かじくる、こじける
【標準語】①悴む(かじかむ)、②痩せ細る(糸島弁)
【品詞】動詞
【意味】
・手足の先がこごえて動かなくなること
・(糸島弁)痩せ衰えること、やつれること、みすぼらしい様、貧相な様子
【同義】かじくる、がじくる、かじける、がじける、こじくる、こじける
【参考】
・「がじ」と濁るのは糸島弁
・痩せ細るの意を持つのは、糸島の一部とその周辺
・古語の「かしく」は、萎えしなびて縮むことの意
【関連】
■関連用語「がじ」について
・「がじ」→けち:極度に物惜しみする人、またその様、ケチ、「かたか、しぶちん、しぶったれ」に同じ
・「がじきい」→けちな:①物惜しみの度が過ぎる様、しみったれ、②悪がしこい
・「がじっぽう」→けちな人
《用例》
・あげん儲かっとうとい給料なそんがしこ?あんたの店の社長ながじっぽうやね
→あんなに儲かっているのに給料はそれだけ?あなたの店の社長はケチな人だね
■「がじ」の活用語について
・「がじがじ」→①痩せこけた状態:体に肉がついていない身体、非常に痩せた状態、②生煮えの触感:生煮えやとうが立ったために芯や硬い繊維質がある食感
・「がじけ」→①痩せ細った人:痩せた子供、やつれた人、小柄な人、またその人への悪口、②生育の悪い動植物:生育の良くない動植物。通常の大きさに生育していない果実など
《用例》がじがじ
・ガンいなった友達のお見舞いに行ったとばってん、がじがじいなっとんなったや
→ガンになった友達の小水内に行ったんだけど、痩せこけてしまっていたよ
・なんな、このカボチャの煮付けな?火の通っとらんけん、がじーがじするばい
→なんだ、このカボチャの煮付けは?火が通ってないから繊維質のある食感がするよ
《用例》がじけ
・あんたこの女優ば好いとると?うそやろ、顔な愛らしかばってん…がじけやん
→あなたこの女優が好きなの?うそでしょ、顔は可愛いけど…貧相だわね
・今年な冷夏で、ナスもトウキビもがじけしかでけとらん
→今年は冷夏で、ナスもトウモロコシも生育不足で売り物にならんのしかできていない
【用例】
・今朝は冷え込んどうけん、手袋しとらんやったら手のかじくるね
→今朝は冷え込んでいるので、手袋をしていないと手がかじかむね
・誰か子ネコば捨てとうごたあね、がじけたとのニャーニャー鳴きよるバイ
→誰か子ネコを捨てたみたいだね、痩せこけたのがニャーニャー鳴いているよ
・昔やあ金持ちやったばってん、事業ばやりそこのうて社長ながじけなったや
→昔は金持ちだったけど、事業に失敗して社長は痩せてやつれてしまったなあ
・ちーったあシャンとしない。がじけとったら貧乏神しか寄り付かんばい
→少しは身なりを整えなさい。貧相にしていたら貧乏神しか寄り付かないよ。
イラストによる用例解説
博多・糸島弁
標準語
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