ばらす
【標準語】失敗する、バラバラにする
【品詞】動詞
【意味等】
1)「失敗する」のばらす
《意味》しそこなう、やりそこなう、しくじる
《同義》しかぶる、ばらす、やりかぶる
《参考》「ばらす」は釣りの専門用語で「釣りかけた魚を逃すこと」としても使われる
《用例》
・おきなかタイば釣ったとやが、タモ網の間に合わんで…バライてしもうた
→大きなタイを釣ったんだが、タモ網が間に合わずに…逃がしてしまった
・しきもしっきらんくせい…難しか仕事ば受け被っとうけん、バラカイテしもうた
→できもしないくせに…難しい仕事を引き受けられされたので、しくじってしまった
2)「バラバラにする」のばらす
《意味》分解する、壊す、ばらまく、散らばらす、殺す、処分する
《同義》ばらかす、ばらす
《用例》
・古かバイクば乗らるるごとするけん、エンジンばバライテ…きれゆうなるごと修繕して
→古いバイクをレストアするので、エンジンを分解して…オーバーホールして
・ここい…鶏糞ばバライトッテ、後で鋤いてナスやらトマトやら…夏野菜ば植ゆるけん
→ここに…鶏糞を撒いておいて…後で耕してナスやトマトなどの…夏野菜を植えるから
・古か機械やけん…もう部品ななか、そぜた機械ばバライテ部品ば取って修繕すると
→古い機械だから…もう部品はない、壊れた機械を分解して部品をとって修理するんだ
【参考】
・「ばらす」は、関西を中心に広く使われる方言
・一般的には「噓をあばく、真実を明らかにする」の意味で使われる
・また「おごる、気前よく使う」の意味があるが「ばらす」での使用は…ほとんどない
・「ばりこむ、はりこむ」として使われるので、その項目で解説する
イラストによる状況解説
【翻訳】
「あなた…別の女に子供がいるそうじゃないの…キーッ」
「違う…あいつが噓を言…」
「スピーチで…あいつの女性遍歴を暴いてしまったので…結婚式を途中で壊してしまった」
【博多・糸島弁検索】
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。