はりこむ、ばりこむ
【標準語】奮い立つ、奮発する
【品詞】動詞
【意味等】
1)「奮い立つ」のはりこむ
《意味》精神を奮い起こす、精を出す、熱心にする
《参考》仕事や勉強などの行為・行動を熱心にすること
《同義》がまだす、きばる、はまる、ばりこむ
《用例》
・会社ば立ち上ぐるとい…えらい借金したけん、ハリコウで…はよ返さなあいかん
→会社を立ち上げるのに…多額の借金をしたので、頑張って…早く返さなきゃいけない
・あの馬鹿ちん「九州大学い行く」言うて…ハリコウで勉強しよんなぁが、何かあったと?
→あの馬鹿「九州大学に行く」と言って…精を出して勉強しているけど、何かあったの?
・あらあ…仕事ないっちょもせんくせい、釣り行くときゃバリコミなあ。釣りバカやもん
→あいつ…仕事はちっともしないくせに、釣りに行くときは奮起する。釣りバカだもの
2)「奮発する」のはりこむ
《意味》気前よく金を出す、衣装などに金をかける、人におごる
《参考》奮発して高額な購入や出費、また人に奢ったりすること
《同義》はまる、はりこむ、ばりこむ
・「ばらす」も「おごる、気前よく使う」の意があり同義になるが、あまり使われない
《用例》
・ベンツたい…バリコウで買うたが、社長のごたろ?何て?暴力団のごたあって?
→ベンツだよ…奮発して買ったけど、社長みたいだろ?何だと?暴力団みたいだって?
・祝儀い30万円も包うできなったが、ハリコミなったねえ…まさか賄賂やなかろうね
→ご祝儀に30万円も包んでこられたが、奮発したもんだ…まさか賄賂じゃないだろうな
・今日の打上費用な…そうよう社長のハリコミやけん、社長い会うた時い…お礼ば言うとき
→今日の打上費用は…ぜんぶ社長の奢りだから、社長に会った時に…お礼をいっといて
【同義】はりこむ、ばりこむ
【参考】上記のほかに次の意味もあるが、あまり、使われていない
《意味》理詰を言い困らせる、叱りつける
《類義》きばる:口論する、威張る
《用例》「あの爺さんな…扱いにっか、気いいらんやったらバリコム…クレーマやもん」
→「あの爺さんは…対応が難しい、気に入らなかったら理屈をこねる…クレーマーだよ」
イラストによる状況解説
【翻訳】
①「できるまで…いつまででも待っているから…奮起して描いてくれ」
「ひいい…が、頑張って描かせてもらいます…」
②「さすがに2000年産のボルドーは旨いねえ…」
「2000年産?すごく、また、奮発して…どうしたの?」
「下心が見え見えじゃない…」
【博多・糸島弁検索】
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