あえくる、あえる
【標準語】混ぜる、愚弄する
【品詞】動詞
【意味】
(1)「混ぜる」のあえくる
《意味》
・混ぜ返す、掻き回す、ごたごたにする
《参考》
・物理的なものだけでなく、話し合いなどの雰囲気などを掻き回すことにも使う
《用例》
・うちの酢味噌和えな…細切りの大根やら人参やら、コノシロやらば酢味噌でアエルと
→我が家の酢味噌和えは、細切りの大根や人参、コノシロなどを酢味噌で混ぜ合わせるの
・車の商談の決まりかけようとい、旦那の話ばアエクリなぁもんやけん…流れっしもうた
→車の商談が決まりかけてるのに、旦那が話を混ぜっ返すもんだから…流れてしまった
(2)「愚弄する」のあえくる
《意味》
・人を馬鹿にして弄ぶ、ひやかす、からかう、ごまかす
《参考》
・相手の気持ちや感情を掻き回す・逆なでする言動のこと
《用例》
・さいぜんから、ネコばアエクリようが…やめときない、掻き裂かれたっちゃしらんばい
→さっきから、ネコをからかっているけど…やめなさい、引っ掻かれても知らないよ
・あらあ根性悪やけん…我がより弱かと思うたらアエクルっちゃもん、嫌われとんなろうが
→あいつ根性悪だから…自分より弱いと思ったら馬鹿にするんだ、嫌われているだろ
【同義】あえる、あえくる
【参考】ことばの由来
・「あえる」:由来は「和える(あえる)」、混ぜ合わせること、混ぜ合わせて調理すること
・「あえくる」:あえ(和える:混ぜ合わせる)+くる(繰り返す動作を表す)
【類義】せせがいまわす
《意味》
・余計な口出しをする、差出口する、口出しする
《参考》
・由来は、せせがう(秩序を乱す)+まわす
《類義》せせくりまわす:執拗に扱いまわす、余計にいじりまわす
《用例》
・あんたがセセガイマワスけん、まとまる話の…まとまらんごとなったろうが
→あんたが余計な口出しをするから、まとまる話が…まとまんなくなっちゃただろう
イラストによる状況解説
【翻訳】
「兄ちゃん…貸して!」
「取れなきゃ貸さん!」
「そんなに弟をからかわないの!喧嘩になるよ!」
「やめなさい」
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