「ひ(ヒ)」の博多・糸島弁
1 | ヒ |
【標準語】カビ 【意味等】黴、糸状菌の菌糸からなる体を持つ菌類の総称 【用例】「昨日の飲みかけのペットボトルのジュース、飲もうしたら…ヒの入っとう」 →「昨日の飲みかけのペットボトルのジュース、飲もうとしたら…カビが生えてる」 |
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2 | ひ |
【標準語】忌 【意味等】遺族が故人の冥福を祈って喪に服して慎む一定の日数、忌中、喪中 【参考】「ひ」を使った言葉:ひかぶる 《意味》忌中、喪中、遺族や親族が故人を偲んで喪に服する期間 【用例】「せっかくのお誘いばってん、ヒのかかっとうけん…三社参りいな行かれん」 →「せっかくのお誘いだけど、喪がかかっているので…三社参りには行けない」 |
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3 | ひあけ |
【標準語】床上げ祝い 【意味等】出産11日目に行う産婦の床上げ祝い、忌明け 【同義】ひあけ、ひやけ 【参考】新生児の命名を書いて神棚に捧げる、初めてのお宮参りのこと、糸島弁 【関連】一般的には、遺族が故人の喪に服す忌服期間を終える「四十九日」のこと |
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4 | ひい 《詳しくはこちら》 |
【標準語】気力体力 【意味等】心身の力、つらい仕事やきつい作業などに耐える能力 【同義】ひい、ひいとう 【参考】「ひい」は、漢字で「脾胃」 ・漢方医学の用語で脾臓と胃腸(消化器系の内臓・腹)のこと ・虚弱体質のなどを漢方医学で「脾胃気虚」や「脾胃陽虚」などと言う 【用例】「よっぽど…ヒイのあるとやなからなあ、こえなきつか仕事な…でけんばい」 →「よほど…体力のある人じゃなけりゃ、こんなきつい仕事…できないよ」 【関連】「ひい」を使った言葉 1)ひいのつよか、ひいとうづよか 《意味》意地が強い、頑張りがきく、根性がある 《用例》「こえな時間まで…仕事しようと?ヒイノツヨカたあよかが…もう帰り」 →「こんな時間まで…仕事してるの?根性があるのはいいけど…もう帰りなさい」 2)ひいくらべ 《意味》根競べ 《用例》「サウナで…ヒイクラベやらするけん、2人とも具合の悪うなるったな」 →「サウナで…根競べなんかするから、2人とも具合が悪くなるんだよ」 3)ひいもむ 《意味》気をもむ、心配する 《用例》「いっちょん帰ってこんけん…ヒイモムたい、電話ぐらい…しない」 →「ちっとも帰ってこないんで…心配したよ、電話くらい…しなさい」 |
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5 | びい |
【標準語】幼女 【意味等】幼い女の子、女の赤子のこと、女児、婦人 【参考】大分を中心に九州北部の一部で使われる 【関連】「びい」を使った言葉:「びいさん」 《意味》子守りを仕事とする女の人 《参考》明治以前は子守りはもっぱら女の子の仕事であった |
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6 | ヒイカチ |
【標準語】セキレイ 【意味等】スズメ目セキレイ科セキレイ属・イワミセキレイ属の鳥の総称 【同義】イシタタキ、ヒイカチ |
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7 | ひいくらべ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】根競べ、根比べ 【意味等】我慢などを比べ合うこと 【参考】ひい(気力体力)+くらべ(比べ)→こんくらべ 【用例】「走りぐっちょうな…遅か、頭な…悪か、ばってん、ヒイクラベな…負けん」 →「かけっこは…遅い、頭は…悪い、でも、根競べは…負けない」 |
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8 | ひいげき |
【標準語】根株 【意味等】焚き付け用の木の根、雑木の切り株を掘り起こし乾燥させたもの 【参考】焚火などで種火を焚きつける燃料、髭状の細い根は着火しやすい |
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9 | ひいご |
【標準語】干物 【意味等】魚の干物 【参考】漢字で「梭子」ヒイゴはカマスやカマス科の魚の総称、トビウオのこともいう |
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10 | ひいとう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】気力体力 【意味等】「ひい」に同じ 【用例】「倹約もよかが、ヒイトウのあるうちい…旅行なっと行ってきなっせえ」 →「倹約もいいけど、気力体力があるうちに…旅行くらい行ってきたらどうだい」 |
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11 | ひいとうづよか 《詳しくはこちら》 |
【標準語】意地が強い 【意味等】頑張りがきく、根性がある 【参考】ひいとう(気力体力)+つよか(強い)→意地が強い 【同義】ひいとうづよか、ひいのつよか 《用例》「昨日、あの仕事ば…しまあかした?遅うなったろ?ヒイトウヅヨカねえ」 →「昨日、あの仕事を…終わらせた?遅くまでかかっただろう?根性あるねえ」 |
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12 | ひいのつよか 《詳しくはこちら》 |
【標準語】意地が強い 【意味等】「ひいとうづよか」に同じ 【参考】ひい(気力体力)+の(が)+つよか(強い)→意地が強い 【用例】「この仕事な…ああたのごと、ヒイノツヨカ人やなからな…務まらんやった」 →「この仕事は…あなたのように、頑張り屋さんじゃないと…務まらなかった」 |
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13 | ぴいぴい |
【標準語】笛(幼児語) 【意味等】中空の管に穴を空けて息を吹き込んで鳴らす楽器 |
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14 | ひいひいまご |
【標準語】玄孫 【意味等】自分から四親等にあたる直系の卑族、孫の孫、やしゃご |
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15 | ひいもむ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】心配する 【意味等】気をもむ、心配でやきもきすること 【参考】ひい(気力体力)+もむ(もむ)→気をもむ 【用例】「よか歳して…喧嘩やら、ヒイモムごたあこと…しなさんな」 →「いい歳して…喧嘩なんて、心配するようなことは…しないでちょうだい」 |
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16 | ビイル |
【標準語】ヒル 【意味等】蛭、環形動物門ヒル綱に属する動物の総称 【参考】川や沼に棲み、多くは動物の皮膚に付着して吸血する 【同義】ビイル、ビル |
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17 | ひおこしだけ |
【標準語】火吹き竹 【意味等】火の焚きつけに、吹いて火を熾すのに用いる竹筒 |
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18 | ひおち |
【標準語】品落ち 【意味等】一日毎に品質が落ちること 【用例】「古漬けばってん…ヒオチするけん、旨かうちい…はよ食べちゃり」 →「お漬物だけど…日に日に品落ちするので、美味しいうちに…早く食べてね」 |
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19 | ヒオナ |
【標準語】アゼナ 【意味等】畔菜、アゼナ属の一年草、水田の畔などの湿った場所に生える雑草 |
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20 | ひおる |
【標準語】たわむ 【意味等】曲がる、しなう 【参考】語源は古語の「しおる(撓る、萎る)」の音変異 【用例】「大きなかとの食うたごたあ、竿の折りょうごと…ヒオリよるばい」 →「大物が食いついたようだね、竿が折れそうなくらい…しなっているよ」 |
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21 | ひかえ |
【標準語】取り舵(とりかじ:漁業用語) 【意味等】船の進行方向に対し左へ船首を向けるための操舵 【参考】漢字で「控え」 【対義】おさえ:面舵(右に船首を向けるための操舵:おもかじ)のこと |
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22 | ひかき |
【標準語】十能 【意味等】火掻き、かまどなどの炭火をかき出したり盛り運ぶ用具 |
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23 | ひかちこうける 《詳しくはこちら》 |
【標準語】乾いて硬くなる 【意味等】乾いてコチコチになる、干乾びる 【同義】ひかちこうける、ひんかちかち、ひんこちこち、ひんこつこつ 【参考】ひかち(干乾びて)+こうける(硬くなる)→乾いて硬くなる 【用例】「鏡開き…ばってん、餅のヒカチコウケテしもうとうけん…えらい硬か」 →「鏡開き…だけど、餅が乾いてカチカチになってしまっているので…すごく硬い」 |
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24 | ひかぶる |
【標準語】忌中、喪中 【意味等】故人が冥土で旅をする期間、遺族や親族が故人を偲んで喪に服する期間 【参考】ひ(忌)+かぶる(被る)→喪に服する、喪がかかる 【用例】「ヒカブットウけん、結婚式の予定日ば、いっとき延期しょうと思うとう」 →「喪がかかったので、結婚式の予定日を、しばらく延期しようと思っている」 |
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25 | ひがます 《詳しくはこちら》 |
【標準語】やせっぽち 【意味等】痩せた人、やせて細い人、痩せこけている人 【参考】語源は古語の「干魳(ひがます)」 ・カマスの干物のことであるが、その姿かたちから、痩せ細った人を嘲る言い方 【同義】ひがます、やせがます、やせぎす、やせっぽす、やせこんこつ 【類義】がじくる:痩せ細った状態、貧相になった様 【用例】「嫁いするなら…ワリワリした女性がよか、ヒガマスは美人でちゃ…好かん」 →「嫁にするなら…ゴツイ体形の女性がいい、痩せっぽっちは美人でも…嫌いだ」 |
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26 | ひがらめ |
【標準語】僻目(ひがめ) 【意味等】斜視、やぶにらみ、ひがら 【参考】語源は古語の「僻目(ひがめ)」、「ひがらめ」はその音変異 ・片眼は視線が目標に向いているが、もう片方の眼が別方向を向いている状態 【同義】ひがらめ、ひんがらめ 【用例】「子供ん時ゃ…ヒガラメやったばってん、おせいなったら…ようなった」 →「子供の時は…斜視だったんだけど、大人になったら…改善した」 |
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27 | ひかりもん |
【標準語】光る物、皮目が銀色に光る魚(主に青魚) 【意味等】 1)「光る物」のひかりもん 《意味》稲妻、流星、火球、人魂 《参考》空や宇宙で起こる発光現象、人魂などの不吉な発光現象 《用例》「ヒカリモンのしようといゴルフ大会やら…あるもんかい、中止しない」 →「稲妻が光ってるのにゴルフ大会なんで…駄目でしょ、中止しなさい」 2)「皮目が銀色に光る魚」のひかりもん 《意味》腹が銀白色に光る魚(主にアジやサバ、イワシ、サンマなどの青魚) 《参考》青魚以外でも、キスやサヨリなど…皮目が銀色に光る白魚も、ひかりもの 《用例》「今日な…生きのよかヒカリモンのあるよ、刺身で食うたら…んまかばい」 →「今日は…生きが良い青魚が入っているよ、刺身で食ったら…おいしいぞ」 |
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28 | ひがんちゃ |
【標準語】彼岸茶 【意味等】春の彼岸に茶を沸かし、ツクシのおひたしなどをお茶請に出す風習 |
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29 | ひがんなぎ |
【標準語】あぶらなぎ 【意味等】「すけだちなぎ」に同じ、油を流したように波風が穏やかな海面。光り凪。 |
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30 | ひかんびん |
【標準語】火燗瓶 【意味等】直接、炭火に乗せて酒の燗をつける、ガラス製の容器 【参考】底が広いフラスコ状の容器、短時間で燗をつけて香が飛ぶのを緩和 【関連】通常は酒の香りが飛ばないように湯せんで燗をつける |
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31 | ビキ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】カエル 【意味等】両生綱無尾目に分類される構成種の総称 【参考】語源は古語「蟇(ひき)」の音変異 【同義】ビキ、ビキタン、ビッキョン、ビッコン 【関連】幼生のオタマジャクシは「ビッコ」 ・アオガエルは「アオビキ」だが、ヒキガエルは「ワクドウ」:名称にビキがつかない 【用例】「あの馬鹿ちん、ビキのごたあ顔しとうくせい…あたきい「好いとう」げな」 →「あの馬鹿な男、カエルみたいな顔をしているのに…私に「好きだよ」だって」 |
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32 | ひきあげ |
【標準語】暁 【意味等】明け方のやや明るくなった時分(現在は、本来と違う意味) 【参考】本来は、未明、 夜半過ぎから夜明け近くのまだ暗いころまでをいう 【関連】未明→暁(あかつき)→東雲(しののめ)→曙(あけぼの)→日の出 |
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33 | ひきお |
【標準語】引綱(農業用語) 【意味等】唐鋤(無床犂(みしょうすき)など)と牛馬をつなぐ綱 【参考】唐鋤の一種、無床犂の構造 1)土と接する犂床(すきどこ)と鉄製の犂先(すきさき)、起こした土を返すへら 2)操作用の犂柄(すきがら)と牛馬の引尾(ひきお)を連結する犂轅(すきながえ) 3)犂柄と犂轅を連結する犂柱(すきばしら)からなる |
