おりやう

【標準語】折り合う、快方に向かう、放蕩をやめる、よりを戻す

【品詞】動詞

【意味】

(1)「折り合う」の「おりやう」

《意味》協議が整う、調整がつく

《用例》

・あっちゃあ…遺産相続でおりやいのつかんで、兄弟仲の悪うなんなった
 →あちらは…遺産相続で調整がつかず、兄弟仲が悪くなってしまった

・補償問題で…裁判いなっとったが、オリヤイのついて…和解したげな
 →補償問題で…裁判になっていたけど、協議が整って…和解したそうだ


(2)「快方に向かう」の「おりやう」

《意味》重かった病気がよくなってくること、落ち着く

《用例》

・いっときゃあ…危篤やったばってん、だいぶオリヨウとんなあごたあ
 →一時的に…危篤だったけれど、だいぶ快方に向かっているようだ

・急い熱の出て…具合の悪うなって寝込んどったが、熱の下がって…オリヨウてきた
 →急に熱が出て…体調が悪くなって寝込んでいたが、熱が下がって…よくなってきた


(3)「放蕩をやめる」の「おりやう」

《意味》酒や女におぼれて悪かった身持ちを改めること、落ち着く

《用例》

・えらい悪そうで…汚れかけよったが、このごらあ…オリヨウとんなあげな
 →とても不良で…ヤクザになりかけていたが、最近は…まともになったそうだ

・ばかぞう息子やったが…親父さんの亡うなって、思い直しなったか…オリヨウとんなあ
 →馬鹿息子だったが…父親が亡くなって、反省したのか…放蕩をやめている


(4)「よりを戻す」の「おりやう」

《意味》元の鞘に収まる、元どおりにする、元の関係に戻す

《用例》

・別れるの別れんの言いよんなったばってん、子供のでけてから、オリヤイなったげな
 →別れる別れないともめていたけど、子供ができてからは、よりが戻ったそうだ

・離婚して…おんなし相手とオリヤウやら、仲の悪かとか…好かとか分からん
 →離婚して…同じ相手をとよりを戻して、仲が悪いのか…好いのか分からん

「おりやう」を使った言葉

おりようとる

【標準語】落ち着いている

【品詞】動詞

【意味】もとに戻っている、憩っている

【参考】おりよう(おりやう)+とる(~している)

【用例】

・えらい熱の出て…きつかろうごとしとんなったが、今あ熱も下がって…オリヨウトル
 →すごく熱が出て…苦しそうにしてたけど、今は熱が下がって…落ち着いている

・さすが名人…あんだけ攻められたっちゃ、おろたえなれん…オリヨウトル
 →さすがは名人…あれだけ攻められても、慌てたりしない…落ち着いている

・タバコども吸うて…なしてオリヨウトルと?まあだ…作業な終わっとらんっちゃが
 →タバコなんか吸って…なんで憩っているの?まだ…作業は終わってないんだぞ

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イラストによる用例解説

【翻訳】
「すごく…ゆっくりしているようだけど、間に合うの?終電…もう…早く帰んな…」
「んああ…いいの、いいの、まだ8時だよ~ん…うーいっ!」

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