きびる、くくる、くびる
【標準語】縛る、けちる
【品詞】動詞
【意味】
(1)「縛る」の「きびる」
《意味》結わえる、まとめて結ぶ、締めて束ねる、結ぶ、締める
《同義》きびる、くくる、くびる
《参考》
・「くびる」は漢字で「縊る」、首を絞めて殺すの意。「絞める」が「締める」に変化
・「くくる」の由来は古語の「括る(くくる)」で同意。主に関西で使われる
《用例》
・新聞紙ばまとめとうけん、キビッテ古紙回収いだいといて
→新聞紙をまとめているから、縛って古紙回収に出しといて
・靴紐の解けとう、クビッとかなあ、引っかかってさりこけるが
→靴紐が解けてるよ、結んでおかないと、引っ掛かって転倒するぞ
・ああた…後ろで髪ばククルと活動的い見ゆる、魅力的で…愛らしか
→あなた、後ろで髪を結わえると活動的に見える、魅力的で…可愛い
(2)「けちる」の「きびる」
《意味》物を出し惜む、けちけちする
《参考》財布の紐をきびる(くびる)で、出し惜しみ…ケチの意味か?
《同義》きびる、くびる
《用例》
・歳末助け合いの募金やけん、キビランで気前ようだしてんれ
→歳末助け合いの募金だから、出しおしみせずに気前よく出してごらんよ
・会費ば切りいいたら…1回じゃ払いなれんと、あら…いっつもキビル
→会費を徴収に行ったら…1回じゃ払わないんだ、あいつ…いつもケチケチする
・物価な上がりようとい…給料な上がらん、クビラな家計な…しまゆるばい
→物価は上がってんのに…給料は上がらん、ケチケチしないと家計が…破綻するぞ
イラストによる状況解説
「きびる」に関係する言葉
きびりもん
【標準語】紐
【品詞】名詞
【意味】結束する物、まとめるための紐や縄
【同義】きびりもん、くびりもん
【参考】
・「くびりもん」は、くびり(縛り)+もん(物)→紐
・「きびりもん」は「くびりもん」の音変異
【用例】
・よかばい…俺がキビッとくけん、キビリモンとハサミば出いといて
→いいよ…俺がくびっておくから、紐とハサミと出しておいて
・畑で使うキビリモンな…ビニールやのうして、麻のごたあ…腐る素材いしとき
→畑で使う紐は…ビニールじゃなくて、麻のような…腐る素材にしなさい
【博多・糸島弁検索】
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