あじもこっけもなか、あじもしゃしゃらもなか
【標準語】味わいがない、人情味がない
【品詞】連体詞
【意味】
(1)「味わいがない」のあじもこっけもなか
《意味》味も香りもない、味も素っ気もない、美味しくもなんともない
《参考》
・あじも(味も)+こっけも(香気も)+なか(ない)→味も香りもない
・あじも(味も)+しゃしゃらも(爽やかさも)+なか(ない)→味も素っ気もない
《用例》
・何なここの料理な?一流レストランってやが、たっかばっかしで…アジモコッケモナカ
→何だここの料理は?一流レストランだそうだが、高いばかりで…味も香りもない
・コンニャクなアジモシャシャラモナカ食材ばってん、上手い調理ばしたら…えらい旨か
→コンニャクは味も素っ気もない食材だけど、上手に調理をしたら…とっても美味い
・「一流の料亭ってやが、アジモコウケモナカなあ」「ばかちん、これが品のよか味たい」
→「一流料亭ってだけど、味も香りもしないなあ」「馬鹿者、これが品の良い味だよ」
(2)「人情味がない」のあじもこっけもなか
《意味》細かく優しい心遣いがない、人情味がない、事務的過ぎる、対応が冷たい
《参考》由来は、もう一つの意味である「味わいがない」の意味拡大
《類義》あいそもこそもなか:無愛想な対応・様子
《用例》
・話もよおと聞かんで「つあーらん」ななかろうもん、役場の対応なアジモコウケモナカ
→話をよく聞かずに「駄目です」はないでしょうよ、役場の対応は事務的過ぎる
・銀行な…ぜん持っつぁんいな愛想のよかが、俺のごたあ貧乏かといなアジモセセラモナカ
→銀行は…お金持ちには愛想がいいけど、俺のような貧乏なやつには対応が冷たい
・買う時ゃあようしちゃんなったが、保証期間中い修理い出いたらアジモシャシャラモナカ
→買う時は良くしてくれたけど、保証期間中に修理に出したら対応が冷たいんだ
【同義】あじもこうけもなか、あじもこっけもなか、あじもしゃしゃらもなか、あじもせせらもなか
イラストによる用例解説(その1)
【翻訳】
「品があって、うまいでしょ?たったの5,000円ですよ!」
「なんじゃこりゃ、うまくない…味わいも香りもないよ!」
イラストによる用例解説(その2)
【翻訳】
「それは、できない相談ですねぇ 残念ですが…できません」
「あなたは、情というものがないねぇ!困ってるから相談してるんですよ」
「格好つけて、標準語なんか使いやがって…」
【博多・糸島弁検索】
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