きくる、きける
【標準語】懲りる、威光がある、疲れる
【品詞】動詞
【意味】
(1)「懲りる」の「きくる」
《意味》悔やむ、過ちや失敗を悟って二度としないと思う、失敗を悔いて慎む
《用例》
・1,000万円もばちかぶるとなキクルねぇー。もう、連帯保証人やら絶対受けんばい
→1,000万円も負担するのは悔やむねぇ。もう、連帯保証人なんぞ絶対にならないよ
・サボって、パチンコい行っとう?あらあ…がられたといいっちょんキケトランごたあ
→サボって、パチンコに行ってる?あいつ…叱られたのに全く懲りていないようだ
・横着っかけんくらいたが…キケトウごたあ、大人しゅうなって…口返事せんごとなった
→横着なのでぶん殴ったら…懲りたようだ、大人しくなって…口答えしなくなった
(2)「威光がある」の「きくる」
《意味》顔が利く、力がある、幅が利く
《用例》
・社長の名刺なキクルねー。見せたら店長直々い…うてあいなった。
→社長の名刺は威光があるねぇ、見せたら店長直々に…対応してくれたよ
・おらあ業界人やけん…キクル、芸能人の知り合いも多して…テレビ局な顔パスやが
→俺は業界人だから…顔が利く、芸能人の知り合いも多くて…テレビ局は顔パスだよ
・議員つんのうて役所い苦情ば言いい行たが…キクル、窓口い課長の出てきて対応やもん
→議員同行で役所に苦情を言いに行ったら…力がある、窓口に課長が出てきて対応だよ
(3)「疲れる」の「きくる」
《意味》体力や気力が弱る、くたびれる、萎える
《用例》
・気力も体力もあるつもりばってん、背振から井原山、雷山までの縦走なキケタや
→気力も体力もあるつもりだけど、背振から井原山、雷山までの縦走はくたびれたよ
・明日が書類の提出締め切りんとい…作成しとらんやった、この齢での徹夜な…キケルや
→明日が書類の提出締め切りなのに…作成してなかった、この齢での徹夜は…萎えるよ
・放射線治療な…きつかげな、さすがのおいさんも…キクルとのごたあ
→放射線治療は…きついらしい、さすがのおじさんも…体力や気力が弱ってるようだ
【同義】きくる、きける
イラストによる用例解説
【翻訳】
「好きなのに…しつこくからかうからだよ!」
「ビンタされたそうだな!ははは…馬鹿だなあ」
「好きだったら、大切にしなきゃダメでしょうよ!」
「あなたなんか嫌いって言われてしまったんだ…えええ~、心が折れるよ…うえええええ」
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