「う(ウ)」の博多・糸島弁
イラストで説明
1 | うけかぶる |
【標準語】請け負わされる 【意味等】しないでよい仕事を背負い込む(“かぶる”は、被ること) |
|
2 | うさかす |
【標準語】紛失する、なくす、無くなる 【意味等】①物が紛れてなくなること、紛れてなくすこと、②置き忘れたり、見失ったりして必要な物を失う。なくなす、③「うさす」「うしなかす」「うせる」「なくなす」「のうならかす」に同じ |
|
3 | うさす |
【標準語】紛失する、なくす、無くなる 【意味等】「うさかす」「うしなかす」「うせる」「なくなす」「のうならかす」に同じ |
|
4 | うさぶるう |
【標準語】寒さに震える 【意味等】①寒さを普通以上に感じる、②寒さに萎縮する、③寒がる、④「うずぶろう」「おそぶりあがる」に同じ |
|
5 | うしなかす |
【標準語】紛失する、なくす、無くなる 【意味等】「うさす」「うさかす」「うせる」「なくなす」「のうならかす」に同じ |
|
6 | うしばく |
【標準語】殴る 【意味等】強く打つ、たたく、殴打する、「くらす」「でやす」に同じ |
|
7 | うずぶろう |
【標準語】寒さに震える 【意味等】「うさぶるう」に同じ |
|
8 | うせる |
【標準語】無くなる、背負わせる、「行く」「来る」「居る」を卑しめた言いかた 【意味等】①「うさす」「うさかす」「うしなかす」「なくなす」「のうならかす」に同じ、②牛に荷物を背負わせること、②「行く」「来る」を卑しめて言う。③「居る」を卑しめて言う【用例】そこにウセルと邪魔になる、②③は「うせる」のみの意味 |
|
9 | うだんしか |
【標準語】汚い、いやらしい 【意味等】①ぞっとするほど嫌だ、不快だ、②うらめしい、③乱暴、わんぱく、④清浄、清潔でない、汚れている、「うらめしか」「うらんしか」「だめしか」「だんしか」に同じ |
|
10 | うち |
【標準語】私、自宅、お宅 【意味等】①自称の人代名詞(主に女性や子供が使う)、②自分の家、自宅、「うちんがた」「うちんがい」に同じ、②あなたの家、お宅 |
|
11 | うちがい |
【標準語】私の家 【意味等】「うち」の②「うちんがい」「うちんがた」に同じ |
|
12 | うちわ |
【標準語】家族 【意味等】①身内、姻族を含まない親類、同族、家族、一族「いちるい」「いっけうち」に同じ、②仲間、グループ |
|
13 | うちんがい |
【標準語】私の家 【意味等】「うち」の②「うちがい」「うちんがた」に同じ |
|
14 | うちんがた |
【標準語】私の家 【意味等】「うち」の②「うちがい」「うちんがい」に同じ |
|
15 | うっかかる |
【標準語】寄り掛かる、頼りにする 【意味等】①体をもたせかける、もたれかかる、「よっかかる」に同じ |
|
16 | うったたく |
【標準語】酷く殴る 【意味等】強く打つ、たたく、殴打する |
|
17 | うったたる |
【標準語】滞積する 【意味等】滞って溜まること、「うったまる」に同じ、【用例】仕事がうったたる→仕事が溜まる |
|
18 | うったち |
【標準語】私たち 【意味等】うちたち、私たち |
|
19 | うったてる |
【標準語】放置する 【意味等】①むやみに放ったらかすこと、②放ったらかしにする、③仕事を終えずに放置する、「うっちゃらかす」に同じ |
|
20 | うったまる |
【標準語】滞積する 【意味等】「うったたる」に同じ |
|
21 | うっちらかす |
【標準語】広く散らかす 【意味等】①片付けずに一面に散乱させる、ひどく散らかす |
