はしかか
【標準語】刺々しい
【品詞】形容詞
【意味等】喧嘩ごしの、小骨が多い
1)「喧嘩ごしの」のはしかか
《意味》角の立った性格、刺々しい感情、余裕のない様
《用例》
・可哀そかばってが、あいつなハシカカけん…みんない嫌われとうっちゃん
→可愛そうだけど、あいつは角の立った性格なので…みんなに嫌われているん
・また…あれが会議でいたらんことば言い出いて、紛糾したと?ハシカカやつやねえ
→また…あいつが会議で余計なことを言い出して、紛糾したの?攻撃的なやつだなあ
2)「小骨が多い」のはしかか
《意味》食べ辛いほど小骨が多い、小骨が多くて食べるのが面倒臭い
《用例》
・コノシロなハシカカけん、こえんもろうたっちゃ…料理きらんが…
→コノシロは小骨が多いので、こんなにもらっても…調理できないよ…
・ハシカカばってが、おらあ…肉より魚の方が好いとう
→骨があって食べ辛いけど、俺は…肉より魚の方が好きだ
【参考】
・はしか(チクチクする)+か(い:形容詞)→はしかい、刺々しく不快
・「はしか」は芒(のぎ、はしか:稲や麦などの果実の先にある針のような毛)のこと
・チクチクした不快な触感がするため、刺々しいや意地悪などの意がある
【関連】「はしか」を使った言葉:はしかいん
《意味》狂犬病の犬、意地悪な犬、喧嘩好きの男(咬みつく(喧嘩を吹っかける)人)
《用例》
・よだれば垂らいて痙攣しよる、ハシカインばい…咬まるるけん近づかんと
→よだれを垂らして痙攣してる、狂犬病の犬だ…咬まれるので近づかないで
・あんたんがたのいんな…あたきいばっかし吠えかかると、ハシカインやもん
→君んちの犬は…私にばかり吠えかかるんだ、意地の悪い犬だよ
・なんか言うたら…因縁ばつけてきなあ、ハシカインやけん…うてやわれん
→何か言ったら…因縁をつけてくるんだ、喧嘩っ早い人なので…相手にできない
《同義》はしかいん、はじかいん
《参考》はしか(刺々しい)+いん(犬)→狂犬病の犬、すぐ咬みついてくる人
イラストによる状況解説
【翻訳】
①「この若僧が…人を年寄り扱いして…何か言ってみろ」
「あっ!いや…そんなつもりじゃありません」
「座席を譲ってあげているんでしょうが…本当に、角のある爺さんだ…」
②「小アジをたくさん頂いたんだけど…小骨が多くて食べにくいので…南蛮漬けにしてみた」
「うまいね~!お酒が飲みたくなる!」
【博多・糸島弁検索】
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