいを表す形容詞 【同義】なましい、なましか |
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90 | なましか |
【標準語】生っぽい、生乾き 【意味等】「なましい」に同じ |
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91 | なまずみ |
【標準語】石炭 【意味等】「なまいし」に同じ |
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92 | なまねいり |
【標準語】立ち消え 【意味等】中途で活気がなくなること 【参考】なま(半ら(なから)→中途)+ねいる(寝入る→活気がなくなる)と類推 【用例】「ここいリゾートホテルのでけるってやったが…ナマネイリいなったと?」 →「ここにリゾートホテルが建つってだったけど…立ち消えになったの?」 |
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93 | なまはんじゃく |
【標準語】生半可(なまはんか) 【意味等】中途半端、生半尺 【参考】なま(半ら(なから)→中途)+はんじゃく(半尺(一尺未満)→半端)と類推 【用例】「養生テープ?そえな…ナマハンジャッカ修繕でよかと?すぐ、そぜるばい」 →「養生テープ?そんな…生半可な修繕でいいの?すぐ、壊れちゃうよ」 |
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94 | なまのくさけ |
【標準語】なまぐさもの 【意味等】魚肉や肉など動物性の食物、神事の供物にする鮮魚 【参考】なまの(生の)+くさけ(臭気→匂がある)→動物性の食材:肉や魚 【用例】「初七日のしまゆるまで、ナマノクサケな食うたらいかんとげな」 →「初七日が終わるまで、肉や魚は食べちゃいけないんだって」 |
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95 | なみだんしこ |
【標準語】極少量 【意味等】雀の涙、極めてわずかな分量 【同義】なみだんしこ、はなくそんしこ 【参考】なみだん(涙1粒ほど)+しこ(だけ) 【用例】「直売所い野菜ば出しようが、儲かりような?」「ナミダンシコたい」 →「直売所に野菜を出しているけど、儲かってる?」「ほんのわずかだよ」 |
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96 | なめずりやい ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】接吻、キス 【意味等】相互に舌で唇を舐めまわすこと、異性の身体の一部に唇で触れること 【参考】なめずり(舐めずり→唇を舐めまわす)+やい(合い) 【用例】「キスばしょう」「いやらっさ…ナメズリヤイやらせん…うらんしか」 →「キスをしよう」「いやらしい…互いに唇を舐めまわすなんてしない…不潔よ」 |
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97 | ならす |
【標準語】布を打つ 【意味等】糊づけした布を砧で打って皴を伸ばし、柔らかくすること 【参考】「ならす」は「均す」、糊づけした生地の強張りを均一化させること |
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98 | ならべたくる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】並べ立てる 【意味等】言い立てる、並べるように次々と言い立てる、あれやこれやと盛んに言う 【参考】ならべ(並べる)+たくる(盛んに行う)→盛んに並べ上げて言う 【関連】「たくる」は 動詞の連用形について「荒々しく事を行う」意味となる 【用例】「嫁ごな…喧嘩いなったら、昔の事ばナラベタクンなるけん…手い合わん」 →「妻は…喧嘩になったら、昔の事を次々と言い立ててくるので…手に負えない」 |
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99 | ~ならん |
【標準語】~ならない 【意味等】為さなければならない 【同義】~ならん、~いかん 【用例】「おらあ祭のスタッフやけん、会場準備い…朝の5時いな行かなナラン」 →「俺は祭のスタッフだから、会場準備に…朝の5時には行かなければならない」 |
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100 | なり |
【標準語】まま 【意味等】他の事をせずにいる状況、また、そのような状態が継続している状況 【用例】短い言い回し ・電気の点いたナリいなっとう→電気が点いたままになっている ・作業中やけん、そんナリいしとき→作業中なので、そのままにしてて ・パジャマい着替えんナリい寝た→パジャマに着替えないまま寝た |
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101 | なりき |
【標準語】果樹 【意味等】果物などがなる樹木 【参考】なり(生る)+き(木)→カキやリンゴ、ミカンなど果物が生る木 【関連】なりくだもん→木に生る果物(カキやリンゴ、ミカンなど) 【用例】「庭い、いろいろナリキば植えとうけん…なりくだもんな、あんまと買わん」 →「庭に、いろんな果樹を植えているので…木に生る果実は、あまり買わない」 |
