いがいが、いげ、いら
【標準語】とげ、魚の小骨、イノバラ
【品詞】名詞
【意味】
(1)「とげ」の「いげ」
《意味》植物のトゲ、竹や木片の尖った破片が皮膚に刺さったもの
《用例》
・栗拾いばしよったが…ちゃんとここけて、イゲの膝いたいそ刺さって…えらい痛か
→栗拾いをしていたら…うっかり転倒して、棘が膝にたくさん刺さって…とても痛い
・軍手ばして作業せな…手いイラの刺さるばい、破傷風いなったっちゃ…知らんばい
→軍手をして作業しないと…手に棘が刺さるよ、破傷風になっても…知らんぞ
・知らんで…ウニのイガイガの上い座ったら、尻いイゲのえらい刺さってしもうた
→知らずに…ウニの棘の上に座ったら、尻に棘がたくさん刺さってしまった
(2)「魚の小骨」の「いげ」
《意味》喉に刺さった魚の小骨、魚の細く尖った骨
《用例》
・喉いイゲの刺さったけんて、ご飯ばぐる呑みしたらいかんげなぜ
→喉に小骨が刺さったからって、ご飯を丸呑みしてはいけないそうだよ
・このごらあ…子供の魚離れするけんって、イゲばピンセットで抜いた魚ば売りよう
→最近は…子どもが魚離れをするからと、小骨をピンセットで抜いた魚を売っている
・コノシロなイゲの多かけん、油で揚げるか…酢で絞めらなあ食べにっか
→コノシロは小骨が多いので、油で揚げるか…酢で絞めないと食べにくい
(3)「イノバラ」の「イゲ」(「いげ」のみ)
《意味》野薔薇、野茨、バラ科の落葉性のつる性低木
《用例》
・イゲなイゲのたいそあって…刺さって痛いかけん、イゲって言うとやろ
→イノバラは棘がたくさんあって…刺さって痛いので、イゲって言うのでしょ
・イゲな野生のイバラやけん…学術名なイノバラ、花な綺麗かばってん…痛かと
→イノバラは野生のイバラだから…学術名はイノバラ、花は綺麗だけど…痛いんだ
【同義】いがいが、いげ、いら
イラストによる用例解説
【翻訳】
「魚の小骨…喉に小骨が…あ痛たた…俺は弱いんだ…もう嫌だ…」
「早くこれを飲み込みなさい、何だい小骨くらいでみっともないねえ、本当に大げさな!つまらない男だねえ…ほら!」
「駄目よ駄目…ご飯の丸飲みは良くないってよ、喉の奥を傷つけるのよ」
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