あらけなか

【標準語】荒々しい、甚だしい

【品詞】形容詞

【意味】

(1)「荒々しい」の「あらけなか」

《意味》ひどく乱暴な、荒々しい、荒っぽい、粗暴な

《用例》

・精密機器やけん…アラケナカ扱いばせんのって、壊いたら…まどうてもらうけんね
 →精密機器なので…乱暴な扱いはしないでよ、壊したら…弁償してもらうからね

・男ばっかしの4人兄弟やけん…アラケナカと、女の兄妹のおったら、違あっちゃろうや
 →男ばかりの4人兄弟なので…粗暴なんだ、女の兄妹はいたら、違うんだろうけど

・見た目なアラケナカ男やが…気持ちな優しか、騙されたと思うて…付き合うてみらん?
 →見た目は粗野な男だけど…気持ちは優しい、騙されたと思って…付き合ってみない?

(2)「甚だしい」の「あらけなか」

《意味》程度が甚だしい、雑な、大変な、尋常じゃない

《類義》ばさらか(意味:とても、大変な)

《用例》

・あの工務店い床の張替えば頼うだが、えらい仕事のアラケナカと…またから頼まん
 →あの工務店に床の張替えを頼んだけど、とても仕事が雑なんだ…2度と頼まない

・今度の地震な酷か、アラケナカ揺れ方やったけん、地滑りでたいそ亡くなっとんしゃあ
 →今度の地震は酷い、甚だしい揺れ方だったので、地滑りでたくさん亡くなられている

・あら、性格なアラケナカし…仕事もアラケナカ、ばってん…おなごいなまめで…優しかと
 →あいつ、性格は荒っぽいし…仕事は雑、でも…女性にはマメで…優しいんだ

【参考】
・あらけ(荒気)+なか(ない:意味を強める接尾語)→荒々しい

関連することば

あらもん

【標準語】乱暴者、豪胆な人

【品詞】名詞

【意味】

(1)「乱暴者」の「あらもん」

《意味》言動が荒い人、人当たりが荒い人

《参考》あら(荒い)+もん(者)→乱暴者

《用例》

・こまか時から…がたいの太うしてアラモン、おせいなって…ヤクザいなっしもうた
 →幼い時から…体格がよくて乱暴者、大人になって…ヤクザになってしまった

・あら、人間なよかばってん…アラモンやけん、悪かといひきそざされて…でけそこのうた
 →あいつ、お人好しだけど…乱暴者だから、悪い仲間に誘い込まれて…不良になった

(2)「豪胆な人」の「あらもん」

《意味》勇気のある人、豪儀な人

《参考》あら(荒気:勇気)+もん(者)→勇気のある者

《用例》

・あらあアラモンやけん、友達のこなされようとば見たら…大人いっちゃしかかっていく
 →あいつ勇気があるから、友達が虐められるのを見たら…大人にでも喧嘩ごしになる

・さすが市長…アラモンやけん腹の太か、今度の工事…うちい指名しちゃんなっせい
 →さすが市長…豪胆なので器がでかい、今度の工事…うちに指名してくださいませ

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イラストによる用例解説

【翻訳】
「ぎゃあああ…」ゴリゴリ…「うごっ!」キイイイン「ひいいいっ」ガリガリ…
「ここの歯医者さんは、手荒いので評判だって…知ってた?」
「本当なの?」

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