しおたるる、しおたれる、しょんだれる
【標準語】挫ける、萎びる、湿気る、悲しむ
【品詞】動詞
【意味】
(1)「挫ける」の「しおたれる」
《意味》
・力がなくなり弱る、気持ちが挫けて衰える、精神的ショックで生気を失う
《用例》
・えらい…ションダレとんなあばってん、学校で何かあったと?
→すごく…元気がなさそうだけど、学校で何かあったの?
・しかかって来たら…金玉ば蹴り上げない、あらあしゃばかけん…すぐいシオタルル
→迫って来たら…金玉を蹴り上げろ、あいつは根性なしだから…すぐに力なく挫ける
(2)「萎びる」の「しおたれる」
《意味》
・萎びれる、みすぼらしい有様になる、力が発揮できる状態でなくなる
《用例》
・デートで彼女ばホテルい連れ込んだとばってん、緊張であれのシオタレっしもうて…
→デートで彼女をホテルに連れ込んだんだけれど、緊張であれが萎びれてしまって…
・昔ゃ羽振りのよかったが…えらい借金で、嫁いも逃げられて…ションダレテしもうとう
→昔は羽振りが良かったけど…凄い借金で、嫁にも逃げられて…みすぼらしくなってる
(3)「湿気る」の「しおたれる」
《意味》
・衣服が湿り萎える、干物などに湿気がくる、品質が落ちる
《用例》
・長雨で…部屋干ししとうばってん、湿気の多して…乾いたごたってションダレとう
→長雨で…部屋干ししてるけど、湿気が多くて…乾いたようでジメッとしている
・この干物な、悪うなりかけよう…シオタレて、ちょっとえぐるごたあ味のしよう
→この干物は、傷みかけている…湿気がまわり、ちょっと腐りかけのいやな味がしている
(4)「悲しむ」の「しおたれる」
《意味》
・泣きぬれる、涙を流す
《用例》
・ここの大将な…事故で嫁ごば亡くいて、仕事も長う休うで…ションダレとんなあ
→ここの大将は…事故で奥さんを亡くして、仕事も長く休んで…悲しみに暮れているよ
・よっぽど…負けて悔しかったっちゃろうね、銀メダルば取ったとい…シオタルルやら
→よほど…負けて悔しかったんだろうね、銀メダルを取ったのに…泣き濡れるなんて
【同義】しおたるる、しおたれる、しょんだれる
【参考】
・由来は「潮垂れる」で、衣服が海水に濡れてしずくが垂れる様子のこと
・その様子が、みずぼらしく…元気がなさそうに見えることから言う
・「しおたるる」も「しょんだれる」も「潮垂れる」の音変異
イラストによる状況解説
【翻訳】
(福岡ボートで電車賃まで使い切ってしまったので…
天神から糸島まで歩いて帰んなくちゃならない人!)
「ボーナスを全部使ってしまった…どうしよう?家まで…遠い…はーあ」
【博多・糸島弁検索】
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