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34 | ひきそざす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】誘惑する 【意味等】誘って悪仲間に加える 【参考】ひき(引き込んで)+そざす(駄目にする)→誘惑して駄目にする 《用例》「うちの娘な、お前たちのごと…げさくやなかと…ヒキソザサンのって」 →「うちの娘は、お前たちのように…下品じゃないんだ…仲間に引き入れないでくれ」 |
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35 | ひきそびく 《詳しくはこちら》 |
【標準語】無理に引張る 【意味等】無理矢理引きずる、無理に誘う 【参考】ひき(引き)+そびく(引っ張る)→無理矢理に引きずる 【用例】「うちの旦那な…おなごいヒキソビカれたら、ホイホイついて行く…尻軽男」 →「うちの旦那は…女性に無理に誘われたら、ホイホイついて行っちゃう…尻軽男」 |
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36 | ひきたつる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】つかえる 【意味等】喉に食べ物などが引っ掛かる、食べ物などで喉がふさがる 【参考】ひき(引っ掛かる)+たつる(止まって場所をふさぐ)→詰まる、つかえる 【用例】「どしぐい…しなんな、おりおうて食わなあ…喉いヒキタツルばい」 →「誘われ食い…しないで、落ち着いて食べないと…喉につかえるぞ」 |
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37 | ひきのなか |
【標準語】引きがない 【意味等】引っ張るとすぐ切れる、縄や紐が劣化した状態 【参考】腐るなどの劣化が起因し、紐などが切れやすく使えないこと |
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38 | ビキノツラカキ |
【標準語】ママコノシリヌグイ、ミゾソバ、イシミカワ 【意味等】いずれも、水田の周囲に生えるタデ科の雑草 1)「ママコノシリヌグイ」のビキノツラカキ 《意味》継子の尻拭い、タデ科イヌタデ属の1年草 《参考》別名「トゲソバ(棘蕎麦)」 2)「ミゾソバ」のビキノツラカキ 《意味》溝蕎麦、タデ科タデ属に分類される一年生草本植物 3)「イシミカワ」のビキノツラカキ 《意味》石美川、タデ科イヌタデ属のつる性の一年草 |
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39 | ひきまわし |
【標準語】マント 【意味等】着物の上に引き回して着用する袖の無い合羽、引き回し、回し合羽 【参考】三度笠に縦縞の引き回しは、江戸時代の代表的な旅装束 【用例】「木枯し紋次郎な…三度笠いヒキマワシば羽織って、旅ばしよんなると」 →「木枯し紋次郎は…三度笠にマントを羽織って、旅をしているんだ」 |
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40 | ひぎり |
【標準語】日掛けの負担金 【意味等】1日限りの保険金や施設使用料など、日当の負担金 【用例】「ハイキングやが、事故やらえずかけん…参加者分のヒギリ保険に入っとく」 →「ハイキングだけど、事故とか怖いので…参加者分の日掛けの保険に入っておく」 |
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41 | ひきらし |
【標準語】引出し 【意味等】机やタンスの小物を収納する引き箱、「ひきだし」の音変異 【参考】博多・糸島弁は「だじずでど」が「らりるれろ」に音変異しやすい 《事例》うどん→うろん、筆入れ→ふれいれ、消防自動車→消防じろうしゃ 【関連】博多・糸島弁は「さしすせそ」が「しゃしぃしゅしぇしょ」に音変異しやすい 《事例》先生→しぇんしぇい、おばさん→おばしゃん、シャンソン→シャンション |
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42 | ひく |
【標準語】敷く 【意味等】布団やじゅうたんなどを床に広げる、物を乗せるために布などを拡げる 【参考】博多・糸島弁は「し」の音が「ひ」に音変異しやすい 《事例》尻に敷く→尻いひく、七→ひち、質問→ひつもん、しつこい→ひちこい |
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43 | ひぐらし 《詳しくはこちら》 |
【標準語】終日、終日仕事 【意味等】 1)終日の「ひぐらし」 《意味》丸一日、一日がかり、ひねもす、朝から晩まで 《用例》「ひさしかぶりの休日やったけん…朝寝しよったら、ヒグラシ寝っしもうた」 →「久々の休日だったので…朝寝していたら、丸一日…寝てしまった」 2)終日仕事の「ひぐらし」 《意味》日がな一日の仕事、残業を伴う仕事 《用例》「しちこいたらしか仕事やねぇ、しかしかせなあ…ヒグラシしょうごたあ」 →「面倒臭い仕事だなぁ、てきぱきやらなきゃ…一日仕事になりそうだ」 【参考】語源は古語の「ひくらし」、漢字で「日暮らし」 【同義】ひぐらし、ひして、ひしてじゅう、ひのいちんち |
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44 | ひぐれさぐり 《詳しくはこちら》 |
【標準語】夕間暮れ、日暮れ寸前 【意味等】目が暗闇にとざされて物が見えない頃、夕暮れの忙しい時間 【同義】ひぐれさぐり、ひぐれさぐれ、ひのくれさぐれ 【参考】ひぐれ(日暮れ)+さ(状態を示す接頭語)+くれ(暮れ)→日暮れ寸前 【用例】「宿題もせんで、このヒグレサグリまで…どこで遊びよったとな?」 →「宿題もせずに、こんな夕暮れまで…どこで遊んでいたんだい?」 |
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45 | ひぐれさぐれ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】夕間暮れ、日暮れ寸前 【意味等】「ひぐれさぐり」に同じ |
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46 | ひげのちりおとし |
【標準語】高貴の人や権力のある人に媚びへつらうこと 【意味等】おべっかを使うこと、太鼓持ち、目上の人のご機嫌ばかり取っている者 【参考】「宋史」寇準伝の故事から「御髭の塵を払う」に出る ・宋の参政(丁謂)が、宰相(寇準)の髭についた汚れを拭いたとの故事による 【用例】「あらヒゲノチリオトシやけん…出世しとうと、下のもんいな好かれとらん」 →「あいつは太鼓持ちだから…出世したんだ、部下からは嫌われているよ」 |
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47 | ヒゲムシ |
【標準語】ケムシ 【意味等】毛虫、チョウやガの幼虫のうち毛や棘が生えているもの 【参考】毒毛があるものもいて、触るとかぶれたりするので嫌われている ・毒毛は、ドクガ・カレハガ・ヒトリガ・イラガ・マダラガ科の一部の幼虫にある 【用例】「柿ばちぎりよったら…ヒゲムシのほうて、かいかいで…おおごとやった」 →「柿をもいでいたら…毛虫が這って、かぶれてしまった…大変だったよ」 |
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48 | ひこずる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】引き摺る 【意味等】地を摺って引く、長くたれて地をする 【類義】そびく、ぞろびく、ひきそびく、ひこずる 【用例】「アリさんな強かなぁ…わがごたえより大きなかとば、ヒコズッテ運びよう」 →「アリさんは強いなあ…自分の体より大きな物を、引き摺って運んでいるよ」 |
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49 | ひざかぶとう |
【標準語】膝小僧 【意味等】膝頭、脚の関節部の腿と脛とを繋ぐ部分の前側の丸い部分 【同義】ひざかぶとう、ひざぼうず、ひざぼんさん 【用例】「あんたあ…子供ん時な、ようヒザカブトウば擦りむいて…泣きよったなぁ」 →「あんたは…子供の時には、よく膝小僧を擦りむいて…泣いていたねえ」 |
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50 | ひさしかぶり 《詳しくはこちら》 |
【標準語】久し振り 【意味等】長い間(会わ・発生し)なかったこと、ひさかたぶり、しばらくぶり 【参考】以前に経験してから、再び経験するまでに長い日数が過ぎている様 【用例】「給料の上がらんけん…ウナギやら、ヒサシカブリい…食うたごたあ」 →「給料が上がらないので…ウナギなんか、ひさかたぶりに…食ったみたいだ」 |
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51 | ひざなおし |
【標準語】二次会 【意味等】正式な宴会の後に行う宴、二次会 【参考】ひざなおし:改めて膝をそろえる→正式な宴の後の二次会 【関連】地域によっては、婚礼後の新婦の里帰りやその時に行われる宴をいう 【用例】「ヒザナオシな…いつもの店やけん、絶対…新郎・新婦ば連れて来ちゃり」 →「二次会は…いつもの店なので、絶対…新郎・新婦を連れて来てちょうだい」 |
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52 | ひざぼうず |
【標準語】膝小僧 【意味等】「ひざかぶとう」に同じ 【用例】「昔な…学校でヒザボウズばすりむいたら、保健室で…赤チン塗られよった」 →「昔は…学校で膝小僧をすりむいたら、保健室で…ヨードチンキを塗られていた」 |
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53 | ひざぼんさん |
【標準語】膝小僧 【意味等】「ひざかぶとう」に同じ 【用例】「サッカーで…あれがヒザボンサンで蹴ってくるけん、ぼてくりこかいた」 →「サッカーで…あいつが膝小僧で蹴りを入れてきたので、ボコボコにしてやった」 |
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54 | ひざる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】後退する 【意味等】後へ引く、後退する、前を向いたまま後ろへ下がる、後ずさりする 【同義】しざる、すざる、ひざる 【用例】「爆発しょうごたあ…危なかけん、まちっと…後いヒザンない」 →「爆発するかもしれない…危ないので、もうちょっと、後ろに下がりなさい」 |
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55 | ひしお |
【標準語】干潮 【意味等】引き潮、潮が引いて海水面が最も低くなる現象のこと 【参考】語源は古語の「ひしほ(干潮)」 |
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56 | ひじき |
【標準語】肘木(農業用語) 【意味等】牛馬の引き綱を唐鋤などの農具に結びつけるための横木 |
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57 | ひしこ |
【標準語】ごまめ、干イワシ 【意味等】イワシの加工食品、ごまめ、たづくり 【参考】小イワシの干物、いりこ、正月や祝賀の儀式などに食する「たづくり」 【関連】小イワシの塩辛も「ひしこ」という |
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58 | ヒシコ |
【標準語】カタクチイワシ 【意味等】カタクチイワシまたはイワシの小さいもの ・ニシン目カタクチイワシ科に分類される魚、いわゆるイワシの一種 ・カタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシなどのイワシ全般のうち小さいもの 【参考】カタクチイワシは、別名「ヒシコイワシ」、「ひしこ」はその短縮名 |
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59 | ひして 《詳しくはこちら》 |
【標準語】終日、終日仕事 【意味等】「ひぐらし」に同じ 【参考】語源は「日を通して」や「日一日(ひひとひ)」などの音変異説がある 【用例】「牡蠣小屋の時季いなったら、日曜日な…ヒシテ渋滞、どえんかならんとな」 →「牡蠣小屋の時季になったら、日曜日は…日がな渋滞、どうにかならないものか」 |
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60 | ひしてごうし 《詳しくはこちら》 |
【標準語】隔日 【意味等】一日おき 【参考】ひして(丸一日)+ごうし(交互)→一日おき 【用例】「今日な休肝日、ああた飲み過ぎようけん…晩酌なヒシテゴウシいして」 →「今日は休肝日、あなた飲み過ぎているから…晩酌は一日おきにして」 |
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61 | ひしてじゅう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】終日、終日仕事 【意味等】「ひぐらし」に同じ 【参考】ひして(終日)+じゅう(中)→終日:「ひして」の強調形 【用例】「ヒシテジュウ…売ってそうついて、こがしこしか…売りきらんやった」 →「日がな一日…売って歩き回って、これだけしか…売ることができなかった」 |
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62 | びしゃなり |
【標準語】鈴生り 【意味等】果物などが神楽鈴のように密集して生っている状態 【参考】びしゃ(びっしり)+なり(生り)→密集して生っている様…と思われる 【用例】「今年のサクランボな…ビシャナリしとう、ジャムなっと作ってみるかいな」 →「今年のサクランボは…鈴生りだよ、ジャムでも作ってみようかな」 |
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63 | ひじる |
【標準語】歪む 【意味等】形が崩れてねじ曲がる、ねじ曲がる 【同義】ひじる、ひずむ、よがむ 【用例】「どうろこうろ…作業ばするけん、製品のヒジットろうが…しかっとしない」 →「いい加減な…作業をするから、製品が歪んでいるだろうが…ちゃんとやれよ」 |
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64 | ひずけ |
【標準語】訃音 【意味等】訃の使い、葬式の期日を親族に知らせに行く 【同義】とうらい、ひずけ 【参考】語源は不明、「とうらい」も「ひずけ」も糸島弁、「ひずけ」は糸島西部 |
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65 | ひずむ |
【標準語】歪む 【意味等】「ひじる」に同じ |