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102 | なりくだもん |
【標準語】木に生る果物 【意味等】カキやリンゴ、ミカンなど果樹に生る果物 【参考】イチゴやスイカ、メロンなどの野菜系(一年生)の果物は除く 【用例】「ミカンいカキ、リンゴ…秋いなったらナリクダモンのおいしゅうなるね」 →「ミカンにカキ、リンゴ…秋になったら木に生る果物が美味しくなるね」 |
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103 | なりこ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】風体、頭の形 【意味等】 (1)姿、なりふり、外見、見かけ、外から見た様子、外観 (2)頭の形 【同義】なりこ、なりこう 【関連】「なりこ」を使った言葉 (1)なりこのよか→格好がいい、頭の形がいい (2)なりこのわるか→みすぼらしい、頭の形がわるい 【用例】「彼氏のでけたげなが…どえなナリコ?今度、父ちゃんに会わせない」 →「彼氏ができたそうだけど…どんな風体だい?今度、お父さんに会わせろよ」 |
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104 | なりこう ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】風体、頭の形 【意味等】「なりこ」に同じ 【用例】「男な中身ばい、ナリコウい騙されんとばい」「父ちゃん、しゃあしかなあ」 →「男は中身だよ、外見に騙されないようにしろよ」「父ちゃん、うっせーわ」 |
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105 | なりこのよか ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】格好いい、頭の形がいい 【意味等】見かけがいい、姿かたちが良い 【関連】坊主頭になったときや赤ちゃんを見せられたときの褒め言葉 【用例】 ・あのお寺の住職な…ナリコノヨカ。貫禄のあって、説教も説得力のある →あのお寺の住職は…頭の形がいい。貫禄があって、説教も説得力がある ・あの店員なナリコノヨカけん、ここんにきの…おばしゃんたちの人気もんたい →あの店員はかっこいいので、この辺の…小母さま方の人気者だよ |
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106 | なりこのわるか ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】みすぼらしい、頭の形がわるい 【意味等】見かけが悪い、服装がダサい 【用例】 ・おらあ絶壁やけんナリコノワルカが、あんたあ…おっぱんやけん、ごっすんやねえ →俺は後頭部が平らなので頭の形が悪いが、あなたは…顔が平たいので、互角だね ・あの人なナリコノワルカばってん、実業家やけん…えらいぜん持ちさんやが →あの人はみすぼらしい風体だけど、実業家なので…すごいお金持ちなんだよ |
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107 | なりさがる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】すがりつく 【意味等】すがりつく、生計を頼る、扶養する 【参考】主に経済的に身をゆだねること、想定外の扶養を行うことをいう 【類義】なんかかる 【用例】「姉さんの離婚で帰って来て、甥と姪の3人…俺いナリサガットんなあと」 →「姉さんが離婚して帰って来て、甥と姪の3人…俺に扶養されているんだ」 |
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108 | ~なる |
【標準語】~なさる 【意味等】「~なあ」に同じ |
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109 | なるぎ |
【標準語】坑木 【意味等】炭鉱などの坑道で支柱や梁に使われる木材、「なるぎ」は小さめの坑木 |
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110 | なるへそ |
【標準語】なるほど 【意味等】なるほどの俗語、全国的に使われる方言だった 【参考】なるほどの「ほど」は囲炉裏の火床のこと、中央が窪んだ形状なので「ほぞ(へそ)」と言われ「なるほぞ」が「なるへそ」になったという説もある |
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111 | なれる |
【標準語】漬かる 【意味等】漬物や味噌が食べごろになること、熟成すること 【参考】漢字で書くと「熟れる」、なれ寿司の「なれ」と同じ 【用例】「ハクサイの漬けもんば食わん?ちょうどナレテ…うもうなっとうばい →「ハクサイの漬物を食わないかい?ちょうど漬かって…旨くなっているよ |
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112 | ~なれん |