|
22 | うっちゃらかす |
【標準語】放ったらかす 【意味等】「うったてる」に同じ |
|
23 | うっとうしか |
【標準語】陰気、ごみごみしている 【意味等】①陰気な、ジメジメした、②狭い所にまとまりなく物が置かれているさま、雑然として不潔な感じを与えるさま、③無恥な、あつかましい、④うるさい、さわがしい、「うっとうらしか」に同じ |
|
24 | うっとうらしか |
【標準語】陰気、ごみごみしている 【意味等】「うっとうしか」に同じ |
|
25 | うっぽがす |
【標準語】穴をあける 【意味等】①穴をあける、②仕切りや壁などを取り除く |
|
26 | うっぽげ |
【標準語】穴 【意味等】一部だけ突き抜けている所 |
|
27 | うっぽんぽん |
【標準語】空洞 【意味等】空洞 |
|
28 | うてあう |
【標準語】相手になる 【意味等】①一緒にことをすること、②先方につきあうこと、③相対して争うこと、④「うてやう」に同じ |
|
29 | うてやう |
【標準語】相手になる 【意味等】「うてあう」に同じ |
|
30 | うとけ |
【標準語】空洞 【意味等】大根やスイカなどの内部に異状が起こってできた空っぽな部分、《参考》「うとける」→空洞ができる、《用例》このスイカなうとけとう→このスイカは空洞ができている |
|
31 | うぽうぽ |
【標準語】軟らかい 【意味等】軟らかい様、《用例》柿のぶっかんになって、うぽうぽいなっしもうた→柿が熟してしまい、軟らかくなってしまった |
|
32 | うまみなか |
【標準語】美味しくない 【意味等】味が良くない、まずい、「うまみのうなか」「うまむなか」「うもうなか」に同じ |
|
33 | うまみのうなか |
【標準語】美味しくない 【意味等】「うまみなか」「うまむなか」「うもうなか」に同じ |
|
34 | うまむなか |
【標準語】美味しくない 【意味等】「うまみなか」「うまみのうなか」「うもうなか」に同じ |
|
35 | うもうなか |
【標準語】美味しくない 【意味等】「うまみなか」「うまみのうなか」「うまむなか」に同じ |
|
36 | うらめしか |
【標準語】汚い、いやらしい 【意味等】「うだめしか」「うらんしか」「だめしか」「だんしか」に同じ |
|
37 | うらんしか |
【標準語】汚い、いやらしい 【意味等】「うだめしか」「うらめしか」「だめしか」「だんしか」に同じ |
|
38 | うんと |
【標準語】たくさん 【意味等】数量の多いこと、あまた、「いっぱい」「うんとこ」に同じ |
|
39 | うんとこ |
【標準語】たくさん 【意味等】「いっぱい」「うんと」に同じ |
そのほかの博多・糸島弁(イラスト説明なし)
1 | ううか |
【標準語】多い 【意味等】(数や量が)たくさんあること、またその様 |
|
2 | ううかぜ |
【標準語】大風 【意味等】強い風、暴風 |
|
3 | ううすらごと |
【標準語】大嘘 【意味等】とんでもないでたらめ。 |
|
4 | ううなみ |
【標準語】大波 【意味等】高く大きな波 |
|
5 | ううばち |
【標準語】大袈裟 【意味等】実質以上に誇張していること、おおぎょう |
|
6 | ううみず |
【標準語】大水 【意味等】大雨などのために川の水があふれて陸上に流れ出すこと、洪水 |
|
7 | うえしろ |
【標準語】代掻 【意味等】最後のしろかき作業 |
|
8 | うかし |
【標準語】うき 【意味等】①魚がかかったのを知るために釣り糸につけて水に浮かせておくもの、②漁網をしかけた時に目印のため浮かせておく”たる”など、③大便所に入れるかわら、④汁の実 |