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66 | ひぜん |
【標準語】日銭 【意味等】毎日の収入 【用例】「就職しない、ヒゼンの暮らしな不安定やけん…何かあったら、終えるばい」 →「就職しなさい、日銭での暮らしは不安定だから…何かあったら、お終いだよ」 |
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67 | ひぜんがさ |
【標準語】疥癬 【意味等】皮癬瘡、ヒゼンダニが皮膚の角質層に寄生することで生じる皮膚感染症 【参考】激しいかゆみを伴う感染症、肌から直接・寝具などから間接的に感染する |
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68 | ひたいぐち |
【標準語】額 【意味等】額口、おでこ、顔の上部の毛髪の生え際と眉の間 【用例】「この頃…急い、ヒタイグチの広うなりようと」「そらぁ…禿ようったい」 →「この頃…急に、おでこが広くなっているんだ」「それは…禿げているんだよ」 |
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69 | ひたひたい |
【標準語】容器いっぱいに 【意味等】なみなみいっぱい、溢れる寸前…あばれこぼれする寸前 【参考】一般的には「食材などが水に浸るくらい」だが、ここでは、なみなみいっぱい 【用例】「飲む口な持っとろうが、あばれこぼれせんぐらい…ヒタヒタイ注いじゃあ」 →「飲める口だろうが、溢れないくらいに…なみなみいっぱい注いであげよう」 |
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70 | ひだりぎっちょう |
【標準語】左利き 【意味等】左利き、「ぎっちょう」に同じ 【参考】語源は、左器用(ひだりきよう)の音変異などいくつかの説がある 【関連】日本人は右利きが圧倒的に多いので、差別用語として認識される場合もある 【用例】「昔、麻丘めぐみが唄いよった…」「わたしの彼はヒダリギッチョウ…や?」 →「昔、麻丘めぐみが唄ってた…」「わたしの彼は左きき…かい?」 |
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71 | ひだりづなのいる |
【標準語】一筋縄ではいかない 【意味等】手に負えない、定石どおりの普通のやり方では思い通りにならない 【参考】手に負えない馬は手綱が2本使う必要であるため 【用例】「あらあ…はしこうしてすぐ食いつく、手い合わん…ヒダリヅナノイル」 →「あいつは…性格がきつくてすぐ文句を言う、手に負えん…一筋縄ではいかない」 |
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72 | ひだりまき |
【標準語】愚鈍 【意味等】馬鹿、のろま、愚か、頭が悪い、左巻き 【参考】語源は、旋毛が左に巻いている人は頭が悪いという俗説から 【同義】のうのわるか、ひだりまき 【用例】「こまかときい…ヒダリマキって馬鹿いしよったが、今な…俺の上司やもん」 →「幼いころ…頭が悪いと言って馬鹿にしてたけど、今は…俺の上司だもの」 |
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73 | ひだるい 《詳しくはこちら》 |
【標準語】空腹 【意味等】ひもじい、空腹で元気がない 【参考】語源は古語の「饑し(ひだるし)」、「ひもじい」の語源でもある 【用例】「学校い遅刻しょうごたったけん…朝飯ば食うとらんと、えらいヒダルカ」 →「学校に遅刻しそうだったので…朝飯を食ってないんだ、ひどく空腹だ」 |
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74 | ひち |
【標準語】七、質 【意味等】 1)七の「ひち」 《意味》数字の七(しち)、なな、セブン 《参考》七輪(しちりん→ひちりん)、七変化(しちへんげ→ひちへんげ) 2)質の「ひち」 《意味》借金の保証として預けておくもの、質物、質草 《参考》質屋(しちや→ひちや)、質問(しつもん→ひつもん) 【参考】博多・糸島弁は「し」の音が「ひ」に音変異しやすい 《事例》尻に敷く→尻いひく、七→ひち、質流れ→ひち流れ、しつこい→ひちこい |
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75 | ひちぐるう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】のた打ち回る 【意味等】痛みに耐えられず転げ回ること 【同義】たんころび、のたくる、ひちぐるう 【参考】ひち(しち:不快の度を強める接頭語)+ぐるう(狂う)→不快にのたうつ 【類義】タンギリマイ:七転八倒、激痛にのたうち回って苦しみもだえること 【用例】「変なかとば飲まされて、血ば吐いて…ヒチグルイよんなあ、どえんしょう」 →「変な物を飲まされて、血を吐いて…のた打ち回っているよ、どうしよう」 |
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76 | ひちこい 《詳しくはこちら》 |
【標準語】しつこい、うるさい 【意味等】くどい、執念深い 【同義】しちこい、しちこいか、ひちこい、ひちこいか 【参考】ひち(しち:不快の程度を強める接頭語)+こい(濃い)→くどい 【関連】「ひちこい」を使った言葉:ひちこいたらしか 《意味》執拗だ 《同義》しちこいたらしか、ひちこいたらしか、ねんこつらしか 《用例》「もう…よかろうもん、ヒチコイタラシカ男な…おなごい嫌わるるばい」 →「もう…いいでしょ、執拗な男は…女性に嫌われるよ」 【用例】「ああ…ヒチコイ、あんたんごたあ男な…好かん、こっつぁい来んどって」 →「ああ…しつこい、あなたのような男は…大嫌い、こっちに来ないでよ」 |
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77 | ひちこいか 《詳しくはこちら》 |
【標準語】しつこい、うるさい 【意味等】「ひちこい」に同じ 【用例】「ああたもヒチコイカ男やねえ、いくら頼うだっちゃ…でけんもんなでけん」 →「あんたもしつこい男だなあ、いくら頼んだって…出来ないものは出来ない」 |
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78 | ひちめんどくさい |
【標準語】とても面倒くさい 【意味等】ひどく面倒である 【参考】ひち(しち:不快度を強める語)+めんどくさい(面倒臭い)→面倒で不快 【用例】「給料な安かとい、このヒチメンドクサカ仕事ば…よう我慢してしっきいね」 →「給料は安いのに、このひどく面倒臭い仕事を…よく我慢してできるものだ」 |
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79 | びちゃ |
【標準語】ぬかるみ、泥水 【意味等】道にある水溜まり、またそこに溜まった泥水 【参考】語源は水の跳ねる音「びちゃびちゃ」から出たと思われる 【類義】どべ:ぬかるみ、泥水(ニュアンス的に泥の濃度があるもの) 【用例】「昔な田舎道で…ビチャの多かったけん、よう…車いビチャばかけられたや」 →「昔は田舎道で…ぬかるみが多かったので、よく…車に泥水をかけられたものだ」 |
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80 | ひちやかましか |
【標準語】とてもやかましい 【意味等】すごく文句を言う、いつもクレームをつける、クレーマー 【参考】ひち(しち:不快度を強める語)+やかましか(うるさい)→とてもうるさい 【用例】「あらあ…ヒチヤカマシカけん、また…役所い文句ば言いい行っとうばい」 →「あいつは…クレーマーだから、また…役所に文句を言いに行っているよ」 |
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81 | ひちゃこちゃ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】つべこべ、あべこべ 【意味等】 1)つべこべの「ひちゃこちゃ」 《意味》あれこれとしゃべる様子、言い訳や理屈を並べ立てて言う 《用例》「いろいろ不満のあろうばってん、ヒチャコチャ言わんで…働きやい」 →「いろいろ不満があるでしょうが、つべこべ言わずに…働きなさい」 2)あべこべの「ひちゃこちゃ」 《意味》反対、うらはら、逆 《同義》ひちゃこちゃ、ひちゃぽん 《用例》「亭主関白やったが、旦那の不倫でヒチャコチャなって、今な…かかあ天下」 →「亭主関白だったけど、旦那の不倫で力関係が逆転して、今は…かかあ天下」 【参考】しちゃこちゃ、ひっちゃこっちゃ、ひっちゃらこっちゃらなど言い方は複数 ・語源は不明、 奈良時代の弦楽器「ちいちゃか(弛衣茶伽)」からという説もある ・この楽器は弦が20本以上あり、達人が奏でないと音色が騒々しかったそうである 【関連】「ひっちゃかめっちゃか:無茶苦茶」の意味もある |
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82 | ひちゃぽん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】あべこべ 【意味等】「ひちゃこちゃ」2)に同じ 【参考】いちゃぽん、しちゃぽん、へちゃぽん、やちゃぽんなど言い方は複数 【用例】「部下やったとの…社長の娘と結婚して、ヒチャポン…副社長いなんなった」 →「部下だったやつが…社長の娘と結婚して、立場逆転…副社長になっちゃった |
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83 | ひっかけ |
【標準語】疑似針(漁業用語) 【意味等】「ばかし」に同じ、虫などに似せた疑似餌に釣針をつけたもの 【参考】魚を疑似餌で「ひっかけ(騙し)」す釣針であるので「ひっかけ」 【同義】ばかし、ひっかけ |
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84 | ひっかごうで |
【標準語】潜み隠れて 【意味等】ひっそりとかがんで、低くかがんで、かがんで隠れて 【参考】ひっ(強調の接頭語?低く?潜む?)+かごうで(かがんで)→潜み隠れて 【用例】「ワニな…川ん中いヒッカゴウデ、水ば飲みい来た獲物い咬みつくっちゃが」 →「ワニは…川の中に潜み隠れて、水を飲みに来た獲物に咬みつくんだよ」 |
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85 | ひっかぶる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】頭から浴びる、責任を負わせられる 【意味等】 1)頭から浴びるの「ひっかぶる」 《意味》液体などを浴びる、勢いよくかぶる 《参考》ひっ(引き)+かぶる(被る)→引きかぶる 《用例》「”根性”て言うて、水ばヒッカブリよんなったが…風邪ばひきなったげな」 →「”根性”と言って、水を勢いよく浴びていたが…風邪をしいてしまったそうだ」 2)責任を負わせられるの「ひっかぶる」 《意味》「ばちかぶる」に同じ |
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86 | ひっかるう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】背負う 【意味等】背に担ぐ、背中に乗せる 【参考】ひっ(強調の接頭語?引く?)+かるう(担ぐ(古語))→背負う 【関連】「かるう」は「からう(担う)」の音変異で、九州各地で使われる語彙 【用例】「新1年生の…おきなかランドセルばヒッカロウとんなぁが、愛らっさ」 →「新1年生が…大きなランドセルを背負っているけど、可愛いなあ」 |
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87 | ビッキョン 《詳しくはこちら》 |
【標準語】カエル 【意味等】「ビキ」に同じ |
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88 | ひっきりげた |
【標準語】駒下駄、すり減った下駄 【意味等】 1)駒下駄の「ひっきりげた」 《意味》台も歯も一つの木材で作った下駄、馬下駄 《参考》ひっきり(切り出した)+ げた(下駄)→駒下駄 2)すり減った下駄の「ひっきりげた」 《意味》歯がすり減った下駄 《参考》ひっきり(挽き切れた)+ げた(下駄)→歯が擦り減った下駄 《同義》ひっきりげた、ひよりげた |
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89 | ひっきりこんじょう |
【標準語】決断力 【意味等】実行するためにはっきり決断することができる意志(力) 【参考】ひっきり(鋸で引き切る)+ 根性(心の力、意志の強さ)→決断力 ・材木に鋸を入れるとき…切る位置や切り方など決めて実行する意志 【用例】「最後な…会長のヒッキリコンジョウで決めなって、まとまったったい」 →「最後は…会長の決断力で決められて、まとまったんだよ」 |
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90 | ひっくくる |
【標準語】括りつける 【意味等】括る、結わえ付ける 【参考】ひっ(強調の接頭語?引く?)+ くくる(括る)→ 括りつける 【用例】「焚きもんいするけん、丸太ん棒ばわいて…薪いしてヒッククッといて」 →「燃料にするから、丸太ん棒を割って…薪にして括っておいて」 |
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91 | ひっくりかやす |
【標準語】ひっくり返す 【意味等】覆す、転覆する 【参考】「ひっくりかえす」の音変異 【用例】 ・はらかいて卓袱台ばヒックリカヤスやら、「巨人の星」の星一徹のごたあ男やねえ →怒って卓袱台をひっくり返すなんて、「巨人の星」の星一徹のような男だなあ ・あら…奇跡ばい、9回裏2アウトで…8対0ばヒックリカヤスやら、たまがった」 →ありゃ…奇跡だよ、9回裏2アウトで…8対0を逆点するなんて、驚いた」 |
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92 | びっくりごし |
【標準語】ぎっくり腰 【意味等】腰椎ヘルニア、急性腰痛症、腰部に突然疼痛が走る疾患 【参考】「ぎっくり腰」の音変異、腰椎のズレや変形などで突然に発症する腰の激痛 【関連】原因は様々で、関節捻挫や筋肉の損傷、筋膜性炎症などによる症状をいう |
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93 | びっくりしゃっくり |
【標準語】驚愕 【意味等】たいそう驚くこと 【参考】びっくり(不意を突かれ驚く)+しゃっくり(横隔膜が引き攣る)→驚愕 【関連】明治4年ごろ「びっくりしゃっくり節」という唄が流行した 【用例】「レジい強盗の来て…じぇんば出せげな、もう…ビックリシャックリやもん」 →「レジに強盗が来て…金を出せだって、もう…たいそうな驚きだったよ」 |