【標準語】~ない 【意味等】為すことを否定する、~なさない、為れん 【同義】~なれん、~しゃれん、 【対義】~なる(~なあ)→~さす 【用例】 ・PTAの会長ば依頼したっちゃよかが…あらあ、ぜんにならんこたあ…しナレン →PTAの会長を依頼してもいいけど…あいつは、金にならんことは…しない ・「爺ちゃん、起きてきナレンが…死んどんナレンめえね」「俺な、まーだ生きとう」 →「爺ちゃん、起きてこないけど…死んでないだろうな」「俺は、まーだ生きてる」 |
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113 | ~なろう |
【標準語】~するだろう 【意味等】「~する」の推量形 【同義】~なろう、~なろうや、~んしゃろう、~んしゃろうや 【関連】対義語になると「~なれんめえ。んしゃれんめえ」という表現になる 【用例】「今夜、試験勉強で遅うまで起きとんナロウけん…夜食ば食べンシャロウや」 →「今夜、試験勉強で遅くまで起きているだろうから…夜食を食べるだろう」 |
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114 | なわす ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】仕舞う、治療する 【意味等】「なあす」に同じ |
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115 | なわひとりまえ |
【標準語】1人が1日でなえる縄の量 【意味等】縄2巻と小縄1巻、熟練の農家が1日でなう縄の量 【参考】漢字で書くと「縄一人前」、「いちにんまえ」ではなく「ひとりまえ」 |
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116 | なんか |
【標準語】長い 【意味等】長いこと 【関連】「長ひょろい(柔らかくて細長い)」ことは「ひょろなんか」という 【用例】短い言い回し ・「ニシキヘビなえらいナンカ」→「ニシキヘビはすごく長い」 ・「校長先生の話なナンカばい」→「校長先生の話は長いんだ」 ・「夏いなったや…陽のナンカ」→「夏になったな…陽が長い」 |
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なんかかる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】もたれかかる、頼る 【意味等】 (1)もたれかかるの「なんかかる」 《意味》よりかかる、もたれかかる 《参考》柱や壁などに身体の重みを預けること 《同義》うっかかる、なんかかる、よっかかる 《用例》「キスばしょう…言うてナンカカッテきなるけん、えずうなって…逃げた」 「キスをしよう…と言ってもたれかかってこられたので、怖くなって…逃げた」 (2)頼るの「なんかかる」 《意味》自立せず他に頼る、甘えて頼る 《参考》生計を他人に頼ること、責任や役割を他人に頼ること 《類義》なりさがる 《用例》「ほんなこたあ、俺の仕事ばってん…ああたいナンカカッテ、すんまっせん」 →「本来なら、俺の仕事なんだけど…あなたに甘えて頼って、すみません」 【参考】なん(投げ(身体の重みを預ける:もたれる))+かかる(かかる) 【類義】なんかける、なんかくる 《意味》もたせかける、立てかける、寄せかける、投げかける 《参考》もたれかけさせる行為、ものをもたせかける行為 《用例》「屋根い梯子ばナンカケタが…軒下い蜂の巣のあって、刺されっしもうた」 →「屋根に梯子を立てかけたが…軒下に蜂の巣があって、刺されてしまった] |
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118 | なんかくる ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】もたせかける 【意味等】もたせかける、立てかける、寄せかける、投げつける 【参考】物などを「なんかけさせる」行為 【同義】なんかくる、なんかける、投げつけるの場合は「てっかける、こっかける」 【用例】「傘ば…そんかとこいナンカケンで、傘立てい立てちゃらっちゃれん」 →「傘は…そんな所に立てかけずに、傘立てに立ててもらえませんか」 |
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119 | なんかかんか ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なにやかや 【意味等】あれこれ、なんだかんだ 【同義】なんかかんか、なんたらかんたら、なんつかんつ、なんてろかんてろ 【参考】「何や彼や(なにやかや)」の音変異 【用例】「野党のナンカカンカ言うてこうばってん、この法律な強行採決で通す」 →「野党が何やかやと言ってくるだろうが、この法律は強行採決で通す」 |
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120 | なんかける ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】もたせかける 【意味等】「なんかくる」に同じ 【用例】「いかん、いくら喧嘩って言うたっちゃあ、石ばナンカケルたあ反則やが」 →「駄目だよ、いくら喧嘩だと言ったって、石を投げつけるのは反則だよ」 |