|
9 | うきいし |
【標準語】軽石 【意味等】①多孔質火山岩の総称、②火山から噴出された溶岩が空中で急激に冷却され、固結したもの |
|
10 | うぐる |
【標準語】空洞になる 【意味等】植物体組織の内部に壊死(えし)などが起こり、そこが空っぽになること |
|
11 | うけ |
【標準語】筌(うけ、うえ) 【意味等】魚を捕る漁具の一種(細い竹を編んだもの、魚入ると出られないようにしたもの)これを水中に沈めて中に入った魚を捕まえる、うえ、「うざ」「うろ」②に同じ |
|
12 | うけだ |
【標準語】農作業(水田)の請負 【意味等】①田植えの請負、田植えを「一反いくら」で請け負ってすること |
|
13 | うける |
【標準語】農地を借りる、仲間に入れる 【意味等】①農地を「一年いくら」と定めて借り請けること、農地の賃借り、②田を借りて小作する、③仲間に入れる(用例:鬼ごっこにウケてもらった) |
|
14 | うざ |
【標準語】筌(うけ、うえ) 【意味等】うえの一種、、「うけ」「うろ」②に同じ |
|
15 | うさごと |
【標準語】嘘、偽り 【意味等】事実でないことば、いつわり、「うそごと」「うっさごつ」に同じ |
|
16 | うさっぴゅうか |
【標準語】軽薄、味が薄い 【意味等】①きわめて浅はか、軽薄な人、②塩気がない、味がない |
|
17 | ウシカイドリ |
【標準語】ゴイサギ 【意味等】サギ科の鳥、4~8月に樹上に営巣。カラスに似た声で鳴く |
|
18 | ウシグチナワ |
【標準語】ジムグリ 【意味等】シマヘビ科の無毒のヘビ |
|
19 | うしさま |
【標準語】田の神祭り 【意味等】霜月丑の日にする田の神祭り、「おうっさま」に同じ |
|
20 | ウシゼリ |
【標準語】タガラシ 【意味等】キンポウゲ科の越年生草木、有毒植物、「ウバゼリ」に同じ |
|
21 | うしのいね |
【標準語】初穂 【意味等】霜月初めの丑の日、田の神祭りに供える稲 |
|
22 | ウシノソウメン |
【標準語】ネナシカズラ 【意味等】ヒルガオ科の1年生寄生植物 |
|
23 | ウシノキンタマ |
【標準語】オオイタビ 【意味等】クワ科の常緑低木、暖地の山地や石崖などに生える |
|
24 | ウシノヒタイ |
【標準語】ミゾソバ 【意味等】タデ科の1年生草。葉の形から「ウシノヒタイ」という |
|
25 | うしのみそ |
【標準語】牛味噌 【意味等】サツマイモやソラマメに塩を入れたものやしょうゆの粕など、牛の飼料に混ぜ合わせて食べさせる |
|
26 | ウシバイ |
【標準語】虻 【意味等】双翅目アブ科の昆虫、体長約1.5cmで牛や馬を刺す |
|
27 | ウシビル |
【標準語】ウマビル 【意味等】ヒル類アゴヒル目ヒルド科の大形のヒルで、水田や池沼に棲む。人畜無害。体長約10cm。 |
|
28 | うす |
【標準語】ボラやカツオの臓物(心臓) 【意味等】①ボラなどの腹にある臼形の内臓、②カツオなどの心臓 |
|
29 | うずきがね |
【標準語】有刺鉄線 【意味等】封鎖や陣地構築に使うトゲが出ている鉄線、有刺鉄線、鉄条網 |
|
30 | うすば |
【標準語】菜切り包丁 【意味等】①菜切り包丁、刃が薄くて先が尖っていない包丁、「うすば包丁」に同じ、②小刀、③紙裁ち包丁 |
|
31 | うすばぼうちょう |
【標準語】菜切り包丁 【意味等】「うすば」に同じ |
|
32 | うすべり |
【標準語】ござ、上敷 【意味等】いぐさの茎で織った敷物 |
