こうける、こうばる
【標準語】干からびる、強張る
【品詞】動詞
【意味】
(1)「干からびる」の「こうける」
《意味》
・乾燥する、乾ききる、カラカラに乾く
《用例》
・米粒のコウケテ…ポロポロいなっとうが、炊飯機んたあ…いつ炊いた飯な?
→米粒が乾いて…ポロポロになってるけど、炊飯機のは…いつ炊いた飯かい?
・今年ゃあ…雨のいっちょん降らん、干ばつで…溜池のコウケテしまおうごたあ
→今年は…雨がちっとも降らない、干ばつで…溜池がカラカラになってしまいそうだ
・干物いしょうって…アジば開いたとば干いとったが、干し過ぎて…コウバットウ
→干物にしようと…アジを開いたものを干してたが、干し過ぎて…干乾びている
(2)「強張る」の「こうける」
《意味》
・乾燥や化学変化などで硬くなる、軟らかだった物が固まる
《用例》
・ワイシャツの襟の…えらいコウバットウが、糊の効き過ぎやなかな?
→ワイシャツの襟が…とても硬いんだけど、糊が効き過ぎているんじゃな?
・接着剤のふたば…閉めとらんやったけん、コウケテ…使われんごとなっとう
→接着剤のふたを…閉めてなかったので、固まって…使えなくなっている
・この子な…はな垂れやけん、鼻のすんにきのコウバッテ…ガビガビいなると
→この子は…はな垂れだから、鼻の穴の周囲が固まって…ガビガビになるの
【同義】こうける、こうばる
「こうける」「こうばる」を使った言葉
ひかちこける
【標準語】乾燥して硬くなる
【品詞】動詞
【意味】
・干上がって硬くなる:乾燥してカチカチになる
【参考】
・ひかちこける→ひかち(干乾びる)+こける(こうける:硬くなる)
【用例】
・お飾りな鏡開きいな…水餅いせなあ、ヒカチコケテ…食われんごとなるばい
→鏡餅は鏡開きには…水餅にしないと、カチカチになって…食えないようになるよ
・あいた…ラップし忘れとった、冷蔵庫い入れとった肉の…ヒカチコケトウ
→しまった…ラップし忘れていた、冷蔵庫に入れてた肉が…乾燥して硬くなってる
・干ばつで…いっちょも雨の降らん、溜池も水ののうなって…ヒカチコケトウ
→干ばつで…ちっとも雨が降らん、溜池も水が無くなって…干乾びてカチカチだ
こうばりつく
【標準語】こびりつく
【品詞】動詞
【意味】
・硬くなって張り付く、乾いて粘着する、へばりつく
【参考】
・こうばりつく→こうばり(強張り)+つく(付く)
【用例】
・なんか…臭あかと思うたら、インのアポば踏んで…靴いコウバリツイトッた
→何か…臭いと思ったら、犬のウンチを踏んで…靴にこびりついていた
・あの子な…ハナタレやけん、ごうばなの袖いコウバリツイテ…テカテカいなっとう
→あの子は…ハナタレだから、青っ洟が袖にこびりついて…テカテカになっている
・誰か…鼻くそば塗すくり付けとうけん、コウバリツイテ…取れんごとなっとう
→誰か…鼻くそを塗り付けているので、こびりついて…取れなくなっている
イラストによる用例解説
【翻訳】
「あらら…おでんが煮詰まって、焦げが鍋にこびりついてしまっている」
「本当だ、水分が飛んで…竹輪が硬くなっている!」
「ううっ…不味い!ゆで卵も表面が乾いて硬くなってて、パサパサになっている」
【博多・糸島弁検索】
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