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94 | ビッコ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】オタマジャクシ 【意味等】カエルの幼生 【同義】ビッコ、ビリンコ 【用例】「春やねえ…温うなってきたけん、田んぼいビッコの…たいそ湧いとう」 →「春だねぇ…温かくなってきたので、田んぼにオタマジャクシが…沢山いる」 |
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95 | ひっこぐ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】引き抜く 【意味等】根っこから引き抜く 【参考】ひっ(引く)+こぐ(扱く:抜き取る)→引き抜く 【同義】ひっこぐ、ひっこくる 【用例】「草ばヒッコギよったら、いっちょも抜けんで…びっくり腰いなっしもうた」 →「草を引き抜いていたら、ちっとも抜けないので…ぎっくり腰になってしまった」 |
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96 | ひっこくる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】引き抜く 【意味等】「ひっこぐ」に同じ 【参考】ひっ(引く)+こくる(扱くる:抜き取る)→引き抜く |
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97 | ひっこむ |
【標準語】へこむ 【意味等】くぼまる、へこむ 【類義】しゃぐ、ひっしゃぐ 【用例】「昔な…アルマイト製の弁当箱やったけん、よう…蓋のヒッコミよった」 →「昔は…アルマイト製の弁当箱だったので、よく…蓋が凹んでいた」 |
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98 | ビッコン 《詳しくはこちら》 |
【標準語】カエル 【意味等】「ビキ」に同じ |
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99 | ひっしまめたん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】一生懸命 【意味等】一所懸命、必死に、懸命に 【参考】漢字で「必死豆炭」 ・由来は「炭が豆のように小さくなるまで頑張って赤く燃える」ことから ・由来はそのほかにも諸説ある 【用例】「あらあ馬鹿のごたあが、目標の決まったら…ヒッシマメタン突っ走るとぜ」 →「あいつは馬鹿のようだが、目標が決まったら…一生懸命に突っ走るんだ」 |
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100 | びっしゃぐ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】押し潰す 【意味等】「しゃぐ」に同じ、押し拉ぐ、圧迫する、圧倒する、砕く 【用例】「俺い勝とうやら…10年早か、そえなのぼせもんな…俺がヒッシャグ」 →「俺に勝とうなんて…10年早い、そんな奢り高ぶったヤツは…俺が叩き潰す」 |
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101 | びっしゃぐる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】潰れる 【意味等】「しゃぐる」に同じ、ぺちゃんこになる、へこむ、つぶれる 【用例】「焼きたてのあんパンば…カパンい入れとったら、ビッシャゲっしもうた」 →「焼きたてのあんパンを…カバンに入れていたら、ぺちゃんこになっちゃった」 |
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102 | びっしゃげる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】潰れる 【意味等】「びっしゃぐる」に同じ 【用例】「シュークリームば作りようとやが、下手かけん…シューのビッシャゲル」 →「シュークリームを作ってるんだけど、下手なので…シューが潰れる」 |
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103 | びったり 《詳しくはこちら》 |
【標準語】だらしない 【意味等】無精者、不潔者、締まりの無い女、ルーズな女 【参考】九州北部や中国地方で使われる、地域によって微妙に意味が違う ・無精者に対する悪口であるが、女性に対して使われる場合が多い ・語源は不明、「いびたれる(居浸れる):居座って動かない」という説もある 【同義】びったり、びったれ 【用例】「うちんたあ…ビッタリやけん、家ん中あ…いっつもてっ散らかっとリます」 →「うちの女房は…無精者なので、家の中は…いつもすごく散らかっています」 |
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104 | びったりおどし 《詳しくはこちら》 |
【標準語】初秋の冷気 【意味等】秋口の急に寒くなる天候 【参考】びったり(無精者)+おどし(脅し)→無精者を脅す(衣替えを急がせる) ・秋口の急に寒くなる天候に、無精者(女)も驚いて…冬支度を急ぐことから 【同義】びったりおどし、びったれおどし 【用例】「ビッタリオドシの来る前い…衣替えせなあ、寒うなっておろたえるばい」 →「初秋の急に寒くなる天候の前に…衣替えをしないと、寒くなって慌てるよ」 |
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105 | びったれ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】だらしない 【意味等】「びったり」に同じ 【用例】「うちの娘と結婚したかげなが…ビッタレやけん”しもうた”と思うばい」 →「うちの娘と結婚したいそうだが…不精女なので”失敗した”と思うよ」 |
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106 | びったれおどし 《詳しくはこちら》 |
【標準語】初秋の冷気 【意味等】「びったりおどし」と同じ |
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107 | ひっちゃかましか |
【標準語】煩わしい、うるさい 【意味等】 (1)煩わしいの「ひっちゃかましか」 《意味》面倒臭い 《用例》「補助金申請ばするとやが、つける資料のたいそあって…ヒッチャカマシカ」 →「補助金申請をするんだけど、添付資料がたくさんあって…煩わしい」 (2)うるさいの「ひっちゃかましか」 《意味》騒々しい、やかましい 《用例》「きしゃん…ヒッチャカマシカ、俺い偉そうい意見するとなら…くらっせ」 →「貴様…うるさいぞ、俺に偉そうに説教するんなら…ぶん殴ってやる」 【同義】せからしか、ひちやかましか 【参考】ひっち(しち:不快を強調する接頭語)+ゃかましか(うるさい)→煩わしい 【関連】強調の接頭語「しち」を使った語彙:しちめんどくさい、しちくどい…など |
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108 | ひっちゃこっち 《詳しくはこちら》 |
【標準語】あべこべ、あちこち 【意味等】 (1)あべこべの「ひっちゃこっち」 《意味》ものが反対になること、逆さま 《用例》「ああたとあたきの靴のヒッチャコッチいなっとう、こらあ…酔うとうばい」 →「あなたと私の靴があべこべになっている、これは…酔っ払っちゃったようだ」 (2)あちこちの「ひっちゃこっち」 《意味》あっちこっち、前後のつじつまが合わない 《用例》「おりおうて説明しない…話のヒッチャコッチいなっしもうて、わからん」 →「落ち着いて説明しなさい…話の前後のつじつまが合わなくて、わからない」 【同義】あっちゃこっちゃ、ひっちゃこっち、ひっちゃらこっちゃら、へちゃぽん 【参考】ひっちゃ(あちら)+こっち(こちら)→あべこべ、と思われる 【関連】地域によって微妙に違う、博多では「ひっちゃらこっちゃら」が多い |
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109 | ひっちゃこっちゃ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】あべこべ、あちこち 【意味等】「ひっちゃこっち」に同じ |
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110 | ひっちゃらこっちゃら 《詳しくはこちら》 |
【標準語】あべこべ、あちこち 【意味等】「ひっちゃこっち」に同じ |
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111 | ひっちゃんがっちゃん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】めちゃくちゃ、食い違い 【意味等】 (1)めちゃくちゃの「ひっちゃんがっちゃん」 《意味》物事が入り乱れている様、混乱した様子、ぐちゃぐちゃ、大破した状況 《用例》「コンビニい車の突っ込んで…ヒッチャンガッチャン、おおごとうなっとう」 →「コンビニに車が突っ込んで…ひっちゃかめっちゃか、大変なことになっている」 (2)食い違いの「ひっちゃんがっちゃん」 《意味》相互の主張が食い違うこと 《用例》「どっちが悪かか…言いよう事のヒッチャンガッチャン、裁判で決着つけり」 →「どっちが悪いのか…主張に食い違いがある、裁判で決着つけなさい」 【参考】語源は不明で諸説ある ・その1:「ひっちゃかめっちゃか」の音変異 ・その2:ひっちゃん(演奏が難しい奈良時代の弦楽器「ちいちゃか;弛衣茶伽」)+がっちゃん(硬い物がぶつかったり割れるときの擬音)→めちゃくちゃ |
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112 | ヒッツキ |
【標準語】イノコズチ 【意味等】ヒユ科イノコヅチ属の多年草、牛膝 【参考】種子に2本のトゲがあり動物の毛や服に付着する、ヒッツキ虫ともいう 【同義】ヒッツキ、ヌストグサ |
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113 | ひっつきまいつき 《詳しくはこちら》 |
【標準語】べたべたする、おしあいへしあいする 【意味等】「ひっつきもっつき」に同じ |
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114 | ひっつきもっつき 《詳しくはこちら》 |
【標準語】べたべたする、おしあいへしあいする 【意味等】 (1)べたべたするの「ひっつきもっつき」 《意味》くっついて離れない、いつもくっついている 《用例》「ああたたち夫婦な…ヒッツキモッツキしちゃあが、仲のよござすなあ」 →「あなたたち夫婦は…いつもくっついて離れないが、仲がいいですね」 (2)押し合いへし合いの「ひっつきもっつき」 《意味》ひどく混雑している、狭い所にたくさんの人が集まる、ぎゅうぎゅう詰め 《用例》「通勤な毎日…満員電車たい、ヒッツキモッツキやけん…東京なくたびるる」 →「通勤は毎日…満員電車だよ、ぎゅうぎゅう詰めだから…東京は疲れる」 【同義】ひっつきまいつき、ひっつきもっつき 【参考】ひっつき(くっつく)+もっつき(餅つき)→ベタベタとくっつく |
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115 | ひっぱり |
【標準語】血縁がある 【意味等】血筋を引く人、親戚、同族 【同義】ひっぱり、ひっぱる 【参考】血縁関係で血筋を引き合うことが言葉の由来と思われる 【関連】九州や中国、関東、東北などで使われる地域が点在する 【用例】「あんたんがたとうちな…遠かばってん、爺さん関係で…ヒッパリげな」 →「あなたの家と我が家は…遠いけれど、爺さんの関係で…血縁があるそうだ」 |
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116 | ひっぱり |
【標準語】流し釣り 【意味等】船を流しながら釣る漁法(海釣り)、釣糸を川に流して釣る漁法(川釣り) |
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117 | ひっぱりだご |
【標準語】田植えだんご 【意味等】田植えの手伝人にふるまう団子、きな粉などをまぶした扁平な団子 【参考】ひっぱり(引き伸ばした)+だご(団子)→扁平な団子 【関連】田植え機がない時代は、集落で協力して田植えや稲刈りをしていた |
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118 | ひっぱる |
【標準語】血縁がある 【意味等】「ひっぱり」に同じ |
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119 | ひてる |
【標準語】捨てる 【意味等】失う、なくす、すてる、うっちゃる、なげだす 【参考】語源は不明、「ほうる」と「ほかす」の併語「ほてる(但馬弁)」の音変異 【用例】「役い立たんと思うたら、親友っちゃあヒテルごたあとが…政治家たい」 →「役に立たないと思ったら、親友でも切り捨てるようなヤツが…政治家だよ」 |
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120 | ひでる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひりつく 【意味等】ひりひり痛む、ちくちく痛む、ちかちか痛む、やらやら痛む 【同義】ひでる、ひらつく、ひらめく 【類義】じかじか:痛みの様子(皮膚などの痛み以外にも使う) 【参考】 ・日焼けや外傷などでの炎症が原因で起こる…皮膚や粘膜の痛み ・ひ・ひら(疼ぐ:ひりひり)+でる・つく・めく(する)→ヒリヒリする 【関連】「疼ぐ(ひいらぐ)」は、俳諧・反故集(1696)に記された語彙 【用例】「風邪ばひきかけよるごたる…ちいっと熱っぽうして、喉のヒデリよる」 →「風邪をひきかけているようだ…少し熱っぽくて、喉がやらやら痛む」 |
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121 | ひとたま |
【標準語】僅少 【意味等】わずか、少し、一滴、ひとたらし、ひとしずく 【参考】液体が滴る1回分の分量、極めて少量、一滴を「ひとたま」と読む 【同義】ひとたま、ひとたまり 【用例】「あたしゃあ下戸やけん…酒なヒトタマも、飲みきりまっせんと」 →「私は下戸なものですから…お酒は一滴も、のめないんですよ」 |
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122 | ひとたまり |