|
33 | うすあげ |
【標準語】油揚げ 【意味等】油揚げ【参考】薄揚げ→油揚げ、厚揚げ→揚げ豆腐 |
|
34 | うそうそ |
【標準語】夕暮 【意味等】日の暮れるころ、日暮れ、夕暮れ、たそがれどき |
|
35 | うそごと |
【標準語】嘘、作りごと 【意味等】作り話、嘘、ノンフィクション、「うさごと」「うっさごつ」に同じ |
|
36 | うたう |
【標準語】時を告げる 【意味等】①鶏が鳴いて、夜明けの時を知らせること、②語る、話す、③悲鳴を上げる、④負ける、降参する、⑤破産する、⑥死ぬ |
|
37 | うだく |
【標準語】抱く、抱っこする 【意味等】①「いだく」、「だく」の古語、②腕を回して囲み入れる、腕の中に抱える |
|
38 | うだくらみ |
【標準語】胡坐(あぐら) 【意味等】あぐら、あぐらをかいて座ること、「いたぐら」「いたぐらみ」「いたぐらめ」「いらぐらめ」に同じ |
|
39 | うたるる |
【標準語】罰せられる 【意味等】罪やあやまちに対するこらしめを受ける、しおきを受ける。 |
|
40 | うちあげ |
【標準語】酒盛り、行事の最後の慰労 【意味等】①仕事や行事、興行などの終わった後の振舞事、②終わり、結末、③祭の翌日、④新夫が初めて妻の家に招かれる事、⑤婚約がととのった時の宴会、⑥「うちゃあげ」に同じ |
|
41 | うちあたる |
【標準語】ぶつかる 【意味等】打ち当たる、ぶつかる |
|
42 | うちくらう |
【標準語】食べる、喰らう、大酒飲み 【意味等】①自分だけ食べる、「喰らう」の強調、②大酒飲み |
|
43 | うちあめ |
【標準語】降り込み雨 【意味等】家の中に降り込んでくる雨 |
|
44 | うちがえ |
【標準語】見返り 【意味等】①他物と交換に与えられる物、②土地(田畑)の交換 |
|
45 | うちがき |
【標準語】牡蠣、牡蠣のむき身 【意味等】①イタボガキ科の二枚貝(牡蠣)、②牡蠣のむき身 |
|
46 | うちぶる |
【標準語】振り払う 【意味等】振り払う |
|
47 | うちぼうぼうのそとすぼり |
【標準語】内弁慶 【意味等】家の中では威張るが外ではいくじのない者、かげべんけい、「うちばたかりのそとすぼり」「うちべんけいのそとすぼり」に同じ |
|
48 | うちばたかりのそとすぼり |
【標準語】内弁慶 【意味等】「うちぼうぼうのそとすぼり」「うちべんけいのそとすぼり」に同じ |
|
49 | うちゃあげ |
【標準語】酒盛り、行事の最後の慰労 【意味等】「うちあげ」に同じ |
|
50 | うつ |
【標準語】耕す 【意味等】①田、畑を耕すこと、【用例】畑ウチをする→畑を耕す |
|
51 | うっさごつ |
【標準語】嘘、作りごと 【意味等】「うさごと」「うそごと」に同じ |
|
52 | うっすり |
【標準語】脱穀、籾摺り 【意味等】①機械にかけて穀粒から籾殻を取り去ること、②もみを磨臼(すりうす)にかけ、もみがら、秕(しいな)を取り去り玄米にすること |
|
53 | うっつかっつ |
【標準語】どっこいどっこい 【意味等】どっこいどっこい、平均、同じくらいの力量、「うっつりがっつり」に同じ |
|
54 | うっつけ |
【標準語】追っ付け 【意味等】ほどなく、まもなく |
|
55 | うっつけだいく |
【標準語】叩大工 【意味等】技量がの未熟な大工、仕事が下手な大工 |
|
56 | うっつける |
【標準語】打ち付ける 【意味等】釘などを打って固定する |
|
57 | うっつりがっつり |