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121 | なんかなし ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】ともかく、なんとなく 【意味等】 (1)ともかくの「なんかなし」 《意味》とにかく、いずれにしても 《同義》なかなし、なんかなし 《参考》何かあったとしても何もなかったとととしてという意味 《用例》「よかけん…来ちゃり、忙しかろうばってん、ナンカナシ来ない」 →「いいから…来てちょうだい、忙しいでしょうが、とにかく来て」 (2)なんとなくの「なんかなし」 《意味》なんとなく、何とはなしに 《参考》何も意味はなく、何も考えがなくという意味 《用例》「行かんのき…ナンカナシ、悪かことの起ころうごたあ気のすると」 →「行かないで…何となく、悪いことが起こりそうな気がするの」 |
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122 | なんがもんか ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんだと 【意味等】そんなことあるものか(相手の言葉を否定する言い方) 【参考】何もあるものかの意味 【同義】なんがもんか、なんがやあ 【用例】「ナンガモンカ…カンニングやらしとらん、勉強したけん100点満点たい」 →「なんだと…カンニングなんてしてないぞ、勉強したので100点満点だよ」 |
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123 | なんがやあ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんだと 【意味等】何のことでしょう(相手の言葉を否定する言い方) 【参考】何のことでしょうの意味 【同義】なんがもんか、なんがや、なんきゃあ、なんけ、なんや 《参考》「なんきゃあ」は、ほぼ喧嘩ごしの言い方 【用例】「ナンガヤア…おらあ盗うどらん、お前がなあし忘れて…うさかいたちゃろ」 →「なんだと…おらあ盗んじゃいない、おまえがしまい忘れて…紛失したんだろ」 |
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124 | なんきゃあ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんだと 【意味等】「なんがやあ」に同じ 【参考】ほぼ、喧嘩ごしの言い方 【用例】「ナンキャア…文句のあるとなら言うてんれ」 →「なんだと…文句があるなら言ってみろ |
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125 | ナンキンマメ |
【標準語】ラッカセイ、フジマメ 【意味等】南京豆 (1)ラッカセイ 《意味》落花生、ピーナッツ、マメ亜科ラッカセイ属の一年草 (2)フジマメ 《意味》藤豆、マメ亜科フジマメ属に属するつる性の植物 |
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126 | なんけ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんだと 【意味等】「なんがやあ」に同じ 【参考】ほぼ、喧嘩ごしの言い方 【用例】「ナンケ、もう…しかかってきっきらんとや?しゃばかねえ」 →「何だって、もう…戦いを挑んでこれないのか?弱虫だねぇ」 |
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127 | なんごといいよるけ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】何を言っているのだ 【意味等】何をたわごとを言っている 【参考】なんごと(何事を)+いいよる(言っている)+とけ(のだ) 【同義】なんごといいよるとけ、なんばこきよるとけ 【用例】「示談したとい、今のういなって…慰謝料ば払えやらナンゴトイイヨルトケ」 →「示談したのに、今頃になって…慰謝料を払えなんて何をたわごとを言っている」 |
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128 | なんごと ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なにごと、なんで 【意味等】何事、何用、なんで、なぜ(非難する言い方) 【参考】なん(何)+ごと(事)、非難や問題視するニュアンスもある 【用例】「明日あ実力テストのあるとい、ナンゴト遅うまでゲームばしよるとな」 →「明日は実力テストがあるのに、なんで遅くまでゲームをしているんだ」 |
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129 | なんごとな ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】どうしたんだい 【意味等】何かあったのかい、何か用かい 【参考】なん(何)+ごと(事)+な(ですか:問いかける言い方) 【用例】「小学校い、えらいしこパトカーのおるがナンゴトナ?…交通安全教室な」 →「小学校に、たくさんパトカーがいるけど何かあったの?…交通安全教室かい」 |