【標準語】僅少 【意味等】「ひとたま」に同じ 【用例】「今…銀行い融資ば止められたんだあ、うちの店なヒトタマリもなか」 →「今…銀行に融資を止められることになったら、うちの店は一瞬でつぶれる」 |
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123 | ヒトツバ |
【標準語】ハラン 【意味等】スズラン亜科ハラン属の常緑多年草、葉蘭 【参考】巨大な葉を地表に立てる植物で古名は「馬蘭」 【関連】葉を切って料理の盛り付けに使われる、料理用語では「バラン」と呼ばれる |
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124 | ヒトト |
【標準語】ホオアカ、ホオジロ科の小鳥(アオジ、クロジなど) 【意味等】ホオジロ科の小鳥、頬赤 【参考】スズメ目ホオジロ科ホオジロ属に分類される鳥類 【同義】シトト、ヒトト |
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125 | ひととあみ |
【標準語】ホオアカあみ(頬赤網) 【意味等】ホホアカを捕まえるための小形のカスミ網 |
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126 | ひととかけ |
【標準語】ひととかけ(頬赤掛け) 【意味等】農地の畦に網をはり、ホホアカ追い立てて捕獲する方法 |
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127 | ひとのよか |
【標準語】人が好い、善良な人 【意味等】人柄・気立てがよい、人を疑わない、お人よし、何でも引き受けてしまう 【参考】ひとの(人柄が)+よか(良い)→人が好い ・気立てがよくて他人の言いなり人を疑うことがないなどの悪い意味もある 【用例】「あの人あヒトノヨカけん…人い好かれなあとやが…悪かといも騙されなあ」 →「あの人は人柄が良くて…人に好かれるんだけど…悪いヤツにも騙されるんだ」 |
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128 | ひとはな |
【標準語】ひととき 【意味等】しばらくの間、わずかの間、暫時、いっとき、一段落 【参考】語源は「一花(ひとはな):一時の栄え」の転義 【用例】「里帰りしてきなったが、忙しか言うて…ヒトハナしかおんなれんやった」 →「里帰りして来たんだけど、忙しいって言って…わずかの間しかいなかったんだ」 |
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129 | ひとみ |
【標準語】人見知り 【意味等】子供が知らない人を見て…恥ずかしがったり嫌ったりすること 【用例】「あたしゃ子供ん時…けえがれやったけん、ヒトミして…よう泣きよった」 →「私は子供の時…臆病だったので、人見知りをして…よく泣いていた」 |
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130 | ひどめ |
【標準語】カビ止め 【意味等】カビが生えないように薬品で処理すること 【参考】ひ(黴:び)+どめ(止め)→カビ止め 【関連】今は様々な防カビ剤があるが、昔は柿渋やエチルアルコールが使われていた 【用例】「漆椀やら木製品のヒドメい、柿渋ば下塗りすると…先人の知恵たい」 →「漆椀などの木製品のカビ止めに、柿渋を下塗りするんだ…先人の知恵だよ」 |
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131 | ひともん |
【標準語】ひとしきり 【意味等】しばらくの間、いっとき、ひとっきり、ある時点の前後のまとまった時間 【同義】ひともん、ひともんずら 【参考】語源は不明 【用例】「帰る時いなって、ヒトモン…夕立の降ったけん、帰りの遅うなった」 →「帰る時になって、しばらくの間…夕立が降ったので、帰るのが遅くなった」 |
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132 | ひともんずら |
【標準語】ひとしきり 【意味等】「ひともん」に同じ(強調)、時々思い出したように 【用例】「夫の不倫で…ヒトモンズラ泣きよんなったが、踏ん切りのついたごたあ」 →「夫の不倫で…ひとしきり泣いていたけれど、踏ん切りがついたようだ」 |
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133 | ひとりぐそ |
【標準語】一人分の年間糞尿代金 【意味等】農家が肥料として非農家から糞尿を購入するときの単位 【参考】一人分の1年間の糞尿の量が単位、1人当たりもち米6升程度が払われた 【関連】下肥と呼ばれ、農地横の肥溜で保管・発酵(熱処理)して使われた ・下肥は、窒素、リン酸、カリウムが多く含まれ、肥料としての効果は高かった |
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134 | ビナ |
【標準語】ニナガイ(蜷貝) 【意味等】キサゴガイやミヤイリガイなど小さな巻貝の総称、ニナ、ミナ 【参考】塩茹でにして楊枝などでほじって食べる、酒の肴やおやつとして食される ・カワニナやタニシなどもビナというが、寄生虫ジストマがいるので調理方法は注意 【用例】「枝豆もよかが、ビナもビールい合う」「おらあ、日本酒の方が好いとう」 →「枝豆もいいけど、ニナガイもビールに合う」「俺は、日本酒の方が好きだ」 |
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135 | ひなおる |
【標準語】天気が持ち直す 【意味等】天候が回復する、雨天だったのが晴天になる、天気がよくなる 【参考】漢字で「日直」、ひ(日)+なおる(直る)→天候が回復する 【用例】「遠足のあるとい…雨の降ろうごたったが、ヒナオッテ…よかったや」 →「遠足があるのに…雨が降りそうだったけれど、天気が持ち直して…よかったよ」 |
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136 | ひなたぶくろ |
【標準語】ひなたぼっこ 【意味等】陽だまりの暖かさを楽しむこと 【参考】語源は「日向誇り(ひなたぼこり)」の音変異 【関連】ひなたぼこ、ひなたぶく、ひなたふぐり、ひなたぼっこなど。音変異は多様 【用例】「爺さんな…一日中ヒナタブクロやったが、認知症いなりよりめえな?」 →「お爺ちゃん…一日中ひなたぼっこしてたけど、認知症になってないだろうな?」 |
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137 | ヒニンネギ |
【標準語】ノビル 【意味等】ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属の多年草 【参考】土手などに生える野草でニラに似ている、食用にもなる |
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138 | ヒニンホウズキ |
【標準語】クコ 【意味等】枸杞、東アジア原産のナス科の落葉低木 【参考】荒れ地などに見られ秋に赤い果実をつける、実は薬用や食用になる |
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139 | ひねくれ |
【標準語】ひねくれ者 【意味等】素直でなく心がねじけている人、あまのじゃく 【用例】「あらあヒネクレやけん…まともい話しよったら、はらかこうごとなる」 →「あいつはひねくれ者だから…まともに話をしたら、腹が立ちそうになる」 |
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140 | ひねもん |
【標準語】売れ残ったもの 【意味等】新鮮さを失ったもの、古くなったもの 【参考】漢字で「陳物(ひねもの)」「陳」は古いの意、「陳者」は老練者や老人の意 【用例】「奥さん…買うていかんね?ヒネモンやけん安うしとくよ」 →「奥さん…買っていかないかい?売れ残りだから安くしておくよ」 |
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141 | ひのいちんち 《詳しくはこちら》 |
【標準語】終日、終日仕事 【意味等】「ひぐらし」に同じ、丸一日 【参考】一日を強調した言い方 【用例】「病院で精密検査ば受けたが…ヒノイチンチかかって、くたぶれっしもうた」 →「病院で精密検査を受けたけど…丸一日かかって、くたびれてしまった」 |
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142 | ひのおらび 《詳しくはこちら》 |
【標準語】絶叫 【意味等】大声で叫ぶこと、高く鋭い声を発すること 【参考】ひの(日の)+おらび(哭び)→「火事」を知らせるときの叫び:絶叫 【用例】「はらかいとうけんって、そえんヒノオラビばせんっちゃぁ…聞こえとる」 →「怒っているからと言って、そんなに大声で叫ばなくても…聞こえている」 |
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143 | ひのかかり |
【標準語】喪中、忌中 【意味等】家族の葬儀で喪に服している期間、神事に立会うことができない期間 【同義】ひのかかり、ひをかぶる 【参考】ひの(喪が・忌が)+かかり(期間にかかる)→忌中 【用例】「まあだ…爺さんのヒノカカリやけん、おらあ…三社参りいな行かれん」 →「まだ…祖父の喪中なので、俺は…三社参りには行けない」 |
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144 | ひのくる |
【標準語】カビる 【意味等】カビが生える 【参考】ひ(黴:び)+の(が)+くる(生える)→カビが生える 【用例】「ヒノコンごと…漬けもん出いたら、樽いビニールば被せて蓋ばしとき」 →「カビが生えないように…漬物を出したら、樽にビニールを被せて蓋をしといて」 |
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145 | ひのくれさぐれ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】夕間暮れ、日暮れ寸前 【意味等】「ひぐれさぐり」に同じ 【用例】「なしかいな、毎日…ヒノクレサグレまで働きようとい、あんまと儲からん」 →「なぜだ、毎日…夕暮れまで働いているけれど、あまり儲からない」 |
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146 | ひのたま |
【標準語】人魂 【意味等】球状の火の塊、夜に墓地などで空中を飛ぶという火の塊、鬼火 【用例】「管理人のおいしゃんの…理科室んにきで、ヒノタマば見たげな…えずかー」 →「管理人のおじさんが…理科室付近で、人玉を見たらしい…怖いよー」 |
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147 | ひのてりあめ |
【標準語】天気雨、狐の嫁入り 【意味等】日向雨、晴れているのに雨が降る天候 |
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148 | ひのまる |
【標準語】月経 【意味等】生理、つきやく、つきのさわり、つきのめぐり、つきのもの 【同義】おきゃくさん、ひのまる 【参考】月経のことを隠語で旗日、旗日には国旗を掲げる習わしから「日の丸」という |
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149 | ひびく 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひびが入る 【意味等】衝撃や環境の変化で物に割れ目が入る、対人関係に生じる差し障り 【参考】語源は「罅れる(ひびれる)」の音変異 【同義】ひびく、ひわるる 【用例】 ・そえなことで”友情いヒビク”やら言うごたあたあ…親友やなかっちゃなか? →そんなことで”友情にひびが入る”なんて言うヤツは…親友ではないのでは? ・ヒビイとったっちゃ…柿右衛門の大皿なら、金継ぎでようなして…大事いするばい →ひびが入っていても…柿右衛門の大皿なら、金継ぎで修復して…大切にするよ |
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150 | びびる |
【標準語】尻込みする 【意味等】はにかむ、恥ずかしがって逡巡する、気遅れして物おじする、萎縮する 【参考】関西から九州にかけて使われる、古語ではないが古くから使われる言葉 【用例】「みんなの前で発表しないって言われて、恥ずかしかけんビビッテしもうた」 →「みんなの前で発表しなさいと言われて、恥ずかしいので尻込みしてしまった」 |
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151 | ヒマ |
【標準語】トウゴマ 【意味等】トウダイグサ科トウゴマ属の多年草、唐胡麻 【参考】別名を「蓖麻(ヒマ)」と言い、種子を絞ったは「ひまし油」 |
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152 | ひまぐり |
【標準語】日程調整 【意味等】日程を繰り合わせること、日にちの都合を調整するころ 【参考】ひ(日にち)+まぐり(まんぐり:繰り合わせ)→日程を調整する 【用例】「来月10日い…寄りばしょう思うとりますけん、ヒマグリしちゃんなっせい」 →「来月10日に…会合をしようと思っていますので、日程調整をお願いします」 |
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153 | ひましいなる |
【標準語】古くなる、時間の経過で状態が大きくなる 【意味等】食品などが古くなる、日が経つにつれてその度合いが増す 【参考】ひまし(日増し)+い(に)+なる→古くなる、経過により度合いが増す 【用例】「アジの干物やが…ヒマシイナットウけん、ちっと…ねまりかけようごたあ」 →「アジの干物だけど…古くなっているので、少し…傷みかけているようだ」 |
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154 | ひまなし |
【標準語】多忙、ひっきりなし 【意味等】絶え間ない、ひっきりなし、暇がない 【参考】語源は古語の「暇なし」 【用例】「何やらかんやら役ば受けかぶって…ヒマナシしなあけん、話す間のなか」 →「何だかんだと役職を引き受けて…忙しい働き方をするんで、話す時間がない」 |
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155 | ひまのいる |
【標準語】時間がかかる 【意味等】手間取る、時間がかかる 【用例】ひま(暇:事をするための一定の時間)+の(が)+いる(必要)→手間取る 【用例】「うどん屋い行くとい、めかし込うで…女の人なヒマノイッテ…おおごと」 →「うどん屋に行くのに、お洒落して…女の人は時間がかかって…大変だ」 |