【標準語】どっこいどっこい 【意味等】「うっつかつつ」に同じ |
|
58 | うっつりがわり |
【標準語】入れ替わり立ち替わり 【意味等】①次から次へひっきりなしに人が来る様子、②多くのものが次々に代わり合うこと |
|
59 | うってがえし |
【標準語】仕返し 【意味等】①復讐、返報(へんぽう)、②即座に |
|
60 | うってくさらかす |
【標準語】失敗する 【意味等】しくじる |
|
61 | うっとうされ |
【標準語】無分別、まぬけ 【意味等】①分別のない人を卑しんでいうことば、分別のない人、②思慮のない人、軽はずみなことをする人、③馬鹿、間抜け |
|
62 | うっぱまる |
【標準語】立ち塞がる 【意味等】出口や通路に立ち邪魔になるさま |
|
63 | うっぱらう |
【標準語】打ち振るう、売り払う 【意味等】打ち振るう、売り払う |
|
64 | うつぶく |
【標準語】うつむく 【意味等】うつむく |
|
65 | うっぺすり |
【標準語】絶壁(頭の形) 【意味等】後頭部の平たい頭 |
|
66 | うと |
【標準語】洞(ほら)、「空(うつ)」の変化した言葉 【意味等】①崖や巌、老大木の根元、朽木などにある空洞、洞穴、②「うど」「うろ」に同じ、③河岸のえぐれている所、④渓谷、⑤連峰、⑥崖、⑦ぼんやり、うつろなこと |
|
67 | うどぐらい |
【標準語】薄暗い 【意味等】光がかすかでぼんやり暗い、ほの暗い、「うろぐらい」に同じ |
|
68 | うどぼえる |
【標準語】長泣きする 【意味等】長く泣き続けること |
|
69 | うなめ |
【標準語】雌牛 【意味等】メスの牛、「うの」に同じ |
|
70 | うの |
【標準語】雌牛 【意味等】「うなめ」に同じ |
|
71 | ウバゼリ |
【標準語】タガラシ 【意味等】「ウシゼリ」に同じ |
|
72 | うべみず |
【標準語】差し水 【意味等】風呂の湯加減をする水(入浴時に熱くて入れないときに入れる水) |
|
73 | うべる |
【標準語】湯に水を入れる 【意味等】水で湯をぬるくする、風呂の湯加減を水を入れて調整すること |
|
74 | うま |
【標準語】踏み台、ミズスマシ、カブトムシ(雄)、タツノオトシゴ 【意味等】①高い所の物を取ったり、上ったりするために乗る台、足つぎ、ふみつぎ、②うまさで、稲かけ、③地引網を干す木の台、④柴を尻に敷いて急傾地をすべる遊び、⑤うまこ、ミズスマシ、⑥カブトムシの雌、⑦タツノオトシゴ |
|
75 | うまいしゃ |
【標準語】獣医 【意味等】主に家畜の疾病を治療する獣医、「はくらくさん」に同じ |
|
76 | ウマゴヤシ |
【標準語】シロツメグサ 【意味等】シロツメグサ、「ミツバ」に同じ |
|
77 | うます 《詳しくはこちら》 |
【標準語】熟させる、蒸す、蒸らす 【意味等】 (1)「熟させる」のうます 《意味》果実を採ってから保存して熟させる、 《用例》「採りたてキウイな…硬うして食われん、いっとき置いてウマイテ食うと」 →「採りたてキウイは…硬くて食えない、しばらく置いて完熟させて食うんだ」 (2)「蒸す」のうます 《意味》高温の蒸気で調理する、蒸かす、高温多湿でむしむしする 《用例》「イモな、茹でたとよりモシたと…ウマシたとより焼いたとが…うまか」 →「イモは、茹でたのより蒸したもの…蒸かしたのより焼いたのが…うまい」 (3)「蒸らす」のうます 《意味》蒸らす、蒸れるようにする、ご飯を蒸す 《用例》「ご飯な…炊き上がってすぐい蓋ば開けんと…ウマサなあいかん」 →「ご飯は…炊き上がってすぐに蓋を開けないで…蒸らさなくてはいけない」 【同義】うます、おみあわせ、おもす、もす 【参考】「うます」は、(1)の「熟させる」の意味が最も強い 【類義】おみあう、おみる、もせる:蒸せる、蒸れる |