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130 | なんこむ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】投げ込む 【意味等】投げ込む、投げ入れる 【参考】なん(投げる)+こむ(入れる) 【用例】「夜、洗濯ばするけん…体操服やら汚れとう服な、洗濯機いナンコンどき」 →「夜、洗濯をするので…体操服や汚れている服は、洗濯機に投げ込んでおいて」 |
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131 | なんじょう |
【標準語】杵 【意味等】餅をつく杵 【参考】山口弁、福岡県北部の一部地域でも使われる |
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132 | なんだいかぶる |
【標準語】難癖をつけられる 【意味等】無法な言いがかりをつけられる 【参考】なんだい(難題:無理な要求)+かぶる(被る) 【用例】「苦情受付の担当いなって…毎日ナンダイカブルけん、ストレスのたまるや」 →「苦情受付の担当になって…毎日、難癖をつけられるので、ストレスがたまるよ」 |
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133 | なんたらかんたら ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なにやかや 【意味等】「なんかかんか」に同じ 【用例】「初めと引っ越ししたが、ナンタラカンタラ手続きのあって…やおいかん」 →「初めて引っ越しをしたけど、何やかやと手続きがあって…大変だ」 |
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134 | なんちゃあ |
【標準語】何でも、何かといえば 【意味等】何でも、どれでも 【同義】なんちゃあ、なんでちゃあ、なんでん 【用例】 ・あんたの子どもな…好き嫌いせんで、ナンチャア食うね…丸々しとう →あんたの子どもは…好き嫌いせずに、何でも食べるね…丸々してる ・ああたの話なナンチャア、ぜんのことばっかしやねえ…ぜんの亡者のごたあが →あなたの話は何かといえば、お金のことばかりだねぇ…守銭奴みたいだよ |
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135 | なんちゅう |
【標準語】なんたる 【意味等】なんという、どうした 【参考】なん(何)+ちゅう(と言う(音変異)) 【関連】「なんちゅう」を使った言葉:なんちゅうことかい(何という馬鹿なことを) 【用例】「ナンチュウざまな…いっちょん働かんで、ぶらぶらしてくさ」 →「なんたるあり様だ…ちっとも働かず、ぶらぶらしやがって」 |
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136 | なんちゅうことかい |
【標準語】何ということだ 【意味等】何という馬鹿なことを 【参考】なんちゅう(なんたる)+こと(事)+かい(なのか) 【用例】「浮気相手い子供んでけて、ナンチュウコトカイ…嫁い捨てられて当然たい」 →「浮気相手に子供ができて、何という馬鹿なことを…嫁に捨てられて当然だよ」 |
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137 | なんつかんつ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なにやかや 【意味等】「なんかかんか」に同じ 【用例】「独り暮らしばするとい、家電ばナンツカンツ買うたら…ぜんののうなった」 →「独り暮らしをするのに、家電を何やかやと買ったら…お金が無くなっちゃった」 |
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138 | なんて ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんだって、なんだと 【意味等】何、何を、何だって、何だと (1)なんだっての「なんて」 《意味》何?、何だって? 《参考》問い返したりするときに発する言葉、何て言ったの? 《用例》「ナンテ?ナンテ言うた?洗濯機のうるそうして…よおと、聞こえんやった」 →「なに?なんと言った?洗濯機がうるさくて…よく、聞こえなかった」 (2)なんだとの「なんて」 《意味》何を、何だと 《参考》相手の言葉をとがめたりするときに発する言葉 《用例》「ナンテ、ああたの浮気したとな…あたしのせいって…なんごと言いよるけ」 →「なんだと、あなたが浮気したのは…私のせいだって…何を戯言を言ってるんだ」 |
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139 | なんでちゃかんでちゃ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんでもかんでも 【意味等】なにもかも、あれもこれも、すべてみな 【参考】なん(何)+でちゃ(であろうと)+かん(彼)+でちゃ(であろうと) 【同義】なんでっちゃかんでちゃ、なんでんかんでん、なんもかんも 【用例】「断捨離するって言うて…俺んとば、ナンデッチャカンデッチャしてなあと」 →「断捨離をすると言って…俺のものを、何でもかんでも捨てちゃうんだ」 |