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156 | ひめ |
【標準語】乾燥具合、乾き具合 【意味等】穀物類の乾燥度合 【参考】語源不明、「干目」で乾燥度合かもしれない、農業用語 【用例】「この米な…天日干ししとんなるけん、ヒメのようして…味も香りもよか」 →「この米は…天日干しされているので、乾燥度合いがよく…味も香りも良い」 |
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157 | ひめのよか |
【標準語】品質が良い 【意味等】食品の品質がよい、乾き具合が良い 【参考】ひめ(乾燥具合)+の(が)+よか(よい)→食品の乾燥具合がよい 【用例】「”志摩の四季”で買うた…イカの一夜干、ヒメノヨカけん…旨かった」 →「”志摩の四季”で買った…イカの一夜干、乾き具合が良いので…旨かった」 |
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158 | ひもじか 《詳しくはこちら》 |
【標準語】空腹 【意味等】「ひだるい」に同じ 【参考】宮中言葉の女房詞(隠語)、「ひだるい」の意…「ひ」の文字で「ひもじ」 【用例】「母ちゃん…ヒモジカ、晩飯までもたんごたあけん…ラーメン食うてよか?」 →「母ちゃん…腹減った、晩飯までもちそうにないので…ラーメン食べていい?」 |
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159 | ひもとき |
【標準語】七五三の儀式(帯解:おぴとき) 【意味等】七五三の祝い、帯直し,帯初め,帯結び,紐解き,紐直し,紐落し 【参考】幼児がこれまでの付帯を取って初めて普通の帯を用いる祝い 【関連】日葡辞書(1603‐04)には「紐解(ひもとき)」で紹介されている 【用例】「あんたのヒモトキんときゃ、神社でべちゃいこけて、べべな泥だらけ…」 →「あんたの七五三のときは、神社で水溜まりに転んで、着物は泥だらけ…」 |
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160 | ビヤ |
【標準語】ビワ 【意味等】枇杷、バラ科ビワ属の常緑高木およびその実 【用例】「ビワな雨の降る前い千切らなあ、濡れたとば食うたら…腹のせくげな」 →「ビワは雨が降る前に千切らないと、濡れたのを食べたら…腹が痛くなるそうだ」 |
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161 | びや |
【標準語】琵琶 【意味等】東アジアの弦楽器の一つ 【参考】弓を使わずに弦をはじいて音を出す撥弦楽器 |
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162 | ひゃあお |
【標準語】早緒(はやお) 【意味等】艪縄、船の櫓を漕ぐときに櫓腕の先端にある柄にかける綱、漁業用語 |
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163 | ひやか |
【標準語】冷たい、寒い 【意味等】ひややか、温度が低い 【用例】 ・暑かねーっ…飯ば食う前い、ヒヤカビールば…キューッと飲みたかや →暑いねーっ…飯を食う前に、冷たいビールを…キューッと飲みたいなあ ・放射冷却やったごたあ…朝いなったら霜の降りて、外な…えらいヒヤカ →放射冷却だったみたいだ…朝になったら霜が降りて、外は…すごく寒いよ |
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164 | ひやがる |
【標準語】乾き切る、生計が立たなくなる 【意味等】干上がる、枯渇する (1)乾き切るの「ひやがる」 《意味》水分がすっかりなくなってカラカラになる 《用例》「空梅雨で雨の降らんけん…ため池のヒヤガットウ、今年な…大干ばつやが」 →「空梅雨で雨が降らないので…溜池が干上がっている、今年は…大干ばつだよ」 (2)生計が生計が立たなくなるの「ひやがる」 《意味》飢える、 収入がまったくなくなる 《用例》「融資ば止めたけん…経営資金のヒヤガットウ、買収するなら…今ばい」 →「融資を止めたので…経営資金が枯渇している、買収するなら…今だよ」 |
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165 | ひゃくいち |
【標準語】嘘つき 【意味等】よく噓を言う人、ほらふき 【参考】漢字で書くと「百一」、100の話の中で本当のことは1つであることから 【関連】東北から沖縄までの一部地域で使われる、同義語に「千の三」 【用例】「あらあ…たいがいやもん、ヒャクイチやけん…まともい話しな聞かれん」 →「あいつは…いい加減なヤツだ、ほら吹きだから…まともに話を聞けない」 |
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166 | ひゃくひろ |
【標準語】腸 【意味等】動物の腸、クジラの腸 【参考】漢字で「百尋」、1尋は6尺(約1.8m)でとても長いという意味 【関連】クジラの腸やマンボウの腸など「ひゃくひろ」の名称で食される 【用例】「久しかぶりい…ヒャクヒロやら食うたや、わっかひたあ…知りめえねえ」 →「久しぶりに…クジラの腸なんか食べたよ、若い人は…知らないだろうなぁ」 |
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167 | ひゃくらかす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】からかう 【意味等】嘲弄する、馬鹿にする、ひやかす 【参考】語源は不明、諸説ある その1:語源は古語の「ちょうらかす」の音変異 ・古語の「ちょうける・ちょくる」は「じゃれる、おちょくる、からかう」の意 ・「~くらかす」は「食らわす・殴らす」(参考:騙くらかす、はぐらかす) ・ちょう(おちょくる)+くらかす(食らわす)→からかいを食らわす その2:「ひょうげる」と「~くらかす」の合体 ・「ひゃ」は「ひょうげる(おどける、ふざける、からかう)」の音変異 ・ひゃ(ひょうげる)+くらかす(食らわす)→ふざけるを食らわす 【同義】ちょうくらかす、ひゃくらかす、ひょうくらかす 【用例】「人ばチョウクラカスごたあとが、人から好かるるこたなかろうもん」 →「人を馬鹿にするような奴が、人から好かれることはないだろ」 |
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168 | ひやけ |
【標準語】床上げ祝い 【意味等】「ひあけ」に同じ |
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169 | ひやけ |
【標準語】干ばつ 【意味等】干害、日照りにより水源地が枯渇して草木や農作物が枯れたりすること 【参考】漢字で「日焼け」、大地が日に焼かれて乾燥で植物が枯れる 【用例】「去年な大雨で不作…今年ゃあヒヤケで不作、地球温暖化が原因かいな?」 →「去年は大雨でヅ作…今年は干ばつで不作、地球温暖化が原因なのかな?」 |
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170 | ひゃっぽんづけ |
【標準語】沢庵漬 【意味等】漬物の種類、ダイコンを干しぬかと塩とを加えて石でおし漬けたもの 【同義】こんこん、ひゃっぽんづけ(百本漬) 【用例】「ヒャッポンヅケ用のダイコば、ひしてかかって…ほにょっと抜いたやなあ」 →「沢庵漬用のダイコンを、終日かかって…やっとこさ抜いたんだよ」 |
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171 | ひやめし |
【標準語】昼食 【意味等】昼飯、中食(ちゅうじき:昼食と夕食の間の食事) 【参考】農業用語、漢字で「冷飯」、農作業の合間に田畑で食べる食事 ・作業効率を上げるため朝炊いた飯を持参、食べるときは冷飯になっていたことから |
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172 | ひやめしぐい |
【標準語】居候 【意味等】他人の家に世話になっていている人、掛人、食客 【参考】漢字で「冷飯食い」、冷たくなった飯を食べる意から ・居候などは、家族ではないので厚遇されない(冷遇される)ことから言う 【用例】「わっか時いな…陶芸家ば目指いて、3年間…窯元でヒヤメシグイですたい」 →「若い時には…陶芸家を目指して、3年間…窯元で居候をしていましたよ」 |
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173 | ヒュータンゴ |
【標準語】ナマズの幼魚 【意味等】ナマズ目ナマズ科に属する硬骨魚類の1種である鯰の幼魚 【参考】ナマズは河川や湖沼に生息する肉食性の淡水魚 |
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174 | ひょうかん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひょうきん 【意味等】気軽でおどけること、軽はずみであること、軽率 【同義】ひょうかん、ひょんかん 【参考】 ・漢字で「剽悍」、本来は、剽(とんでもない)+「悍」(荒々しく強い)の意味 ・「ひょうきん」は「剽軽」、剽(とんでもない)+「軽」(気軽でおどけた)の意味 ・発音や文字は「剽悍」だが、意味は「剽軽」の意味になっている 【用例】「あいつぁ…ヒョウカンか男やけん、クラスの人気もんやった」 →「あいつは…ひょうきんな男なので、クラスの人気者だった」 |
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175 | ひょうくらかす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】からかう 【意味等】「ひゃくらかす」に同じ 【用例】「あんまとネコば…ヒョウクラカイたら、掻き裂かるるばい」 →「あんまりネコを…からかったら、引っ掻かれるよ」 |
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176 | ひょうぐる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひょうげる(おどける、たわける、ちょうける) 【意味等】ふざけた言動をする、道化る、からかう、嘲弄する 【参考】漢字で「剽ぐる」、戯れるやふざけるの意 【関連】「剽」に関連する方言 ・ひょうかん(剽悍):気軽でおどけること(剽軽) ・ひょうくらかす(剽くらかす):からかう ・ひょうぐる(剽ぐる):おどけた言動をする ・ひょうくれ(剽くれ)、ひょうげ・もん(剽げ・もん):おどけた人 【用例】「あんまと…ヒョウグルもんやけん、のぼせて眠られんごと…なっとんなる」 →「あまりにも…おどけるものだから、興奮して眠れなく…なっている」 |
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177 | ひょうくれ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】おどけ者 【意味等】滑稽なことをする人、おどけた人、道化る人、ひょうきん者 【同義】ひょうくれ、ひょうげ、ひょうげもん 【用例】「うちの弟な…ヒョウクレやけん、クラスの女の子い人気のあるとげな」 →「うちの弟は…ひょうきん者だから、クラスの女の子に人気があるそうだ」 |
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178 | ひょうげ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】おどけ者 【意味等】「ひょうくれ」に同じ 【用例】「あらあ…ヒョウゲやけん、飲みいつんのうて行たら…面白かやなあ」 →「あいつは…おどけ者だから、飲みに連れて行ったら…面白いんだよ」 |
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179 | ひょうげもん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】おどけ者 【意味等】「ひょうくれ」に同じ 【用例】「あらあ…ヒョウゲモンやけん、真面目か話ばしたら…イラっとするばい」 →「あいつは…おどけ者だから、真面目な話をしたら…イラっとするよ |
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180 | ひょうこしだけ |
【標準語】火吹き竹 【意味等】「ひおこしだけ」に同じ |
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181 | ひようじばん |
【標準語】防火のため夜回りをする人 【意味等】防火のため夜中に街中を回ること、夜番、夜繰り 【参考】語源は「火用心番」の略称 【用例】「年末警戒んとき…消防団でヒヨウジバンばするけん、よろしゅうに」 →「年末警戒の時に…消防団で防火の夜回りをするので、よろしくお願いします」 |
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182 | ひようじ |
【標準語】火の用心 【意味等】火事に注意、「ひょうじばん」に同じ 【参考】語源は「火の用心」、防火の夜回りと同意で使われることもある 【用例】「こたつな電源切った?ストーブなけやいた?ひようじせな…火事なえずか」 →「こたつは電源切った?ストーブは消した?火の用心しないと…火事は怖い」 |
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183 | ひょうしむなか 《詳しくはこちら》 |
【標準語】意外な、とんでもない 【意味等】「とっぴょうしもなか」に同じ (1)意外なの「ひょうしむなか」 《意味》意外な、思いもよらない、想定外の 《用例》「あんた、たまいヒョウシムナカ提案ばするけん…助かるやなあ」 →「あなた、たまに思いもよらない提案をするので…助かるよ」 (2)とんでもない」の「ひょうしむなか」 《意味》とんでもなく調子はずれだ、突飛だ 《用例》「5月いなるとい雪やら…ヒョウシムナカ、こらあ異常気象やが」 →「5月になるのに雪なんて…とんでもない、これは異常気象だよ」 【同義】とっぴょうしもなか、どひょうがんな、とひょうしもなか、ひょうしむなか 【参考】語源は「突拍子もない」の音変異 【関連】「とつけむなか(途方もない)」と同様の使われ方をする場合もある |
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184 | ひょうしもなか 《詳しくはこちら》 |
【標準語】意外な、とんでもない 【意味等】「ひょうしむなか」に同じ |
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185 | ひょうっと 《詳しくはこちら》 |