|
78 | うまやのこえ |
【標準語】汚れた敷藁 【意味等】畜舎の古い敷藁(牛馬の糞尿で汚れた藁を掻き出して堆肥にする) |
|
79 | うまんはみ |
【標準語】飼い葉 【意味等】馬に与える飼料、干草、わらなご、まぐさ |
|
80 | うみごみのせ |
【標準語】暗礁 【意味等】海水に隠れて見えない岩 |
|
81 | うみのわく |
【標準語】海面が泡立つ 【意味等】大きな魚群が来たため海面が波立つこと |
|
82 | うみべた |
【標準語】海岸 【意味等】海のほとり、海端、海浜。「べた」に同じ |
|
83 | うみぼとけ |
【標準語】漂流死体 【意味等】海に漂流している水死体 |
|
84 | うみまつ |
【標準語】珊瑚 【意味等】花虫類サンゴ科の腔腸動物、サンゴの総称(アカサンゴ、モモイロサンゴ、シロサンゴなど) |
|
85 | うむ |
【標準語】熟す 【意味等】果物などがじゅうぶんに熟れること、「うるる」に同じ |
|
86 | うむる |
【標準語】埋める 【意味等】土に埋める |
|
87 | ウメモドキ |
【標準語】イヌウメモドキ 【意味等】モチノキ科の落葉低木、赤い実を観賞するために庭木にもなる |
|
88 | うら |
【標準語】先端 【意味等】①物の端、物の先、末、梢、古語の「うれ」、②釣り針の先端、③川の上流 |
|
89 | うらす |
【標準語】熟させる 【意味等】果実などを熟させること |
|
90 | うらどまり |
【標準語】見込みがない 【意味等】望みがないこと |
|
91 | うらなし |
【標準語】竹の皮草履 【意味等】干した竹の皮で編んだ草履 |
|
92 | うらんくち |
【標準語】裏口 【意味等】家の裏側の出入り口 |
|
93 | うりさん |
【標準語】店 【意味等】商品を並べて売る所、商店 |
|
94 | うるこ |
【標準語】うろこ 【意味等】魚の鱗 |
|
95 | うるつる |
【標準語】てらてら、てかてか 【意味等】色つやがよいさま、顔の血色や皮膚のつやがよいさま |
|
96 | うるし |
【標準語】うるち米 【意味等】常食にする粘りの少ない米、うるしね |
|
97 | うるる |
【標準語】熟れる 【意味等】「うむ」に同じ |
|
98 | うれっさあ |
【標準語】うれしい 【意味等】快く楽しい、喜ばしい |
|
99 | うろ |
【標準語】洞(ほら)、「空(うつ)」の変化した言葉 【意味等】①「うと」「うど」に同じ、②水中に沈めておく苞形の魚捕具、うえ、「うけ」「うざ」に同じ |
|
100 | うろぐらい |
【標準語】薄暗い 【意味等】「うとぐらい」に同じ |
|
101 | うろたゆる |
【標準語】うろたえる 【意味等】どうしてよいかわからず迷う、うろうろする、狼狽(ろうばい)する |
|
102 | うろん |
【標準語】うどん 【意味等】うどん |
|
103 | うわくさ |
【標準語】入会地の草木 【意味等】所有権が無く共同で刈り取ったり使用し収益する草木 |
|
104 | うわじお |
【標準語】浅潮 【意味等】海面近くを流れる浅い潮の流れ |
|
105 | ウンキュウ |
【標準語】カブトガニ 【意味等】カブトガニ、《参考》ウンキュウのつがい→オシドリ夫婦(仲の良い夫婦) |
|
106 | うんさい |
