うさぶるう、うずぶろう、うずぶるう、おぞぶりあがる
【標準語】寒さに震える、恐怖に震える、みすぼらしい身なり
【品詞】動詞
【意味】
(1)「寒さに震える」の「うざぶるう」
《意味》寒さに萎縮する、寒さに震える、寒がる
《用例》
・この寒か中…スケートい行くと?聞いただけでオゾブリアガロウごたあ
→この寒い中…スケートに行くの?聞いただけで寒くて萎縮しそうだよ
・捨て猫の…雨いじっくり濡れてウズブロイよんなった。飼うてよかろ?
→捨て猫が…雨でびしょ濡れになって寒さに震えていたよ。飼っていいでしょ?
・「なしてウサブルイようと?」「沸いとうと思うて入ったら…水風呂やったたい」
→「どうして寒がっているの?」「沸いてると思って入ったら…水風呂だったんだ」
(2)「恐怖に震える」の「うざぶるう」
《意味》恐怖で萎縮する、恐ろしさに震える、怖がる
《用例》
・中洲で飲みよったら…悪そうの因縁つけてきて、殺さるるかと…ウサブルウた
→中洲で飲んでたら…不良が因縁つけてきて、殺されるかと…ビビり上がっちゃった
・あの映画な…えずか、特い呪われた人の…次々い祟り殺されるシーンな、ウズブロウタや
→あの映画は…怖い、特に呪われ他人が…次々と祟り殺されるシーンは、恐怖で震えたよ
・家い帰ったら…浮気のばれとって、はらかいた嫁子の顔ようば見て…オゾブリアガッタや
→家に帰ったら…浮気がばれてて、怒った妻の表情を見て…恐怖で萎縮しちゃった
(3)「みすぼらしい身なり」の「うざぶるう」
《意味》哀れさを感じる身なり、貧しそうな出で立ち
《参考》
・「うさぶるう」には、寒がるなどして「小刻みに震える」という意味がある
・この意味から発展し「みすぼらしい身なり」の意味も持つようになった
《用例》
・家の前い…しょれっとウサブルウとのおるが、ぬすとの…下見い来とうとやなかな
→家の前に…みすぼらしい身なりのやつがいるが、泥棒が…下見に来てるんじゃないか
・弟子ん頃あ…ウズブルウごたったが、今あ人気芸人で…えらいしこ稼ぎよう
→弟子の頃は…貧相な様子だったけど、今は人気芸人で…もの凄く稼いでいる
【参考】
(1)「うさぶるう」と「うずぶろう」について
・うさ・うず(おぞましい:「おぞ」の音変異)+ぶるう・ぶろう(震える)
・「うさ・うず」は「うざい(不快)」であるという説もある
(2)「おぞぶりあがる」について
・おぞ(おぞましい:「おぞ」の音変異)+ぶりあがる(震え上がる)
イラストによる用例解説
【翻訳】
「ひえーほっほぉーい」
「今日は寒くて、凍えて震えそうなのに、おじさんは…とっても元気ですねぇ!」
「元気じゃなくて、病気でしょ?」
「ちんちんが風邪ひくぞ」
【博多・糸島弁検索】
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