があた、があたん、があはた、がわた、がわたん
【標準語】外面、外側、周囲
【品詞】名詞
【意味】
(1)「外面」の「があた」
《意味》外面、見かけ、外見
《用例》
・ガアタあ良かろうごたあばってん、こすうして腹黒かげな
→外面は良さそうだけど、ケチで腹黒いらしいよ
・頭の悪うして…ぜんもなかくせい、見栄ば張って…ガアタンだきゃよかもん
→頭が悪くて…お金のないくせに、見栄を張って…外見だけは好いんだ
(2)「外側」の「があた」
《意味》外側、外殻、外皮
《用例》
・この饅頭な、餡子よりガアハタの方がんまか
→この饅頭は、餡子より外側(生地)の方がうまい
・今年なハチの多かって思うとったが、軒下いおきなかハチの巣のガワタの見えとう
→今年はハチが多いと思っていたが、軒下に大きなハチの巣の外殻が見えてる
(3) 「周囲」の「があた」
《意味》周り、巡り
《類義》ぐるわ、ぐるり、ぐるわぐりっと
《用例》
・ムカゼのわいとうけん、家のがあたいよーと殺虫剤ば撒いとって
→ムカデが大量発生してるので、家の周囲に入念に殺虫剤を撒いてちょうだい
・弥生時代のこの集落な…外敵から守るため、ガワタンば堀で囲うとったげな
→弥生時代のこの集落は…外敵から守るため、周囲を堀で囲っていたそうだ
【同義】があた、があたん、があはた、がわた、がわたん
「がわた」に関係する言葉
がわのもん
【標準語】第三者
【品詞】名詞
【意味】当事者以外のもの、関係者以外のもの
【参考】がわ(がわた:外側)+ の + もん(者)→ 外側の者 → 第三者
【用例】
・俺たち夫婦の問題やけん、ガワノモンながあがあ言わんのって
→俺たち夫婦の問題だから、第三者はあれこれ口出ししないでくれ
・この部屋で…秘密会議ばしよるけん、ガワノモンな入らんのって
→この部屋で…秘密会議をしているから、関係者以外は入らないで
ぐるわぐりっと
【標準語】周囲一帯(糸島弁)
【意味】周囲を回って、周囲ぐるりと
【参考】ぐるわ(周囲)+ぐりっと(ぐるりと)→周囲ぐるりと
【類義】ぐるわ、ぐるり、ぐるわぐりっと
【用例】
・昔ゃあ大地主で、この村のグルワグリット…うちんとやったと
→昔は大地主で、この村の周囲一帯…我が家のものだったんだ
・このお屋敷のお庭な…見事やが、ああたも…グルワグリット見てきてん
→このお屋敷のお庭は…見事だよ、あんたも…周囲を回って見てきてごらん
イラストによる用例解説
【翻訳】
「このピザは外側にもチーズが入っているぞ!」
「美味いなーっ」
「ピザも美味しいでしょうが、私は岩手県の「南部せんべい」の周囲の方が好きなんです」
「ほのぼのと…美味いなーっ」
【博多・糸島弁検索】
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