さんにょうのあわん、よみのあわん
【標準語】利益にならない、分別がない
【品詞】連体詞
【意味等】
(1)「利益にならない」のさんにょうのあわん、よみのあわん
《意味》計算が合わない、得にならない、ためにならない、不利、不利益
《用例》
・夏祭い…露店ば出店したとやが、朝から雨いなって…ヨミノアワンやねえ
→夏祭に…露店を出店したんだけど、朝から雨になって…利益にならないよ
・どんどんチェーン店ば増やしよったら…サンニョウノアワンごとなって潰れたげな
→どんどんチェーン店を増やしてたら…利益が出なくなって潰れたそうだ
・大盛で有名いなるたあ…よかが、サンニョウノアワンことば続けよったら…店ののうなるが
→大盛で有名になるのは…いいけど、計算が合わないことを続けてたら…店が無くなるよ
(2)「分別がない」のんにょうのあわん、よみのあわん
《意味》物事をわきまえない、物事の道理や善悪を考えない、損得を考えない
《参考》よみ(道理)+の+合わん(合わない)→道理に合わない→分別がない
《用例》
・当日いなって…気の乗らんけん契約解除やら、ヨミノアワンことば言うやついな…もう頼まん
→当日になって…気が乗らないので契約解除なんて、無分別なことを言うやつには…もう頼まん
・儲かろうばってん…そらあマルチ商法やろ?サンニョウノアワン商売ばしよったら…捕まるばい
→儲かるだろうが…それってマルチ商法だろ?道理を考えない商売をしてたら…捕まっちゃうぞ
・こえな値段で出すなら…下請け会社なそうよう減収やろ?こえなヨミノアワンことば…しなんな
→こんな値段で出すなら…下請け会社はすべて減収だろ?こんな下請けいじめなんか…するなよ
【同義】さんにょうのあわん、よみのあわん
【参考】
・さんにょうのあわん:さんにょう(計算、あるべき答え)+の+合わん(合わない)
・よみのあわん:よみ(読み、見込み、合うべき結果)+の+合わん(合わない)
イラストによる状況解説
【翻訳】
《さんにょうのあわん》
「原材料の値上がりで…採算が合わないんですよ!お願いですから…買ってくださいな…」
「これは…どうしたことか!うわあ~、高くなっている」「ひええええ」
《よみのあわん》
「この店は…ブラックだもの!今日で…バイト辞めます」
「俺も…辞めます!」
「シフト…組んでるんだぜ!分別がないことをするなよー!急に…言われても…」
「今日だけでいいから…働いて…」
「止めても…無駄ですよ!」
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