やりちらかす
【標準語】あれこれ手をつける、仕事を途中で放棄する、物品を譲渡しまくる
【品詞】動詞
【意味等】
(1)「あれこれ手をつける」のやりちらかす
《意味》たくさんの仕事などに手を出す
《参考》やり(実施)+ちらかす(いちめん乱雑にする)→雑多なことに手をつける
《用例》
・飲食店やら理髪店やら、事業ばヤリチラカシよるが…本業の建設業の回りよりめえが
→飲食店や理髪店など、事業を様々手をつけてるが…本業の建設業が運営できてないぞ
・役ば頼まれたんだ “よかよか”ってヤリチラカシなあが、人の好過ぎる…馬鹿やもん
→役職を頼まれたら“いいよ”って何でも引き受けるけど、人が好過ぎる…馬鹿だ
(2)「仕事を途中で放棄する」のやりちらかす
《意味》仕事などを途中で放棄する、いい加減な仕事をする
《同義》やりちらかす、やりっぱなし
《参考》やり(実施)+ちらかす(いい加減にする、投げ出す)→いい加減な仕事をする
《用例》
・提出期限な明日までんとい、5時いなったら…ヤリチラカイテ帰っとう
→提出期限は明日までなのに、5時になったら…仕事を放ったらかして帰ってる
・あらあ、責任感のなか…仕事ばヤリチラカイテ、周りのもんが…酷か目い遭いよう
→あいつは、責任感がない…仕事をいい加減にして、周りの者が…酷い目に遭っている
(3)「物品を譲渡しまくる」のやりちらかす
《意味》必要以上に物品をたくさんの人にあげる
《参考》やり(譲渡)+ちらかす(やりまくる)→物品を譲渡しまくる
《用例》
・試供品やけん、ただぐらい思うてヤリチラカシようが…経費のかかっとうとぜ
→試供品だから、無料と勘違いして配りまくっているけど…経費がかかっているんだぞ
・婆ちゃんのボケよんなあ…近所の人い、何やらかんやらヤリチラカシよんなあげな
→婆ちゃんが認知症になりかけてる…近所の人に、何やかや譲渡して回っているそうだ
イラストによる状況解説
【翻訳】
《やりちらかす①》
「月曜はテニス…火曜は書道、水曜は水泳…」
「木曜日は水墨画教室、金曜はエアロビクス、土曜は日本舞踊…なかなか忙しいのよ」
「何やかにやと手を出しているみたいだな…いい身分!」
《やりちらかす②》
「あいつ…今日の8時までに報告しなきゃいけないのに、放ったらかして…帰っちゃってる、う・嘘でしょ」
《やりちらかす③》
「もらって…いいの?まあ…立派な野菜」
「我が家の畑のものよ!これも持って行ってよ」
「必要以上に上げちゃうから、うちのは…生育不足のタマネギひとつになった」
【博多・糸島弁検索】
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。