きばる
【標準語】精を出す、奮発する、口論する、我慢する
【品詞】動詞
【意味】
1)「精を出す」のきばる
《意味》熱心に働く、勤め励む、凌ぐ
《同義》がまだす、きばる、はまる、ばりこむ
《用例》
・就職の決まったげなねえ。よおとキバンないよ
→就職が決まったそうだね。すごく熱心に働くんだぞ
・受験まで…あと2か月、合否判定なよかったっちゃあ…ここでキバラなあ、負けいんぞ
→受験まで…あと2か月、合否判定が良くても…ここで凌がなくっちゃ、負け犬だぞ
2)「奮発する」のきばる
《意味》努力する、頑張って高いものを買う、進んで高額を負担する
《同義》きばる、はずむ、はまる、ばりこむ
《用例》
・デートやけんって、えらいキバッテ…一流レストランで飯ば食うたっちゃねー
→デートだからって、すごく奮発して…一流レストランで食事をしたんだねー
・欲しゅうして…キバッテ買うたライカの骨董カメラ、鑑定してもろうたら…偽もんやった
→欲しくて…奮発して買ったライカの骨董カメラ、鑑定してもらったら…偽物だった
3)「口論する」のきばる
《意味》威張る、口論する、自分の意見を貫きとおす
《同義》きばる、はりこむ
《用例》
・そえんキバランちゃあよかろうもん。知らんうちいえらいえろうならっしゃったこと…
→そんなに威張らなくていいだろ、知らない間に、とても偉くなっちゃたもんだな…
・こえなしゃんしゃん会議…せんがまし、意見ば出いてキバラなあ…なあも進歩んなか
→こんな形式的な会議…しないほうがまし、意見を出して口論しなきゃ、何も進歩しない
4)「我慢する」のきばる
《意味》許す、勘弁する
《同義》きばる、こらえる
《用例》
・はらかいとうとは…わかっとうばってん、あんたがキバッチャらなあ、話のしまえる
→怒っているのは…わかっているけど、あなたが許してくれなきゃ、話は終わっちゃう
・こらえちゃんなっせい…先生いキバッテもらわなあ、俺たちゃあ…試合いキバラレン
→我慢してもらえませんか…先生に許してもらわないと、俺たちは…試合に頑張れない
【参考】
・「きばる」を漢字で書くと「気張る」、息をつめて力を入れること
・「気」は、息のほかに気や心の意味があり「気張る」は、精神的な意味で使われる
イラストによる用例解説
【翻訳】
「シャンパンは、これを…」
「君と過ごすクリスマス・イブ…楽しみだったんだ…」
「すごく奮発したわね…お金は大丈夫なの?」
【博多・糸島弁検索】
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