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140 | なんてろかんてろ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なにやかや 【意味等】「なんかかんか」に同じ 【用例】「付き合いの多なって、ナンテロカンテロと新しか仕事の増えてきよる」 →「人脈が増えて、何やかやと新しい仕事が増えてきている」 |
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141 | なんでんかんでん ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんでもかんでも 【意味等】「なんでちゃかんでちゃ」に同じ 【用例】「猫舌のいん腹やけん、ナンデンカンデン食いなあと」 →「猫舌だけど犬のようにお腹を壊さないので、何でもかんでも食っちゃうんだ」 |
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142 | なんな ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんですか 【意味等】何か、何だい 【参考】「なんとな(なんですか)」の音変異 【用例】「ナンナ?俺い文句のあるとなら…言うてんやい」 →「何ですか?俺に文句があるのなら…言ってごらん」 |
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143 | ~なんな |
【標準語】~するな 【意味等】「~なすな」に同じ 【用例】「そえん笑いナンナ…あたきいとったら、笑い事やなかとですばい」 →「そんなに笑わないでよ…私にとっては、笑い事じゃないんですよ」 |
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144 | なんなっと |
【標準語】なにかしら 【意味等】何でも、何かしら 【参考】なん(何)+なっと(~でも)→(必要なら)何でも 【用例】「飯なっと食うていき」「帰ったらナンナットあるけん、よかよ」 →「飯でも食っていけよ」「帰ったら何かしらあるんで、遠慮しとくよ」 |
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145 | なんのらっしょうなあ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんのなんの 【意味等】どういたしまして、なんでもありませんよ、そんなことはないですよ 【参考】謝辞に対する返答のことば 【用例】「ナンノラッショウナア…合格しなさったとは、頑張んなさったけんです」 →「そんなことはありませんよ…合格されたのは、頑張られたからですよ」 |
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146 | なんばこきよるとけ ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】何をたわごとを言うか 【意味等】「なんごといいよるけ」に同じ 【参考】なんば(何を)+こきよる(ほざいている)+とけ(~のか) 【用例】「きしゃん、ナンバコキヨルトケ…たいがいいしとかなあ、でやすぜ」 →「貴様、何を戯言をほざいてるんだ…いい加減にしておかないと、ぶっ飛ばすぞ」 |
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147 | なんまんかんまん |
【標準語】たくさん 【意味等】数量の多いこと、あまた 【参考】語源不明、「なんもかんも」のことか? 【用例】「ネットショッピングなナンマンカンマン売っとうけん、便利か」 →「ネットショッピングはあまたの物を売っているので、便利だ」 |
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148 | なんもかんも ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんでもかんでも 【意味等】「なんでちゃかんでちゃ」に同じ 【用例】「おらあ、ナンモカンモ嫌いなった…仕事やら辞めて、田舎い帰ると」 →「俺は、何もかも嫌になった…仕事なんかやめて、田舎に帰るんだ」 |
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149 | なんもかんもなか ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】すっからかん 【意味等】「なあもなか」に同じ 【用例】「税務署から差し押さえい来たけん、家いなナンモカンモナカごとなった」 →「税務署から差し押さえに来たので、家には何もない、すっからかんになった」 |
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150 | なんや ≪詳細はこちら≫ |
【標準語】なんだと 【意味等】「なんがやあ」に同じ 【参考】ほぼ、喧嘩ごしの言い方 【用例】「なんや、なんばねらみつけようとや…のぼいとったら、ぼてくりこかっせ」 →「なんだよ、何を睨みつけているんだ…増長するんなら、ボコボコにしてやるぞ」 |