【標準語】不意に 【意味等】突然、ひょっこり、不意に、思いがけず 【同義】ひょうっと、ひょくっと、ひょかっと、ひょこっと、ひょろっと 【参考】語源は漢字の「凶(ひょう)」で古語の「ひゃうど」に由来する 【用例】「子供の…ヒョウット飛び出してきたけん、急ブレーキば踏んだったい」 →「子供が…不意に飛び出してきたから、急ブレーキを踏んだんだよ」 |
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186 | ひようとり |
【標準語】日雇い、給料取り 【意味等】日雇い仕事、日雇い人、勤め人 【参考】漢字で「日傭取・日用取」、江戸時代から広い範囲で使われる 【用例】「学生のヒヨウトリぐらい思うとったが、起業した…青年実業家やった」 →「学生の日雇い人のようなものと思っていたが、起業した…青年実業家だった」 |
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187 | ひょうひょう |
【標準語】筒袖の仕事着 【意味等】つっぽう袖の冬の仕事着、筒袖の上着 【参考】語源は不明、絣生地(かすり)の「絣(ヘイ・ヒョウ)」からきているのか? 【用例】「爺さんなら…ヒョウヒョウば着て、畑の方さい…行きよんなったよ」 →「爺さんなら…作業着を着て、畑の方に…行っていたよ」 |
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188 | びょうびょういん |
【標準語】負け犬 【意味等】よく吠える犬、弱い犬 【参考】びょうびょう(犬が吠える声(遠吠え)の擬声語)+いん(犬)→負け犬 【用例】「陰口ば…流いてそうつきようげなが、そんかたあ…ビョウビョウインぜ」 →「陰口を…言いふらしているそうだが、そんな奴は…負け犬だよ」 |
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189 | ひょうろう |
【標準語】食いぶち 【意味等】生きていく糧 【参考】漢字で「兵糧」、本来の意味(標準語)では、軍隊の兵の食糧をいう 【同義】ひょうろう、ひょうろうまい 【用例】「独り立ちばしょうと思うとなら、わがヒョウロウなあ…わがで稼がなあ」 →「独り立ちをしようと思うんだったら、自分の食いぶちは…自分で稼がなくちゃ」 |
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190 | ひょうろうまい |
【標準語】食いぶち 【意味等】「ひょうろう」に同じ 【参考】漢字で「兵糧米」、本来の意味(標準語)では、軍隊の兵の米をいう 【用例】「リストラで…ヒョウロウマイののうなって、ひようとりば…しよります」 →「リストラで…生活費が入らなくなったので、日雇い仕事を…しています」 |
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191 | ひょうろくだま |
【標準語】まぬけ、軽率な人 【意味等】軽はずみなことをする人、ひょうきん者、ろくでなし 【参考】悪口のひとつ、漢字で「表六玉、瓢六玉、兵六玉」 ・語源は、カメ由来の説、花火由来の説、猟師由来の説など諸説ある 【用例】「家出して3年…あのヒョウロクダマな、東京でヤクザな仕事ばしよるげな」 →「家出して3年…あのろくでなしは、東京でいかがわしい仕事をしているそうな」 |
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192 | ひょかっと 《詳しくはこちら》 |
【標準語】不意に 【意味等】「ひょうっと」に同じ 【用例】「東京い下宿しとう息子が…ヒョクット帰ってきたけん、えらい心配しとう」 →「東京で下宿している息子が…突然帰ってきたので、とても心配している」 |
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193 | ひょくっと 《詳しくはこちら》 |
【標準語】不意に 【意味等】「ひょうっと」に同じ 【用例】「朝あ…元気やったとい、ヒョクットたあれて…死になった、脳梗塞げな」 →「朝は…元気だったのに、突然倒れて…死んじゃった、脳梗塞だって」 |
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194 | ヒヨコグサ |
【標準語】ハコベ 【意味等】繁縷、ナデシコ科ハコベ属の越年草、コハコベとミドリハコベの総称 |
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195 | ひょこっと 《詳しくはこちら》 |
【標準語】不意に 【意味等】「ひょうっと」に同じ 【用例】「眠りかぶりよったら…ヒョコット電話の鳴って、たまがって目の覚めたや」 →「ウトウトしていたら…不意に電話が鳴って、驚いて目が覚めちゃった」 |
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196 | ひょこる |
【標準語】勃起する 【意味等】陰茎が硬直状態となること 【参考】語源は「誇る」 【用例】「中学生んときゃ…毎朝、ヒョコルぐらい…あっちの方な、元気のよかった」 →「中学生のときは…毎朝、勃起するくらい…あちらの方は、元気が良かった」 |
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197 | ヒヨス |
【標準語】ヒヨドリ 【意味等】鵯、スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属に分類される鳥類の1種 |
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198 | ひよひよ |
【標準語】身体が弱い人 【意味等】弱々しい様、ひ弱な様子、ひ弱そうな態度 【参考】語源はヒヨコの鳴く声「ひよひよ」 【用例】「応援な…おっか声、ヒヨヒヨした声やら出いとったら…うったたくぜ」 →「応援は…多くな声、ひ弱な声なんか出していたら…殴るぞ」 |
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199 | ひよりのつち |
【標準語】沃土 【意味等】肥えた土、「けんさ」に同じ、日当たりのよい土 【参考】語源は不明、ひより(日和:よい天気)+つち(土)→沃土 【用例】「南向きの…ヒヨリノツチやけん、この山のミカンな…甘うして、んまか」 →「南向きの…肥えた土だから、この山のミカンは…甘くて、うまい」 |
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200 | ひよりもうし |
【標準語】晴天祈願、晴天祭り 【意味等】晴れるように神や仏に祈り願うこと、漁師が酒を飲む口実 【参考】漢字で「日和申し」、漁師の晴天祈願…飲酒をする口実にされた(漁業用語) 【用例】「また…ヒヨリモウシ?この前も…ヒヨリモウシ言うて、呑みよったろうが」 →「また、晴天祈願?この前も…晴天祈願と言って、お酒を飲んでいたでしょう」 |
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201 | ひよりげた |
【標準語】駒下駄、すり減った下駄 【意味等】「ひっきりげた(2)」に同じ、歯の低い差歯下駄 【参考】漢字で「日和下駄」…晴天の日に履く |
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202 | ひよる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】歪む 【意味等】力が加わって形が崩れ…たわむ・歪む・曲がる・しなう・ねじれること 【同義】いがむ、ひよる、ひょんがむ、ひょんごむ、ひんよごむ、よごむ 【類義】ひんまがる:ひどく曲がる 【参考】語源は、漢字で「歪よる」と思われる 【用例】「あんまと…重たかとば乗するけん、棚板の…ヒヨッテしもうとう」 →「あんまり…重たいものを乗せるから、棚板が…たわんでしまっている」 |
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203 | ひょろっと 《詳しくはこちら》 |
【標準語】不意に 【意味等】「ひょうっと」に同じ 【用例】「夜中い峠ば越えよったら…ヒョロットイノシシの飛び出いて、轢いたと」 →「夜中に峠を越えていたら…急にイノシシが飛び出て、轢いちゃったんだ」 |
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204 | ひょんがむ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】歪む 【意味等】「ひよる」に同じ 【参考】由来は不明、 ・ひ(歪)+ょんがむ(歪む)→歪む ・ひょん(強調の接頭語「ひん」の音変異)+がむ(歪む)→強く歪む 【用例】「車ば…ガードレールい擦ったが、ドアのヒョンガムごと…酷かった」 →「車を…ガートレールに擦ったケド、ドアが歪むほど…酷かった」 |
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205 | ひょんかん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひょうきん 【意味等】「ひょうかん」に同じ 【用例】「顔立ちのようして…ヒョウカンな性格やけん、女の人いな…モテなあと」 →「顔立ちが良くて…軽くおどけた性格なので、女の人には…モテるんだ」 |
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206 | ひょんごむ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】歪む 【意味等】「ひよる」に同じ 【参考】由来は不明、下記のどちらかだと思われる ・ひ(歪)+ょんごむ(歪む)→歪む ・ひょん(強調の接頭語「ひん」の音変異)+ごむ(歪む)→強く歪む 【用例】「コラ、天井のヒョンゴムけん…車の屋根で、ぴょんぴょこ飛びせんと」 →「コラ、天井が曲がるから…車の屋根で、飛び跳ねたりするな」 |
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207 | ぴょんぴょことび |
【標準語】飛び跳ねる 【意味等】子どもがはしゃいで飛び跳ねたり、踊ったりする様子 【参考】ぴょんぴょこ(楽しそうに跳ねる様)+とび(飛び上がる)→飛び跳ねる 【類義】みのくるい:子供が夢中になってじゃれあう様子 【用例】「誕生日プレゼントばもろうたら、ピョンピョコトビして…喜びよんなった」 →「誕生日プレゼントをもらったら、飛び跳ねて…喜んでたよ」 |
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208 | ひょんひょんごま |
【標準語】先尖り独楽 【意味等】佐世保独楽などドングリ型の先の尖った木の独楽 【参考】語源は不明だが、尖った様を表す「きょんきょん」の音変異+独楽なのか? |
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209 | ひらう 《詳しくはこちら》 |
【標準語】拾う 【意味等】拾う、落ちている物を確保すること 【参考】「ひろう(拾う)」の音変異 【対義】してる:捨てる 【用例】「このごらあ…サーファーたちの、海岸のゴミばヒラウ活動ば…しよんなる」 →「この頃は、サーファーたちが、海岸のゴミを拾う活動を…している」 |
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210 | ひらかす 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ふやかす 【意味等】豆などを水や湯などに浸してふくらませる、ふやかして柔らかくする 【類義】ほとばかす:水や湯につけてふくらかす 【参考】ひら(開く)+かす(させる)→ふやかす 【用例】「種ば植え前い、一晩…水い浸いてヒラカイたが、発芽率のよかごたる」 →「種は植える前に、一晩…水に浸してふやかしたほうが、発芽率がよいようだ」 |
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211 | ひらき |
【標準語】開墾地 【意味等】山野を拓いた新たな田畑 【参考】開拓の「拓く(ひらく)」 |
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212 | ヒラクチ |
【標準語】マムシ 【意味等】平口、爬虫綱有鱗目クサリヘビ科マムシ属に分類されるヘビ 【参考】毒蛇 |
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213 | ヒラゴ |
【標準語】ヒラマサ 【意味等】スズキ目アジ科に分類される海水魚の一種、小型のヒラマサ 【同義】ヒラゴ、ヒラス |
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214 | ヒラス |
【標準語】ヒラマサ 【意味等】スズキ目アジ科に分類される海水魚の一種 【同義】ヒラゴ(小型のヒラマサ)、ヒラス |
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215 | ひらたまく |
【標準語】むきになる 【意味等】居直る、むきになる 【同義】ひらたまく、ひらたまくり 【参考】語源・由来は不明 【用例】「ぞうたんで言うたとい、えらいヒラタマイテ…はらかきなあっちゃもん」 →「冗談で言ったのに、ひどくむきになって…怒っちゃうんだもん」 |
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216 | ひらたまくり |
【標準語】むきになる 【意味等】「ひらたまく」に同じ |
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217 | ひらつく 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひりつく 【意味等】「ひでる」に同じ 【用例】「手の荒れとうけん、スーパーの入口でアルコール消毒したんだ…ヒラツク」 →「手が荒れてるので、スーパーの入口でアルコール消毒したら…ヒリヒリする」 |
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218 | ひらめく 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひりつく 【意味等】「ひでる」に同じ 【用例】「このハンドクリームな…肌い合わん、あこうなって…やきやきしよう」 →「このハンドクリームは…肌に合わない、赤くなって…熱っぽくなっている」 |
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219 | ひらもん |
【標準語】鴨居の一種(梁や差鴨居) 【意味等】家屋の大きな梁の一種、障子や引き戸の上側の長い横木 【参考】平使いする木材のこと、平木 |
