えどる
【標準語】なぞる、彩色する
【品詞】動詞
【意味】
(1)「なぞる」の「えどる」
《意味》
・トレースする、トレッシングペーパーを使って透き写しする
・書道や絵の練習のため、手本の文字や絵図の上をなぞリがきする
・小唄などの練習のため、先生の発声に合わせて口真似をすること
《参考》
・由来は「絵取る」書画を透き写しし、なぞって模写・複製することから言う
・書画などを複製するため、透き写しや引き写しすること
・書や唄いなど稽古事の練習(上達手段)として、手本をなぞる・真似すること
【用例】
・「跳ね」やら「止め」やら「払い」やら、お手本ば…エドッテ書いたら、覚ゆるとの早か
→「跳ね」や「止め」「払い」など、お手本を…なぞって書いたら、覚えるのが早い
・若冲の絵ば…エドッタ作品やが、ようでけとうが…やっぱあ線の死んどう
→若冲の絵を…透き写した作品だが、よく出来ているけど…やはり線が死でいる
・噺家な…間が大事かと、師匠の落語の録音ば聞いて…エドッテ練習してんやい
→噺家は…間が大切なんだ、師匠の落語の録音を聞いて…口真似して練習してごらん
(2)「彩色する」の「えどる」
《意味》化粧する、色を塗って綺麗にする
《参考》
・透き写しによる複写や修復作業など、彩色してオリジナルに近づける(復元する)こと
・顔に彩色し、美しく見えるようにしたり、若い頃の顔を再現(復元)すること
《用例》
・若冲の絵ば…複写するとやが、筆使いの技のすごか…エドルな一苦労やが
→若冲の絵を…複写するんだが、筆使いの技がすごい…彩色は一苦労だぞ
・天井一面に描いちゃあ…国宝の曼荼羅、国の予算で…エドッテ復元するげな
→天井一面に描いてある…国宝の曼荼羅、国の予算で…彩色して復元するんだって
・早よ…出かくるばい、いつまで顔ばエドリようとなあ…誰も見やせん
→早く…出かけるよ、いつまでお化粧をしているんだ…誰も見ないよ
イラストによる状況解説
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