ごと
【標準語】~ように、~そうに
【品詞】助動詞、連体詞
【意味】
(1) 類似したものを示す「~ごと」
《意味》~の如く、~みたい
《用例》
・皆既日食いなったら、夜のゴト暗うなって…星の見えるげな
→皆既日食になったら、夜の如く暗くなって…星が見えるそうだ
・おらあ…顔立ちの好かけん、サングラスかけたんだ…芸能人のゴト見よ?
→俺は…顔立ちが好いから、サングラスかけたら…芸能人のように見えるだろ?
・そえなえずか恰好して…どえんしたと?暴力団やら遊び人のゴトある
→そんな怖い恰好して…どうしたの?暴力団や遊び人みたいだ
(2) 予測や判断を示す「~ごと」
《意味》~そう、~のとおり
《用例》
・昼から…雨の降ろうゴトある、ベランダの洗濯もんの…濡れろうゴトある
→昼から…雨が降りそうだ、ベランダの洗濯物が…濡れそうだ
・防獣ネットば張っとうばってん、今年もアナグマい…スイカば食わりょうゴトある
→防獣ネットを張ってるけど、今年もアナグマに…スイカを食われそうだ
・おばあちゃん…転ばっしゃたと?膝ばえらい擦りむいて…痛かろうゴトある
→おばあちゃん…転んだの?膝をひどく擦りむいて…痛そうだ
(3) 決意を表わす「~ごと」
《意味》~ように、~よう
《用例》
・結婚記念日やけん…晩飯い間に合うゴト、今日な…早目い帰るゴトしとう
→結婚記念日だから…晩飯に間に合うように、今日は…早目に帰るようにしている
・明日あ東京出張やけん…7時の飛行機い乗らるるゴト、早起きせないかん
→明日は東京出張だから…7時の飛行機に乗れるように、早起きしないといけない
・よかや…気合いぜ、お前のほうが強かっちゃけん…気持ちで負けんゴトせれ
→いいか…気合いだ、お前のほうが強いんだから…気持ちで負けないようにしろ
(4) 現状を示す「~ごと」
《意味》~ように、~の状態に
《用例》
・「迷うたゴトある、どっか分らんゴトなった」「そうなんですか?」「遭難です」
→「迷ったようだ、どこか分からない状況になった」「そうなんですか?」「遭難です」
・ああたの息子な…人の好かけん、悪そうたちい…よかゴト使われよう
→ああたの息子は…人が好いので、不良たちに…いいように使われている
・あたしゃ…気持ちのしゃばかけん、格闘技ども習うて…自分い負けんゴトなりたか
→私は…気持ちが弱いので、格闘技でも習って…自分に負けないようになりたい
イラストによる用例解説
【翻訳】
「おじさんが、死にそうになっているので、病院に行かなくちゃいけないようになった!」
「駅まで送ってくれ!」
「で…ね!もしかしたら葬式になりそうだから…帰ってこれないかもしれん…いいね」
「それが…車が動かないようになってしまって、ちょっと、送れない状況なの」
【博多・糸島弁検索】
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