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220 | びりぐそ |
【標準語】下痢 【意味等】液状やそれに近いゆるい大便を反復して排泄すること、下り腹、腹下し 【同義】びりぐそ、びりびり 【用例】「なんか…おかしかもんば食うたかいな?さいぜんから…ビリグソいなった」 →「何か…傷んだものを食ったかな?さっきから…お腹が下っている」 |
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221 | ビリゴザ |
【標準語】ヒルムシロ 【意味等】単子葉類ヒルムシロ科ヒルムシロ属に分類される浮葉性の水草 【同義】ビリゴザ、ビリムシロ |
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222 | びりびり |
【標準語】下痢(幼児語) 【意味等】「びりぐそ」に同じ 【用例】「母ちゃん、冷蔵庫の牛乳ば飲うだら…ビリビリの出て、腹のせいてきた」 →「母ちゃん、冷蔵庫の牛乳を飲んだら…下痢が出て、お腹が痛くなってきた」 |
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223 | ビリムシロ |
【標準語】ヒルムシロ 【意味等】「ビリゴザ」に同じ |
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224 | ビリンコ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】オタマジャクシ 【意味等】「ビッコ」に同じ 【用例】「食用ガエルな…おきなかビキばってん、ビリンコも…えらいでかか」 「ウシガエルは…大きなカエルだけど、オタマジャクシの…とってもでかい」 |
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225 | ビル |
【標準語】ヒル 【意味等】「ヒイル」に同じ 【用例】「川であすびよったら…ビルの吸い付いとって、取ったら…血の出よった」 →「川で遊んでいたら…ヒルが吸い付いてて、取り除いたら…血が出ていた」 |
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226 | ひるあがり |
【標準語】昼食、半ドン 【意味等】 (1)昼食の「ひるあがり」 《意味》昼食をとるために一時的に仕事を休むこと 《用例》「昼いなったけん…仕事ばやめて、ヒルアガリばしてきんしゃい」 →「正午になったので…仕事をやめて、お昼ご飯を食べに行ってらっしゃい」 (2)半ドンの「ひるあがり」 《意味》仕事や授業が午前中で終わること 《用例》「今日な…ヒルアガリして、天神のちょうい…買いもんに行てくると」 →「今日は…仕事を午前中で切り上げて、天神に…お買い物に行ってくるの」 【参考】漢字で「昼上がり」、お昼(正午)に休む・仕事を切り上げること |
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227 | ひるごもり |
【標準語】宮ごもり 【意味等】祈願などのために氏子が神社にこもること |
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228 | ひるのさなか |
【標準語】真昼間 【意味等】昼日中、真昼 【参考】漢字で「昼の最中」 【用例】「あのカップルくさ、ヒルノサナカから…なめずりやいやらして、だんしか」 →「あのカップルだよ、真昼間からキスなんかして…いやらしい」 |
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229 | びろうか |
【標準語】不潔な 【意味等】下品な、無礼な、猥褻な、おろかであるという意味 【参考】語源は「尾籠(びろう)」、「尾籠」は「痴(おこ)」の当て字 【用例】「飯ば食いよう時い…ビロウカ話ばってん、朝からびり糞で…尻んすの痛か」 →「ご飯を食べている時に…下品な話なんだけど、朝から下痢気味で…肛門が痛い」 |
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230 | ひろひろ |
【標準語】びくびく 【意味等】怖がってビクビクする様子、おどされてオドオドする様 【参考】他地域では、物欲しそう・空腹でうろつくなど、落ち着きのない様をいう 【用例】「あっちゃあ…かかさんの強かけん、旦那あ…いっつもヒロヒロしとんなあ」 →「あちらのお宅は…奥さんが強いので、旦那は…いつもオドオドしているよ」 |
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231 | ひわず |
【標準語】ひ弱 【意味等】弱々しいさま、病身、虚弱 【参考】語源は古語の「繊弱(ひはづ)」、意味は同じ 【類義】ひよひよ:ひ弱な様子 |
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232 | ひわずい |
【標準語】弱々しい 【意味等】ひ弱な、病弱な、助弱な 【用例】「ひよひよして…ヒワズイ子どもやったが、いまあ…プロ野球の選手ばい」 →「弱々しく…病弱な子どもだったけど、今は…プロ野球の選手だよ」 |
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233 | ひわるる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひびが入る、熟し割れる 【意味等】 (1)ひびは入るの「ひわるる」 《意味》「ひびく」に同じ、衝撃や環境の変化などで物や土地に割れ目が入る 《参考》ひ(ひび)+わるる(割れる)→ひび割れる 《用例》「漆器な…乾燥やらでヒワルルけん、長う使おう思うなら…手入れせなあ」 →「漆器は…乾燥などでひびが入るので、長く使おうと思うなら…手入れしなきゃ」 (2)熟し割れるの「ひわるる」 《意味》「はちわれる」に同じ、果実が熟して割れる、物が割れたり裂ける 《用例》「露地もんやけん、収穫前い雨の降って…水吸うて、トマトの実のヒワレタ」 →「露地物なので、収穫前に雨が降って…水吸って、トマトの実が裂けちゃった」 |
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234 | ひをかぶる |
【標準語】喪中 【意味等】「ひのかかる」に同じ 【参考】ひを(喪を・忌を)+かぶる(期間中にかぶる)→忌中 【用例】「ヒヲカブル間な…穢れのあるけん、神社いなお参りい…行たらいかんげな」 →「喪中は…穢れがあるから、神社にはお参りに…行っちゃいけないそうだ」」 |
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235 | ひんかちかち 《詳しくはこちら》 |
【標準語】乾いて硬くなる 【意味等】「ひかちこうける」に同じ 【参考】ひん(干)+かちかち(固い状態の擬声語)→ 干からびて固い 【用例】「冷蔵庫のパンな…いつんとな?ヒンカチカチいなって…食わりゃされん」 →「冷蔵庫のパンは…いつのものだよ?乾いて固くなって…食べることができない」 |
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236 | ひんがらめ |
【標準語】僻目(ひがめ)、斜視 【意味等】「ひがらめ」に同じ 【参考】語源は古語の「僻目(ひがめ)」、「ひんがらめ」はその音変異 |
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237 | ひんこちこち 《詳しくはこちら》 |
【標準語】乾いて硬くなる 【意味等】「ひかちこうける」に同じ 【参考】ひん(干)+こちこち(固い状態の擬声語)→ 干からびて固い 【用例】「鰹節な、手ば加えて…ヒンコチコチいなるまで水分ば抜いて、作ると」 →「鰹節は、手を加えて…乾いて固くなるまで水分を抜いて、作るんだ」 |
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238 | ひんこちまんこち |
【標準語】貧弱に歪んでいる 【意味等】けちな人を卑しめる言葉、けちん坊 【参考】語源は不明、糸島弁 【用例】「募金ばお願いしたが…ぜんの無かげな、あらあ…ヒンコチマンコチやねえ」 →「募金をお願いしたけど…お金が無いそうだ、あいつは…けちん坊だねえ」 |
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239 | ひんこつこつ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】乾いて硬くなる 【意味等】「ひかちこうける」に同じ 【参考】ひん(干)+こつこつ(固い物が当たる時の擬声語)→ 干からびて固い 【用例】「寒うして乾燥しとうけん、お飾りのダイダイの…ヒンコツコツいなっとう」 →「寒くて乾燥しているので…注連縄のダイダイが…乾いて硬くなっている」」 |
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240 | ひんず 《詳しくはこちら》 |
【標準語】余計 【意味等】余分、無用、予期しない 【参考】由来は京ことばの「平頭(ひんず)」で意外なの意、語源は不明 【同義】いたらん、いらん、ひんず(い) 【関連】「ひんず」を使った言葉:「ひんずなもん」→余計なもの 【用例】「ヒンズい…やかましゅう言いようごたあばってん、信用な…大事かとばい」 →「余計に…うるさく言っているようだけど、信用は…大事なんだよ」 |
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241 | ひんずいこと 《詳しくはこちら》 |
【標準語】よけいなこと 【意味等】余計なこと、不要なこと 【参考】ヒンズい(余計な)+こと(こと)→余計なこと 【同義】いたらんこと、いらんこと、ひんずなこと 【用例】「わからんとなら…知ったかぶりして、横から…ヒンズイコト良いなんな」 →「わからないなら…知ったかぶりして、横から…余計なことを言うなよ」 |
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242 | ひんずなもん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】よけいなもの 【意味等】いらないもの、不要なもの、邪魔もの 【参考】ヒンズな(余計な)+もん(物)→余計なもの 【同義】いたらんもん、いらんもん、ひんずなもん 【用例】「キャベツばもろうたが…ヒンズナモンのついとう、イモムシのたいそおる」 →「キャベツをもらったけど…余計なものがついている、イモムシがたくさんいる |
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243 | びんた 《詳しくはこちら》 |
【標準語】頬、頭 【意味等】 (1)頬の「びんた」 《意味》鼻と口の両側の耳にまでの部分、ぽっぺた 《同義》びんた、ほおたん、ほおべた、ほおべえんた 《用例》「この赤ちゃんの愛らしかこと…ビンタの赤うして、フヨフヨして軟らかか」 →「この赤ちゃんの可愛いこと…ほっぺたが赤くて、フヨフヨして軟らかい」 (2)頭の「びんた」 《意味》頭、頭の部分、首 《参考》九州南部(鹿児島)を中心に使われる、「びんたの毛」→「頭髪」など 《用例》「熱ななかとやが…朝からビンタん痛か、風邪ばひきかけよるごたあ」 →「熱は無いんだけど…朝から頭が痛い、風邪をひきかけているみたいだ」 【参考】 ・由来は「鬢(びん)」、耳と頬の間に生える頭髪(もみあげ)のこと ・標準語では…頬を平手で打つこともいう、博多・糸島弁の「はつる」に当たる |
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244 | びんたん 《詳しくはこちら》 |
【標準語】横面 【意味等】横っつら、顔面の側面 【参考】由来は、頬を意味する「びんた」 【用例】「ちょっと…あんた、のぼしかえっとったら…ビンタンばはつるよ」 →「ちょっと…あんた、つけあがって増長してたら…横っ面を平手打ちするよ」 |
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245 | ひんまがる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ひどく曲がる 【意味等】強い力で曲がる、ひねくれる 【参考】ひん(引くを表す語彙を強める接頭語)+曲がる→ひどく曲がる 【類義】ひんよごむ:ひどく歪む 【関連】「ひんまがる」は全国的に使われ、方言ではないという説もある 【用例】 ・最大瞬間風速62mやったげな、えらい強かったね、鉄塔のヒンマガットウ →最大瞬間風速62mだったそうだ…とても強かったね、鉄塔が折れ曲がっているよ ・家な金持ちで…親も優しかとい、はしこうして…ヒンマガットンなあっちゃん →家はお金持ちで…親も優しいのに、攻撃的で…ひねくれているんだよ |
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246 | ひんまぐる 《詳しくはこちら》 |
【標準語】ねじ曲げる 【意味等】強い力で曲げる、押し曲げる 【参考】ひん(語彙を強める接頭語)+まぐる(曲げる)→ねじ曲げる 【用例】「こえな鉄棒ばヒンマグルぐらい…やーすか、おらあ…プロレスラーぜ」 →「このくらいの鉄棒をねじ曲げるくらい…簡単だ、俺は…プロレスラーだぞ」 |
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247 | ひんもこけらもなか |
【標準語】品がない 【意味等】下品である、品性がない、道徳的な価値観が劣っている 【同義】ひんもこけらもなか、ひんもせせらもなか 【参考】ひんも(ひんも)+こけら(木っ端、木屑)+も+なか→品性が微塵もない 【類義】げさっか、げさくたらしか:下品、下品である 【用例】「議員やけん…人物と思うとったが、威張り腐って…ヒンモコケラモナカ」 →「議員なので…人柄がいいと思っていたが、威張り腐って…品性が微塵もない」 |
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248 | ひんもせせらもなか |
【標準語】品がない 【意味等】「ひんもこけらもなか」に同じ 【参考】ひんも(ひんも)+せせら(細々or狭々)+も+なか→品性が微塵もない 【用例】「議員やけん…人格者と思うとったが、意地汚うして…ヒンモコケラモナカ」 →「議員なので…人格者とと思っていたが、意地汚くて…品性が微塵もない」 |
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249 | ひんよごむ 《詳しくはこちら》 |
【標準語】歪む 【意味等】「ひよる」に同じ 【参考】ひん(意味を強める接頭語)+よごむ(歪む)→ひどく歪む 【用例】「追突されて、車な…バンパーのひん曲がって、俺な…首筋のヒンヨゴンダ」 →「追突されて、車は…バッボあーがねじ曲がって、俺は…首筋がひどく歪んだ」 |