【標準語】そうだ 【意味等】そうだね、そうだよ 【同義】うんさい、んさい 【参考】肯定や承諾の意味を表す語、糸島西部から唐津方面で使われる |
|
107 | うんじょうんじょ |
【標準語】うざうざ 【意味等】小さいものが多数集ってうごめくさま(シロアリをウンゾウと言い、その集まった状態)、「うんぞううんぞう」に同じ |
|
108 | うんすけ |
【標準語】徳利 【意味等】①細く高くて口のすぼんでいる器、酒などの液体を入れておく銚子(ちょうし)やとっくり、②醤油を貯蔵する瓶 |
|
109 | ウンゼエ |
【標準語】ハルゼミ 【意味等】カメムシ目(半翅目)セミ科に分類されるセミの一種、最も早く4~6月に現れる、松林に多いことから別名「マツゼミ」 【同義】ウンゼエ、ンゼエ |
|
110 | ウンゾウ |
【標準語】シロアリ 【意味等】建築物や木材などに営巣して家屋や樹木に大害を与える昆虫、「きじろう」に同じ |
|
111 | うんぞううんぞう |
【標準語】うざうざ 【意味等】「うんじょうんじょ」に同じ |
|
112 | うんそば |
【標準語】年越し蕎麦 【意味等】年越しに食べるそばぎり(細長く縁起がよい) |
|
113 | うんだごと |
【標準語】悠然と、厚顔 【意味等】 (1)「悠然と」のうんだごと 《意味》物事に動じないでゆったりしているさま、ゆっくりとしたさま 《用例》「あらあ肝の太か…偉か人いっちゃウンダゴトして、我が意見ば言いよう」 →「あいつは物に動じない…偉い人にでも悠然として、自分の意見を言っている」 (2)「厚顔」のうんだごと 《意味》横着な態度、知らん顔、厚顔で平気、とぼける 《用例》「あらあ何や?我ががやりそこのうとうくせい…ウンダゴトしとうぜ」 →「あいつは何だ?自分が失敗したくせに、知らん顔しているぞ」 【同義】うんだごと、んだごと |
|
114 | うんだまり |
【標準語】黙り込む 【意味等】まったく沈黙してしまう、一言も言わなくなる |
|
115 | うんてれがん |
【標準語】まぬけ、馬鹿者 【意味等】①間の抜けた人、とんま、②人に笑われるのも知らずに得々としているさま |
|
116 | うんてん |
【標準語】誘導台車 【意味等】梶棒がついた荷馬車の誘導輪の台車部分 |
|
117 | うんてんばんてん |
【標準語】正反対、雲泥の差、一か八か 【意味等】 ①天地の差がある、まったく反対であること 《参考》「雲泥万里」が変化したもの「雲天満天」との表記もある 《用例》「この女優さんな…愛らしかね~おまいの彼女たあウンテンバンテンばい」 →「この女優さんは…可愛いね~君の彼女とは雲泥の差があるね」 ②一か八か、伸るか反るか、運を天に任せる 《同義》うんてんばんてん、とったかみたか 《用例》「ウンテンバレンで告白したら、彼女も俺ば好いとうげな…両想いやが~」 →「一か八かで告白したら、彼女も俺が好きだそうだ…両想いだよ~」 |
|
118 | うんとうてんとう |
【標準語】運を天にまかせる 【意味等】運を天にまかせる |
|
119 | うんぼうず |
【標準語】大酒飲み、訳のわからん男、黙り込む 【意味等】①大酒飲み、訳のわからん男、②黙り込む |
|
120 | うんなら |
【標準語】それならば 【意味等】そしたら、それなら |
|
121 | うんにゃ |
【標準語】いいえ 【意味等】否定を表す言葉、いえ、否、いや、いいや、「うんね」に同じ |
|
122 | うんにゃもんにゃいう |
【標準語】何だかんだという 【意味等】なんだかんだ言う |
|
123 | うんね |
【標準語】いいえ 【意味等】「うんにゃ」に同じ |