なんかかる

【標準語】凭れかかる、頼る

【品詞】動詞

【意味】
(1)凭れかかるの「なんかかる」
《意味》よりかかる、もたれかかる
《参考》柱や壁などに身体の重みを預けること
《同義》うっかかる、なんかかる、よっかかる
《用例》
・キスしょう…ってナンカカッテきなるけん、えずうなって…金玉ば蹴り上げっしもうた
 →キスしよう…と凭れかかってこられたので、怖くなって…金玉を蹴り上げてしまった
・電車い乗っとったら、おいしゃんの眠りかぶってナンカカッテきなるけん…ぞごぞごした
 →電車に乗ってたら、おじさんが眠り込んで凭れかかってくるので…悪寒が走った

(2)頼るの「なんかかる」
《意味》自立せず他に頼る、甘えて頼る
《参考》生計を他人に頼ること、責任や役割を他人に頼ること
《類義》なりさがる
《用例》
・俺が会長ばってん、病気で…副会長のああたいナンカカッリっぱなしで…すまんやった
 →俺が会長なんだけど、病気で…副会長のあなたに頼りっぱなしで…すまなかった
・旦那の実家の破産して、両親だけやのうして…兄さん夫婦までナンカカッテきなったと
 →旦那の実家が破産して、義父母だけでなく…義兄夫婦まで生計を頼ってきたのよ
【参考】なん(投げ(身体の重みを預ける:もたれる))+かかる(かかる)

【類義】なんかける、なんかくる

《意味》もたせかける、立てかける、寄せかける、投げつける
《参考》もたれかけさせる行為、ものをもたせかける行為
・「てっかける」「こっかける」は、投げつけるの意の「なんかける」の同義語
《用例》
・屋根い梯子ばナンカケタが…軒下い蜂の巣のあって、刺されっしもうた
 →屋根に梯子を立てかけたが…軒下に蜂の巣があって、刺されてしまった
・動物園でサルば見よったら…ひょくっとあぽばナンカケテきたけん、たまがった
 →動物園でサルを見ていたら…突然ウンチを投げつけてきたので、びっくりした

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イラストによる状況解説

 

【翻訳】
①娘の面倒は頼んでおくから…絶対!幸せにしろよ」ズシッ(何か…重たい)
②大切な一人娘だから…老後は、私もあなたに頼るので…よろしく頼んでおくからな」ズッシリ(ものすごく…重たい!)

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